[過去ログ] さいたま市緑区代山しらさぎ幼稚園 (283レス)
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29: 2012/02/28(火)00:57 ID:ZkQ6Gpst(11/25) AAS
地研の対応(埼玉県衛生研究所)

 1)
事件当初、医療機関で検出された大腸菌の送付を受け、血清型別、生化学的性状検査、
薬剤感受性検査及びベロ毒素産生性検査を10月18日から病理細菌部で行った。
 中央保健所の調査から集団発生と認定され、10月20日に衛生部に対策本部が設置された。
埼玉県衛生研究所は、所長が班長となり、検査班として検査組織を作った。病理細菌部は、
園児をはじめとして園関係者の腸内細菌培養検査、大腸菌培養検査を担当した。
また、ひと・環境から検出した大腸菌の全株及び衛研に送付された医療機関検出菌について、
大腸菌O、H血清型別、同定検査、易熱性・耐熱性毒素原性検査、
省3
30: 2012/02/28(火)00:58 ID:ZkQ6Gpst(12/25) AAS
 2)
第一次の健康調査は中央保健所により実施された。
 園児182人、職員13人、園児家族 169世帯 710人、職員家族10世帯 36人.
幼稚園業務以外の事業及び園主催運動会(10月10日)参加者等 127人、合計 1,068人について発病状況、
幼稚園での飲水の有無等疫学調査は中央保健所が行った。その解析は当所の疫学部が担当した。

 3)
水による感染が疑われ、10月19日に園内の給水栓から採水し、細菌検査を病理細菌部で、
水質検査を化学部で実施した。さらに、園内の井戸、周辺地域の井戸水の水質検査、並びに汚水槽と貯水タンクの漏水試験を実施した。
31: 2012/02/28(火)00:59 ID:ZkQ6Gpst(13/25) AAS
行政対応

1)対策本部設置、

 1990年10月20日、衛生部長を本部長に3副本部長(衛生部次長、県立病院管理監、
中央保健所長)、1参与(県立小児医療センター総長)、7対策班(総務、健康対策、環 
境調査、県立病院、検査、現地対策、組織管理)で設置され、1991年3月12日解散した。
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(1): 2012/02/28(火)00:59 ID:ZkQ6Gpst(14/25) AAS
2)医療機関との情報交換等

 腸管出血性大腸菌O157:H7の臨床と治療に関して:県医師会等関係団体との情報交換、協議連絡。
FAXによる病院間の入院患者データ、薬剤感受性データ等の送信を行った。

3)S幼稚園に対する指導等

ア 保健所による幼稚園保護者への調査協力依頼、保健指導は10月20日以来随時行われた。
イ 10月22日、S幼稚園の自家用水道無届けにかかる行政指導。
ウ 11月9日、S幼稚園に対し給排水施設の改善指導。
33: 2012/02/28(火)01:00 ID:ZkQ6Gpst(15/25) AAS
4)地域の一般住民について、

 中央保健所に、集団下痢症に関連する相談窓口を10月18日から12月29日まで開設。

5)市町村、保健所に対する通知等

ア 衛生部;市町村衛生対策課・水道担当、水道企業団あて、11月28日;一般飲用井戸水等に対する指導について(通知)。
イ 衛生部; 各保健所あて、12月3日:飲料水による感染性下痢症再発防止について(通知)。
 自家用水道条例適用施設、一般飲用井戸等使用者に対し、指導する。
 食品調理室等の井戸水使用施設滅菌装置設置指導・水道水への切り替え指導。
 集団給食施設の貯水槽の清掃・点検。
 ファストフードショップのハンバーグ汚染調査を実施。
34: 2012/02/28(火)01:01 ID:ZkQ6Gpst(16/25) AAS
6)学校、幼稚園、保育園等福祉施設に対する通知等

ア 総務部学事課;私立幼稚園あて、10月22日: 幼稚園児の集団下痢症発生について(通知)。
イ 生活福祉部;10月22日;保育園等入所児童の事故防止について(通知)。
ウ 教育長;10月29日;学校環境の衛生管理強化について(通知)。
エ 総務部;私立学校設置者あて、10月29日: 学校における環境衛生管理の実施状況調査について(通知)。
オ 生活福祉部;11月28日;社会福祉施設における事故防止について(通知)。
35: 2012/02/28(火)01:02 ID:ZkQ6Gpst(17/25) AAS
原因究明・診断(定性・定量)

