[過去ログ] 【ファンタジー】ドラゴンズリング2【TRPG】 [無断転載禁止]©2ch.net (368レス)
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233: ミライユ ◆6Nqsyb3PfY 2017/01/28(土)23:57 ID:AD9QSNOL(2/3) AAS
ミライユの全身に回った毒は彼女を蝕み続け、全身の傷からの出血はいよいよ致命的なところまで来ていた。
ここにミライユの23年余の人生は終わりを告げていた。
ラテたちの献身的な「痛み止め」により、より安らかなものとして……
ミライユは最後の夢を見た。いや、最期の、と言った方が良いのかもしれない。
ミライユたち四人は、ソルタレクの最高級酒場『サクラメントゥム』にて、楽しく酒を酌み交わしながら、
大量のご馳走を囲んでいた。ここにはあらゆる国のあらゆる珍味が揃っている。
「それで、今日は、ラテさんの大手柄でしたね! きっとマスターも喜ぶと思います!
それにしても、ジャンさん、あれは無いですよ〜、死ぬかと、思いました!」
ミライユが大皿に盛られた料理をバクバクと食べながら、話を振っていく。
ジャンが祝杯片手にガツガツと食べているペースを落とし、両手を開いてポーズを取る。
省12
234: ミライユ ◆6Nqsyb3PfY 2017/01/28(土)23:59 ID:AD9QSNOL(3/3) AAS
「あ……マスター…!!」
ミライユはその男が酒場に入ってくるなり、飛びつくように男に抱き付いた。
男が抱き返し、そのハネの利いた髪を撫でながら囁く。
「ミライユ、良い子だ。今回も大手柄だった。だから……」
――と、ミライユが異変に気付く。
愛しいマスターの姿が徐々に変貌し、露出度の高い大柄な女の格好になっていた。
「だから――死になさい」
省24
235: 2017/01/29(日)00:20 ID:oVNlJknl(1/6) AAS
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236: 2017/01/29(日)00:21 ID:oVNlJknl(2/6) AAS
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237: 2017/01/29(日)00:21 ID:oVNlJknl(3/6) AAS
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238: 2017/01/29(日)00:22 ID:oVNlJknl(4/6) AAS
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239: 2017/01/29(日)00:22 ID:oVNlJknl(5/6) AAS
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240: [age] 2017/01/29(日)00:22 ID:oVNlJknl(6/6) AAS
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241: ◆ejIZLl01yY 2017/01/29(日)04:39 ID:VysKKKrJ(1/8) AAS
ミライユさんの呼吸が段々と弱くなっていく。
後はこのまま眠るように……楽になれるはずだ。
私には、もう、こうする以外に出来る事はなかった。
……ふと、草むらの中を踏み歩くような、音が聞こえた。
段々と狭まりつつある夢の森を、私は見回す。
額に冷や汗が滲み、心臓の鼓動が荒っぽくなるのを、私は感じていた。
そうだ。
ここはミライユさんの為に作り出された世界。
だけどミライユさんのみに向けて効果を発する魔法じゃない。
ここは現世とは違う世界……過去と、死者の魂と、相見える事の出来る世界。
省29
242: ◆ejIZLl01yY 2017/01/29(日)04:39 ID:VysKKKrJ(2/8) AAS
「……死は苦しきものなれど、汝の罪は我が刃が断ち切った。汝を迎えるは安らぎなり。眠れ、安らかに」
……これはアサシン達に伝わる祝詞。
今でこそただの殺し屋集団と捉えられがちだけど、彼らは元々、神に仕え、平和の為に戦う戦士達だった。
その掲げる平和は、世の大勢とは少し違っていたかもしれないけど……。
彼らにとって殺める事は救いであり、殺めた者への敬意も、ちゃんと持っていた。
なんて、ただの綺麗事かもしれないけど。
私がただ、辛い気持ちを紛らわせたいだけかもしれないけど。
少なくとも、それだけじゃないんだ。それだけは、本当の本当。
だから……どうか、安らかに。ミライユさん。
>「……ありがとよ、ラテ。帰ったらおごるぜ」
省29
243: ◆ejIZLl01yY 2017/01/29(日)04:40 ID:VysKKKrJ(3/8) AAS
あのおじさんの死体、確かこっちの方に投げ飛ばされてたよね。
えっと……あった。
私は短刀を取り出すと、おじさんの殆ど残ってない髪を一束、切り取った。
比較的長い部分を使って、長さを整えた束を結ぶ。
いや、なんか、すみません……。
ともあれ今度は短刀で、地面に散りばめられてる宝石の中から、色の淡い物を抉り出す。
おじさんの遺髪と、小さな宝石。
私はその二つのマナの流れを読み取り、解きほぐし……撚り合わせる。
アイテム合成って色々とやり方があるけど、マナの流れを読む訓練を積んだ私はこのやり方が一番楽かな。
こうする事で、二つの異なる物体を、一つに混ぜ合わせる事が出来る。
省29
244: ◆ejIZLl01yY 2017/01/29(日)04:40 ID:VysKKKrJ(4/8) AAS
「……じゃあ、お言葉に甘えて」
折れた刃先を受け取り……改めてその魔力を肌で感じ、思わず怯む。
……これがあれば、次は、失敗せずに済むのかな。
いや、だめだ!
さっき気持ちを切り替えたばかりなのにまた陰鬱な感じに戻りつつある!
「……うん、ありがとう!この刀、絶対に上手く使ってみせるから!
