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怪盗が捕まってあんな事こんな事・・・第6夜 (965レス)
怪盗が捕まってあんな事こんな事・・・第6夜 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/
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402: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/05(金) 15:28:42.28 ID:E2d/AQV2 完全に追い詰められた怪盗少女は絶望に目を伏せる。 こうなってしまっては、もはやできることと言えば矜持を見せるための特攻くらいだろうか。 けれども、勝算のない無謀は見苦しい悪あがきでしかない。 ならばいっそのこと、ここで全てを曝け出して楽になってしまうのが――― (―――ッ!! そんなこと、できるわけがない!) 絶望が全身に回る寸前、少女を現実へと引き戻したのは亡き両親への想いと使命感だった。 ここで自分が倒れたら、誰がエレメントジュエルの脅威から人々を守るのか。 現所有者であるアイズは明らかに悪性の人間。少なくとも彼をどうにかするまでは終われない。 確かに現状は一見すれば絶体絶命の危機といえる。 だが、どんな危機も諦めずに乗り越えるのが怪盗アクアメロディという存在だ。 そして、未だその仮初の姿は、自分の変身は解けてはいない。 (考えるのよ、何か、何か手があるはず……!) タイムリミットはすぐそこだが、ギリギリまで足掻く。 それで駄目だったら、なんてもう考えない。 「―――思うに、君がここからとりえる選択肢は四つほどある」 その時、声をあげたのはアクアメロディの生気の復活を察知した青広豪水だった。 何のつもりかと視線を集める周囲にかまわず、彼は人差し指を立てて言葉を続ける。 「一つ目はこのまま時間切れをとなり、大人しく我々に捕まることだ。 これが一番双方にとって最も楽であるし、個人的にはこれを選んでほしい。 何、部下たちは皆女性の扱いに慣れている。最初は恥ずかしいし、痛いこともあるかもしれないが すぐに初心な生娘である君を淫乱な娼婦に変身させてくれるだろう」 二本目の中指が立てられる。 「二つ目は我々の包囲を強引に突破する。選択肢の中では一応最も逃亡成功の可能性が高くはあるな。 ただし……その裸同然の恥ずかしい格好で暴れることができるなら、だが」 「俺たちとしては目の保養になるし、大歓迎だけどな!」 黒服たちが囃し立てる中、三本目の薬指が立てられる。 「三つ目はその窓から飛んで逃げる。だがこれは先の説明通り成功率が低い。 第一、水の壁の突破が必須である以上全裸になることは避けられないのは確実だ。 奇跡的にこちらの追撃を振り切れたとしても、敷地の外には大勢のマスコミが待機している。 アクアメロディの全裸に加えて謎に包まれていた素顔。大スクープを提供するかね?」 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/402
403: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/05(金) 15:31:57.93 ID:E2d/AQV2 マスコミという単語に美音が撮間のことを反射的に思い浮かべる中、最後となる小指が立てられた。 「四つ目は上ではなく下。窓から地面へ飛び下りるという逃走経路だな。 だが、ここで君の為に明言しておくが、地面には多数の罠が仕掛けてある。 先程述べた通り、この急場で悠長に発見と解除をしている暇はないだろうね……」 老人の語る選択肢は、言われるまでもなく美音の考えの中にもあった。 どれもが事実上敗北の道へと繋がっていることも、そしてそれ以外の選択肢がないことも。 しかしそれをわざわざ青広豪水が口にしたのは、自分に現実を突きつけるためだ。 どうあがこうともお前に逃げ場はない、こちらの手のひらの上の存在でしかないのだと。 それでも、今の怪盗少女には一縷の望みに賭けるくらいしか打つ手はなく。 (読まれている……それでも、やっぱり強行突破しか……ッ!?) 改めて四つの選択肢を見直した瞬間、アクアメロディの脳裏に閃きという名の電流が走った。 続け様に浮かぶのは、アイズから得た見取り図の情報。 (確か、あの見取り図通りなら現在位置は……!) 