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産経抄ファンクラブ第285集 (1002レス)
産経抄ファンクラブ第285集 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/
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505: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/20(日) 11:57:14 ID:huX0omS30 3月20日 寒さが厳しい頃は、空の青が木々の先端に冬枯れの鋭角を与えていた。いまでは、膨らみを帯びた枝先が青に侵されることもなく、あたり一帯の風景に薄桃色の霞(かすみ)を添えている。空と木々の主従が入れ替わる季節を、人は春と呼ぶのかもしれない。 ▼九州で開花の声を聞いた桜の前線は、日に20キロほどの緩やかな足取りで北上する。折しもコロナ禍への規制が緩められることになり、花の名所や飲食店では、お花見需要の取り込みに気もそぞろという。マスクで覆われた花見客の口元にも、笑みの花が咲くといい。 ▼過去2年、花の季節は自粛ムードで冷え込んだ。「今年こそは」と世の中が浮き足立つのも分かる。とはいえ同じ空の下には、家を焼かれ、厳しい寒さの中を逃げまどう人々もいる。侵略者の軍靴に踏みにじられた花や芽もあったろう。そこに約束された春はない。 ▼ウクライナでは5年前、日本との外交関係樹立25周年を記念して桜が植樹された。日本大使館や民間の協力により、約30都市に1500本以上が根を下ろし、3年前には花見会も催されたという。戦況が日々悪化する中で、桜たちの安否もまた気がかりでならない。 ▼一説によると、ロシアや旧ソ連圏では花より緑が尊ばれるらしい。大地を覆い続けた雪が解け、やがて草が萌(も)える。地上の緑は人々が待ち望む春の象徴なのだという(『花見と桜』白幡洋三郎著)。春まだ遠いかの国を焼く戦火に、侵略者の悪意を見る思いがする。 ▼主要都市を廃虚にしかねない勢いで、ロシア軍の攻撃は続く。日本との友誼(ゆうぎ)を証し立てる桜もろとも、萌え出す緑まで灰にするのか。〈雲よりも花に従ふ空の色〉長谷川双魚。春の主役が砲煙に汚された空であってはならない。侵略者よ、去れ。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/505
525: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/21(月) 08:26:26 ID:HSnibTjx0 3月21日 春のお彼岸に墓参り後、東京・虎ノ門にある「領土・主権展示館」に足を運んだ。同館は日本固有の領土である北方領土、竹島、尖閣諸島を中心に、歴史的経緯や文化、自然などを含めて情報発信する国の施設だ。 ▼ちょうど開催中の「漂流者」をテーマにした企画展に興味を引かれた。漂流者というと、江戸時代に藩の米を運んだ際に遭難、伊豆諸島の鳥島で十数年にわたり無人島生活を送って帰還した土佐の船乗り・長平を思い浮かべる人が多いだろうか。日本のロビンソン・クルーソーといわれ、吉村昭の小説『漂流』の主人公にもなった。 ▼江戸期などは交易や開拓の意欲の一方、航海技術が未熟で遭難、漂流するケースが少なくなかったという。同時に漂流者を通して島の様子が分かり、開拓が進んだ例も。万治3(1660)年に紀州藩の米を運ぶ途中に遭難した船の例では、漂流は翌年にかけ7カ月に及び、択捉島に着いた。北方四島へ漂着した最古の記録という。 ▼寛文10(1670)年に小笠原諸島の母島に漂着した例では、漂流者の報告をもとに幕府が調査を行い、他国の調査に先行したことから、後の小笠原諸島領有につながったことなども紹介されている。 ▼先人が切り拓(ひら)き守ってきた歴史を思いながら、西修・駒沢大学名誉教授の新著『?ざんねんな?日本国憲法』(ビジネス社)を読んだ。西氏は憲法前文を例に「『日本国の顔』が映し出されていない」と厳しく指摘し、「日本国の歴史、伝統、文化、国柄などに言及されてしかるべき」と言う。 ▼自虐的で詫(わ)び証文、他国依存だとも。それで国を守れるだろうか。「憲法が『時代の子』であるならば、時代に合わせて改正していくことは、ごく当然」との訴えをかみしめたい。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/525