じゃあそろそろトレジャーハンターとしての本能が抑えきれないので……またねっ!」
私は二人に背を向け、宝探しを始めた。
省28
245: ◆ejIZLl01yY 2017/01/29(日)04:41 ID:VysKKKrJ(5/8) AAS
「我は初めから、指環を手にする術を述べておったと言うのに。
指環を手にするべきは、世界を変え得る者だと。
その悪魔紛いの半端者がそうしたように、自ら指環を嵌めれば、それだけでよかったものを」
フェンリルは濁った嘲りと愉悦を浮かべた眼で、私達を見下ろしていた。
まるで、私達を……いや、この眼は、私を捉えていない。
これは……ジャンさんと、ティターニアさんを、挑発しているのか?
「実に愚か……いや、愚かと言うも愚かよな。
運命に流されるだけの傀儡と、その傀儡師風情の指に、竜の指輪が巡り合うものか。
指環の勇者の名が、似合うものかよ」
一体なんの為に……いや、理由なんかどうでもいい。
省23
246: ◆ejIZLl01yY 2017/01/29(日)04:41 ID:VysKKKrJ(6/8) AAS
「……行け。指環の、勇者達よ」
それは絞り出すような声だった。
……魔狼、フェンリル。
今でも童話やおとぎ話では、その存在は恐ろしいものとして扱われる。
だけど神話を少し読んでみれば、彼がそんなにも邪悪な存在ではないとすぐに分かる。
彼は生まれた時からこんなに大きかった訳じゃない。初めは、普通の狼と変わらなかった。
だけどその成長は止まらず、巨大になり続け、果てには世界を滅ぼすと予言されてしまった。
神々は彼を二度捕縛しようとして、失敗した。
そして三度目……神々はこう言った。
もし我々のこしらえた綱を千切れないのならば、神々の脅威にはなり得ないから、もうお前を襲う事はない、と。
省15
247: ◆ejIZLl01yY 2017/01/29(日)04:47 ID:VysKKKrJ(7/8) AAS
「……その指環を、我らから、我が許から、持ち去ろうと言うのだ。もし下らぬ結末を迎えてみろ」
フェンリルの声が聞こえる。直後に私達の周囲を奔る、白い残影。
魔法陣の周りが、まるで深い谷のように抉り取られていた。
「この世界の何処にいても、その心の臓に、この牙、食い込ませてくれるぞ」
……さようなら、テッラさん。フェンリル。タイザンさんも。そして……ミライユさん。
【かつて予言されし世界の滅び、フェンリルをカッコよく書きたいだけの1ターンだった……】
省34
248: ◆ejIZLl01yY 2017/01/29(日)04:48 ID:VysKKKrJ(8/8) AAS
【ミライユさんお疲れ様でした。
確かにリアクションが難しいなと思うシーンもありましたが
だからこそ頭を捻ってどう動くか考えるのは結構楽しかったです。
NPCを出したり、色々キャラの伏線を張るなら、もしかしたら味方として参加した方が良かったかもしれませんね。
……と言うより、参加して欲しかったなと言うのが、終わってからの私の気持ちになります。
仲間としてミライユさんとお喋りするのは、きっと楽しかったのではないかと、思ってしまいます。
それではまたいつか、どこかのスレで、お会いいたしましょう】
249(1): ノーキン&ケイジィ ◆xMlzBZPYec 2017/01/30(月)05:18 ID:oIKoGK93(1) AAS
トリップテスト
250: 2017/01/30(月)08:42 ID:ljciiA5V(1/3) AAS
>>249
無理そうやな
参加するかしないか、早いうちに宣言した方がいい
あとジャンはもう書き込んでもええで
251: ジャン ◆9FLiL83HWU 2017/01/30(月)21:34 ID:SrnXSExw(1/3) AAS
>「でも……ごめんなさい。もう少しだけ、このまま……」
「……戦うのは慣れてても、ヒト相手は初めてだったか。
そりゃ最後まで止めようとするよな……」
静かに頬を寄せるラテの姿は、ネズミの毛に覆われているとはいえ華奢だ。
魔物を狩るのには慣れていただろうが、初めての殺人は肩に重くのしかかるだろう。
ジャンも旅を始めた頃、身を守るためとはいえ初めて野盗を殺してしまったときも
手にこびりついた血が取れない錯覚にとらわれたのだから。
>「よし……もう大丈夫です。私達は、勝ったんだ。戦利品を、拝借しに行きましょう」
だが、ラテはジャンが思うより心の強い人間だったようだ。
両手で頬を強く張り、その動作を軸にして気持ちの切り替えを行う。
省10
252: ジャン ◆9FLiL83HWU 2017/01/30(月)21:35 ID:SrnXSExw(2/3) AAS
(獣人の毛って大抵俺の鼻によくねえんだよな……気を抜くと、くしゃみが出そうになっちまう)
幸いラテのネズミの毛はジャンの鼻にはひっかからなかったようだが、
もし、あの姉妹がジャンの鼻にひっかかる毛であれば……
一緒に戦利品を回収している間、くしゃみが止まらず、力加減ができないジャンがどれだけ貴重な装飾品を
うっかり壊してしまうか考えるだけで恐ろしいだろう。
「……お!これはなかなかいい壺じゃねえか。表面の銀と金細工がいい味出してるなコレ」
あの姉妹がこちらに来ないかビクビクしている内に、家の居間で両手で抱えるほど大きい壺を見つけた。
銀で作られた壺に、狼と龍をかたどった金細工が壺の表面を彩っている。
誰でも足を止め、見惚れるような作りに思わず壺を高く掲げた。
「ジャンさん……でしたか?あなたにもお礼を――」
省16
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