高速で巡る思考。そして次の刹那、美音の中には五つ目の選択肢が生まれていた。 恐らく成功率は高くないが、今まで提示されていた選択肢よりは遥かにマシ。 問題があるとすれば、アイズを信じることができるかどうか。この一点だった。 (……結局、彼は嘘をついていなかった。なら) 腹は決まった。しかしそれを敵に悟られるわけにはいかない。 思いついた手はひとつでもミスがあったら、少しでも疑念を抱かれれば終わりという代物。 顔色からそれを読まれたくない怪盗少女は前髪で目元を隠すようにして顔を俯ける。 仮面が溶けかけているがゆえに、その行動は自然なものとして相手には映るはず。 はたしてその目論見は当たり、用心深さを誇っていた屋敷の主は遂に騙される側となった。 「クハハッ、ガックリしたかね? それとも、そこまでして素顔を見られたくないのかな? 見苦しいとは言うまい。ますます後の楽しみが大きくなったというものだよ」 「アクアメロディの素顔か。美人系か、可愛い系か、どっちだと思う?」 「オイオイ、ブスだったらどうすんだよ? まあ、見た限りそれはないだろうけど」 「最悪の場合でも頭に袋被せればいいだろ、スケベボディなのは間違いないんだし」 雇い主に追従し、黒服たちは各々が思うアクアメロディの正体を語り合う。 もはや彼らはここからの逆転はありえないと高を括っていた。 そしてそれは本来ならば間違いではなかった。そう、相手が彼女以外ではなかったのならば…… http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/403
404: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/05(金) 15:36:10.18 ID:E2d/AQV2 ボゥンッ!! 男たちの前に全てが晒されようとしていた美少女怪盗の姿が多量の煙に覆われたのは次の瞬間だった。 「な、なんだぁっ!?」 「アクアメロディの仕業か!? クソ、奴の姿が見えねえ!」 「オイ、マズイぞ! この煙に紛れて逃げられるんじゃ……」 「―――馬鹿どもが、静まらんか!!」 油断の隙を突かれた不意の出来事に慌てる黒服たちに一喝が響き渡る。 思わずビクッと硬直する部下たちに向け、怒声をあげた張本人である老人は溜息をついた。 「見たまえ、煙幕はこちらまで届いておらん。ならば隊列さえ崩さなければ問題はない」 「し、しかし窓から逃げられてしまうのでは?」 「先の説明を聞いていなかったのか? 上下のいずれを逃走経路に選んでも詰みだ。 彼女の狙いは今のように混乱を起こし、前後の包囲網のどちらかを強行突破することなのだよ」 「な、成程! おい、向こう側の奴らも聞いたな!? 迂闊に動くんじゃねえぞ!」 「それでいい。何、少し経てば視界は晴れる。その頃にはアクアメロディも全裸だよ」 部下たちを落ち着かせた屋敷の主は穴を未然に塞げたことに安堵しつつ、口元を釣り上げる。 煙玉で視界を封じてくるというのは自分にとっては十分に想定内だった。 確率自体は極低であろうとも、四つの選択肢の中では強行突破が最も成功の可能性が高いのは事実。 ならば、少しでも成功率を上げるためにアクアメロディが手を打ってくるのは必然なわけで。 (いいぞ……足掻きが多ければ多いほど、その後の絶望は濃くなるというものだ) 今頃煙幕の中で怪盗少女は最後の策が破られたことにショックを受けていることだろう。 先程取り戻しかけていた生気を失い、呆然と立ち竦んでいる姿が目に浮かぶようだ。 (捕まえた後は、まずは「風呂」に入れてあげるとしよう……) ここで言う風呂とは湯を張った一般的なもののことではない。 屋敷内の隠し部屋に存在する、とある生物が大量に蠢いている水槽のことを指している。 その生物とは、今の青広豪水を築き上げる礎となった魚―――すなわち、鰻。 鰻が密集した水槽の中に裸の女を投げ入れる。 すると、その女は身体中をぬめった感触の鰻に這い回られることになるのだ。 当然女のほうも恥ずかしさと嫌悪感から抵抗を見せるが結局は多勢に無勢。 最終的にはせめてとばかりに局部を守ろうとするが、狭いところを好むのが鰻の性質である。 僅かな隙間に潜り込もうとする彼らの猛攻に負け、敏感な場所を刺激されて遂には悶え狂ってしまう。 その過程を見物するのが老人にとっての一番の楽しみであった。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/404