559: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/22(火) 18:38:49 ID:q3umJZ7V0 【阿比留瑠比の極言御免】現実遊離した泉氏の安保観 - 産経ニュース https://www.sankei.com/article/20220317-VSIUR7TDCJJIVCZKJMASUGZQQA/ >立憲民主党の泉健太代表は16日、ゼレンスキー氏による国会演説について、ツイッターでこんな否定的な投稿をしていた。 「私は日本の国民と国益を守りたい。国会演説の前に『首脳会談・共同声明』が絶対条件だ。演説内容もあくまで両国合意の範囲にすべき。それが当然だ」 何が言いたいのか意味不明である。 しなだんも泉と同じこと言いそうだよな ゼレンスキーに"変なこと"を言わせないように予め演説内容を合意しろ、と http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/559
598: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/24(木) 09:53:42 ID:dIq3Q/Nk0 3月24日 戦中、戦後史に鋭く切り込んできたノンフィクション作家の故上坂冬子さんが最後に選んだテーマは北方領土だった。ただ本にまとめるだけでは、飽き足らなくなる。 ▼戦後のどさくさにまぎれて他国の領土を乗っとった旧ソ連の無法と、それを放置してきた日本政府の弱腰を、直接世論に訴えたくなった。平成16年の北方領土の日に話をしてほしいとの依頼は、渡りに船だった。安政元(1855)年に日本とロシアが通好条約を結び北方領土が日本の領土になった2月7日には、全国大会が開かれる。 ▼ただ問題は、大勢の人の発言が予定され上坂さんの持ち時間は3分しかないことだ。そこでひらめいたのが、東京都内から北方領土の国後島への本籍地の移籍である。当日明らかにすると案の定、大きな反響を呼んだ。メディアからの問い合わせが殺到し、その度にロシアによる「不法占拠」を糾弾して留飲を下げた。 ▼岸田文雄首相は17日の国会で、北方領土について「ロシアにより不法占拠されている」と明言した。首相が国会答弁などでこの表現を使うのは、平成21年の当時の麻生太郎首相以来だという。プーチン政権によるウクライナ侵攻は、77年前の旧ソ連による四島の拉致と暴挙という点で共通している。確かに平和条約交渉への影響を恐れて、もはや遠慮している場合ではない。 ▼その平和条約について、ロシア外務省は、交渉中止を発表した。米欧諸国と協調して発動した対露制裁を理由に挙げる。もともと返す気のないロシアの本音が出たというべきか ▼ウクライナのゼレンスキー大統領による国会でのオンライン演説は、日本にリーダーシップを求めた。岸田首相ももっと世界に訴えよと、泉下の上坂さんは叱咤(しった)しているだろう。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/598
633: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/25(金) 11:55:12 ID:2EjIY7a60 3月25日 日本がオリンピックのラジオ放送をするのは、1932(昭和7)年のロサンゼルス大会からである。もっとも放送権利金交渉のもつれから、実況中継ができなくなった。窮余の一策が「実感放送」である。 ▼アナウンサーが競技を観戦してから、スタジオに駆けつけて再現する。陸上男子100メートル決勝には「暁の超特急」と呼ばれた吉岡隆徳が出場していた。「吉岡リード、リード」。アナウンサーが叫んでいるうちに、10秒そこそこのレースの放送時間は1分近くに及んだ(『日本スポーツ放送史』橋本一夫著)。 ▼昨日のサッカー日本代表とオーストラリアのシドニーでの一戦は、テレビの地上波での生放送はなかった。ワールドカップ(W杯)の出場が懸かった大一番にもかかわらず、である。観戦できたのは、映像配信サービスDAZN(ダゾーン)の加入者だけだ。 ▼背景には、放送権料の高騰がある。W杯だけでなく、オリンピックを含めた国際的スポーツイベントの放映で、テレビ局は採算が取れなくなっている。公共財であるスポーツには、誰もが情報に接することができる。いわゆる「ユニバーサル・アクセス権」が確立している英国では、サッカーをはじめ人気スポーツの独占放送は禁止されている。 ▼残念ながら日本ではまだ議論も始まっていない。今回は幸い、ニッポン放送による実況生中継があった。ラジオの前で選手の動きを想像しながら一喜一憂して、終了間際に万歳するのは、新鮮な体験だった。 ▼会社から帰宅途中、「豪州戦生放送します」の張り紙のあるバーを見かけた。「実感放送」まではさかのぼらなくても、力道山のプロレスを中継する街頭テレビに人々が群がった時代には、後戻りしつつあるようだ。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/633
