[過去ログ]
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む27 [無断転載禁止]©2ch.net (517レス)
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む27 [無断転載禁止]©2ch.net http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/
上
下
前
次
1-
新
通常表示
512バイト分割
レス栞
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索
歴削→次スレ
栞削→次スレ
過去ログメニュー
203: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 22:55:37.73 ID:cqs+IUeE >>199 関連 前文 https://srad.jp/~taro-nishino/journal/547132/ ブルバキと代数トポロジー | taro-nishinoの日記 | スラド: 2012年02月26日 先日、知人からブルバキ数学原論旧版の和訳への復刻リクエストが多いことを聞いて、正直言いまして意外な感じを受けました。つまり、言葉が悪いですが馬鹿じゃなかろうかと思いました。 1970年代にブルバキと元出版社との間に長い法廷闘争があったことを皆さんも御存知でしょう。そして、ブルバキ側が勝ち、元出版社はブルバキとは何の関係も無くなり、販売権、翻訳権、その他もろもろの権利もありません。 そういう状況で旧版和訳を再刊行すればどうなるか、想像も難しくありません。旧版の和訳は当然元出版社からの翻訳認可があったからですが、この元出版社はブルバキとは縁が切れているので今は何ら権利を持ちません。 では、仮にブルバキとその代理人である現出版社にお伺いをするなら、向こうも困るでしょう。改訂版の和訳を出したらと言うに違いありません。ですから、旧版和訳復刊への道は険しいと言わざるを得ないのです。 最近、各地の大学図書館でブルバキ旧版和訳を放出しているのは、本の痛みもありますが、原書の改訂版が出ていることも背景にあるのでしょう。 要はブルバキを読みたければ原書を読めばいいのです。仏語が苦手なら英訳がほぼタイムリーに出ていましたから、望ましくはありませんが英訳を読めばいいのです。 つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/203
204: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 22:56:26.84 ID:cqs+IUeE つづき ここまで書いて、George McCarty博士の"Topology: An Introduction with Application to Topological Groups"の或る文章を思い出しました。その中でブルバキの"Topologie Generale"の英訳版を学習者のために推薦しているのですが、いい機会だから原書を読みなさいと言っているのです。以下に該当箇所の文章を簡単に載せておきます。 This is a translation of N. Bourbaki, Topologie Generale (Paris: Hermann, 1953); if you do not yet read math in French, here is an excellent time and place to begin. Try it; using the translation as a pony, you will find it possible even if you have never studied that language. (私訳) これはブルバキの"Topologie Generale"の翻訳である。貴方がまだフランス語で数学を読んでいないなら、始める絶好の機会と場所だ。翻訳を虎の巻として使って、その言語を習ったことがなくても可能だと分かるだろう。やってみなさい。 私は学生の時、独語を習っていなかったので、虎の巻として英語版か仏語版を使いながら独語原書を読んだことがありました。すぐ独語に馴染めました。 では何故、私のみならず多くの人が原書を重視するかと言いますと、翻訳はどうしてもミスプリントやマイナーエラーが混入される可能性があるからです。エッセイや読み物なら別にどうってことはないでしょうが、数学専門書ですから出来る限りエラーの無いものを選ぶべきなんです。 勿論原書にもエラーがあるかも知れませんが、それはもう仕方がないことです。 つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/204