405: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/05(金) 15:39:38.90 ID:E2d/AQV2 (さて、アクアメロディは何分持つのかな……?) この鰻風呂に入れられれば、どんな生意気な態度を見せていた女でも数十分以内には必ず従順になる。 ここまでの絶体絶命の危地にあってもなお、ギリギリのところで折れずいる少女が屈服する瞬間。 その時を想像すると、それだけで老人の興奮は頂点に達してしまいそうになっていた。 しかし、それは当然のことながら大きな隙を作ることにも繋がっていて。 結局のところ、優位な状況に油断してしまったという意味では彼も黒服たちと同じだったのだ。 ただ、慎重さゆえにそうなる瞬間が一番遅かったというだけで。 ―――ヒュンッ 刹那、空気を切り裂く音と共に、煙幕の中からピンポン玉ほどの大きさの鉄球が飛び出した。 言うまでもなく発砲者はアクアメロディであり、その一弾は狙い通りに着弾する。 そう、勝利を確信したがゆえに注意力が散漫になっていた青広豪水の鼻面に。 「ギャッ!!?」 「あ、青広様!?」 高速で飛来した鉄球の直撃とあって、老人はもんどりうってひっくり返るしかなかった。 数秒遅れて何が起きたかを把握した黒服たちの表情が青褪めたものへと変化し 最上位者への被弾を許すというまさかの失態にその場にいた者全員が身体を硬直させる。 だが、彼らの混乱は更に拡大してしまうこととなる。 次の瞬間、ガラスが割れる「ガシャン!」という音が煙幕の中から聞こえてきたのだ。 「お、おい、今の音って!」 「アクアメロディだ! 窓から逃げ出したんだ!」 「煙が晴れてきたぞ……あっ、見ろ! あれを!」 一人の黒服が指差した先にあったのは、水壁を抜けて小型の気球で空を飛ぶ美少女怪盗の姿。 後ろ姿な上、雨のせいでハッキリとは見えないが、空を行くアクアメロディの全身は肌色だった。 予測通り、大量の水によってかろうじて残っていた衣装までもが溶け落ちてしまったのだろう。 「まさか素っ裸になってまで窓から逃げるとは……!」 「追え! 速度は大したことがない。すぐに追いつけるはずだ!」 「敷地の外にはマスコミがいる! 奴らに手柄を渡したら大恥だぞ!」 「おお! アクアメロディのオールヌードと正体、なんとしても俺たちが先に!」 「青広様は……駄目だ。完全に気絶している。おい、誰かメイドに介抱を命じておけ!」 失態を取り戻そうと焦る黒服たちはリーダー格の軽薄男の先導で全員が屋敷の外へと向かう。 この時、青広豪水が指示できる状態であるならば半分は待機を命じられていたに違いない。 もしそうなっていれば、残った彼らが気が付けた可能性もあった。 ―――窓のすぐ下の池に大きな波紋ができていたことに。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/405
406: AM [sage] 2018/01/05(金) 15:43:59.09 ID:E2d/AQV2 以上で投下終了となりますが、今年もよろしくお願いいたします。 正直、美音をピンチに追い込みすぎてどう打開させるかに苦労しました。 おかげで説明調な文が多くなって分量が増えてしまった罠。エロ要素も少ないし。 次回は今までの話の流れで展開は予想できると思われますが、池にはにゅるにゅるするアレが… あと、次回以降からはしばらく不定期の投下になりそうです 生活リズムが大きく変化するので、慣れるまで時間がかかりそうなんですよね… http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/406
407: 名無しさん@ピンキー [sage] 2018/01/05(金) 15:48:27.67 ID:cXDVRcDt お疲れ様です! これまでよりも、全裸の状態であの生物に遭遇する次回以降の方が美音にとって大変そうで、とても楽しみです! 不定期になってしまうのが残念ですが、次からより一層エロいピンチに陥りそうな美音に興奮し心待ちにしながら、楽しみに待っています! http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/407
