【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 5冊目 (775レス)
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650: 2016/11/14(月)00:52 ID:bzIdgMTY(1/30) AAS
〜夕乃の嫁入り 後編〜

 午後十時 崩月邸 夕乃の部屋

「ん...」

 真九郎が目を覚ますと、そこは崩月邸の来客用の寝室だった。
 どうやら、風呂場での乱痴気騒ぎのあと散鶴共々のぼせてしまったらしい。

「あ、真九郎さん。気が付かれたんですね」
「ええ。まだ頭がフラフラするんですけど...意識ははっきりしてます」

 時計に目をやると午後十時を五分ばかり過ぎていた。
 十月とは言え夕乃はそのメリハリのついた肢体を強調するような服装、
薄手の長襦袢しか着ていなかった。 
 真九郎はここでようやく、風呂場で起きた出来事が夢ではなく現実であると
はっきりと理解した。
 
「真九郎さん...///」

「夕乃さんは甘えん坊さんだね。ほら、もっと体寄せて?」

「はふぅ...///真九郎さぁん...大好き。愛してる」

 甘い声に幸せな笑顔を浮かべた夕乃が真九郎の胸に飛び込んできた。
 心の底から安らいだ夕乃は夢中になり、恋人の胸板に耳を押しつけ、
その鼓動に酔いしれていた。 
 真九郎も、ことここに至っては夕乃の好意から最早逃げようなどとは
考えもせず、ひたすらに自分に世界で一番嬉しい愛情をもたらしてくれる
最愛の女の想いの全てを受け入れようと懸命になった。

「夕乃さん...俺のこともっとぎゅっと抱きしめてよ」

「だぁめ...夕乃って呼んでくれなきゃ...してあげないもん」

「じゃあ、夕乃..。頭を撫でながら俺のこと抱きしめて?」

「嗚呼...いいですよ。いくらでも愛してあげますからぁ...」
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