【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 5冊目 (775レス)
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688: [sage saga] 2016/11/24(木)23:13 ID:V3Gh3kBt(8/34) AAS
「ふふっ...美味しいですか」

「うん。夕乃さんの料理はいつも美味しいよ」

「ふふーん。そうでしょうそうでしょう」

「なんて言ったって真九郎さんへの愛が一番籠もっていますから」

「じゃあ、今度は俺が夕乃さんのお弁当つくってあげる」

「まぁ。じゃあその時はちーちゃんと一緒にピクニックに行きましょうか」

 食べ盛りの真九郎が夕乃の手作り弁当を平らげるまで僅か15分。

 その間に夕乃も自分に作った弁当を素早く食べ終える。

「ごちそうさまでした」

「はい。おそまつさまでした」

 雲が散らばっているものの、よく晴れた気持ちの良い晴れの日の午後。
 
 重箱を片付ける夕乃を見遣りながら、真九郎は空を見上げた。

「どうしたんですか?空なんか見上げて」

「え。ああ。今日の夜は星が綺麗かな〜って」

「そうですね。今日の夜は月も星もよく見えるはずですよ」

 適当な話題を夕乃に振りながら、真九郎はこれから訪れる幼馴染との別れを

想像し、心を痛めた。 

 しかし、これから自分がやろうとすることに銀子と銀子の家族までも

巻き込む訳にはいかない。

 
(銀子...)

 
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