205: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 22:57:43.12 ID:cqs+IUeE つづき 私は原書しか読まないのですが、翻訳のいい加減さを実感した実例があります。私は学生時代、函数論を故小平邦彦博士の名著"複素解析"を読んで勉強しました(この場合、原書が日本語ですから問題ありません)。 ずっと後に、今から約5年ほど前、この本が英訳版"Complex Analysis"としてケンブリッジ大学出版から刊行されましたが、当時ケンブリッジにいた知人がこの本を購入して読んだのですが、どうも変だと感じ、私が日本語原書で勉強したことを知っている知人はわざわざ立派なハードカバーの英訳本を私に送り、原書と比べてくれないかと言って来ました。 そして英訳本を読んで私はショックを受けました。数学論文や専門書に書かれる文章は何語であろうが言い回しが殆ど決まっていますから、英文自体に特に問題は無くて、説明文や証明の中にある数式や記号に非常に間違いが多かったのです。 例えば、極限を取る際の0と∞の混同、τとtの混同、不等号における等号成立の混同、不等号の向きの混同、2とzの混同、曲線の記号と複素数体の記号の混同、その他もろもろ多数。一見して単純ミスと分かる場合はいいですが、そのまま意味が通じる時もあります。 これでは海外の初心者は安心して読めないし、もしかして"I don't think much of Kodaira."[小平は大したことないな]と思っているかも知れません。これらは結局翻訳者の原書からの書き写し間違いが原因です。遅くともゲラ刷りの段階でしっかり校正していれば防げたはずです。 小平博士の本を翻訳することは世界的に見てどれ程の影響力があるかを考えれば、こんないい加減な仕事をしないはずだと私は思います。そして、英訳本のお粗末さゆえ、結果的に小平博士の名誉を傷つけたことは翻訳者に大いなる罪があります。 知人には私の作った訂正一覧と証拠品として日本語原書を送りましたが、その返事には御礼とともにケンブリッジ大出版に交渉すると書いてありましたが、その後改訂されたとは聞いていません。 つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/205
206: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 23:01:31.07 ID:cqs+IUeE >>203 関連 この数学は原書を読みなさいという話、随分前に引用したと思う まあ、私もこれを参考に、できるだけ原書を併読するようにしている 訳本を、虎の巻としてね(^^; http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/206
207: 132人目の素数さん [sage] 2017/01/01(日) 23:15:22.24 ID:ghkgX2+G >>201 答える気はないの? http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/207
208: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 23:22:31.68 ID:cqs+IUeE >>203 > 1970年代にブルバキと元出版社との間に長い法廷闘争があったことを皆さんも御存知でしょう。 裁判? しらなかったな ブルバキ数学史〈上〉〈下〉は、ちくま学芸文庫で出ているみたい https://www.amazon.co.jp/dp/4480089772 ブルバキ数学史〈上〉 (ちくま学芸文庫) 文庫 ? 2006/3 ニコラ ブルバキ (著), Nicolas Bourbaki (原著), 村田 全 (翻訳), 杉浦 光夫 (翻訳), 清水 達雄 (翻訳) 商品の説明 内容(「BOOK」データベースより) 「構造」の観点から20世紀の数学全体を基礎づけ直したフランスの若き数学者集団ブルバキ。彼らの壮大な試みはユークリッドの『原論』を模して『数学原論』40余冊として結晶した。 最新の各理論の指導的理念やその形成展開の過程はどのようなものであったのか。膨大な原典史料を駆使して、理論の背後にある思考様式や哲学を含め考察したものが、「歴史覚えがき」として著された本書である。 「構造」を「歴史」から逆照射する、数学者自身によるユニークな数学史。数学専攻の学生・研究者はもちろん、「構造主義」哲学に関心ある読者には必読。文庫版は3篇を増補した決定版。上巻は「一様空間」まで。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 村田/全 1924年、神戸市生まれ。北海道大学理学部数学科卒業。立教大学名誉教授 清水/達雄 1928年、東京生まれ。東京大学理学部数学科卒業。元清水建設研究所研究員 杉浦/光夫 1928年、愛知県生まれ。東京大学理学部数学科卒業。東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/208
