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現代数学の系譜11 ガロア理論を読む27 [無断転載禁止]©2ch.net (517レス)
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む27 [無断転載禁止]©2ch.net http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/
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228: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 08:33:44.25 ID:MUXssChK つづき 1 Introduction The starting point of Cedric Villani's work goes back to the introduction of entropy in the nineteenth century by L. Carnot and R. Clausius. At the time, entropy was a vague concept and its rigorous definition had to wait until the fundamental work of L. Boltzmann who introduced nonequilibrium statistical physics and the famous H functional. Boltzmann's work, though a fundamental breakthrough, did not resolve the question concerning the nature of entropy and time arrow; the debate on this central question continued for a century until today. J. von Neumann, in recommending C. Shannon to use entropy for his uncertainty function, quipped that entropy is a good name because ”nobody knows what entropy really is, so in a debate you will always have the advantage". The first result of Villani I will report on concerns the fundamental connection between entropy and its dissipation. In this work, we will see that rigorous mathematical analysis is not just a display of powerful analytic skill, but also leads to deep insights into nature. Based on this work, Villani has developed a general theory, hypercoercivity, which applies to broad systems of equations. In a separate direction, entropy was used by Villani as a fundamental tool in optimal transport and the study of curvature in metric spaces. Finally, I will describe Villani's work on Landau damping, which predicts a very surprising decay (and thus the word damping) of the electric field in a plasma without particle collisions, and therefore without entropy increase. This is in sharp contrast with Boltzmann's picture that the time irreversibility comes from collision processes. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/228
229: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 08:34:07.95 ID:MUXssChK つづき 5 Conclusion In Villani's work, we have seen not only rigorous mathematical analysis providing deep insights into physical behavior, but also important new mathematics emerging from the study of natural phenomena, in the spirit of Maxwell and Boltzmann. Besides his research articles, Villani has written extensive surveys and books [48, 50, 49, 51], and, through these, as well as the insights of his work, he has inspired a generation of young mathematicians with deep, rich, physically motivated mathematical questions. We are witnessing the beginning of Villani's spectacular career and in uence in shaping the directions of analysis and mathematics. (引用終り) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/229
230: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 08:46:28.93 ID:MUXssChK http://ar chive. wiki wi x. com/ ca che / ?url =http% 3A %2F % 2Fw ww.icm2010.o rg.in%2 Fw p- con tent%2 Fi cm files%2 Flau da ions%2 Ffie lds 4.pdf http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/230