408: 名無しさん@ピンキー [sage] 2018/01/05(金) 16:18:45.03 ID:OlT7wOod 水音が無いのは着地して入ったのかな?このままバットも見てみたかったですが、突っ込んでつかまったり、青広が気絶しなかったりと。 他にもIFのアクションルートですか、部屋からの逃走からの分岐でしょうか? 偶然の一発もありですが、青広が何もしかけないのもおかしいので、全館氷点下近く、水鉄砲を冷水にしておくとかの小細工もありでは? 次回は全裸のウナギ風呂から、罠の中に全裸で飛び込むんですね。楽しみです。処女はとっておくとして、後ろは潜り込むのかな? http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/408
409: 名無しさん@ピンキー [sage] 2018/01/05(金) 18:04:28.52 ID:/QQdRMTj 鰻は食&触ともに大好物なのでむっさ楽しみです 今年もエロしくお願い申しあげます! http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/409
410: 名無しさん@ピンキー [sage] 2018/01/05(金) 22:52:08.23 ID:9ctgWCds 一週間の生きがいがなくなってしまった…。 色々大変そうですが、あまり無理なさらず 次回の投下までアクアメロディと同じく全裸待機しております http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/410
411: AM [sage] 2018/01/09(火) 10:09:32.44 ID:8fO+cO/C 昼過ぎくらいから投下開始します。 作品は「怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー 第十七話」となります。 不定期になると言いながらむしろ早まってますが、たぶん今回限りです。 明日からの新生活スタート前にキリのいいところまで進めたかったので… 注意:作中に登場する鰻はあくまで創作の鰻です。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/411
412: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/09(火) 12:08:46.49 ID:8fO+cO/C 「どっちへ飛んで行った!?」 「あっちだ、見ろ! まだ遠くには離れていないぞ!」 「やはりスピードも大したことはない、十分追いつけるはずだ!」 アクアメロディを狩るために屋敷内を駆け回っていた黒服たちが次々に外へと飛び出していく。 今、彼らの頭の中にあるのは空を逃げつつある獲物を捕まえること、その一点しかない。 雇い主を気絶させられた報復のため、手柄のため、美少女怪盗の魅力的な身体を好き勝手にするため。 突き動かされる理由こそ各自で異なりはするものの、目的はたったひとつ。 だが、その心理状態がつい先程まで彼らが獲物と見なしていた少女と同じ状態。 すなわち、視野狭窄に陥っている状態であるとは誰一人として自覚してはおらず。 それゆえに、数十メートル先の空中を進む人影が人間ではないこと。 そして、自分たちが本来追うべき対象の気配がすぐ近くにあることに気がつけなかった。 「俺たちがドンケツか!?」 「仕方ねえだろ、メイドに青広様の介抱を頼んでたんだから!」 「くそっ! これで捕り物に間に合わなかったら一生後悔するぞ俺!」 「いいから急げ、前の奴らに遅れるな!」 (……彼らが最後ね) 前方の集団に少し遅れて扉から飛び出した二人の黒服が愚痴を零しながら駆け去っていく後ろ姿を 屋敷の南側に隣接する形でひっそりと存在している池の中から注意深く見つめる人影がひとつ。 それは、黒服たちの主観では空を逃亡中のはずのアクアメロディ、その人のものだった。 「どうやら、賭けには勝ったみたいね……」 水面から無造作に生い茂る水草の間から頭だけをひょこっと出した状態で呟く美音。 全てが狙い通りに進んだことに深い安堵の息を吐きながら、ここに至るまでの数十秒を思い返す。 まず、煙幕を発生させたのは混乱を起こすためではなく、純粋に姿を隠すためだった。 敵の視界に映らない中、煙が消えるまでの短い時間で溶けかけのコスチュームを全て脱ぎ それを怪盗ツールのひとつ、スイッチを押すだけで瞬時に膨らむダミー人形に着せ替えることで 偽のアクアメロディを作り出し、バルーンを取り付けたそれを窓から空中へ押し出す。 一方自分は特製銃で青広豪水を撃ち、その後すぐにダミー人形を追うように窓の外へとダイブ。 