209: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 23:27:34.78 ID:cqs+IUeE >>208 関連 http://hblo.blog.shinobi.jp/Entry/648/ はやしのブログ ブルバキ数学史:2006/03/11 (抜粋) ちくま学芸文庫から『ブルバキ数学史』が出ているのを今日本屋で発見して、「おお」とのけぞった。この『数学史』に限らず、ブルバキとおれとは浅からぬ付合いがあるだけに、なかなかに感慨深い。 「ブルバキ」というのは、50歳定年制を布く数学者グループで、そのメンバにアンドレ・ヴェイユ(かのシモーヌのお兄さん)、ジャン・デュウドネ、アレクサンドル・グロタンディークといった、一癖も二癖もあるような連中が含まれる。 その記述スタイルは「公理、命題、証明」というセリーがひたすら続き、例などの提示はほとんどないという「味気ない」をまさに具体化したようなもの。初学者にやさしくないことこの上ない(ブルバキもその『数学原論』第一巻で「初学者向けではない」と自ら宣言していたように記憶する)。 ただ、その一貫性、簡潔さ、そして一般性は他の追随を許すものではなく、いきおいそこにある種の凛とした美しさを感じることになる。 おれもそういう美しさにやられた口で、学部生のころは明倫館で何十冊にもなる『原論』をちょぼちょぼ買い集めてはページを繰り、定理の証明を書き下したりして愉しんでいた。 さらには、そういうふうに「一人で愉しんでいる」のみならず、ブルバキネタで卒論まで書こうとかなり真剣に思いもしたが、それは何が何ぼでもやりすぎだ、ということで見送った。 ただ、今となってみれば全然オッケーだったような気もする(おれがいたところはバリバリ文科系にもかかわらず、少なくとも学生に関しては「数学アレルギー」を持っている人が少なく、友だちが集まっては数学の問題を出しっこして解いたりしたものだった)。 つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/209
210: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 23:28:14.66 ID:cqs+IUeE つづき 今日見かけた『数学史』は、各『原論』に載っていた「歴史的覚書」をコンパイルしたもので、単なる「歴史的事実の寄せ集め」というものではなく、「数学的概念の発展史」とも言うべきもので、序に「大学一年程度の数学知識で読める」とは書いてあるものの、ちゃんと読もうとするとかなり手ごわい。 手ごわいがちゃんと読めば、ある数学的概念が、いつごろ萌芽として潜在的に発生し、それがいつごろ顕在化したのか、という生態がとてもよく分かり面白い。集合・論理や微積分など、高校で既習済みのところなんかは比較的読みやすいので、そういう分かりそうなところを拾い読みするだけでもパースペクティヴが拡がると思う。 つわけで、誰にでもオススメ、というわけではないけれども、何かの機会があったら手にとってパラパラめくってもいいんじゃないかな。ちなみに、ブルバキそのものについて書かれたものとして『ブルバキ―数学者たちの秘密結社』という本もあって、これも面白いです。 (引用終り) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/210
211: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 23:39:19.65 ID:cqs+IUeE >>208 関連 http://blog.goo.ne.jp/sendatakayuki0123456789/e/b53afa13321bf2020cae7cdb346abf03 読書ノート ニコラ・ブルバキ著 「数学史」上下 ちくま学芸文庫 - ブログ 「ごまめの歯軋り」:2011年09月07日 | 書評 http://sendatakayuki.web.fc2.com/etc5/syohyou272.html ニコラ・ブルバキ著 「数学史」 村田全・清水達雄・杉山光夫訳 ちくま学芸文庫 上・下 (2006年3月) ユウクリッド「原論」からブルバキ「数学原論」にいたる数学史の構造主義的アプローチ (抜粋) ブルバキの旗印は「構造」であり、「形式論的経験主義」だといわれている。