ラテン語スレ [無断転載禁止]©2ch.net (753レス)
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406: ボケ老人 (オイコラミネオ MMdf-WOrK) [sage] 2019/11/04(月) 10:45:09.45 ID:XlW6jtHfM 明治・大正・昭和(楽しかったなぁ!)・平成・令和と5つの時代を生きてきて、言語研究のマネ事させてもらったが、名詞の単複・可算/不可算という概念については吾人はこう考えとる: ・単数→文字通り1個しかない ・複数→同類のものが2つ以上併存しうる これは「存在」という観点から見ている場合のことで、 英 there is an apple 西 hay una manzana という場合、これはりんごという物が一個存在しているということに言及するのみ これを複数にして 英 there are apples 西 hay manzanas とすると、りんごがバラバラに(無秩序に)複数個存在しているという意味になる 英語もスペイン語も何かにつけて冠詞を用いたがるので、 英 there are some apples 西 hay unas manzanas ということが多く、吾人もこちらの言い回しを普段は踏襲する フランス語に至っては ○ il y a des pommes × il y a pommes と、不定冠詞の使用が義務付けられてすらいる http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/gogaku/1462787198/406
407: ボケ老人 (オイコラミネオ MMdf-WOrK) [sage] 2019/11/04(月) 11:04:23.26 ID:XlW6jtHfM こんなことは皆の衆には常識だわな、何も目新しいことなど無いかと思ふ 吾人は18の時にフィンランド語を勉強し始めた。 芬語でりんごは omena という。 発音はそのままラテン語やスペイン語みたいに読んでもらえばいい。 吾人は「おまえ、こりゃうめーな!」と覚えたw 芬語文法はやや・ややこしいw omena の複数主格は omenat だから、 there are some apples on the table を *pöydällä ovat omenat と訳したら、 フィン人の先生にいきなりダメ出し食らった pöydälla(単数主格 pöytä)'on the table'、ovat(不定形 olla) 'are' だからダメなはずはない 吾人のフィンランド語の先生は日本語が堪能で大変美人で優しかったから、このように説明して下さった: そのりんごって、普通にりんごが複数個テーブルの上にあるだけでしょ? omenat というと、何か特定のりんごのことになるから partitiivi(分格)を使って pöydällä on omenia と言いなさい、と。 んで吾人は早速「それって on 'is' じゃなくて、やはり複数ならovat じゃないんですか?と食らいついた。 先生曰く、ovat というのは omenat という形が文の主語になる場合しか使えないから、単に何の特定も受けないりんごなら、何個あろうが on(三単現)です、と。 ここに至って吾人はようやく納得した。 我々が通常「複数」という文法概念で理解しているものは芬語では2通りの解釈になる ? some apples:バラバラに存在する、まとまりのない複数個のりんご ? the apples:特定のりんご複数個(例えば今日吾人が買ってきたところのりんごとか) んで、芬語文法で?の場合は動詞は3人称単数現在形のままなのである。 http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/gogaku/1462787198/407
408: ボケ老人 (オイコラミネオ MMdf-WOrK) [sage] 2019/11/04(月) 11:33:58.50 ID:XlW6jtHfM フィンランド語が印欧語でないことは言うまでもないので、こりゃウラル語の特徴か、ウラル語(フィン・ウーゴル語族)って面白れーな!と感じ、ハンガリー語にも手を出したが、 ハンガリー語でもほぼ同じ事情であることが分かった。 洪語でりんごは alma であり、複数主格形としてはちゃんと almák という形が存在する。 でも何個かあると言いたい場合、néhány 'some, several' なる語に続く名詞は単数形しか取れず、 動詞も自動的に3人称単数現在形になる: az asztalon van néhány alma (van は存在を示す動詞の3単現で、複数形なら vannak) しかし、「そのテーブルの上にある(複数個の)りんごはとても美味しい」なら nagyon jók az almák, amelyik az asztalon vannak となる。 nagyon「とても」 jó「良い、美味しい」(-k は複数を示す語尾) amelyik は先行語が複数形を取る場合の関係代名詞。 洪語と芬語の決定的な違いは、前者には定冠詞が存在する(a/az:この2形の使い分けは後続語が母音で始まるかどうかだけであり、単複の区別はない)ことで、 almák と複数形を使う場合は、何かしら限定を受けているのでほぼ自動的に az almák と定冠詞がつくことになる。 つまり、限定を受けない複数個のりんごなら alma であり、日本語の「りんご」と同じで、それだけでは1個だけのりんごのことか、複数個のりんごなのかの区別は付かない。 区別は付かないというより、そういう区別を日本語とハンガリー語は必要としていない。 http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/gogaku/1462787198/408
410: ボケ老人 (オイコラミネオ MMdf-WOrK) [sage] 2019/11/04(月) 11:42:57.88 ID:XlW6jtHfM >>394氏の仰る >単語に単複の区別ないから この短い一言は真言であると、印欧語文法においても吾人は思ふ 単複(印欧古語には更に双数もある)や限定・非限定の区別などは、より緻密な表現を日常的に要求されるようになって、後代の言語で発達し、文法的に確立・整理されたもので、 そこから出発して、上の芬語や洪語に見える現象を加味して考察することで、各印欧語が単複の区別や冠詞の発達の過程において、どういう変遷を遂げたかがより良く理解できるのではないかと、齢3桁数字になって考えるようになりますたw http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/gogaku/1462787198/410
411: ボケ老人 (オイコラミネオ MMdf-WOrK) [sage] 2019/11/04(月) 12:08:04.38 ID:XlW6jtHfM >>407 の >omena の複数主格は omenat だから、 >there are some apples on the table を >*pöydällä ovat omenat と訳したら、 >フィン人の先生にいきなりダメ出し食らった だが、「例のそれらのりんごはテーブルの上にある」という意味なら正解ではないかと、後でフィン人の先生に確認したが、それでもダメだそうなw 何故なら、フィンランド語の語順は比較的緩やかといっても、そういう限定を受けたものとかは必ず文頭に出さないとダメだそうで、 omenat ovat pöydällä なら 'the apples are on the table' の意味となって、正規の芬語表現となるとのことだった。 あの優しかった先生は今どうしていらっしゃるのでしょうか? Opettajani, kuinka voitte? Erittäin paljon kiitoksia teille siitä, että olette ollut hyvä suomen kielen opettajani. http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/gogaku/1462787198/411
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