大日本帝国憲法VS日本国憲法 [転載禁止]©2ch.net (927レス)
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826: 法の下の名無し [] 2019/04/09(火) 14:15:01.29 ID:9Ohe5cfI 国務大権から分離した統帥大権が「軍部」によって独走したとの評価も大幅な修正が必要である。 まず「軍部」との表現も、陸海軍の総称であるのか、陸軍の全部ないし一部を指すのかが不明である。陸海軍が政治的に一致した例など稀であるし、それぞれ組織内に慢性的対立が内在していた。 特に陸軍内の派閥対立の熾烈さは周知の事実である。「軍部」による独裁などは存在しようがなかった。陸軍は軍部大臣現役武官制などを行使して何度も内閣の死命を制したと言われる。 廣田内閣への干渉、宇垣内閣の流産、米内内閣の倒壊などはその例として挙げられる。 しかし、陸軍出身者の林内閣や阿部内閣はさらに短命であった。議会やその他の官庁からの種々の拒否権により、政権基盤はまったく脆弱であった。戦時の東条内閣ですら一人の国務大臣の造反により総辞職に追い込まれた。 昭和12年7月7日の盧溝橋事件から昭和20年8月15日の敗戦まで、7人の総理が9代の内閣を組織せざるをえず、諸外国のような一貫した戦争指導などは存在しなかった。 この間、天皇は三つの権利を行使はできたが、それだけである。統帥部の決定に対し、御意向を伝えるのが可能であったにすぎない。 そもそも統帥権の独立は帝国憲法の規定ではなく、それ以前からの慣習法である。統帥権も輔弼事項であり、首相・内閣・軍部大臣・統帥部(参謀本部・軍令部)・各軍(関東軍など)の誰がその責任を負い実権を行使するのかに関して、権限争奪の長い歴史がある。 これは行政法の問題であって、憲法典の問題ではない。むしろ憲法典は天皇の大権行使を抑制していた。 結論的には、天皇主権説は論理矛盾と事実誤認により破綻しており、成立しない。政治的に為にする議論としては別だが。 http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/jurisp/1419941729/826
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