[過去ログ] スクールランブルIF16【脳内補完】 (756レス)
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605: 04/11/27 17:55 ID:5qJsM3J.(1) AAS
面白。GJ。

でも最後にメガネのコメントが欲しかったな。
606: Will be there 04/11/27 23:04 ID:hnaniC1.(1/9) AAS
 ――いつからだろう。
 もうそれは分からないけれど。
 確かに自分はそいつのことを見つめてきたんだと。
 そう彼女は思う。

「――私じゃ、ダメか?」

 だから、そう訊いた。

 ――過ぎ去った幾つかの季節。
 ――踏み越えた幾つかの想い。
 その先にある、彼女自身の想い。
 ひどく遅れてやって来た、それは。
省3
607: Will be there 04/11/27 23:05 ID:hnaniC1.(2/9) AAS
Prologue / Winter I

 始まりはいつだったか、と訊かれたならきっとその日だと答えるのだろう。
 二月十四日。
 どんよりと低い空が、午後になって白い雪を舞わせ始める――絵に描いたような光景。ロマンチック、そんな言葉
がぴたりとはまる日。どのみち、今一つ気分の乗りきれない彼女自身にはあんまり関係のないことだったけれど――

                           ◇

「気合入ってんなあ、塚本」
 放課後のざわめきの中、いつもの人懐っこいような空気とは正反対に、なんだか近寄りがたい、とまでいえそうな
雰囲気を漂わせているその姿。美琴から見れば、微笑ましいようにも感じられる。
省16
608: Will be there 04/11/27 23:05 ID:hnaniC1.(3/9) AAS
「今はね、あんまり男の子のこととか考えたくないの。それだけよ」
「なら別にいいけど」
 どことなく歯切れの悪いその台詞に、とりあえず頷いておく美琴。少しばかり居心地の悪い空気が流れ始めたそのとき、
視界の隅で天満が立ち上がる。
「っと、そろそろ出陣か?」
 出陣、なんて言葉はバレンタインには相応しくないけれど、ぐっと片手を胸の前で握りしめて真剣な表情をするその
姿は、まさしくそれだった。……などと言ってみたところで、かくかくした動きで歩いていく彼女の緊張具合はやはり
微笑ましいものだったりする。
「……大丈夫かしら」
「さっきと言ってることが違うよ、愛理」
省17
609: Will be there 04/11/27 23:06 ID:hnaniC1.(4/9) AAS
「――やるじゃん」
 なんだかひどくほっとすると同時、そんな言葉が口をついて出る。なあ、と。そう隣の愛理に訊こうとして、
「……」
 その目が、自分とは違うところを見つめているのに気づく。
「……? なに」
 見てんだよ、そう続けようとした言葉がそこで止まった。

 ――そこに、いた。

 楽しげに会話を交わす二人のその向こう、ぽつんと一人立ち尽くす男子生徒の姿があった。ヒゲにサングラス、と
くれば、全校探したところで他にあてはまる生徒などいるはずもない。
 ないのだが。
省17
610: Will be there 04/11/27 23:06 ID:hnaniC1.(5/9) AAS
 ――そして、夜。
 美琴は一人、自室の窓際に立って外を眺めている。どことなく不機嫌そうなその表情は、言うまでもなく彼女の内面をはっきり
と表わしている。
『関係ないことでしょ』
 昼間に聞いた友人の言葉が繰り返される。
「分かってるよ、そんなこと」
 その呟きも、もはや何度目になるのか。くるくるとメビウスの輪を回り続ける思考は、どこにも辿り着かない。
 別段珍しい話でもなんでもない、ということは美琴にも分かっている。誰だって恋の一つもするだろうし、それが最後まで
叶うことなんて一握りにすぎない。昼間見たあの光景は、その配役こそ予想外だったかもしれないが、それ自体はよくある話
省18
611: Will be there 04/11/27 23:07 ID:hnaniC1.(6/9) AAS
「――っ」
 噛み締めるような吐息だけが、夜の中に溶けていく。時折すれ違う人影が不審そうな表情をしているのが目に入るけれど、
構わず走る。びちゃり、びちゃりと、積もることのない都会の淡雪を跳ね飛ばす自分の足音だけが耳に響く。
 時間の感覚も距離感もごちゃまぜになったような、そんないつまでも続くような気がした道程も、やがて当然ながら終着点
を迎える。
 ――学校。
 日中はありあまるほどの活気に溢れたその場所も、夜になれば静かな佇まいをみせている――が、そんなことに気を回す
余裕もなく、飛びつくようにして校門に手をかける美琴。ぞっとするような金属の冷たさをその掌に感じつつ、一息によじ
登って乗り越える。
「……」
省14
612: Will be there 04/11/27 23:08 ID:hnaniC1.(7/9) AAS
「なに、やってんだよ……」
 知らずもれた声は自分でも驚くほどに弱々しく、自分はいったいなんのためにここまで来て、何をするつもりだったのかと
自分自身に面食らう美琴。
 一方の播磨は、ことここに至ってようやく美琴の存在に気がついたというように、胡乱なその視線を動かして、正面に立つ
彼女にゆっくりと視線を合わせる。
 すれ違う二人の視線。その瞬間、唐突に美琴はそのことに気がついた。
 どうしてこれほどまでに播磨のことが心に引っ掛かりを残していたのか、その理由に。
 何故なら。

