野々村元県議の今後を考える5 (994レス)
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57: 2023/07/14(金)19:13 ID:fB3BDGxa0(5/8) AAS
『リンダ リンダ リンダ』(山下敦弘)。この映画は、繰り返し観れば見るほど、そのすごさが迫ってくる。山下敦弘のなかでも特別に上手くいっている作品だと思う。
五年くらい前にはじめて観た時の日記を読んだら、「へー、悪くねえじゃん」くらいの反応で、「お前、何もわかってねえな」と五年前の自分を説教したくなった。
二時間の間すこしも緩むことなく、すべてがすばらしいと思うのだが、特にすばらしいのが空間の造形-把握だと思う。溝口健二と比較したっていいんじゃないかと思うくらいにすごいんじゃないだろうか。
これ以前のこの作家の映画ではそれ程目立たなかった、縦の構図というか、手前と奥という空間の深さを利用した場面が多いのだが、それはおそらく学校という空間から引き出されたのだと思う。
何かを褒めるために別の何かを貶めるとか、何かをけなすために別の何かを持ち上げるということは本当に下らないことだとは思うけど、
二、三日前にたまたま観た『空気人形』が驚くほどに面白くなかったのでついつい比べてしまうのだが、例えばその『空気人形』にしても、リー・ピンビンによるすばらしい風景のカットがいくつもあるのだが、
しかしそこでそれはたんに「よいカット」であって、そこから躍動するような空間がたちあがってくることがまったくなかった。
板尾創路の住む家や、板尾が車いすでペ・ドゥナを連れてゆく公園など、ロケーションとして、
空間それ自体として面白そうな場所はいくつも出てくるのに、それがたんにグラフィカルな次元としてあるだけで、空間としては全然生かされていないと思った。
対して『リンダ…』では、例えばなんでもない狭苦しい直方体でしかない部室が、魅力的な空間としてたちあがっている。最初に部室が出てくる時は、
カットを(空間を)細かく割って見せたり、扉を開いておいてその外まで構図におさめたりして、部室の狭さをそれほど感じさせない
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