【日本史】GHQに焚書された書籍 (536レス)
上下前次1-新
89: 09/17(火)12:24 AAS
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しかし言葉の上の洒落を主としたことは同じである。
晩年には実際社会の滑稽な事柄を主題とするようになったのは進んでいるが、どちらかといえば浅はかなユーモアで、これを檀林風といった。
これに対して伊賀国上野に生まれた松尾芭蕉(天保七年 元禄七年)は万象の奥にある閑寂を味わって、いわゆる蕉風とか正風とかいうものを起こした。
天和二年の深川の大火の時、その災いに逢い、僅かに身をもって免れたが、この時から西行の風を慕って、自然の風物を楽しみ、諸国を行脚して至るところで句作をほしいままにした。
貞享二年「春の日」という句集ができたが、その中に
古池や蛙とびこむ水の音
という有名な句がのせてある。これはかつて江戸の深川に閑居した時よんだものだという。彼が大阪で没する時の辞世に
旅に病んで夢は枯野をかけめぐる
とある。その門弟に宝井其角・服部風雪・森川許六などがいて、正風の俳諧はついに天下に普及した。
総じて平安時代の文学は感情中心であった。しかしこの時代は他に道徳律のやかましい時代だから、主に「義理と人情」を争わせた作品が出来ていた。時代は「善」を追求していた時代の好みの傾向がどこでも見いだされるようである。
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