1)細菌検査

 不明集団下痢症発生時に病原体の究明を行う際の検索手順に従い、法定伝染病菌検査及び食中毒菌検査を実施した。
その結果、法定伝染病菌のコレラ菌、赤痢菌、チフス菌、パラチフスA菌は検出されなかった。さらに、
コレラ菌以外の腸炎ビブリオ属、サルモネラ属、カンピロバクタ−も検出されなかた。しかし、
既知の病原大腸菌血清型に凝集 する大腸菌が検出された。腸管出血性大腸菌O157:H7が園児42人中7 人(16.7%)と、
その他大腸菌O157 以外の大腸菌血清型10人(23.8%)が検出された。ベロ毒素は、
ベロ細胞変性及びPCR法により確認した。これらの結果から病原大腸菌による集団下痢症が推定され、
以後病原大腸菌の検索に重点を置き検便を実施した。
省2
36: 2012/02/28(火)01:02 ID:ZkQ6Gpst(18/25) AAS
2)患者の抗体価検査

 患者の一部については腸管出血性大腸菌O157:H7の凝集抗体、中和抗体の検査を実施した。
死亡した園児(1人)は、菌検査は不可能であったが加熱死菌凝集抗体が認められた。

3)汚染経路調査

ア 食品関係検査
省8
37: 2012/02/28(火)01:03 ID:ZkQ6Gpst(19/25) AAS
ウ 患者等疫学調査、飲水調査

 有症者の集計は、園児、園児家族、職員及びその他園関係者1,068人についての質問票調査
及び保健所等による聞き取り調査等を基にした。
 S幼稚園の井戸水飲用有無の調査は、質問票により行った。

地研間の連携

 初発患者から分離した腸管出血性大腸菌O157:H7の血清型別及び毒素産生の
確認を東京都立衛生研究所細菌部に依頼し,協力を得た。
38: 2012/02/28(火)01:04 ID:ZkQ6Gpst(20/25) AAS
国および国研等との連携

 厚生省結核・感染症対策室と連絡。

 1)
厚生省:「浦和市における感染性下痢症患者の集団発生に関する専門家会議」を設置。

 2)
厚生省:「腸管出血性大腸菌の疫学的、臨床医学的研究」班(主任研究者:
京都大学医学部竹田美文教授-現国立感染症センター)設置。
省3
39: 2012/02/28(火)01:05 ID:ZkQ6Gpst(21/25) AAS
事例の教訓(反省)

1)井戸水飲用に対する病原菌汚染の危険性に対する認識不足。

 一般に消化器系感染症が水系感染で爆発的に流行することは珍しくなかった。
コレラ菌、チフス菌、赤痢菌等による水系感染例は水道の普及しない時代にはごく普通のことであった。
近代的水道の普及はこの種の伝染病発生を激減させた。しかし、都市の周辺の農村部には、水道が敷設されていても、
いまだに井戸水飲用する状態が残されており、病原菌汚染に対しては、まったく考慮されておらず、
一時代前の事件を再現する結果となった。
2)新型の病原菌に関する情報不足。

 腸管出血性大腸菌については、症状の重篤性、二次感染等の知識が普及していなかった。
省6
40: 2012/02/28(火)01:06 ID:ZkQ6Gpst(22/25) AAS
4)
腸管出血性大腸菌は、症状の重篤性、二次感染等法定伝染病に匹敵する病原菌であるが、
厚生省生活衛生局食品保健課長より、腸管出血性大腸菌症は、食中毒として処理することが通知された。
厚生省の研究班が設置され、全国的視野に立つ調査研究が開始されたが、
一般に腸管出血性大腸菌が理解されるには1996年の事件を待たねばならなかった。
41: 2012/02/28(火)01:08 ID:ZkQ6Gpst(23/25) AAS
現在の状況(技術・体制・設備等)

1)事件発生後の調査

 ア 希少感染症対策事業
(健康人のO157:H7等腸管出血性大腸菌保菌状況調査):
一般健康者5,307人より1人: 腸管出血性大腸菌O128(VT1)検出、
調査期間 (1991年10月から1994年1月まで)。

