[過去ログ] 興行収入を見守るスレ5656 (1002レス)
1-
抽出解除 必死チェッカー(本家) (べ) レス栞 あぼーん

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
744: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:00 ID:XEi7410U0(41/57) AAS
 オレはミサの変なところに目がいかないように瞼を閉じ、瞼を開けないように瞼に力を入れ、ミサの身体を手探りで触ってゆく。
 その時、なにか柔らかい物に触れて、オレは思わず瞼を開けた。
 なんだ? そう思いながら、オレの左手がミサの胸を掴んでいた。

 や、やべ。ミサの胸を掴んじまった。しかも小さい。
「ひっ」
 オレは情けない悲鳴を上げて、ミサの胸から慌てて手を離す。
 ばっちいとばかりに、オレは左手首を必死に振っている。
 左手首を押さえて変に唸った。
745: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:00 ID:XEi7410U0(42/57) AAS
 よ、よし、気を取り直していくぞ。オレは胸を撫で下ろして深呼吸する。
 今度は顔を片手で覆い、指の間から片目を開け、ミサの腰のホルスターに挿しているリボルバー型フックショットに手を伸ばす。
 ミサが起きやしないかと変に気になりながらも、オレはなんとかリボルバー型フックショットを抜き取った。
 調子に乗ったオレはリボルバー型フックショットの引き金に人差指を通してリボルバー型フックショットを回し、鼻頭を人差指で得意げに擦る。
 なにやってんだろ、オレは。こうしている間にも、ミサがあぶねぇってのに。
 急に虚しくなってどっと疲れが出て、オレはがっくりと肩を落とす。
 オレは顔を上げて額を手の甲で拭い、深く息を吐いて落ち着かせた。こりゃ寿命が縮んだな。
 何故か嫌な汗を掻いているような気がしたが、川の水と変な汗が混じっているのかわからなかった。
 オレは腰に手を当てて、銀色のフックショットをまじまじと見つめた。
 頼むぜ。オレは片目を瞑り、銀色のフックショットを片手で構え、川岸に生えている樹の太い幹に狙いを定める。
省7
746: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:00 ID:XEi7410U0(43/57) AAS
引っ張られるようにオレは川に流される。
「うわっ!」
 オレの叫びも虚しく、オレは川の流れに身を任せるしかなかった。
 くそっ。フックショットはダメだったか。オレは引き金を引いて、ワイヤーを巻き取る。
 ぜってぇ、お前を助けるからな。オレはミサに振り向いて、ミサの脇腹を通してホバーボードを掴む手に力を入れる。
747: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:00 ID:XEi7410U0(44/57) AAS
禁断の森の奥
白色のドラゴン
 その時、ワイヤーは川の流れに耐えられなくなり、呆気なくワイヤーの先端が幹から抜ける。

 引っ張られるようにオレは川に流される。
「うわあああああ!」
 叫んで口を開けた時に川の水を飲んでしまい、オレは盛大に咳き込む。
 オレの叫びも虚しく、オレは川の流れに身を任せるしかなかった。
 くそっ。フックショットはダメだったか。オレは引き金を引いて、ワイヤーを巻き取る。
 ぜってえ、お前を助けるからな。
 オレはミサに振り向いて、ミサの脇腹を通してホバーボードを掴む手に力を入れる。
省15
748: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:01 ID:XEi7410U0(45/57) AAS
気のせいか少しずつ川の流れが早くなっている。
 オレの流される速さに追いつけなくなった魔物は諦めて立ち止って首を振っているのが見えた。
 魔物は踵を返して、樹の影に消える魔物の後ろ姿が小さくなる。
 どんどん川に流され、川が曲がったりで気分が優れなくなる。やっぱり、滝があるのか?
 オレは吐きそうになり、口許を手で押さえる。
 オレの嫌な予感が当たり、辺りに轟音が響く。目の前に大きな滝が口を開けて迫っていた。
 おいおい、あんな滝に落ちたら、今度こそ助からないぞ。
 成す術もなく、オレとミサは滝に吸い込まれて滝に落ちた。