落下中に窓へと二発目の銃弾を発射し、ガラスの割れる音で着水の音を誤魔化したのである。 こうして順序立てると全て予定通りに見えるが、実際のところ、この策には穴が多かった。 煙が晴れるまでに下準備が完了すること、混乱した黒服が一人でも煙幕に突入してこないこと。 指揮者である青広を一撃で気絶させること、残った黒服たちの中に違和感を覚える者がいないこと。 外に見張りがいないこと、池の中に警報系の罠がないこと。 この中の一つでも条件が満たされていなければ、今頃自分は間違いなく虜囚の身だっただろう。 正直、かなり分の悪い賭けではあったがゆえに、勝ちを拾えたのは僥倖だった。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/412
413: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/09(火) 12:15:35.41 ID:8fO+cO/C そもそも、前提条件として窓の下が池でなかったらこの策は成立しない。 そういう意味では幸運と、正確な見取り図を提供してくれたアイズに感謝するべきなのだろうが 元を正せば自分の不覚と彼の強要が原因なので素直にそうすることはできなかった。 (黒服たちは皆ダミーを追っていったようだし、あとは……) この後の脱出プランは簡単である。侵入時に使った地下水路を使えばいいのだ。 まさか敵も空から脱出した怪盗が屋敷に舞い戻ってくるとは思うまい。 侵入に使われた場所なので見張りが残っている可能性はあるが、大した人数は残っていないはず。 黒服の追跡組が自分たちが騙されたと悟り、引き返してくるまでにはまだ猶予はあるだろうし 地下水路に辿り着いてさえしまえば内部は入り組んでいるので追っ手を撒くのも容易だ。 (それに、屋敷の中にはメイドさんがいるはずだから服も借りられるはず) 絶体絶命の危地を脱した美音はすっかりアクアメロディとしての自信を取り戻していたが 水面の下に漂う自身の発育豊かなヌードが目に入ると、安堵感もあってか羞恥心がぶり返し始める。 あの時は切羽詰まっていたため半ば無我夢中だったが、今思い返せば姿を隠した煙幕の中とはいえ 前後を男の集団に囲まれたど真ん中で衣装も仮面も脱ぎ捨てて裸になるという行動をとってしまった。 直接見られてはいなかったとはいえ、恥じらいを持つ乙女にはダメージが大きすぎる。 過ぎたことを悔やんでも仕方がないのは承知だが、それでも割り切れないのが処女の感情だった。 (私、あんな……男の人たちの前で……ううッ!) ゆらゆらと揺れる水面の下で、一糸纏わぬ瑞々しい肢体がぷるぷると羞恥に震える。 否、一糸纏わぬというのは少々語弊があった。 コスチュームは勿論、仮面もリボンも跡形もなく溶解しきってはいたが、残っている装備もある。 ウエストポーチとそれを留めるための腰のベルト。そして、手袋とブーツ。 この四点だけは、怪盗仕事の都合を考えて普段通りのものの使用が許可されており 水に濡れても無事にアクアメロディの着衣、というより装備として残っていたのである。 美音としては唯一の救いと言える状態ではあったが、それゆえに彼女は今の自分の格好が なまじ完全な全裸であるよりもいやらしさを醸し出すものになっていることを自覚していなかった。 (っと、そろそろ動かないと……) ひとしきり恥ずかしがった後、周囲の安全を確認した美音はゆっくりと岸へ向けて歩き出す。 幸いにも水深はそれほど深くはないため、足を底に着けても頭を出す余裕は十分にある。 水草が生い茂っているとはいえ、窓から誰かが池を見下ろしてくる可能性がある以上 あまり身体を出すことはできないし、早く動き過ぎて大きな音を立てるのも厳禁だ。 そろそろと、しかし確かな足取りで少し濁った水の中をグラマラスな裸体が進んでいく。 足元に忍び寄る、黒い影が複数存在していたことを知る由もなく。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/413
414: 名無しさん@ピンキー [sage] 2018/01/09(火) 12:16:10.84 ID:ziqAZRnz 支援 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/414
