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産経抄ファンクラブ第285集 (1002レス)
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633: 文責・名無しさん [sage] 2022/03/25(金) 11:55:12 ID:2EjIY7a60 3月25日 日本がオリンピックのラジオ放送をするのは、1932(昭和7)年のロサンゼルス大会からである。もっとも放送権利金交渉のもつれから、実況中継ができなくなった。窮余の一策が「実感放送」である。 ▼アナウンサーが競技を観戦してから、スタジオに駆けつけて再現する。陸上男子100メートル決勝には「暁の超特急」と呼ばれた吉岡隆徳が出場していた。「吉岡リード、リード」。アナウンサーが叫んでいるうちに、10秒そこそこのレースの放送時間は1分近くに及んだ(『日本スポーツ放送史』橋本一夫著)。 ▼昨日のサッカー日本代表とオーストラリアのシドニーでの一戦は、テレビの地上波での生放送はなかった。ワールドカップ(W杯)の出場が懸かった大一番にもかかわらず、である。観戦できたのは、映像配信サービスDAZN(ダゾーン)の加入者だけだ。 ▼背景には、放送権料の高騰がある。W杯だけでなく、オリンピックを含めた国際的スポーツイベントの放映で、テレビ局は採算が取れなくなっている。公共財であるスポーツには、誰もが情報に接することができる。いわゆる「ユニバーサル・アクセス権」が確立している英国では、サッカーをはじめ人気スポーツの独占放送は禁止されている。 ▼残念ながら日本ではまだ議論も始まっていない。今回は幸い、ニッポン放送による実況生中継があった。ラジオの前で選手の動きを想像しながら一喜一憂して、終了間際に万歳するのは、新鮮な体験だった。 ▼会社から帰宅途中、「豪州戦生放送します」の張り紙のあるバーを見かけた。「実感放送」まではさかのぼらなくても、力道山のプロレスを中継する街頭テレビに人々が群がった時代には、後戻りしつつあるようだ。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/mass/1639217360/633
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