【現代古典派経済学】塩沢由典【複雑系経済学】 (314レス)
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224(1): 元院生 2019/04/10(水)16:19 ID:BrPoo+Ci(5/8) AAS
第3章は、Davis (1998) Heckscher-Ohlin-Ricardo approach. Journal of International
Economics. 39: 201-226 に基づく垂直的分業の理論的分析である。これは基本は2国
2要素、3財のHOSモデルだが、第3財は、第1財の投入に使われる中間財であり、
その生産効率が自国と外国では異なり、蓬田の想定では自国が外国より生産性が
高い(A>1)という想定のモデルである。
これで一応は、自国のみで中間財を生産し、それを自国と外国の双方で第1財の
生産に用いられるという状況を作り出すことができる。ただし、一般の場合の分析
は難しいので、図3.1にあるような要素価格均等化集合の中でのみ分析している。
これは標準的なHOS理論でも有名な「要素価格均等化定理」のなりたつ領域という
ことだが、定理の表題が示す通り、その中では要素価格(すなわち労働の価格=賃
金と資本の価格=資本利子)とが等しい。
>>223 で、第2章と第3章とは、統一的な理論ではなく、相互に排他的な仮定を置い
ていると書いたのには、この点が関係している。
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