668: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/26(土) 07:26:26 ID:Yi15Rwoq0 3月26日 ウクライナのゼレンスキー大統領の23日のオンライン国会演説で、一つ気になったことがあった。大統領は妻、オレーナさんが目の不自由な子供のために書籍を朗読して録音するプロジェクトに参加し、日本の昔話を読んだことを紹介していた。ところが、どんな作品かは語らなかった点である。 ▼答えはすぐに見つかった。ウクライナの国営通信社「ウクルインフォルム」がSNSで演説の仮訳を掲載し、昔話は『桃太郎』と『二ひきの蛙(かえる)』だと明かしていた。桃から生まれた男子がイヌ、サル、キジを従え鬼退治に赴くという『桃太郎』は、日本人なら誰でも知っている。 ▼一方、浅学で『二ひきの蛙』は知らなかったため調べると、作者は代表作『ごん狐(ぎつね)』を世に残した児童文学作家で、昭和18年に29歳で早逝(そうせい)した新美南吉だった。体色の異なる2匹のカエルのケンカと仲直りを通して、争いのむなしさを説く内容である。 ▼暴れ回る鬼を子分とともに倒す昔話と、いさかいの不毛を表現した童話―。ロシアの侵略に苦しむウクライナ情勢を暗示するかのようだが、偶然だろうか。ともあれ、他国向けの大統領の演説に比べ非常に抑制的だった。 ▼「大統領の国を守る気概、国を思う気持ちを改めて感じた。大変素晴らしいスピーチだった」。林芳正外相は演説後に述べたが、その言葉を態度が裏切っていた。テレビ中継に映る林氏は演説中、眠たげに目をつむってあくびをしているように見え、前に投げ出した足もだらしなかった。 ▼『二ひきの蛙』はこう締めくくられている。「よくねむったあとでは、人間でも蛙でも、きげんがよくなるものであります」。睡眠の確保も外相の激務を果たすために大切だとしても、あの場面ではありえない。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/668
701: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/27(日) 13:51:34 ID:I95dVwWa0 >>699 何のことかと思ったら思った、これかよw ちょっと誤植にしても酷すぎるな あの産経新聞がやらかした「最もとんでもない誤植」とは? https://buzzap.jp/news/20170213-sankei-worst-typo/ そんな同紙がやらかした「最もとんでもない誤植」とは、一体どのようなものでしょうか。詳細は以下から。 これがその誤植。同紙が2007年10月25日に報じたもので、キューバのカストロ代表をまさかの誤表記。共同通信が配信した記事本文は間違っておらず、産経新聞社が付けた見出しのみが間違えています。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/701
716: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/27(日) 21:57:23 ID:VO871hfA0 >>713 改名運動とか始めたらいいんじゃないかね 高木美那→高木支那 みたく語感も変わらず、特に女性名にはいいだろう http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/716
732: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/28(月) 07:51:39 ID:yhkGbRJc0 今日の産経抄はなんと「4月28日」なんだな 訂正する前にスクショしとこうか 4月28日 競馬ファン以外はピンとこないだろうが、歴史的快挙だ。世界最大の競馬の祭典、ドバイワールドカップデーで施行された最高格付けのG?5レース中、2レースを日本で生まれ育った馬が制覇した。2着、3着にも多くの日本馬が入った。 ▼例えれば、五輪競技で金2、銀1、銅3を取ったようなもの。日本ダービー馬ハクチカラとともに初めて米国競馬に参戦した名騎手、保田隆芳が「30年の差を感じた」と嘆いた64年前とは隔世の感がある。 ▼当時は外貨の持ち出し規制もあり、カイバにも事欠いたという。長い雌伏を経て「30年の差」を詰めていき、世界に追いついたキーワードが、「国際化」だった。 ▼ご多分に漏れず、国際化は痛みを伴う。市場開放すれば外国産馬が、日本産馬を蹴散らし、腕の立つ外国人騎手もどんどんやってくる、と「既得権益者」は強く反発した。だが、国際化で切磋琢磨(せっさたくま)した日本産馬は格段に強くなり、ぬるま湯に漬かっていた騎手たちも目が覚めた。国際化によって古い徒弟制度に縛られていた厩舎(きゅうしゃ)も変わった。 ▼テンガロンハットを好み、26日だけでG?「ドバイターフ」など重賞を3つも取った矢作芳人調教師は、「競馬界きっての変人」といわれる。彼は、東大進学日本一の開成高校に学びながら、勉強に嫌気がさして大学に進学せず、オーストラリアに渡った。日本の競馬界に入ってからもやんちゃな気質は変わらず、調教師試験に13回も落ちた。よくあきらめず、受け続けたものだ(JRAも根負けしたのだろうが)。 ▼どんなに世界から後れをとっていても確固たる方針と政策、それに人材がそろえば、いつかは追いつける。たかが競馬、されど競馬。「ドバイの歓喜」に日本再生のヒントがある。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/732
765: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/29(火) 07:37:05 ID:xu/+9zuk0 3月29日 NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」は、まだいくつかの謎を残しながらも最終回が近づいてきた。現在は、ハリウッド映画「サムライ・ベースボール」に出演する日本人のオーディションが行われているところだ。 ▼モデルになったのは、2003年に公開された「ラスト・サムライ」だろう。明治初期の反乱士族の首領を演じた渡辺謙さんが、米アカデミー賞の助演男優賞にノミネートされ、惜しくも受賞を逃したのは記憶に新しい。 ▼今年の第94回アカデミー賞では、濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」が、作品賞、監督賞、脚色賞など4部門で候補に入り、見事国際長編映画賞を受賞した。日本映画としては、「おくりびと」以来の13年ぶりの快挙である。 ▼渡辺さんをはじめハリウッド映画に出演する日本人俳優は英語のセリフと格闘してきた。米国で非英語圏の映画を上映する場合、字幕を見る習慣がほとんどないという、もう一つの英語の壁が立ちふさがる。 ▼ところが2年前には、韓国映画の「パラサイト(寄生虫)」が作品賞を含む4冠に輝いた。2015年から翌年にかけて、黒人の俳優や監督が候補にならなかった。白人中心主義の批判を受けて、アカデミー賞の主催者は女性や非白人層、外国人の会員を増やす改革を進めてきた。その成果の表れとの指摘がある。 ▼それにしても「ドライブ・マイ・カー」は、静かな会話劇が続く3時間近い長編である。日本人にとってもわかりやすいとは言えない映画がなぜ、海外で高く評価されるのか。「私はまだ映画というものをはっきりつかんでいない気がする」。アカデミー賞の授賞式で黒澤明監督がかつてこうスピーチした。観(み)る側にとってもうなずける言葉である。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/765
793: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/30(水) 07:16:20 ID:SNM+aecP0 3月30日 謎に包まれた事件である。いや事件かどうかもわからない。ウクライナの首都キエフで今月初め、非公式の停戦交渉に関わっていたロシアの大富豪、ロマン・アブラモビッチ氏(55)が、毒を盛られたとの報道である。 ▼ウクライナ側交渉団の2人とともに、目の痛みを訴え、顔や手の皮膚がはがれた。ただ症状はその後治まった。化学物質を使った毒殺はロシア諜報機関のお家芸である。専門家は停戦交渉の妨害を目的としたロシアの強硬派の仕業とみる。殺害の意図はなく警告が目的という。 ▼もっとも、米当局者とウクライナ側は毒殺未遂との見方を否定している。そもそも、アブラモビッチという人物自体が謎だらけだ。貧しいユダヤ人の家庭に生まれ、3歳までに孤児となった。学歴は不明で、さまざまな職を転々としたようだ。 ▼「オリガルヒ」と呼ばれる他の新興財閥と同様に、ソ連崩壊後の混乱に乗じて石油ビジネスで成功する。エリツィン元大統領一家の金庫番ともいわれた。プーチン政権下では、極東チュコト自治管区の知事を務めたこともある。 ▼ロシア国外で一気に知名度が上がったのは、サッカーのイングランド・プレミアリーグの名門チェルシーを買収してからだ。金に飽かして有名選手を集め、今年2月にはクラブ世界一を果たしたばかりである。ロシアのウクライナ侵攻に伴い、プーチン大統領とつながりの深い人物としてEUから制裁対象に指定されていた。 ▼冒頭の?事件?後も、モスクワやトルコのイスタンブールを飛び回っているが、交渉の行方は予断を許さない。ロシア軍の撤退が実現したとしても、復興には気が遠くなるような費用が必要となる。その時こそ、1兆円を超える資産を持つ大富豪の出番ではないか。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/793
818: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/31(木) 07:37:35 ID:D3y20lHt0 3月31日 在日本ウクライナ大使館は日本政府に対して、首都の呼称をロシア語読みの「キエフ」から、ウクライナ語の発音に基づく「キーウ」と変更するよう求めている。 ▼軍事侵攻を続ける敵国の言葉で呼ばれたくない、との心情はもちろん理解できる。ただ政府としては慎重姿勢を崩していない。これに対して韓国では、あっという間に呼称変更が決まったそうだ。 ▼やはり旧ソ連の一つでロシアと軍事衝突したグルジアも、同様の経緯をたどり、今ではロシア語読みを改め英語読みのジョージアと呼ばれている。この時も、国名表記の変更には法改正が必要となる日本を尻目に、韓国の対応は素早かった。 ▼歴史的に定着している日本海の呼称を、「東海」に変更するよう国際世論に執拗(しつよう)に訴えている国ならではである。地名がどれほど重要な政治的メッセージを発信するのか、日本人よりはるかに敏感なのだろう。「韓国人は『東海』という地名を聞いて国歌を思い出す」。地理学者の田邉裕さんは、『地名の政治地理学』のなかで、韓国人学者のこんな発言を紹介している。これに対して「日本人は『日本海』でさまざまな歴史的事件や冬の灰色の厳しい波頭を思い浮かべる」と応えたそうだ。 ▼ところで、日本の英語表記はいうまでもなく、JAPANである。13世紀後半に中国を訪れたマルコ・ポーロが現地で日本のことを聞き、「東方見聞録」のなかで「ジパング」と紹介したのが由来とされる。つまりもともと中国語読みである。 ▼当然、「日出(い)づる国」を象徴する「NIPPON」に変えるべきだが、なぜか機運が盛り上がらない。田邉さんの指摘する通り、日本では「地名を民族全体の共有財産であるとの認識が薄い」からだろうか。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/818
840: 文責・名無しさん [sage] 2022/04/01(金) 07:58:57 ID:1w7io7610 4月1日 ドイツにも桜は咲く。ところが、見上げて花を愛(め)でる人はほとんどいない。まして花の下で弁当を広げる人など皆無である。一方で花屋で多くの人が花束を買い求めている。 ▼西洋の都市計画史が専門の白幡洋三郎さんが1970年代に留学していた際の体験が、研究のきっかけだった。その後も各国を旅する度に確かめてきた。国内の外国人研究者にも尋ねてみた。その結果確信するに至る。「花見は世界中で日本にしかない行事である」 ▼花見の習慣はいつどのように定着して、日本文化に影響を与えてきたのか。毎年桜の季節がやってくると、『花見と桜』をはじめとする白幡さんの著作から引用させてもらってきた。訃報が届いて驚いた。73歳だった。 ▼白幡さんによれば、花見が成立するのに欠かせない3要素がある。桜が群れ咲く「群桜」、酒と肴(さかな)の「飲食」、大勢が群れ集まる「群集」である。コロナ禍によって「飲食」と「群集」の自粛が求められるようになって、3年目の春を迎えた。 ▼白幡さんは、江戸時代からの花見の名所である東京・上野公園で若者たちが車座になって飲食を楽しむ姿を観察し続けてきた。「蔓延(まんえん)防止等重点措置」は解除されているものの、今年も宴会は禁止された。来園者は歩きながら花を鑑賞するだけだ。花見が認められた公園を歩いても、どうも気勢があがっていない。全国で再び新規感染者が増えつつあるからだろうか。 ▼新年度を迎えた本日、学校でも職場でも新しい生活が始まる。桜の開花を人生の節目と重ねる日本人の暮らしは今後も変わらない。ただ花の下で、上役も部下も隔てなく酔いしれる。日本ならではの庶民文化はポストコロナで復活するのか。白幡さんにぜひ聞きたかった。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/840