415: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/09(火) 12:20:57.31 ID:8fO+cO/C (―――えっ?) ふくらはぎをシュッと掠める感触に、美音は反射的に目を落とし スッと足元から離れていく見覚えのあるその細いシルエットに嫌な予感を抱く。 そして次の刹那。 「ひゃあっ!?」 にゅるり。 得体のしれない感覚が弾力抜群のヒップの柔肌を滑り、怪盗少女は思わず悲鳴を上げる。 慌てて口を塞ぎ、誰かに聞かれなかったかと身を強張らせるが、幸いにも周囲に動きはない。 (よかった……でも、今のは一体……ッ!?) 内心でホッとしながらも、お尻に起きた異変を確認すべく水面を凝視した美音は そこにいた「ソレ」に驚愕から目を見開き、そして思わず動かしていた足を止めた。 (なっ、なななな……っ!) 屋敷に隣接している池に青広豪水が罠を仕掛けていなかったのは二つの理由がある。 ひとつは仕掛ける必要性を元々感じていなかったからだ。 水に溶ける衣装を着ているアクアメロディが水の中にわざわざ飛び込むとは考えにくいし 生まれたままの姿で動きの鈍る水中にいる女一人をどうにかするなど簡単だ。 もうひとつは、池の中で飼われているある生物の存在に気をつかってのことだった。 養殖所で育てられながらも、発育不良や奇形ゆえに売り物にならず、しかし食用としては まったく問題はないため、屋敷の人間が食べる分として放し飼いにされていたソレ。 もはやわざわざ明言するまでもないのだが―――鰻である。 (なっ……なんなのこの数はっ!?) 少女が混乱するのも無理はなかった。 今まで一体どこに隠れていたんだとばかりの鰻の群れにいつの間にか包囲されていたのだから。 一匹や二匹ならまだしも、数十、下手すれば三桁に届くであろう鰻がすぐ近くを泳いでいるのは 壮観を通り越して不気味さを感じることしかできない。というか軽いホラーである。 勿論、ごく普通の感性の持ち主である美音はその光景に恐怖を覚えることしかできない。 (ひっ……!) 着水の衝撃から避難していた鰻たちだったが、震動が静まれば大人しくしている理由はなかった。 ここは俺たちの庭だとばかりに好き勝手に泳ぎ始める。 それどころか、人間という異物に興味を示し、包囲網を縮め始めていく。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/415
416: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/09(火) 12:26:46.74 ID:8fO+cO/C (こっ、来ないで……!) ぶんぶんと水中で手を振って鰻たちの接近を拒絶するが、全く効果はなく。 そして遂に、抵抗虚しくアクアメロディの首から下の裸体は黒の渦に飲み込まれてしまった。 「やっ……ん!」 まず最初に攻撃(?)を受けたのは成長著しい乳房の中央に鎮座する谷間である。 鰻は狭い場所を好む。ゆえに見るからに深く、そして狭そうなそこは恰好の餌食だった。 美音は両腕をクロスさせてバストをガードするが、そのせいで余計に谷間が狭く深くなり 複数の鰻が我先にとそこに頭を突っ込み、次々ににゅるんにゅるんと潜り抜けていく。 「ちょっ……いや! あっ! んんっ!」 勿論受け身一方の少女もそうはさせじと更に頑張って両腕に力をこめ、隙間を縮めるが 乳肉の柔らかさがどうしても空間を作り出してしまうがゆえに細長生物の通過を防ぐことはできない。 更に悪いことに、腕と乳肌の接触面にまで頭を潜り込ませようとする個体もいる。 両腕で抱え込むような体勢であるため、ぐにゅんと大きく変形しているEカップ巨乳に 大小、形も様々な鰻が我も我もと殺到し、身を擦りつけていく。 「……あッ! そこは……ひんッ!?」 弱い場所を責められるくすぐったさに腕の力が思わず緩んでしまった一瞬。 その隙を逃さず腕の裏側に強引に身を滑り込ませた一匹の鰻が右胸の中央部に達し そこでぽつんと実っていた桜色の蕾に口先を当ててしまった。 刹那、ピリッと電流にも似た鋭い感覚が背筋を走り、美音はおとがいを反らしてしまう。 「やだ……ッ、ちょっと、離れ……やん……ッ!」 ツンツン、ツツン。 滑らかな肌の中に唯一存在する突起が気になったのか、鰻はまるでドアへのノックのように アクアメロディの乳首をついばみ続けていく。 そして、その絶妙な刺激の連続に、性感に不慣れな女体はたまらず反応してしまう。 (ああ……) ムクムクと膨張を始めた敏感な乳頭を美音は呆然と見つめるしかない。 生理的な反応だとはわかっていても、リアルタイムでそこが硬くしこっていくのを自覚するのは 恥ずかしいことこの上ない。しかもその原因がまさかの人外生物なのだから猶更だ。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/416
