[過去ログ]
【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ7【総合】 (743レス)
【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ7【総合】 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1206095953/
上
下
前
次
1-
新
通常表示
512バイト分割
レス栞
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索
歴削→次スレ
栞削→次スレ
過去ログメニュー
740: * みすぼらしいおとこ * [sage] 2008/07/14(月) 22:50:01 ID:uWUXUj5Q そんなことよりもこれからどうするかを考えなくてはならない。 無一文で、どうやって装備を揃える?どうやって仲間を募る?それ以前に、 どうやってこの城塞都市で生きていく? 節々が痛む重い体を引き摺って、俺はとにかくも冒険者の宿に転がり込んだ。 登録を済ませた冒険者であることを証明する割符を見せて、馬小屋へと向かう。 今後どうするにせよ、こんなざまでは何もできはしない。痛みが引くまではどこか で体を休めなければならなかった。 「割符があれば馬小屋にだけは無料で泊まれる」。訓練場でそれを聞いたときは、 馬小屋なんて誰が使うものかと思ったが、無一文の今となっては本当にありがた かった。 馬など一頭もいはしないのに、畜舎に特有の不衛生な臭いが充満したそこは、 お世辞にも快適とは言いがたかったが、今は贅沢は言えなかった。 日も高い頃合であった。馬小屋なんて、他には野宿しかないような輩が、夜露を しのぐためだけに利用する施設だ。まだ人はいるまいと思っていた。ところが、 何人かの先客が寝藁の上を占領していた。皆一様に陰鬱な表情を浮かべ、途方に 暮れている。その惨めな様子を見て、そいつらがどういう境遇の人間か、俺には おおよそ察しがついた。つまり、俺同様『追い剥ぎ』にあった間抜けどもという わけだろう。 俺は比較的新しい藁が盛られた一角に向かい、どうにか寝床を確保する。 すると、すぐ近くに腰を下ろしていた男が近寄ってきた。 「へ、へへへ……あ、あんたも『追い剥ぎ』にあったのかい?」 話しかけてきたのは頬に生々しい蒼痣を残した小男だった。 卑屈な態度で馴れ馴れしい笑みを向けてくる。それがマウザーとの出会いだった。 * * * 意気揚々と登録したところで同じ冒険者に襲われ、一文無し。どんな人間でも、 途方に暮れるところだ。なんの解決にならなくてもいいから、誰かと話をしたい。 同病相哀れむわけではないが、同じ目線で話せる人間が欲しい。情けないが、その 気持ちは俺にも痛いほどわかった。 だが、擦り寄ってくるマウザーに応じたのは、何も傷を舐めあうためだけではない。 無一文のこの状況を脱し、冒険者として再起を図るための腹案が、俺にはあった。 そのためにも仲間を集める必要があったのである。俺はまだ、冒険者になることを 諦めてはいなかった。 丸腰で地下に潜ろうというわけではない。武装は絶対に必要だ。だから、金が ないならどこかから奪い取るしかない。そう、『奪い取る』のだ。あのホビット娘が 俺にしたように、俺も俺より遅れてくる新参連中をカモにして『追い剥ぎ』をする。 強者が弱者から奪うのがこの街の法だというのなら、俺もまたそのルールに従って、 奪われたものの埋め合わせをするだけの話だ。幸い、この城塞都市には食い詰めた 若者がいくらでも流れ込んでくる。俺自身がそうだったように。 そのためには仲間を集める必要がある。それも、俺と同じ境遇の人間が望ましい。 無一文の人間が他に相手にされるとは思えないというのもあるが、一度奪われた人間は 他人から奪うことも躊躇しないだろうと思えたからだ。 しかし、俺の提案にマウザーはひどく曖昧な顔を返すだけだった。 「俺には冒険者稼業は向いてなかったってことさ。……明日、訓練場に言って登録を 取消してもらおうと思ってるんだ」 登録を取消せば、保証金を払い戻してもらえる。それを旅銀の足しにして、 すごすごと故郷に逃げ帰るつもりなのだという。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1206095953/740
上
下
前
次
1-
新
書
関
写
板
覧
索
設
栞
歴
あと 3 レスあります
スレ情報
赤レス抽出
画像レス抽出
歴の未読スレ
AAサムネイル
Google検索
Wikipedia
ぬこの手
ぬこTOP
0.006s