そしてこの「構造主義」は、当時の哲学と密接に関係し、その影響下にあったといわれる。 「構造主義」とは、狭義には1960年代に登場して発展していった20世紀の現代思想のひとつであり、広義には、現代思想から拡張されて、あらゆる現象に対して、その現象に潜在する構造を抽出し、その構造によって現象を理解し、場合によっては制御するための方法論を指す言葉である。 構造とはその要素間の関係性を示すものである。今日では、方法論として普及・定着し、数学、言語学、精神分析学、文芸批評、生物学、文化人類学などの分野で構造主義が応用されている。 数学において、ブルバキというグループが公理主義的な数学の体系化を進めているが、その中心人物であるアンドレ・ヴェイユは言語学者エミール・バンヴェニストからの影響を認めている。 文化人類学において婚姻体系の「構造」を数学の群論で説明した。群論は代数学(抽象代数学)の一分野で、クロード・レヴィ=ストロースによるムルンギン族の婚姻体系の研究を聞いたアンドレ・ヴェイユが群論を活用して体系を解明した話は有名である。 現代思想としての構造主義は原則として要素還元主義を批判し、関係論的構造理解が特徴である。ロラン・バルト(文芸批評)、ジュリア・クリステヴァ(文芸批評、言語学)、ジャック・ラカン(精神分析)、ミシェル・フーコー(哲学)、ルイ・アルチュセール(構造主義的マルクス主義社会学)など人文系の諸分野でその発想を受け継ぐ者が多い。 ユングのアーキタイバル・イメージ(元型)を手がかりとしたアプローチも構造主義といえる。 つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/211
212: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 23:40:06.30 ID:cqs+IUeE つづき 本書の訳者である村田全氏は数学史には3つのアプローチがあると云う。ひとつは本書のような数学の中における自律の発展史という見方である。 第二に人類文化史や社会経済史、哲学史、自然科学史など全体の歴史の中のひとつの要素として数学の歴史を捉える見方である。第三に数学の中へ持ち込まれた他の影響を調べるアプローチもあるという。 いずれにせよ文化科学や社会科学においてそれぞれの歴史学が存在する(政治史、経済史、哲学史などなど)が、数学や自然科学には歴史という見方が稀薄である。これには自然科学は実学で現在でも立派に通用しているから、歴史的にしか存在しないものは乗越えられたという見方からきているようだ。 古代ギリシャの論証体系の確立に始まり、近代には記号論的演算力の切れ味が応用され、17世紀には科学革命の推進力となった。今日では圧倒的な数理科学にまで成長した。この数学の驚異的発展の恩恵は測り知れない。 ところが数学の発展はいつも実学の要求に応じて開発されたものかというと、全くそうではない。20世紀においても数学は理論数理物理学の欠かせない手段となったが、それが物理学が利用したまでの事であって、数学は自律的抽象化の道を歩んだにすぎない。 数学者の関心の的が「時代の子」として物理学に注がれることは事実だが、別にその請負仕事ではなかった。数学の歴史には20世紀を分かれ目として、19世紀的な輝かしい具体的数学と、20世紀的現代抽象数学がある。ブルバキは当然現代抽象数学の先端を行くものであろう。 つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/212
213: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 23:41:17.48 ID:cqs+IUeE つづき 数学基礎論 ブルバキは論理の形式化、数学における真理の概念、対象、モデル・構造、集合論、集合論の逆理と基礎の危機、超数学と論を進める。 ギリシャの論証法から、ルネッサンスから近世を経て、非ユークリッド幾何学、ヒルベルトの「幾何学基礎論」に到流れのなかで、数学的真理が経験の即しつつ形式化されてゆく過程を示している。数学構造論としては一番集合論が似合う。 ブルバキは論理の無矛盾性よりは、より構造的な決定(選択)のほうに重点が置かれている。ブルバキはユークリッドの数学の特質を次の3つに整理している。 @論理学の形式化を導いたのはいつも数学であった。 Aギリシャ公理論は経験的起源を持つ。 Bギリシャ数学の数学的存在の特質を作図可能性であると云う。 この見解に対して訳者の村田全氏はサボーの見解を引いて、エレア学派の哲学が上位に立つと反論しているが、ここにはその詳細は議論できない。 