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【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ16【総合】 [無断転載禁止]©bbspink.com (320レス)
【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ16【総合】 [無断転載禁止]©bbspink.com http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1546503304/
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11: 319 ◆aWUmNkLeiA [sage] 2019/01/03(木) 21:09:23 ID:jydp9sHu ――冒険者の宿・ロイヤルスイートルームの寝室にて―― 「ルキフェには、隠し事はしない。後で私の全てを話そう。だから今だけは少し、静かにして貰えるか? 」 「――覚悟は、出来ています。僕が捨てられる覚悟も」 「? 何の話だ? 」 「……やはり、東方人の女性には東方人の男性が良く似合いますからね。貴女が荷馬車に乗るジョウを見たときの顔と来たら――」 「待てルキフェ! 違う! それは違うぞ! ええい、このアヤメとした事が、抜かったわ! それがそなたの憂い顔の元凶か! 一刻も早く誤解を解かねばならぬ! ルキフェ、まずは聞いてくれ、私が城塞都市に流れてきた理由を! それが一番早い! 」 宿の、ルキフェが新しく『二人の愛の巣』として借りたロイヤルスイートルームで長い直毛質の、艶やかな黒髪を掻き毟るアヤメを 見たルキフェは、そのアヤメの動転極まりない様子に眼を見開いた。普段の自信満々かつ沈着冷静な様子とは打って変わった私情丸出し 感情丸出しの、激しい動揺っぷりだった。そうさせたのが自分の嫉妬の末による不用意かつ不躾な発言であることに、後ろ暗い満足感を ふと、覚えてしまった。善の僧侶であるルキフェが初めて感じる、背徳的な感情であった。 「私が西方に流れて来たのは、理由のひとつは罰なのだ。長きに亘って戦乱の世であったヒノモトから戦が無くなった後、上杉家を 継ぐ前の長尾家から代々仕えて来た柏木家は我が主君より改易――取り潰しを命ぜられた。理由は一文のみ。「虎千代君(ぎみ)の 御命を執拗に狙い続け、終にはヒノモトから追い出すに至った」とな! ……ああ、虎千代君と言うのは我が主(あるじ)の弟君で、 唯一、主に正々堂々と取って代われる存在であった。なんと性質の悪いことに、我が主もそれを強く強く望んでいた。――実の姉が 実の弟を婿にするなど、ここ、西方でも許されぬ事であろう? ましてや異母では無く、同じ母を持つ、同腹から生まれし実の姉と 実の弟ならば尚更の事」 アヤメが眼に涙を溜めてルキフェを見る。もともと相思相愛であり、最早互いの思考の隅々まで知悉している間柄だ。アヤメの他の、 ルキフェのパーティメンバー、通称『三使徒』――アヤメが加入する前は『四大天使』であったが一人は過度の自慰による生命力の 枯渇のため埋葬:LOST――でもルキフェの思考は読めなかったが、アヤメだけは別だった。常にルキフェの思考や志向を読んで動ける 見事さに、『三使徒』も一目置いて接するようになっている。アヤメはルキフェの身になって置き換えて思考し、哀しみに涙したのだ。 ルキフェが自分に疑念を抱くのも当然だ、よくぞ今まで黙って耐えていてくれた、忝(かたじけな)い、と、濡れた瞳が感謝を訴えていた。 「……待ってくださいアヤメ、『綾と虎』は『ただの物語』ではなかったのですか?」 「何だそれは? 」 涙を指で拭おうとするアヤメを押し止め、ルキフェは白い練絹の手巾で手ずから拭う。清貧極まりないルキフェだが、清潔感を維持 するには、使う道具のそこはかとない高級感も要求されるのがカドルト教の頭の痛い悩みどころでもある。『カネをかけてないように 見せかけて、きちんと道具や儀式や衣服や小物等にしっかりカネをかけてる嫌味な上品さ』が要求される。庶民・貧民出身者が教団内で なかなか出世・昇進が出来ないのはこう言う所を体感・実感をしていないからでもある。勿論ルキフェは『生育環境・学習・付き合い』 により体得している側だ。普段使いの手巾にわざわざ漂白した練絹の織物を使うなど、本場の王都リルガミンの貴族・王族でも珍しい 雅やかな部類だった。――今の王都は無惨にも悪魔どもが跳梁跋扈する『魔都』と化している。それを誉めそやす者達はもう居ない。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1546503304/11
