マルチジャンルバトルロワイアルpart20 (683レス)
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426: 2013/01/04(金)21:15 ID:UYfWsEmH(2/13) AAS
 
427: 2013/01/04(金)21:15 ID:K6FGnvwC(2/8) AAS
支援
428: 2013/01/04(金)21:16 ID:zlyEw1Za(1/3) AAS
支援
429: 2013/01/04(金)21:16 ID:UYfWsEmH(3/13) AAS
 
430: 2013/01/04(金)21:17 ID:K6FGnvwC(3/8) AAS
   
431: 第四回放送 ◆hqLsjDR84w 2013/01/04(金)21:17 ID:qGeYnOkp(4/17) AAS
 
 
 
【1】

 モニターのスイッチを乱暴に消して、ギラーミンは葉巻に火を点ける。
 ニコチンとタールが肺に染み込む感覚を堪能してから、天を仰いで息を吐く。
 白い煙は室内を僅かに漂っただけで、すぐに天井に吸い込まれていった。
 煙草よりも強い葉巻独特の甘い匂いさえ、根こそぎに飲み込まれてしまう。
 とうの昔に勘付いていた事実が、いまのギラーミンには腹立たしい。
 彼がいる部屋は、窮屈で、無機質で、必要最低限の物品以外は存在しない。
省37
432: 2013/01/04(金)21:17 ID:cMnHF6Xo(1/4) AAS
 
433: 2013/01/04(金)21:17 ID:K6FGnvwC(4/8) AAS
   
434: 第四回放送 ◆hqLsjDR84w 2013/01/04(金)21:18 ID:qGeYnOkp(5/17) AAS
 
 彼女は満足して死んでいった。
 自ら率先して、他人に自分を殺させた。
 体内に魔獣が棲んでいるからといって、他人に引き金を引かせたのだ。

「気に喰わねえ」

 帽子で表情を隠したまま、ギラーミンは歯を軋ませる。
 死に行くなか、少女は安堵の笑みを浮かべていた。
 これでいいと確信しているかのように、微笑んでいたのだ。
 なにより、それが気に入らない。

 死ぬというのに。
省20
435: 2013/01/04(金)21:18 ID:UYfWsEmH(4/13) AAS
 
436: 2013/01/04(金)21:18 ID:Mrb0kW6b(1/2) AAS
支援
437: 2013/01/04(金)21:19 ID:cMnHF6Xo(2/4) AAS
 
438: 2013/01/04(金)21:19 ID:UYfWsEmH(5/13) AAS
 
439: 第四回放送 ◆hqLsjDR84w 2013/01/04(金)21:19 ID:qGeYnOkp(6/17) AAS
 
「……ッ」

 反射的に、ギラーミンは腰かけていた椅子から跳び上がる。
 凄まじい速度で、視界を遮っていたテンガロンハットをかぶり直す。

 明らかになった視界の先には、一人の男が悠然と立っていた。
 身に纏っているのは、高級そうな黒いスーツ。
 金色の髪はきめ細かく、背中の半ば辺りまで伸ばされている。
 初対面の男だったが、ギラーミンはその目に見覚えがあった。
 猛禽類を連想させる鋭い目付きは、これまで放送の原稿を手渡してきた三人の男女と同じものだ。
 その三人からも奇妙な雰囲気を感じたが、眼前の男は別格だった。
省15
440: 2013/01/04(金)21:20 ID:zlyEw1Za(2/3) AAS
支援
441: 2013/01/04(金)21:20 ID:UYfWsEmH(6/13) AAS
 
442: 2013/01/04(金)21:20 ID:K6FGnvwC(5/8) AAS
   
443: 第四回放送 ◆hqLsjDR84w 2013/01/04(金)21:20 ID:qGeYnOkp(7/17) AAS
 
 
 
【3】

 ――――ギラーミンが指をほんの少し動かしただけで、銃口を向けられていた扉は消し飛んだ。

 彼の手元で白煙を吐く拳銃の名は、ジャンボガンと言う。
 その名に恥じぬ威力でありながら、反動は驚くほど少ない。
 『上のヤツら』が用意した得物であり、野比のび太が手にしたこともあるらしい。

「大層なもん用意してくれたもんだ」

 満足げに呟いて放送室を一歩出ると、そこには闇が広がっていた。
省14
444: 第四回放送 ◆hqLsjDR84w 2013/01/04(金)21:21 ID:qGeYnOkp(8/17) AAS
 
 
 ――――瞬時に、視界が切り替わる。

 次の瞬間には、ギラーミンはこれまでいたのとは違う場所に立っていた。
 殺し合いの説明を行った大広間でも、窮屈な放送室でも、闇だけが広がる空間でもない。
 完全に異なっている、また別の場所。
 遠く離れた地点なのか、あるいはすぐ近くなのか、そもそも同一世界であるのか否か――
 推測することさえまったく不可能であるが、ともかくギラーミンが求める相手はそこにいる。

 あるいは――在る。
 もしくは――有る。
省27
445: 2013/01/04(金)21:22 ID:UYfWsEmH(7/13) AAS
 
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