ユウクリッドの原論以来、自然数(正の整数)という段階的な対象に関する理論が論理と一番なじむが、連続的数は対象として論理となじまないようである。 ブルバキは連続を避けているように思われる。数学の真理性とは何だろう。記号論ー形式論理なのだろうか。そしてそれは純粋に思惟的自律的なものだろうか。 ブルバキはその形式的理論なるものをあくまで現実的実在に対する1個の理論モデルと考え、その理論モデルを全体として理解し、統一的な数学の存在を認めているようだ。 訳者の村田全氏はこれを「形式論的経験主義」と呼んでいる。数学の真理性が認識の原理の中にあるのか、それとも自然の中に存在するのか、これは永遠の問いである。 (引用終り) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/213
214: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 23:51:44.79 ID:cqs+IUeE >>212 関連 >数学者の関心の的が「時代の子」として物理学に注がれることは事実だが、別にその請負仕事ではなかった。数学の歴史には20世紀を分かれ目として、19世紀的な輝かしい具体的数学と、20世紀的現代抽象数学がある。ブルバキは当然現代抽象数学の先端を行くものであろう。 ここ、まさにブルバキの時代はそうなのだが、20世紀末からは様変わり(下記) >>103 受賞者記念講演録 | 京都賞: 物理と数学を巡る冒険 エドワード・ウィッテン より 「ここでお話ししておかなければならないのは、17世紀、18世紀、それに19世紀の 大半でさえ、数学者は同時に物理学者でもあるのが普通だったのに、ところが20 世紀になると、数学と物理学という2 つの学問は別々の道を歩むようになったよ うです。その原因は、数学の分野における数々の進歩により、物理学との距離が離 れていったからだと思われます。しかしそれ以外にも、1930年頃から、物理学の研 究が、相対論的量子場理論など数学的解釈がきわめて難しいと思われる方向に向 かったことが挙げられます。」>>109 「サイバーグとの共同研究は、4 次元空間の研究に数学的に関係する部分もありま した。それを、数学者は一般にサイバーグ・ウィッテン理論と呼びます。実は、こ のことからある興味深い事実が明らかになります。それは、私が研究生活を始めて から現在に至るまでの間に、数学と物理学の距離が非常に近くなった部分もあれ ば、依然として大きく離れている部分もあるということです。」>>119 つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/214
215: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/01(日) 23:52:01.82 ID:cqs+IUeE つづき 大栗>>69より 「1990年以来の過去5回のICMでは、フィールズ賞受賞者のおよそ4割が場の量子論や超弦理論に関係する分野で研究をされていたので、今回はどうなるのだろうかと思っていました。 今回の受賞者のひとりはスタニスラフ・スミルノフさんで、ある種の2次元の統計模型がスケール極限で共形対称性を持つことを示し、物理学者のジョン・カーディさんの予想していた公式に数学的証明を与えました。 場の量子論に数学的基礎を与えることは数理物理学の長年の課題ですが、2次元の共形場の理論では確実な進歩が起きています。前回の2006年のICMでフィールズ賞を受賞されたウェンデリン・ウェルナーさんの業績も2次元の共形場の理論に関係するものでした。」 「もうひとりの受賞者のセドリック・ビラニさんへの授賞対象は気体分子の運動論で、非平衡の状態からどのように平衡状態への移行が起きるのかの理解を進められたのだそうです。 物理学の提起する問題は、依然として数学の新しい発展を触発し続けているようです。」 (引用終り) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/215
216: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 00:04:43.36 ID:MUXssChK >>199 >私達は同じ事をするために動かされている違いない(そして、代数トポロジーに関して何の種類のレポートを今日作ったのかと思う)。 原文(訳文だけでは分かり難い) We should all be so moved to do the same. (And I wonder what kind of report on algebraic topology we would produce today.) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/216
