野々村元県議の今後を考える5 (994レス)
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抽出解除 必死チェッカー(本家) (べ) レス栞 あぼーん

53: 2023/07/14(金)02:38 ID:fB3BDGxa0(1/8) AAS
北野武と同じで役者のエゴ(熱演)を嫌う人だね。
演技を極力抑えさせる事によって
より登場人物の感情をあぶり出し、観る者に喚起させる。
演出に確固とした型を持っており、可能なかぎり作品をコントロールしたい監督。
スタンスは常に社会的弱者(この世の大多数)の側。
しかしそれによって作品が陰鬱になることはない。
カウリスマキの登場人物は常に辛辣で理不尽な人生に痛めつけられるが決して屈服しない。
惨めなネズミのようだが、ささやかでも強い誇りを捨てず歩いていく。
彼の映画には無数の小さな嘘が散りばめられているのだが、ハリウッド映画がつく嘘とは全く質が違う。
それは人生にたいする真摯な姿勢であり、ささやかな応援歌であり人間賛歌でもある。
省17
54: 2023/07/14(金)14:28 ID:fB3BDGxa0(2/8) AAS
今、映画館はほとんどがシネコンになってしまったから、
この手の18禁映画は上映する映画館を押さえるのがとても難しいらしい。
何故なら、シネコンは大半がショッピングモールやテナントビルに
入っているから、成人映画のポスターだけで、他の店があれこれ言ってくるんだと

。フェチの連中はすごいよ
同じおしっこおもらしでも、パンツ穿いたまましなきゃだめとか
おしっこを自分の意思で出してるのはだめとかいろんな派閥があって、いざこざが絶えない

「フィギュアなあなた」観たけどどうしてこうなった
光と影の使い方は健在だけど脚本がダメすぎるわ
脇の役者も微妙だし
省6
55: 2023/07/14(金)14:42 ID:fB3BDGxa0(3/8) AAS
五社とかも激しい情念渦巻く女を撮ると凄かったけど
石井は静かな佇まいに情念が渦巻いてる感じ

根津甚八のレストランシーンといい、石井監督は観客を冥界の入り口に連れて行くのが上手い
56: 2023/07/14(金)19:04 ID:fB3BDGxa0(4/8) AAS
「原作は旅ものと呼ばれる「リアリズムの宿」と「会津の釣り宿」。大きな出来事がないものの、ほっこりさせられるあたたかな作品たちだ。
(中略)それぞれ別の方向を向いていた3人がたまたま一緒に居合わせたことで、まるで化学反応が起きるように何かが起こる。ミニマムな空間を映しながらも、
とても大きな世界を描き出す山下節は本作でも健在だ。誰でも身に覚えのある苦笑いなエピソードを積み重ね、言葉やしぐさだけでなく沈黙やリアクションで笑わせる。
そして、ゆっくりとだけれども、誰かと一緒に歩き出すことで小さなドラマが生まれる、そんな日常のおかしさやせつなさがやさしく紡がれている。