 イ 飲料水の安全性に関する疫学的調査研究事業:
微生物汚染状況、微量化学物質、放射性核種等について、井戸水、河川水、
と畜場排水等のべ1,822件37,924項目について実施、と畜場排水よりVTEC検出。
調査期間(1991年4月から1994年3月まで)。
省4
42: 2012/02/28(火)01:08 ID:ZkQ6Gpst(24/25) AAS
今後の課題・問題

 散発的発生に対し、菌の種々型別等から共通性を検索し、防疫に資するための連絡体制を確立する。
1) 県内医療機関との病原菌情報交換システムを構築する。
2) 保健所との腸管出血性大腸菌防疫業務に関する連携を密にする。
3) 国内検査研究機関との連絡体制を緊密にする。
 1996年の腸管出血性大腸菌O157の全国的大発生に際し、埼玉県では散発例は増加したが、
集団発生と思われる発生は見られなかった。埼玉県は1996年7月、衛生部において「
埼玉県O157感染予防対策チーム」が設置された。万一の大発生に備える医療体制、
検査体制をシュミレートした。
 また、これを機に、県内保健所検査室に検査機器を整備し、検査研修を実施し、
省1
43: 2012/02/28(火)01:10 ID:ZkQ6Gpst(25/25) AAS
関連資料

 1)
埼玉県衛生部(1991)、腸管出血性大腸菌による幼稚園集団下痢症ーS幼稚園集団下痢症発生事件ー報告書 H3−10月。 

 2)
S幼稚園集団下痢症臨床専門部会(1991)、S幼稚園集団下痢症患者臨床経過調査集計結果 資料編 H3−2月。

 3)
鈴木忠義(1991)、埼玉県S幼稚園における集団下痢症発生 関係者の諸対策と
厚生省の関係者への通知、公衆衛生情報1991.3。

 4)
奥山雄介、倉園貴至、山田文也ほか(1991)、浦和市S幼稚園で発生した腸管出血性大腸菌O157:H7による
省7
44: 2012/02/28(火)02:01 ID:VOQ58hhS(1) AAS
>>32

イ 10月22日、S幼稚園の自家用水道無届けにかかる行政指導。
45: 2012/02/28(火)21:24 ID:pNqQ57Ci(1) AAS
腸管出血性大腸菌による幼稚園集団下痢症
−S幼稚園集団下痢症発生事件−
2chスレ:baby

      乙
46: 2012/02/29(水)00:52 ID:GlY2o2uT(1) AAS
一九九〇年、埼玉県浦和市の「しらさぎ幼稚園」で、飲料水に使っていた井戸水がO157に汚染され、

それがもとで三一九人の患者が出て園児二人が死亡するという事件が起こりました。

ちなみに、この事件では園児の遺族らが幼稚園や県を相手どり、

約二億円の損害賠償を求める訴えを起こしましたが、一九九六年七月三十日、

浦和地裁は、「保健所から飲用不適とされた井戸水をそのまま園児らに飲ませていれば、
省2
47
(1): 2012/03/02(金)00:33 ID:9flR5qpe(1) AAS
浦和市の「しらさぎ幼稚園」で1990年10月に園内の井戸水を飲んだ園児2人が
O157に感染して死亡した事件で業務上過失致死罪に問われた当時の園長で現在理事長の
厚沢春男(69)に対し、浦和地裁が禁固2年執行猶予4年の判決を言い渡す。
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(2): 2012/03/02(金)02:16 ID:SXmxohwq(1) AAS
とりわけ、子どもを失った母親の悲嘆は、あまりに深く、痛ましいものです。
愛する我が子を失った悲しみの凄まじさは、常人の想像を絶するものがあります。

何年も、涙を流し続ける人もいます。
悲しみの果てなどないかのように、来る日も、来る日も、子どもの名前を呼びながら泣き続けるのです。

体調を崩して、病気になったり、食欲を失って痩せ細ってしまったりする人もいます。
体重が10キロ減った、20キロ減ったという話を聞くこともあります。
文字どおり我が身を削るような苦しみなのでしょう。

また、心のバランスを崩し、うつ状態に陥って寝込んでしまうこともあります。
すべての希望を失って、死ぬことばかりを夢見ている人もいます。

その子のいない、この世に生きていることが、もはや苦痛としか感じられないといいます。
省3
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