217: 132人目の素数さん [sage] 2017/01/02(月) 01:43:52.10 ID:HxlgBhaG >>170 用語が正式かはともかくとして2つの数列が同値かどうかは二択でしょう >>40 > 無限を扱うには,(2)有限の極限として間接に扱う,を実行してみよう Δrの極限をとることで得られた無限数列は以下の(a), (b)のどちらなのですか? (a) (s1-r1, s2-r2, ... , s(n-1)-r(n-1), 0, 0, 0, ... ) (シッポは全て0) (b) (s1-r1, s2-r2, ... , s(n-1)-r(n-1), 1, 1, 1, ... ) (シッポは0でない) 参考までに http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/math/1480758460/484 > 同値類の定義からΔrの無限数列のシッポは全て0になることは確定しているから > 極限を考えた場合の無限数列のシッポは全て0になって決定番号は無限大にはならない > > 最初にシッポの0をカットして有限数列にしても極限を考えるときに > ある番号nから先の「s'n-sn, ...」が再度全て0になる という書き込みに対してのスレ主のレスは http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/math/1480758460/489 >>166 100列の無限数列の(異なる)決定番号{d1, d2, ... , d100}に対応させて100個の項だけが 0である無限数列(a1, a2, ... , a(d1)=0, ... , a(d100)=0, ... )を出題することを考える この数列と代表元との比較をして一致するシッポに0が一切含まれないケースを考えれば出題者は 100個の0が数列のどの位置にあっても100個全ての0を含む有限数列を作ることが可能であることが 数列の出題時に仮定されていることになる その有限数列からa(d1), a(d2), ... ,a(d100)を取り出し{d1, d2, ... , d100}を作れば良いので スレ主が挙げる「すその超重い分布」は考えなくてもよい http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/217
218: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 07:24:43.41 ID:MUXssChK >>215 関連 https://www.ted.com/talks/cedric_villani_what_s_so_sexy_about_math/transcript?language=ja セドリック・ヴィラニ: 数学の何がそれほど魅惑的なのか | TED Talk Subtitles and Transcript | TED.com: Posted Jun 2016 (抜粋) 0:11 フランス人が 他の国民より 巧みな事は何でしょう? そんな世論調査をしたなら トップ3の答えは 愛、ワイン、ワイニング(泣き言) 0:25 (笑) 0:26 かもしれませんが それに加えて もう1つ提案すると 数学です パリ程 数学者の多い街は 世界中どこを捜してもありません これ程 数学者にちなんだ 名前の街路もありません 統計からすると 数学のノーベル賞とも言われ 40才以下の数学者に与えられる フィールズ賞の受賞者人口比は フランスが世界一です 0:57 数学の何が フランス人を そんなに魅惑するのでしょうか? 数学なんて 抽象的でつまらないとか またはルールと数字を使っての計算に 過ぎないように思えるでしょう 数学は抽象的かも知れませんが 退屈ではなく 計算が全てでもありません 数学とは論証と証明こそが 数学者の仕事の中核を成し 想像力 すなわち 我々が最も称賛する能力を使う 真理の追求です 何ヶ月も思考を重ねた上 問題が解け やっと正しい証明が 論証し上がった時の喜び と言ったらありません 偉大なる数学者アンドレ・ヴェイユが この喜びを? 冗談抜きに? 性的快感に例えています 違いは その感覚が何時間も 時には何日も継続するという事です 1:49 見返りが大きいのです 数学的真理は この物質世界全体に潜んでいます 我々は それを五感で 感じる事は出来なくとも 数学というレンズを通して 見る事が出来ます では 暫く目を閉じて 身の回りで起きている事を 考えてみて下さい あなたの周りの空気中にある 見えない無数の粒子が 常にあなたの体に ぶつかってきています それは まったく不規則です それでも 動きの統計的な値は 数理物理学で正確に予測できます では 目を開けて その粒子の速度の統計に 目を向けてみましょう つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/218
