「多文化主義は完全に失敗」 メルケル独首相が発言 (704レス)
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(1): 514 2018/12/18(火)22:09 ID:k2oavrYp(5/5) AAS
 あるいは、マレーは、欧州人の精神的・哲学的な「疲れ」の問題を論じる。要約すれば、すべてを疑い、相対化し、脱構築する
現代思想によって、欧州人は疲れ果て、燃え尽き症候群に陥ってしまい、もはや移民問題に取り組むエネルギーを失ってしまった
というのである。
「欧州の哲学者たちは真実の精神や偉大な疑問の探索に奮い立つのではなく、いかにして疑問を避けるかに腐心するようになった。
彼らは思想と言語を脱構築し、協調して哲学の道具にとどまろうとした。実際のところ、偉大な疑問を避けることが哲学の唯一の務め
になったかに思えることもある。その代わりを果たすのが、言語の難しさへのこだわりと、固定化されたものすべてに対する疑念だ。
まるでどこにもたどり着きたくなくて、すべてを問いたがっているかに見える。おそらく言葉と思想が導くものを恐れて、その両方の牙を
抜こうとしているのだ。ここにも広漠たる自己不信が存在する」(同書344ページ)。
 この「疲れ」の問題は、ニーチェやシュペングラー以来の西洋思想の難問である。
 この西洋思想の難問を、移民という実際的な問題を論じる文脈の中に置くところに、深い教養に裏打ちされたイギリスの保守系
ジャーナリズムの神髄が表れている。

 マレーによれば、本書はイギリスでベストセラーとなり、一般読者のみならず、意外にも批評家からも好評を得たようである。
「政治的文筆、かくあるべし」と言うべき彼の優れた文章力の勝利であろう。これは、よく言えば、本書を受け入れる健全なリベラリズム
がイギリスにまだ残っていたということを示している。だが、悪く言えば、欧州が自死を遂げつつあることを誰も否定できなくなった
ということでもある。
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