306: 11 [sage] 2021/05/05(水) 00:45:38 ID:jBP8fKtB 階段を上がるとそこは質素な書斎になっていた。彼等の前に女王とそっくりの女性が現われた。 この異次元空間において人の姿を見ることさえ奇怪。ましてこのような――ぎょっとしてすくむ彼等をみても、 彼女の方ではそのような反応は予想のうちというように、軽く諒解と、侮蔑の視線を投げてから、 前置きなく次のように言った。 ’そなた達がどう思おうが、この世界はいったん破壊する必要があります。 ’わたくしの邪魔をせぬように。 それだけ言うとあとは無関心に、衣の裾を曳いて彼女は奥に消えた。当然ながら彼等は後を追うが、 そのまえに怪物が立ちはだかった! 戦闘を経て追跡した彼等は、迷宮の未知の領域に踏み込んでいった。彼等は追い続けていった。 いつしか、洞穴の石壁はごつごつした木の根に覆われ、その根は互いに絡み合い、無数の網の目を作っていた。 行くてを塞ぎ、這い回り、邪魔をする木の根を彼等は押し分け、踏み越えて進むうち、 気づけばふと、彼等自身が厚く積もった腐土を踏んで、高く低く葉を茂らす梢の下、 数多い太い樹幹の根もと、見知らぬ森の中にいるのを知って驚嘆した。 そこで目にする樹々の名も、這いつく蔦草や花々の名も、彼等は一つとして挙げることはできなかった。 葉ずえを透かせば、見上げる天上には二つも三つも月が浮かび、見たことのない星座が散らばっていた。 それが夜なのか昼なのか、彼等は目覚めているのか、現実に夢のあいだにいるのか、彼等には判別がつかない。 空と森とは、ともに異様な妖しい色合いをおびて紫に揺らめいていたし、そこで見た生き物は何ひとつ、 這うものも飛ぶものも、語れば現実のものとは思われないものばかりだったからだ。 ただ、木立ちを裂いて女の甲高い声が聞こえた。それは歌や音楽というには耳に心地よい調子を伴わず、 法廷で読み上げる訴状や弁論にちかい。内容は哀訴とも、悲歌ともつかぬ言葉で、聞き取れるかぎりでは、 ヴォータンよ! フライアよ! 死にゆく神々 太古の霊たち ここに訴える わたしの声をきけ! 異形の森 七つの月の下で 去りゆく青春 人類の黄金の時代を 懐かしく思うものは、きけ! 愛することも 愛されることもなく 生きるかぎり、かぎりなく絶望する わたしの絶望を、受けよ! 声は痛切なソプラノで訴える、断片的に意味のわかる言葉はそのような叫びだった。あとは意味不明の言語だった。 彼等のまえに樹々が途切れ、大きく開けた広場が目に飛び込んでくると、そこに群集している大勢の者たちは、 角のある者、背に翼をもつ者、 尻尾をもつ者、大きすぎる者や小さすぎる者ばかりで、 ひとりとして【まとも】な姿をしている者がいないところを見ると、 この異次元空間の住民がこぞって集う集会場がその広場だとわかった。その、 禍々しい化け物のまん中に、ソークスはいた! 彼等を見るや、彼女は朗唱をやめて沈黙した。彼女のいう「七つもある月」を一身に受けて立つローブ姿は、 清らかに、青白く燃えるように輝いて壇上にあった。その神々しいくらいの眩さに感じいって、 四囲に集まっている異形の住民は、ひれ伏し拝み、四列の歌唱隊《コロス》が称賛した。 彼等を見るや、彼女はきっと眉を吊り上げ、目を怒らせ、 やはり分かってはもらえないようですね。ならば、この場で私が始末しましょう――と、言った! http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1546503304/306
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