231: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 08:47:38.14 ID:MUXssChK >>230 これを全部1列につなぐとNGワードだと 腐った板にも困ったものだ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/231
232: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 08:49:42.36 ID:MUXssChK ふーん ?url =http% 最後、いろいろ改行を入れて、上記を切ったら、OKだった いま、2行をつなぐとNGだと 運営たちは狂っている・・・ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/232
233: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 08:52:13.57 ID:MUXssChK >>230 は、>>227の40↑ (en) Horng-Tzer Yau, ≪ The Work of Cedric Villani ≫, ICM Proceedings, Congres international des mathematiciens,? 2010 (lire en ligne [archive] [PDF]). のURLだったのだが・・ これを通すのに、30分ほどロスした が、NGワードが分かったので、次から役立つ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/233
234: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:04:25.14 ID:MUXssChK >>228 (google訳) 1はじめに Cedric Villaniの研究の出発点は、L.CarnotとR. Clausiusによる19世紀のエントロピーの導入に戻ります。 当時、エントロピーは漠然とした概念であり、その厳密な定義は、非平衡統計物理学と有名なH関数を導入したL. Boltzmannの基本的な作業まで待たなければならなかった。 ボルツマンの仕事は、基本的な画期的な進歩であっても、問題を解決しなかった エントロピーと時間の性質についてこの中心的な問題に関する議論は、今日まで1世紀にわたって続けられた。 J.フォン・ノイマンは、C. Shannonに不確実性関数のためにエントロピーを使用するよう勧告するにあたり、「誰もエントロピーが本当に何であるかを知っているわけではないので、エントロピーは良い名前だ」と断言した。 Villaniの最初の結果は、エントロピーとその散逸の間の基本的な関係についての懸念を報告します。 この作業では、厳密な数学的分析は、強力な分析スキルの表示ではなく、自然に関する深い洞察につながることがわかります。 この作業に基づいて、Villaniは広範な方程式系に適用される一般的な理論である高保磁力を開発しました。 別の方向では、最適な輸送とメートル法空間における曲率の研究の基本的なツールとして、Villaniがエントロピーを使用しました。 最後に、Landanの減衰に関するVillaniの研究について説明します。これは、粒子衝突のないプラズマの電界の非常に驚異的な減衰(したがって、減衰という単語)を予測し、したがってエントロピーが増加しないことを予測します。 これは、ボルツマンの写真とは対照的に、不可逆性の時間は衝突過程から来ているということです。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/234
235: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:05:10.32 ID:MUXssChK >>229 (google訳) 5。結論 Villaniの研究では、マックスウェルとボルツマンの精神において、肉体的な振る舞いに深い洞察を与える厳密な数学的分析だけでなく、自然現象の研究から生まれた重要な新しい数学も見てきました。 彼の研究論文に加えて、Villaniは広範な調査と書籍を書いている [48、50、49、51]、そしてこれらを通して、彼の仕事の洞察を深く、豊かで、肉体的に動機づけられた数学的な質問を持つ若い数学者に鼓舞した。 私たちはVillaniの壮大なキャリアの始まりと、分析と数学の方向性を形作ることに目を向けています。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/235
236: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:06:45.48 ID:MUXssChK >>229 つづき Villani has written extensive surveys and books [48, 50, 49, 51], and, through these, as well as the insights of his work, he has inspired a generation of young mathematicians with deep, rich, physically motivated mathematical questions. http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/236
237: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:18:53.04 ID:MUXssChK >>226 関連 http://mathsoc.jp/meeting/kikaku/2010aki/2010_aki_ukai-p.pdf 鵜飼 正二(東工大) ボルツマン方程式の研究 --過去と未来-- 日本数学会・2010 (抜粋) ボルツマン方程式はL.ボルツマンが1872年に導いた非平衡希薄気体の 運動方程式である.彼の目的は当時定式化が完成した熱力学をニュート ン力学により基礎付けることにあった. 当時は既に全ての物理現象は単一の基本原理により記述されね ばならないという信念(principle of the first principle)が広く受け入れら れており、熱力学をニュートン力学に基づいて構築しようという試みは ごく自然なものであった. ボルツマンの出発点は気体分子運動論である.これは気体が互いに衝 突を繰り返している多数の粒子からなり,気体の巨視的性質はその相対 的な運動で説明が出来るとするものである.このアイデアは18世紀に既 に萌芽が見られるが,19世紀に入り原子の存在こそまだ実証されていな かったが原子論が新しいパラダイムとして認知され,熱は粒子の運動に 他ならないという熱運動論が広く支持されるようになるに従い説得力を 持つようになっていた. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/237