417: 名無しさん@ピンキー [sage] 2018/01/09(火) 12:32:56.96 ID:SjQeu7EU 支援です。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/417
418: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/09(火) 12:34:35.45 ID:8fO+cO/C だが、コスチュームという守りを失っている今、胸ばかりに意識を割いてはいられない。 両腕を交差させているがゆえにギュッと締まっている両脇も鰻たちには見逃せない場所だ。 心地よい穴蔵を求め、細くぬるぬるした軟体がにゅるにゅると脇の間をくすぐっていく。 「やっ……そんな変な、とこっ……気持ち、悪いっ」 場所が場所だけに、今まで誰にも触られたことのなかった箇所への侵略。 その刺激は性感を覚えさせるものでこそなかったものの、ゾクゾクとした怖気を全身に走らせる。 健康的なくびれを見せる腰にも数多くの鰻が身を擦りつけるようにして続々と通過。 また、ベルトと肌の隙間にも無理やり捻じ入ってくる不届き者も少なくない。 更には、どう考えても入り込むのは無理なはずの腹部真ん中の小さなへこみにまで被害は及ぶ。 美音は決してくすぐったがりな方ではないが、こうも各所を一斉に責められては流石にたまらない。 奇しくも、その光景は青広豪水が見物したがっていた鰻風呂そのものだった。 「ひゃっ……もう! くすぐった……だから、やめて……ッ!」 小さな声で、しかしハッキリとした拒絶を示すも相手に話が通じるはずもない。 歩を進めていた足はすっかり止まってしまい、美音は身体を硬直させて耐えることしかできず。 そうこうしているうちに、傍若無人な侵略者たちはいよいよ下半身へと侵攻を開始した。 にゅる――― 背中側を泳いでいたうちの一匹が、お尻の割れ目へ勢いよく突撃し そのまま、前側の処女陰唇へと繋がる通路、いわゆる蟻の門渡りを一気に通り抜け。 「あ……」 ―――にゅるるんっ! そこから、内股であったがゆえに太ももと足の付け根の間にできていた三角形の隙間から ニョキッ! と顔を出し、柔肉を掻き分けるように身を捩らせながら脱出を図った。 (……ぁんんんんんッ!?) ビクンビクンビクンッ! 瞬間、最も敏感な部分に生じたかつてない刺激が少女の裸体を大きく痙攣させる。 しかし、咄嗟に身体を「く」の字に折ることで顔を水につけ、美音は悲鳴を掻き消すことに成功。 この時の彼女の反射ともいえる行動は、紛れもなく正解だった。 もし、水中に消えていった嬌声がそのまま出ていたら、確実に屋敷の中にまで届いていたのだから。 (いっ、今のは……何……?) 水に体温を奪われ、冷えた身体が一気に発熱したかのように頬が朱に染まる。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/418
419: AM [sage] 2018/01/09(火) 12:36:51.70 ID:8fO+cO/C 例によって規制の都合上、あとの四レスは二十四時間後以降に投下します http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/419
420: 名無しさん@ピンキー [sage] 2018/01/09(火) 12:38:50.29 ID:8LC09qHQ お疲れ様です! 久々のアクアメロディの直接的なエロ! 鰻たちの健闘に期待してます! http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/420
421: 名無しさん@ピンキー [sage] 2018/01/09(火) 20:09:25.52 ID:K61SYz6B お疲れ様でした。 オレ達の鰻先輩があと四レスでアクアメロディを絶頂させることができるか! 期待しています!! http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/421
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