昨今のお笑いにおいて、「くすり」系(「オフビート」)コメディがもはやジャンルとして確立していることからも分かるように、山下作品のスタンスはとりたてて目新しいものではなかった。
だから、目新しくもなく、派手でもない「お笑い」映画が単なるコントを遥かに凌ぐ効果を生んでいるのは新鮮な驚きであった。このことは、映画がコントと比べて時間的に圧倒的に長く、
しかも本作ではあからさまな感動まで加わっていることと無縁であるはずがない。しかし現実にほとんどのお笑い映画がコントの時間延長に過ぎないことを考えれば、それだけで賞賛されるに足る。思うに、山下作品には全体を通底する思想が確立しており、それが見事に表出している。山下の思想とは、
「くるり」岸田繁のいうところの「童貞力」であり、村上隆のいう「ばつの悪さ、寂寥感の日本的描写」であり、平凡だが「山下風貧乏くささ」と言ってもよい。
要するに映画内に破綻がない。一貫性が画面を支配しているのだ。志向としては商業映画と大きな違いがない山下作品がスタイリッシュ・サブカル映画群と区別されるのもこの点にあるのだろう。
仮定話に益はないが、もしつげ原作を使わなければ、本作は山下作品の中でも(恐らく近時の日本映画の中でも)出色の出来だと私は主張しただろう
57: 2023/07/14(金)19:13 ID:fB3BDGxa0(5/8) AAS
『リンダ リンダ リンダ』(山下敦弘)。この映画は、繰り返し観れば見るほど、そのすごさが迫ってくる。山下敦弘のなかでも特別に上手くいっている作品だと思う。
五年くらい前にはじめて観た時の日記を読んだら、「へー、悪くねえじゃん」くらいの反応で、「お前、何もわかってねえな」と五年前の自分を説教したくなった。
二時間の間すこしも緩むことなく、すべてがすばらしいと思うのだが、特にすばらしいのが空間の造形-把握だと思う。溝口健二と比較したっていいんじゃないかと思うくらいにすごいんじゃないだろうか。
これ以前のこの作家の映画ではそれ程目立たなかった、縦の構図というか、手前と奥という空間の深さを利用した場面が多いのだが、それはおそらく学校という空間から引き出されたのだと思う。
何かを褒めるために別の何かを貶めるとか、何かをけなすために別の何かを持ち上げるということは本当に下らないことだとは思うけど、
二、三日前にたまたま観た『空気人形』が驚くほどに面白くなかったのでついつい比べてしまうのだが、例えばその『空気人形』にしても、リー・ピンビンによるすばらしい風景のカットがいくつもあるのだが、
しかしそこでそれはたんに「よいカット」であって、そこから躍動するような空間がたちあがってくることがまったくなかった。
板尾創路の住む家や、板尾が車いすでペ・ドゥナを連れてゆく公園など、ロケーションとして、
空間それ自体として面白そうな場所はいくつも出てくるのに、それがたんにグラフィカルな次元としてあるだけで、空間としては全然生かされていないと思った。
対して『リンダ…』では、例えばなんでもない狭苦しい直方体でしかない部室が、魅力的な空間としてたちあがっている。最初に部室が出てくる時は、
省1
58: 2023/07/14(金)19:14 ID:fB3BDGxa0(6/8) AAS
『リアリズムの宿』(山下敦弘)をDVDで。これはすばらしかった。『ばかのハコ船』がどうしても好きになれなかったので、初期三部作は避けていたのだけど、
山下敦弘はこの作品で飛躍したのか、と思った。序盤の男二人のパート、中盤の男二人+女一人のパート、そして終盤の男二人に戻ったパートと
三つのパートに分かれると思うけど、序盤から中盤、中盤から終盤への展開というか転換が、その前の部分を観ている時の予測を常に裏切り、上回ってゆく。
「ああ、こういう感じなのね、悪くないよね」とか思っていると、「えー、そうくるのか」と驚かされ、予測が覆される。しかもそれは、
たんなる意外性を狙ったということとは違っている。特に中盤の男二人+女一人のパートは、確かに悪くないけどこの黄金パターンで
収めてしまうのはちょっと姿勢が「守り」の感じなのではないかと感じはじめるところで、絶妙のタイミングで、絶妙のやり方で女が去ってゆく。この場面がすばらしい。
そしてその後、どんどんショボくなってゆく展開がとても良い。このショボさのリアルさは、たんにあるあるネタ的なリアリズムでもないし、
過度に露悪的でもなく、かといってスタイリッシュに収めているわけでもない。普通こんなことありえないだろうという
意味ではリアリズムではないのだが、しかし「でも、こういうショボさってあるよなあ」という意味でリアルなのだ。で、それを支えているのが描写力なのだと思う。描写される内容によってではなく、描写力によって生まれるリアルさ。
59: 2023/07/14(金)19:24 ID:fB3BDGxa0(7/8) AAS
たんなる不条理コントと違うところは、この監督の卓越した描写の力による。
西川美和の丁寧さは、きっちり型にはめこんでゆく丁寧さなのだけど、山下敦弘の描写は、
型からじわじわとはみ出てくるものこそを捉える。展開の理不尽さと意外性でぐいぐい押してくる山口雄大の作品とはちがって、
山下敦弘の作品は、描写によって生まれて宙に浮いた感触が、展開に乗り遅れたまま残留し、それらが相互に浸食しつつも積み重なってゆくかのようだ。

天然コケッコー
)この映画も、カメラの位置、カットがかわるタイミング、俳優の仕草の組み立て方など、
いちいちが凄くて、ほぼ二時間の間じゅうずっと、そうくるのか、へえーっ、おおっ、すげー、と、一瞬の隙もなく、ずっと感心ばかりしていた。

中学生日記』(山下敦弘)をDVDで。すっごい面白い。山下敦弘は「名人」だとつくづく思う。中学生の役を大人が演じる、という、
下手をするとコスプレ・コントにしかならないようなものを、その抜群の描写力で、大人が子供の役をやることの違和感を残しつつも、
しかし中学生が演じたのでは決してでないだろうリアリティを生み出している(微妙で、コントになっちゃってると思うところも確かにあるけど)。
省3
60: 2023/07/14(金)19:43 ID:fB3BDGxa0(8/8) AAS
『ばかのハコ船』(山下敦弘)。前に観た時よりも面白く感じた。でも、やはり「あかじる」っていうアイデアが、ネタとしてしか面白くなくて、
映画として面白くなるものとは思えなかった。ただ、昨日も書いたけど、
山下敦弘には描写的な側面と同時にネタ的な側面があって、ぼくはそのネタ的な側面それ自身はあまり面白いとは思えないのだけど
(例えば「その男狂棒に突き」とか…)、でも、ネタ的な側面が強くあることが、描写的な側面に独自の効果を波及させているように思えて、
そのへんのバランスのなんとも微妙な感じは不思議で面白いと思う。最後に唐突に「弟」が出てくるところは、おおっと驚き、このセンスはすばらしいなと思った。
「尾崎充」というキャラも、『ばかのハコ船』のやつは受け入れられても、「その男狂棒に突き」
にまでなるとちょっときつい。しかしこれはそもそもきっついくらいでなければ面白くないのだが…。
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