[過去ログ] 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む27 [無断転載禁止]©2ch.net (517レス)
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(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2017/01/08(日)19:08 ID:Fnfn48Mf(19/33) AAS
>>383

アナログ重力,流体,ブラックホール と、Unruh 先生

外部リンク:www.researchgate.net
外部リンク[pdf]:www.researchgate.net
変換物理学とカモフラージュ
(抜粋)

4. 2 Unruh の流体ブラックホール

本論文の主題の光学迷彩は2006 年ごろから研究が
本格化した比較的新しい研究分野であるが[3], [4],そ
の源であるアナログ重力の理論は,とても長い歴史を
もっている.アナログ重力の研究で一つの画期を成し
た論文は,1981 年に理論物理学者のW.G. Unruh が
発表した「Experimental Black-Hole Evaporation?
(実験的ブラックホール蒸発)」という文献である[17].
論文において,Unruh は流体中を伝播する波と,曲
がった時空中のスカラー場の伝搬の類似を発見した.
まずは出発点として,普通の流体現象を考えよう.流
体は非回転的で,速度場は回転をもたない∇× v = 0
とする.すると流体の運動方程式と連続の式は

この式は一見煩雑なだけの微分方程式に見えるが,じ
つは美しい幾何的解釈ができる.というのも,式(27)
は,次の計量テンソルをもつ曲がった時空中のスカ
ラー場の波動方程式に他ならないからである.

この流体と重力の類似は,単なるアナロジーでは
なく,様々な応用を与えるアイデアである.例えば
Unruh はこの論文において,Hawking の予言したブ
ラックホールからの熱輻射という量子論的現象を,こ
の流体における類似物で実験的に確認することができ
ることを示唆した.これは,ブラックホールにまつわ
る様々な理論的予言を,テーブルトップの実験で確認
できることを意味する.また我々は,Unruh の発見し
たアナログ重力の視点が,やがては光学迷彩の設計理
論へと結びついてくることを知っている.今後も様々
な物理系をアナログ重力の観点から見直すことで,思
わぬ発見が現れてくると期待される.
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