 ――これは私だ。

 失恋がどう、ということではない。
省19
613: Will be there 04/11/27 23:09 ID:hnaniC1.(8/9) AAS
「あー……その、なんだ。貸そうか、これ」
 っつーかそのつもりで持ってきたんだけど、と先の動揺のせいか、最後は消え入りそうな声になっている。それを聞いても
黙っていた播磨だったが、やがて、お前はどうするんだ、と尋ねる。
「……あ」
 彼女の手にした傘は一本。
 つまりは、結局どちらかは濡れて帰らないといけない、ということになる。
「……ダメだね、私」
 半ば泣き笑いにも近い表情になる美琴。けれど、播磨はそんな彼女を笑うでもなく、かといって励ますでもなく、
「……わりぃな」
 そんな言葉だけを残して背を向ける。そして、差し出された傘は受け取らずに去っていく。取り残された美琴は、ただその姿が
省8
614
(2): Will be there 04/11/27 23:11 ID:hnaniC1.(9/9) AAS
――と、いうわけで。
需要はどうなのか果てしなく不明の鉛筆モノ(予定
特に意味もなく連載形式、五、六回と踏んでいます。
地味に埋めを兼ねつつ、まったりと進行していくのでまったりお付き合いしていただければ。
615
(1): 04/11/27 23:17 ID:3R9FgKsY(1) AAS
GJ

話の雰囲気が伝わってきて
おもしろかったです。
616: 04/11/27 23:23 ID:hvjRRNbI(1) AAS
超GJ!

目茶目茶雰囲気良いです。
空気が感じられて、それが伝わってくるみたいで凄い。
617
(2): 04/11/28 03:54 ID:uxLKxP2I(1) AAS
茶道部の一室

「麻生先輩!茶道部の部室でお昼いっしょにしませんか?!」
と、後輩の女子に誘われて部室にきたものの...

麻生は顔をあげてテーブルの対面に座る人物を見た。

播磨拳児

なぜコイツがここに...?
英国風少女趣味の部室にサングラスの不良。違和感ありありだ。
省11
618: 04/11/28 05:16 ID:NnBzrNNs(1) AAS
>>617
実相寺昭雄風の映像が頭に浮かんだ…
619: 04/11/28 10:59 ID:Zw1gWj8Q(1) AAS
>>614
GJ!
つーか果てしなく(゚д゚)ウマー
情景描写が神がかってますね。頭の中でしっかり映像化されました。
この二人は好きなので続きが激しく楽しみです。
連載頑張って下さい。
620: 04/11/28 11:01 ID:LdPmAMJE(1) AAS
めるへんかよw
621
(1): 向こうで要請があったクリスマスSSこんなんどうでしょうか? 04/11/28 11:28 ID:DXDskhA.(1/5) AAS
プロローグ
   12月24日 クリスマスイブ
 街にはカップルがごったがえし、街路樹は嫌そうにライトアップされている。
 そんな中塚本家の前に一人の男がいた。
 彼の名は播磨拳児。服装は冬に合わせてコートを羽織っているがどこか暗い不陰気を出している。なぜなら、彼は知ってしまったから。そしてそのことについて多大なショックを受けている。
今、塚本家ではクリスマスパーティーが行われている。
 参加者は天満、八雲、沢近、周防、高野は当たり前だが他に八雲の友達のサラはいいとしても、一条もいいとしても、花井、今鳥、そして烏丸までもが居る。そう彼、播磨拳児は呼ばれなかったのだ。そしてあきらめきれずに家の前まで来ていた。
いやただのパーティーなら彼もあきらめがついたかもしれない。しかし、今回はあきらめきれない『訳』があった。
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(1): 向こうで要請があったクリスマスSSこんなんどうでしょうか?2 04/11/28 11:29 ID:DXDskhA.(2/5) AAS
「カンパーイ」
それぞれのグラスがぶつかり楽しそうな話し声が外にもあふれてくる
しかし乾杯には一人外でおしるこ片手に参加しているやつもいるが
「さびーな」
そういって彼は襟を立てた
手の中のおしるこ暖かさが身にしみる
「(どうして天満ちゃんは俺を誘ってくれなかったんだ? あんなにアピールしたのに)」
といっても彼のアピールは『冬だな〜クリスマスが近いな〜』と言ったり、座席の後ろにある黒板にサンタの絵を約20近く描いたくらいであるが
「あははははは」
「んなことあるわけねーだろ。ははは。」
省9
623
(1): 向こうで要請があったクリスマスSSこんなんどうでしょうか?3前半 04/11/28 11:31 ID:DXDskhA.(3/5) AAS
15分後
「ふう。まだあれはやってなさそうだな」
彼は塚本家の玄関にいる。それもサンタの格好をして、さらにケーキを持って。
「(どうだ、この完璧なカモフラージュは。これならみんなも仕方なく来たとわかるだろうよ)」
彼の脳内を補足説明するとつまりこういうことになる
1、サンタの格好でケーキを持って入る→2、そこで俺の一言『ケーキ売りのバイトしてたんだけどケーキ余っちまってさ、一ついらねえか?』→3、そこで天満ちゃんはやさしいから『播磨君じゃない。どうぞあがっていって』
となっている。
「(ではピンポンを押すか)」
ピーンポーン
「はーい。誰ですか?」
省8
624
(1): 向こうで要請があったクリスマスSSこんなんどうでしょうか?3後半 04/11/28 11:32 ID:DXDskhA.(4/5) AAS
「さあ、とにかく上がってよ」
「ちょっ(そんじゃあこの格好はただの気合は入りすぎになるんじゃ・・・)」
「みんな〜播磨君が来たよ〜」
全員の視線が一人の男、播磨に集まる
「あ、ども」
『はははははは』
一斉に全員が笑い始める。高野、烏丸を除いて(しかし高野は写真を撮っている)
「お前気合は入りすぎだろ」
「もーミコちゃん。笑っちゃダメだよ」
「(て、天満ちゃん、俺を気遣って。やっぱり君は最高だ天満ちゃん)」
省15
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