219: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 07:26:55.13 ID:MUXssChK つづき 2:31 これは かの有名な 釣り鐘形のガウス曲線? 誤差の法則? 平均的挙動に対する 偏差を表したものです この曲線は 粒子の速度を 人口統計が年齢分布を表すように 統計で表したもので 最も重要な曲線の1つです これは幾度となく 多くの理論や実験から現れる 普遍的な一大真理として 我々数学者には とても大切なものです 3:08 ガウス曲線に関して 有名な科学者フランシス・ゴルトンが こう言いました 「ギリシャ人がこの法則を知っていたら これを神格化していただろう これは無秩序の最高法規だ」 この至高の女神を最もうまく 具現化したのがゴルトンボードです この中には 狭いトンネルがあり それを通り 小さなビー玉が 右へ 左へ また左へというように ランダムに落ちていきます 完全に無秩序な混沌とした動きです こんな無秩序な軌道が共に 何を起こすか見てみましょう 略 4:18 出ました 無秩序の至高の女神 ガウス曲線が 『サンドマン』の主人公ドリームのように この透明の箱に閉じ込められています ここでは 実験で お見せするだけですが この曲線以外はあり得ない理由を 私のクラスでは説明します 至高の女神の神秘に触れ 美しい偶然の一致が 美しい論証に取って代わるのです 4:50 科学とはこのようなものです 美しい数学的な論証は 数学者の喜びであるだけでなく 我々の世界観を変えてしまいます 例えば アインシュタイン ペラン スモルコフスキー 彼らは 無秩序な軌道の集合とガウス曲線を 数学的に分析して この世に存在する全てのものは 原子で成っていると証明しました つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/219
220: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 07:27:58.45 ID:MUXssChK つづき 5:18 数学者が 我々の世界観を覆したのは これが初めてではありません 2千年以上前 古代ギリシャの時代には そのような事が既に起きていました 当時 世界のほんの一部しか 探検されておらず 地球は無限に広がっている かのようだったでしょう 知恵者のエラストテネスは 数学を使い 僅か2%の誤差という驚く程の正確さで 地球の周長を測ったのです 5:50 もう1つの例は 1673年に ジャン・リシェが カイエンヌでは振り子の動きがパリより 少し遅くなることに気がつきました この観察だけから 数学を巧妙に使い ニュートンは 地球の両極が ほんの少し平坦なことを 正確に導き出しました その扁平率は0.3%と僅かで 地球全体を実際見たとしても 気がつかない程でしょう 6:25 これらの例が示しているのは 数学が我々に直観の世界を 超えさせてくれ 果てしなく見える地球の 大きさを測定させ 目には見えない原子や 我々が五感で感知できないものを 検知させてくれるということです この私のトークから 覚えておく事があるとしたなら それは1つ 我々の直観を越えた所にある 知覚では理解し難いものを 数学は探索させてくれるということです 6:58 皆さんも経験している 現代の例がこれです ネットでの検索です ワールド・ワイド・ウェブ 10億を超えるページ全部 調べ上げたいと思いますか? それだけの計算能力があればですが データに潜む情報を見出すための 数学モデルがなければ 使い物にならないでしょう 7:19 分かり易い問題で考えてみましょう こう想像して下さい あなたは ある事件を扱っている刑事で 1人1人異なった見解を 持った証人が多くいたとします 誰を最初に事情聴取しますか 合理的に見ても 主要目撃者ですよね こうです 証人7が ある話をするとします その情報の発信源を 証人7に尋ねると 証人3から聞いたと言うのです その次には 証人3は 証人1が その話の源だと 言うかも知れません さあ 証人1が主要証人となり その人からの事情聴取を 絶対に最優先したいと思いますよね でも このグラフから 証人4が主要目撃者だとも 見なされるので 彼の方を先に事情聴取した方が いいかもしれません 大勢の人の口から 彼の名が上がるからです つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/220
