【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 5冊目 (775レス)
上下前次1-新
40: 2011/09/08(木)04:02 ID:Et56i6N0(1) AAS
NTR厨はホントに巣でおとなしくしててくれ
41: 2011/09/08(木)12:55 ID:xYH0kRVi(1) AAS
ホントにな
42: 2011/09/17(土)18:44 ID:zhucmrBb(1) AAS
切彦ちゃんの手足縛って程よく引き締まった太ももに頬擦りしたい
43(1): 雨の日 2011/09/20(火)13:31 ID:NRr1NcPY(1/9) AAS
今日の天気は曇り後雨。
午前中、授業が始まってから降り始め、ついには放課後まで止むことはなかった。
柔沢ジュウは傘を持っておらず、仕方がないから雨に濡れながら帰宅しようかと考えていた。
体は丈夫なほうだし、帰ってすぐにシャワーを浴びれば風邪も引かないだろう。
「ジュウ様」
丁度昇降口から外へ踏み出そうとした時、後ろから声がかかった。
それはここ最近とても聞き慣れた声で、しかし意外な声だった。
「雨か」
「はい」
ジュウの後ろに立つ小柄な少女は堕花雨という。
省10
44: 雨の日 2011/09/20(火)13:32 ID:NRr1NcPY(2/9) AAS
ジュウは感謝すればいいのか文句を言えばいいのかわからなくなった。
まあ、感謝をいうところなのだろうが、雨には自分のようになって欲しくない。せっかく出来がいいのだから、勉強はしておくべきだと思う。
逆に言えば自分のような出来損ないは、教師にどう思われようと勉強をしなかろうと、どうでもいいと思う。
「では、帰りましょうか」
雨は少し大きめの傘を開いて、外へ踏み出した。
「は? おい、傘を貸してくれるんじゃないのか?」
「? はい」
「いや、貸してくれよ。帰れないだろ」
雨脚はさっきよりもひどくなっており、傘無しで帰るのは少し苦痛だ。
「はい。ですから、どうぞお入り下さい」
省14
45: 雨の日 2011/09/20(火)13:33 ID:NRr1NcPY(3/9) AAS
〜〜〜〜〜
結局、雨とジュウは相合傘で帰ることになった。
ジュウは昇降口で雨の申し出を断ろうと、忘れ物をしたとか用事があるとかなんだかんだ言ったのだが、雨はジュウが一人で帰ることを頑なに拒み、そろそろ周囲の目が痛くなってきたジュウは諦め、渋々雨と同じ傘に入った。
雨が持っていたのは少し大きめの傘ではあったが、やはり二人では狭い。身長の高いジュウのほうが傘を持っているが、極力隣の少女を濡らさないように気をつけていると、自然と自分の肩は濡れてしまう。
普段の無駄に察しの良い雨ならば気づきそうなものだが、雨の歩き方は何だかぎこちなく、幸いと言うかなんと言うか、雨は気付いていないようだった。
「そういえば」
ぎこちなく歩く雨は昇降口を出てから全く口を開かず、かと言って特に話すこともないジュウも黙っていたが、以前の会話を思い出して、雨に話しかけた。
「お前は雨が苦手なんだったか」
「は? あ、いえ。苦手と言いますか、昔のことを思い出すと、少しやるせなくなるというか」
「つまり苦手ってことだろ」
省9
46: 雨の日 2011/09/20(火)13:34 ID:NRr1NcPY(4/9) AAS
その時の雨は、いつもの超然とした、あるいはただの電波な女でもなく。
か弱い一人の少女のようで。
「ジュウ様?」
雨の呼び声で意識が戻る。
「あ? ああ、なんだ?」
「ですから、何故私の家へ向かうのですか?」
「なんでって、お前を家まで送るためだろ」
「え?」
雨はまた心底驚いた顔をして、しかしすぐさま我に返ったのか「それはいけません」と言ってきた。
「それではジュウ様が私の家から帰宅なさる際に、濡れてしまうことになります」
省8
47: 雨の日 2011/09/20(火)13:35 ID:NRr1NcPY(5/9) AAS
〜〜〜〜〜