857: 文責・名無しさん [sage] 2022/04/02(土) 07:56:09 ID:J6wcq2040 4月2日 「日本人より国連の方が信用できる」。20年ちょっと前、後に民主党政権で財務相に就く政治家から聞いた言葉である。思わず耳を疑ったが、それだけ戦後日本の国連信仰は社会に深く浸透していたのだろう。国連を通じ世界は一つになるべきだとの意見も、大まじめに語られていた。 ▼「国連至上主義」とでもいうべき言説も横行した。例えば立憲民主党の小沢一郎氏は「主権の一部移譲になってもいい」と語り、こう主張した。「自衛隊を全部国連に預けるべきだ。国内には、ほんの応戦部隊と訓練部隊でいい」(平成13年11月の朝日新聞インタビュー)。 ▼だが、われわれがいま目撃している現実は、そんな国連幻想とはほど遠い。国連安全保障理事会は、拒否権を持つ常任理事国であるロシアのウクライナ侵略に対して身動きできない。同じく常任理事国である中国は、いずれはわが身と思ってか、むしろロシアの肩を持っている。 ▼そもそも国連は戦勝国が作った組織であり、意訳せずに普通に翻訳すれば「連合国」である。自民党の3月31日のウクライナ情勢合同会議では、国連の「旧敵国条項」についての資料も配布された。戦後77年近くたっても、連合国と戦った国は「旧敵国」のまま変わらない。 ▼2022年から24年に日本が支払う国連分担金は米国、中国に次ぎ3位である。一方、ロシアは13位で日本の4分の1以下にすぎない。矛盾に満ちた国連の改革も、また拒否権に阻まれるのであればこの際、別の国際組織設立を考えてもいい。国連崇拝は錯誤だった。 ▼錯誤といえば、3月26日の小欄でウクライナのゼレンスキー大統領の妻が読んだと書いた『二ひきの蛙(かえる)』は、『京のカエル大阪のカエル』の間違いでした。訂正します。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/857
886: 文責・名無しさん [sage] 2022/04/03(日) 12:14:26 ID:wQIA8mIl0 4月3日 小説とは何か。作家の阿刀田高さんは自著『ことば遊びの楽しみ』の中で、こんな言葉を引いている。 ▼「読み終えたとき、セ・ラ・ヴィ、ここに人生がある、と感じさせるものだ」。フランスの作家、オノレ・ド・バルザックの言葉らしい。阿刀田さんいわく典拠は定かでないそうだが、味わいは深い。恋愛、冒険、成功、失意。ページを繰るだけで時代も国境も超えた「人生」に出会える。誰が残した言葉であれ明察だろう。 ▼4月から始まった新たな学習指導要領の評判が、芳しくない。高校2年以上の国語の科目を「論理」と「文学」に分けてしまった。評論文などの読解を通じ、社会で役立つ論理的、実用的な文章を学ぶのが「論理」、小説や詩歌などを学ぶのが「文学」という。大学受験では論理重視が強まっている。実用的とは、そんな意味も含んでいるのだろう。 ▼「論理」に罪はないが、発想が貧しい。同じ高校生でも小説という滋味豊かな教材に出会う人と、出会えない人に分かれるかもしれない。多感な時期だけに閑却できない話である。来春から使われる高校教科書の検定では、小説を載せた論理国語の教科書が合格した。正常な判断力が働いたか、現場が混乱しているだけか、高校生はいい迷惑だろう。 ▼新聞の文章は、「論理的、実用的」の組に割り振られている。霞が関の人々は紙面を味読する習慣が乏しいらしい。新聞にはニュース記事や社説、有識者の評論といった硬めの文章がある。読者投稿などの軟らかめの文章も、「セ・ラ・ヴィ」とうならせる新聞小説もある。コラムに至っては、その日その日で味も歯応えも変わる。 ▼本稿は微量の毒を含んでおり、「実用的な文章」としての取り扱いはお勧めしない。念のため。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/886
901: 文責・名無しさん [sage] 2022/04/03(日) 21:31:58 ID:iCyCxlXI0 >>851 持家という感じがするから、親の死後は国民年金だけでもぎりぎり暮らせるのかもね http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/901