221: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 07:30:09.07 ID:MUXssChK つづき 8:11 この場合は簡単ですが もし 非常に多くの人が証言する となったら どうします? また このグラフは 複雑な事件で証言する人々を 表しているようですが 相互にURLを参照し合う ウェブサイトを 表しているのでもあります これでは どのサイトが 最も信頼できるのか あまり はっきりしません 8:39 ここで登場するのが「ページランク」 Google初期の主要機能の1つです このアルゴリズムは 数学的無秩序の法則を使って 最も関連性の高いウェブサイトを 自動的に決定します これはゴルトンボードの実験で 見られた無秩序の法則と同じ原理です では このグラフに 小さなデジタル・ビー玉を送り込み バラバラに通してみましょう それぞれサイトに到着し 次から次にリンクを 無秩序に通り抜けます どの玉も そうです 玉が少しずつ積み上がり それぞれのサイトの閲覧数? デジタル・ビー玉の数が記録されます 9:23 さあ行きますよ 無秩序に バラバラと 時々 全く無秩序にジャンプを起こして もっと面白くしましょう 9:33 ご覧下さい カオスの状態から解決法が生まれます ビー玉の数が一番多いのは 他のサイトに比べて リンクが多いサイトであり より多く参照されているサイトです これで どれが 最初に見てみたいウェブサイトか はっきりと分かります ここでもまた 解決法が無秩序から生まれます もちろん それ以来 Googleはもっと洗練された アルゴリズムを導入していますが ページランクは既に実に うまく機能していました 10:05 それでも問題は起きますが その頻度は ほんの百万回に1回程です デジタルの到来で 数学的分析が応用出来る 問題が増えて来て 数学者の仕事は増々有用になり 数年前 2009年の ウォール・ストリート・ジャーナルによると 「職種ランキング100」の調査で 百の仕事の内のトップに のし上がるまでになりました つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/221
222: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 07:31:42.55 ID:MUXssChK つづき 10:36 数学者は 世界で最高の仕事です 理由は その応用の幅広さです コミュニケーション理論 情報理論 ゲーム理論 圧縮センシング 機械学習 グラフ解析 調和解析に加え 確率過程 線形計画 流体シミュレーションもあり それぞれ 様々な産業界で 大いに応用されています これらを通して 数学は大きな利益をもたらします そして 認めざるを得ないことは 数学を使い富を得る事に関しては ダントツで米国が世界一です その象徴の才気ある億万長者や 素晴らしい巨大企業は全て 究極のところ 良く出来たアルゴリズムに 頼っているということです 11:28 これら全ての美しさ 有用さと豊かさで 数学は より一層魅惑的に見えるのです しかし数学者の研究生活が 楽だなんて思わないで下さい 解決までには 当惑 苛立たしさ 理解に向けての 絶望的な闘いで一杯なのです 11:50 私の数学者としての人生で 最も印象深かった ある日のことを お話ししましょう 最も印象深い夜だったと 言うべきかも知れません 当時 私はプリンストン高等研究所にいました アルベルト・アインシュタインが 何年も研究を続けた場所で 数学の研究には世界で最も聖なる地だと 言っても間違いがありません その夜 私は 捕らえ所のない証明に 取り組んでいて それは不完全なままでした これは電子の集合体である プラズマの 矛盾する安定性に関するものでした 完璧なプラズマの世界では 我々に馴染みの安定性を作り出す 衝突も摩擦もありません しかし 少しでもプラズマの平衡が崩れると 電場は 結果として ひとりでに消え去る つまり 減衰することになります まるで何か不可解な摩擦力が 働いたようにです つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/222
上
下
前
次
1-
新
書
関
写
板
覧
索
設
栞
歴
あと 295 レスあります
スレ情報
赤レス抽出
画像レス抽出
歴の未読スレ
AAサムネイル
Google検索
Wikipedia
ぬこの手
ぬこTOP
0.034s