「着いたな」
「はい」
雨の家に到着した。
雨は傘から出て軒先にはいるとこちらを向いて、深く頭を下げた。
「ありがとうございました、ジュウ様。お心遣い、感謝いたします」
「俺が好きでやったことだ。気にすんな」
「ですが……あ……」
「どうした?」
「ジュウ様、肩が濡れて……」
省12
48: 雨の日 2011/09/20(火)13:37 ID:NRr1NcPY(6/9) AAS
「雨の日も、好きになれた気がします」
ジュウは本当に嬉しそうなその顔に一瞬詰まったが、「そうか」とだけ返した。
そして。
濡れたせいだろうか。
いつもより綺麗に見える、その少女の頭を、ジュウは優しく撫でた。
少女は少しだけ顔を赤らめて、静かに、綺麗に、微笑んでいた。
49: 雨の日 2011/09/20(火)13:37 ID:NRr1NcPY(7/9) AAS
終わり
エロはないよ
だって昼間だもの
50: 雨の日 2011/09/20(火)13:38 ID:NRr1NcPY(8/9) AAS
もうすぐ秋だから切彦ちゃんか円姉さんのターンがくると期待してます
51(3): 雨の日 2011/09/20(火)13:41 ID:NRr1NcPY(9/9) AAS
>>43の最後ミス
今も然り、雨は大事な補講を投げ出してジュウの元へやってきている。
にしてください%ってなんだよごめんなさい
52: 2011/09/21(水)00:02 ID:52KA7JrE(1) AAS
>>51
GJ
ほんわかとした気分になれたw
……新刊でないのかなぁ
53: 2011/09/21(水)00:35 ID:BqZ2tymx(1) AAS
>>51
乙!
54: 2011/09/29(木)16:19 ID:U6bCoFQZ(1) AAS
>>51
GJ
55: 2011/10/04(火)13:21 ID:m0xM3VzQ(1/4) AAS
「……くしゅっ……」
あまりの寒さにくしゃみが出る。
私が歩く歩道の上は、休日だからか、親子連れやカップルでごった返していて、夏場はこんなに人が多くなると、ものすごい熱気で歩けなくなってしまうほどなのに、冬場はむしろ風が吹いて寒く感じる。
地球と人間は私の敵です。
少し歩くとゲームセンターを見つけました。冷たい風をしのぐために、ちょっと遊んで行こう。
手頃な格闘ゲームの筐体に座り、百円を入れて、キャラクターを選んで、ゲームスタート。
CPUよりはやりがいがあるけど、やっぱり弱い。画面に広がる、『YOU WIN!』の文字。
筐体の向こう側の人が、こっちを覗いてから帰って行きました。入れ替わりに、別の人が挑戦してくる。
どうせ暇つぶしだし、負けるまでやって行こう。
56: 2011/10/04(火)13:22 ID:m0xM3VzQ(2/4) AAS
結局負けずに50人抜き。
筐体のこちら側も向こう側も、ギャラリーで満杯だ。
そういえば、あの時もこんな感じだった。
筐体の向こうから、いかにもガラの悪いおじさんが、何か悪態をつきながら迫ってきて、私の胸ぐらを掴み、汚い顔を寄せてくる。上着のボタンが千切れる音がする。
ポケットの中には、自転車の鍵。
この程度の人間なら、一瞬で殺すこともできる。
でも、私は何かを待っていた。
おじさんが拳を振りかぶって、私の顔面に向けて放つ。
見える。避けることもできる。振り払うことも、切り落とすことも、殺すことだって。
省19
57: 2011/10/04(火)13:22 ID:m0xM3VzQ(3/4) AAS
「お礼に、私のバージン、あげてもいいですよ」
58(1): 2011/10/04(火)13:23 ID:m0xM3VzQ(4/4) AAS
おしまい
小説読み直さないとキャラ崩壊がそろそろやばい
59: 2011/10/04(火)20:51 ID:i0x2ozPI(1) AAS
乙 どっちかってーと漫画版の切彦っぽいね
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