日記☆女の子だって現音聴きたい☆勉強 (852レス)
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179(2): ◆30rKs56MaE 2006/05/19(金)05:35 ID:ll/qXnQH(2/4) AAS
>>170に挙げられた3人は、全員フランス人だぞ。狙って書いたのではないとしたら凄い打率だ。
エドガー・ヴァレーズは、もうとっくに亡くなったが戦前から既に前衛的な作風で作曲した人。
フランス人だがアメリカに渡って帰化した。
代表作は、サイレンを含む大編成オーケストラで圧倒的な盛り上がりを見せる「アメリカ」をはじめ、
西洋音楽史上初の打楽器アンサンブルの作品「イオニザシオン」(イオン化の意味)、
フルートソロ曲の「質量21.5」など。この題名は、あるフルーティストがプラチナのフルートを世界で初めて作って
それの吹き初め演奏会のために書いた曲なので、プラチナの質量を示している。つまり科学的な題名が多い。
このヴァレーズの弟子にアンドレ・ジョリヴェという作曲家がいて、そのジョリヴェと、先述のメシアン、
それにアンリ・デュティユーの三人(昔はもっとメンバーがいたが)は、若い頃に
若きフランスという作曲グループを形成していた。
メシアンとジョリヴェは既に亡くなったが、デュティユーは今年90歳を迎えてなお元気だ。
去年89歳にしてなお新作のソプラノとオーケストラのための「コレスポンダンス」という大曲を書いている。
代表作はオーケストラのための「メタボール」「瞬間の神秘」など。初期作品「ピアノソナタ」も馴染みやすい。
ピエール・ブーレーズはその次の世代に当たり、戦後すぐから活動を始めた作曲家で、
現代音楽において最も重要な作曲家、と呼ばれている。(政治的な面も強いが・・・)
作曲だけでなく指揮者としてもとても有名。
今年81歳。デュティユーよりは年下だが立派なおじいさんだ。しかしまだ背骨もしっかり伸びて
元気そうに指揮を振っている。(背は小さいんだけどね。)
戦後すぐから始まったドイツのダルムシュタット夏季現代音楽講習会(現在も続いている)
外部リンク:www.imd.darmstadt.de
で、かつて“総音列主義”(セリー・アンテグラル)という作風で1950年代に一世を風靡し、
このブーレーズとシュトックハウゼン、ノーノの三人で「現代音楽三羽烏」とも呼ばれた。
またその後パリにIRCAMという音響技術の研究所を1970年より創設し、初代所長を務めた。
現在は研究所職からは引退しているが、相変わらずその影響力は大きい。
IRCAMにはアンサンブル・アンテルコンタンポランという演奏団体がおり、現代音楽の演奏に
多く関わっている。ブーレーズはそこの指揮者としても度々活動しており、自作をはじめCD録音も多い。
ブーレーズの代表作は、初期の総音列主義の頃の作品「ル・マルトー・サン・メートル(主なき槌)」、
中期の“管理された偶然性”という作曲法に基づく「プリ・スロン・プリ マラルメによる即興」(マラルメは詩人の名前)、
そしてIRCAMの技術を活かしたアンサンブルと電子音のための作品「レポン」などがある。
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