[過去ログ] 【伝奇】東京ブリーチャーズ【TRPG】 [無断転載禁止]©2ch.net (285レス)
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53: 尾弐 黒雄 ◆pNqNUIlvYE 2016/12/13(火)22:16 ID:6ccLBc3u(3/4) AAS
「――――ぼっ!?」

直後、長身の八尺様が『く』の字に曲がり吹き飛んだ。

見れば、八尺様が先程まで立っていた場所に、先程までは居なかった新たな人影が一つ。
黒ネクタイと黒スーツ……所謂喪服を着こんだ、身の丈190cmを超える、筋骨隆々の大男。
右拳を前に突き出した姿勢で佇む、その男の名は……尾弐 黒雄

「……」

まるで子供向けのヒーローの様に颯爽と現れた尾弐は、那須野達の方へと向き直ると

「…………お、おえええぇェェ……!!」

そのまましゃがみ込み、盛大にゲロった。

「……くそっ、あのジーさんよりにもよって鬼殺しなんか渡しやがって……うぷっ……」

どうやら、酒を飲んで遅刻した挙句に、その銘柄が体質に合わなかったらしい。
色々と台無しである。そうして、暫くの間マーライオン状態になっていた尾弐であったが、
胃の中が空になった辺りで少し落ち着いたのだろう。
ポケットティッシュで口元を拭い立ち上がると、那須野の方へと向き直る。

「あー……吐いたらちっと楽になったぜ……で、遅刻しといてなんだが、コレどういう状況だよ那須野。
 色男と……新入りっぽい坊主まで呼んだにしちゃあ、随分厄介な事になってるみてぇだがよ」

そうして視線を動かし、ノエルと男装した祈を眺め見た後、最期に八尺様が吹き飛んで行った方へと視線を向ける。

「ぽっぽっぽっ……」

「……おいおい、あれでまだ元気なのかよ。マジで相当厄介な事になってんな。いざとなったら俺、戦略的撤退していいか?」

尾弐の向けた視線の先に居たのは、未だ健在な八尺様の姿。
どうやら……一筋縄では行かなそうだ。
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