912: 文責・名無しさん [sage] 2022/04/04(月) 07:40:02 ID:vrcfwWRa0 4月4日 本紙主張(社説)の見出しは原則11文字。プロ野球開幕前、「今年も輝(テル)から目が離せぬ」と書きましょうと提案、書くなら「ビッグボスから目離せぬ」だと却下された。輝はご存じ阪神4番の佐藤輝明選手、ビッグボスは日本ハムの新庄剛志監督。 ▼あわてて手を出さずよかったか。とくに阪神は開幕まさかの9連敗と沈み勝利が遠い。好機を逸す選手のふがいなさにトラ党の大先輩も「俺が監督でも勝てない」と嘆く。しかし苦境のときこそ真のファンかどうか分かる。一喜一憂せず、ぶれずに応援する。チームを愛する態度が問われるときだ。 ▼国を愛する態度はどうか。肝心の教育がぶれずに行われてきたのか、心もとない。今年の教科書検定のニュースをみると、北方領土がロシア、竹島は韓国に不法占拠されている実態をきちんと書いているのは一部にとどまるという。 ▼北方領土、竹島のほか尖閣諸島について一貫して日本の領土である「固有の領土」として指導するよう小中高校の学習指導要領に明記することさえ、日本政府が躊躇(ちゅうちょ)してきたことを改めて指摘したい。教科書にはどこの国の領土か、分からないような記述が横行してきた。自国の領土に関し他国の顔色を見て腰がひけたような態度を「多様性」とでもいうのだろうか。 ▼歴史教科書に関しても、日本をことさら悪く描く自虐史観が相変わらずだ。教科書検定に関する一部新聞の社説や解説では、朝鮮半島からの労働者動員などをめぐり、政府の統一見解に沿った検定が、多様な見方を奪うといった論考が散見する。それは考え違いだ。 ▼根拠なく、なんでもかんでも「強制連行」と非難する誤った理解こそ多様な考え方を奪う。多様性を支える知識、土台の大切さを改めて訴えたい。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/912
937: 文責・名無しさん [sage] 2022/04/05(火) 11:18:51 ID:6/rut90M0 >>931 続き ▼ロシア軍は病院や原発も攻撃してきた。最高司令官であるプーチン大統領の「戦争犯罪」を告発する声が、国際社会で高まっている。そこで注目されているのが、2003年にオランダ・ハーグに設立された国際刑事裁判所(ICC)である。ICCの検察官はすでに捜査を始めている。 ▼プーチン氏は今後、ウクライナ東部地域の制圧を急ぎ、来月には何らかの「勝利宣言」を行う。米CNNテレビは、米情報当局のこんな分析を伝えている。ロシア兵の蛮行を知らない国民は、納得するかもしれない。ロシアはICCに加盟もしていない。 ▼ただ、逮捕状が出されたプーチン氏が国外に出ればどうだろう。加盟国では拘束される可能性はある、と専門家は指摘する。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/937
968: 文責・名無しさん [sage] 2022/04/07(木) 07:33:10 ID:95Xr6ezP0 4月7日 1917年のロシア革命とその後の混乱により、約200万人のロシア人が難民となった。ソビエト政権の赤軍と戦う白軍に参加するかその支持者だったから、白系ロシア人と呼ばれた。 ▼欧米諸国に比べて、日本を亡命先に選ぶ人は少なかった。極東の未知の国で生活する不安は当然あったはずだ。何より政府が門戸を閉ざしていた。外国人の入国に際して、1人当たり1500円以上の現金の所持を義務づけていた。小学校教員の初任給が50円の時代である。 ▼それでもなんとかスタルヒン一家は、北海道の旭川に定住を果たした。9歳の少年は野球に夢中になり、長身を生かした剛速球はやがて全国に知られるようになる。日本にプロ野球が誕生すると、沢村栄治投手とともに、戦前の巨人軍の黄金時代を築き上げた。戦後の昭和30年には、初の300勝投手となる。 ▼もっともグラウンドでの活躍とは裏腹に人生は苦難の連続だった。戦時中はスパイ扱いされた。日本名への変名を強制されながら、日本国籍は与えられなかった。引退後、野球に関係する仕事にも就けなかった。難民の大投手に球界、いや日本はあまりにも冷たかった。 ▼ロシアに侵略されたウクライナから逃れた人は400万人を超えた。日本には400人余りの避難民が入国している。5日には20人を乗せた政府専用機が到着した。これまでアフガニスタンやシリア、ミャンマーから、命の危険を訴えて保護を求める声が上がってきた。耳を傾けてきたとはとてもいえない政府が、今回は態度を一変した。避難民を積極的に受け入れる姿勢を示している。 ▼大いに結構である。ただ宮家邦彦さんが先月のコラムで指摘したように、難民の受け入れに不平等があってはならない。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/968
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