238: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:19:28.00 ID:MUXssChK つづき このアイデアがニュートン力学と相性が良いのは明らかであろう。原 理的には全ての粒子の位置と速度をニュートンの運動方程式から求めれ ば気体の微視的状態が分かる。しかし解くべき方程式の個数は膨大(アボ ガドロ数)であり、解くことはおろか、それと同数の初期データを準備す ることは実行不可能である。しかし多数の粒子が衝突を繰り返すと個々 の粒子は個性を失い、平均的・統計的な扱いが意味を持つようになる。 ボルツマンが着目した統計量は1粒子相空間(位置-速度空間) におけ る気体粒子の密度(単位体積あたりの粒子質量の合計)である。 古典的な密度分布は実空間の統計量であるが、相空間では粒子速度と いうミクロの情報を含めることができる。相空間の選び方はもちろん一 意でなく、2粒子相空間、3粒子相空間…も可能であるが、1粒子相空 間は古典的な実空間に次いで簡単な構造を持ち、しかもミクロ情報を扱 うことができる。 ボルツマンは彼の方程式から ? 熱力学の第一法則(エネルギー保存則) ? 熱力学第二法則(エントロピー増大の法則) が証明できると主張した. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/238
239: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:19:56.39 ID:MUXssChK つづき マクスウエル分布は,マクスウエルがボルツマン方程式に先立ち1859 年に統計的考察により導いたものである.明らかにQ(M) = 0が成り立つ ので、ρ, u, T がt, xによらない定数ならばMはボルツマン方程式の定常 解である。すなわち ? 平衡状態はマクスウエル分布以外にあり得ない. ? マクスウエル分布はボルツマン方程式に埋め込まれている. これよりボルツマンは熱力学のニュートン力学的基礎を築いたと主張 した。しかしこれに対して多くの反論が提起され、ボルツマンとの間で 激しい論争が繰り広げられたことは科学史上の有名な挿話である. W.トンプソン,J. ロシュミット,E. ツェルメロ,… ? H定理は時間に関して非可逆. ? ニュートン力学は時間に関して可逆. 最終的にボルツマンに軍配が上ったのは1970年代に入ってからである. ? ランフォードによるボルツマン-グラッド極限の存在証明。 ボルツマン方程式の統計力学的依存性. ? 多くの研究者によるボルツマン方程式の解の存在理論の整備. ボルツマン方程式の数学解析 先駆的研究: ? ヒルベルト展開(1912).(数学の問題,第6) ? チャップマンーエンスコグ展開(1916-17) つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/239
240: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:20:29.60 ID:MUXssChK つづき 時間大域的解の存在定理 最初の存在証明はカーレマン(1932)に遡る.ただし、f が変数xに依存し ない場合(空間一様)の,剛球気体についての結果. (参考) ナヴィエ-ストークス方程式のルレイによる弱解の構成: 1934 しかしその後長い間殆ど研究の進展がなかった。その理由の1つのは衝 突断面積Bの持つ強い特異性である. グラッドのカットオフ近似 この困難を回避するため1963年にグラッドは特異点の近傍でB を有界関 数で置き換えることを提案した。このときQは積分作用素として適切に 定義できる. この近似の導入でその後のボルツマン方程式の解析が大きく進展し た。現在この近似はグラッドのカットオフ近似と呼ばれている。この近 似は画期的で、ボルツマン方程式の解析に多くの成功をもたらした。 特に大域解の存在理論の研究は大きく進展した。実際、これまでに、 全く原理の異なる3つの理論的枠組みが開発された. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/240
241: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:20:46.26 ID:MUXssChK つづき 初期値問題の大域解- カットオフ近似 1. L∞理論:平衡解に近い解、スペクトル解析+ブートストラップ論法 鵜飼(’74, ’76), 西田-今井(’76), 静田-浅野(’78) … 2. L1理論:振幅に制限のない解、繰り込み理論+H定理 Diperna-Lions(’89), Hamdache (’92) … 3. L2理論:平衡解に近い解、マクロ・ミクロ分解+エネルギー法 Liu-Yang-Yu(’04), Guo(’04)… ほぼ15年ごとに技術革新が生み出されてきた. 次の技術革新が待たれる. (引用終り) (ここらで1/3程度) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/241
242: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:28:35.95 ID:MUXssChK >>237 つづき ”当時は既に全ての物理現象は単一の基本原理により記述されね ばならないという信念(principle of the first principle)が広く受け入れら れており、熱力学をニュートン力学に基づいて構築しようという試みは ごく自然なものであった.” Villani のフィールズ賞はこの延長上 物理→数学 20世紀の後半から、この流れが復活したようだ もっとも、Villaniがなにをしたのか、いまいちよくわからん だれか、日本語の解説を書いてくれないかね(^^ ”弱解(エントロピー解) (Villani ’98, [35]):”、”弱解の存在定理はずっと後にVillani (’97)で与えられた”というから、超関数理論を応用したのかな・・? http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/242
243: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:52:01.52 ID:MUXssChK >>236 関連 >as well as the insights of his work, he has inspired a generation of >young mathematicians with deep, rich, physically motivated mathematical questions. http://www.kagawa-nct.ac.jp/CN/staff/sawada/math/danwa3html/danwa3.pdf 平成10・11年度 国専協・教育改善共同プロジェクト 数学談話会 平成11年1月 特別講演(薩摩順吉氏)(東京大学教授)Junkichi SATSUMA 東京大学工学部物理工学教室 大学で数学をどう教えるか −数学専攻でない学生への数学教育− (抜粋) 筆者は後述するような日本的分類では数 学者ではない.数学を応用する立場で研究 を行なっており,最近では専門を問われれ ば“ 算術”であると答えることにしている. しいていえば,数理物理学専攻といえばよ いであろうか. 学問としての数学の変化 数学は諸科学の基礎的言語としての役割 を果たす領域を拡げてきたとともに,それ 自身内的な発展をとげてきた. .同時に,数学の内容 はきわめてむずかしくなってきており,分 野の細分化も一段とすすんでいる.そのた め,自分の専門分野の論文でも,それを明 晰判明に理解するには多大の時間と労力を 必要とし,自分の専門とまったく関係ない 分野の論文を明晰判明に理解することはた いていの場合ほとんど不可能になってきて いる4.ましてや,数学者でない人間に とってはまさに秘教である. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/243
244: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:52:28.75 ID:MUXssChK つづき 長期間専門的訓練を受け選別された少数の祭司たちが, 民衆には絶対わからない言語を使って秘儀 を行なっているわけである3. 数学の発展過程の中で,上記のような形 容が使われるほど一般化抽象化が進んだの であるが,それは今世紀に入ってからがい ちじるしい. 特に1940 年代からフランス の数学者集団ブールバキ(BOURBAKI)が 数学全般に対して行なった厳密化は代表的 なものである.こうした中で,数学は磨き あげられ,美しく整った論理的建造物,す なわち純粋数学の殿堂ができあがった5. 殿堂の建設をすすめてきたことは,基礎的 言語としての役割を果たすべき諸科学との かかわりあいを弱める結果となった. 元来渾然一体としていた物理と数学の間の壁も 厚くなってしまった.しかし,そのような 傾向は近年変化してきている.たとえば, 最近の数理物理学の発展,特に非線形問題 の研究の進展は,両者の接近を再びうなが す一つの重要な要素となってきている.そ こでは解析学だけでなく,代数学や幾何学 とのからみあいも生じてきている. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/244
245: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:52:57.68 ID:MUXssChK つづき ここで,日本特有の状況についてふれて おきたい.日本では古くから純粋数学指向 の傾向が強かった.理学部数学科はほとん ど純粋数学者で占められており,応用数学 は数学研究の中で低い水準のものであると みなされてきた.もちろん数学科の中にも 応用数学関係の講座も存在するが,応用と いっても世界的にみるときわめて数学の色 彩の強いものである.日本で応用数学とい う場合,一般には数学の中の応用分野をい うのであり,前にふれたように,この意味 で筆者は数学者でないのである. 日本独特の感覚として,いわゆる“ ムラ 意識”がある.ウチの大学,ウチの会社と いうように集団の内と外を区別する.研究 者の世界も同じである.特に数学の世界で は,外の人間との交流を拒否する“ 優越的 孤立主義”ともいうべき伝統が存在してい る6.そして各分野の中でもグループ分け が比較的はっきりとしており,グループを 意識せずに交流をはかるのはそう簡単なこ とではない.昔の和算の頃も,流派を立て 門外不出で絶対他には教えないという風潮 があり,行なっていることは実質的に違わ ないのに流派が違うと話が通じないことも あった7. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/245
246: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:53:30.46 ID:MUXssChK つづき それほどではないが,似た状況 が今でも存在しているともいえるであろう. 外国ではこういった障壁はあまりない. また研究の上で数学という言葉が示す範囲 も広い.たとえば筆者が過去に訪問したア メリカの地方大学の理学部数学科の場合, その構成は数学以外に基盤をもつ応用数学 者が半数,情報コンピュータ関係の研究者 が4 分の1,そして残りの4 分の1が日本的 な意味での数学者であった.そうした中で は,数学の各分野間の交流および数学外の 人間との交流も活発であり,またグループ があってもそれは柔軟性をもっている.一 つの研究対象があったとき,容易に関連す る分野の研究者とのつながりがもて,研究 をすすめていく上で効率的なグループが形 成されることになる. 日本でも近年は,京都大学数理解析研究 所を中心に,数学と他の分野,特に物理と の境界領域における積極的な研究活動,研 究会活動が行なわれるようになってきた. つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/246
247: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/01/02(月) 09:54:21.37 ID:MUXssChK つづき 要するに 数学を専門としない学生にとっても数学 は基礎的言語であるので,むずかしいとい って放棄することはできない.何のために 数学をやるのかという問いに対して,ごく 少数が頭のトレーニングと答えたほか,ほ とんどすべての学生は専門で必要であるか らと答えている.そのようなとき,数学精 神の育成という観点からだけでの教育は不 十分である.実際に使える数学も教えなけ ればならない.コンピュータの発達は抽象 また,幅広い応用数学者のグループである C& A(Computation and Analysis)は,数 学科出身以外の研究者もとり込んで着実な 活動を行なっている.しかし,日本的な体 質はそう簡単に抜けきれるものではないと いうことも事実である. 数学の必要性を要請し,同時にわかりやす く学ぶ方法を提供した.筆者の知りえた範 囲で,実際に数式処理を用いた教育や,視 覚化を利用した教育に対する学生の反応は 非常によいとのことである. 最近の学生は無気力であるとか無感動で あるとかいわれる.しかし,アンケートの 結果によればそういう傾向はほとんどみら れない.青春期は新しいものに対して好奇 心をもつ世代である,という事実は変わら ない.数学に対する動機づけは,その好奇 心を刺激することによって可能であると筆 者は考える.限られた時間内に豊富になっ た数学の全貌を示すことはそう容易ではな い.しかし,補助的手段も使いやすくなっ たという状況のもとで,大切なところは“要 するに”,そして視覚化も利用して“ たと えば”,さらに“ なぜこんなことを”という ことを説明しながら教育を行なえば,もっ と学生をひきつけるものとなるのではない だろうか. 研究をすすめながらすぐれた教育を行な うことは,たしかに困難なことである.先 にふれたように,大学における教育環境も 決して充実しているとはいえない.しかし, 冒頭にのべたような学生の反応が存在する 中で,数学を専門としない学生に対する数 学教育をもっと真剣に考えることが今必要 なのではないであろうか. (引用終り) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1483075581/247
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