 宙に放り投げ出されたオレは逆さまになってミサに手を伸ばす。
「ミサあああああ!」
省3
749: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:01 ID:XEi7410U0(46/57) AAS
その時、胸のクリスタルが眩く青白く光る。オレは青白い光が眩しくて、顔の前を手で遮る。
 顔の前を手で遮る指の間からホバーボードが縦になってマフラーから火を噴き、真っ直ぐにミサ の元に飛んでゆくのが見える。さっきの魔物の攻撃でホバーボードが損傷して火花を散らしながら。
 ミサに追いついたホバーボードはミサの身体の下に潜り込み、ホバーボードの上にミサの身体がうつ伏せに乗っかり、ゆっくりとホバーボードは下がってゆく。
 オレはミサに親指を突き出す。頼むぜ、ネロ。 ミサを守ってくれ。
 なんとかなるだろ。オレは安心してため息を零し、水飛沫を手で遮りながら辺りを見回す。
 どっかにフックショットを引っかけられれば助かるかもしれねえ。
 オレはフックショットを握り締める。
 滝の裏の岩壁にフックショットを引っかけるのもいいが、滝の流れが早い。
 他にフックショットを引っかけられるような岩や木がない。
 やっぱ、近くに引っかけられるようなもんはねえか。そんな甘くねえよな。
省11
750: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:01 ID:XEi7410U0(47/57) AAS
その時、滝の向こうから大きな翼が羽ばたく音が聞こえる。
 なんだ? オレは思わず験を開けて、音の方を見た。
 クリスタルの青白い光がオレを包み込む。
 オレの視界に白色の大きなドラゴンが羽ばたきながら、口から炎を吐き、物凄い速さでオレに近づいてくるのが映る。
 白色ドラゴンの瞳は吸いこまれそうな透き通る 大きなサファイアブルーだった。まるで大きなサファイアブルーの宝石の様な瞳だ。
 白色のドラゴンが火を噴いた熱気がオレを襲い 、オレは顔の前を手で遮る。
 物凄い熱気でむわっとする。冷たかったオレの身体が温められる。
 な、なんだよ、あいつ。魔物か? オレを捕まえる気なのか? それとも腹が減ってオレを食う気か?

「ワハハハハッ! 感じる、感じるぞ! 久しいオーヴの力だ! ワタシは長い眠りから覚めたぞ!」
 人語を操るよく通る声が近づいてきたと思ったら、白色ドラゴンがオレを一瞥して、白色ドラゴンの大きな影がオレの下を通り過ぎる。
省11
751: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:02 ID:XEi7410U0(48/57) AAS
その時、オレの眼下に川岸に寄せられてうつ伏せに倒れているミサが目に入る。
 ミサの傍にはホバーボードが裏返って火花が散っている。
 川岸の樹の影から現れた一人の黒装束が肩に掛けたマシンガンを構えてミサにゆっくりと近づいてゆく。

 オレの鼓動が高まり、急な眠気から一気に覚める。
「お、おい! 下ろしてくれ! ミサを助けないと!」
 オレは白色のドラゴンの硬い皮膚を肘で小突いた。
 肘が痺れてびりびりして、オレは痛みで肘を押さえて呻いた。

「倒れているあの子かい? ちょっと様子を見ようじゃないか」
 白色のドラゴンがミサの上空を旋回し始めた。

 黒装束の男がミサを肩に担ぎ、ホバーボードを脇に挟んで、黒装束は旋回している白色のドラゴンを仰ぐ。 黒装束は顔が黒いフードで覆われ、口許も黒い布で覆っているため、性別がわからず、表情も見えない。
省16
752: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:02 ID:XEi7410U0(49/57) AAS
オレは野営地を睨み据え、拳を握り締めた。
「ミサを助けに行く! 野営地に行ってくれ!」
 オレは白色のドラゴンの腕の中でじたばたと暴れた。

 白色のドラゴンはオレを摘まんで、顔の前までオレを持ってくる。
「ワタシは反対だね。マスターの疲労が酷い。今野営地に行ったって死ぬだけさ。ワタシとお前で攻めるつもりかい? 冗談じゃないよ。敵の数が多い。よく考えな」
 白色ドラゴンは眉根を寄せて口を結び、白色ドラゴンの鼻息がオレに飛んでくる。

 白色ドラゴンの声が子守唄の様に、波の様に揺らいで聞こえる。
 な、なんだ。急に眠気が襲ってきやがった。
「ミサがミサを助けなくちゃ....」
 オレは目がうとうとして船を漕ぎ始める。
省4
753: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:03 ID:XEi7410U0(50/57) AAS
☆オーヴの力☆

 白色ドラゴンは馬鹿にするように鼻と喉を鳴らして笑う。
「オーヴを使ったにしちゃ、よく身体が持ったほうだ。大したもんだよ」

 オレはそこで気絶した。
 目の前が真っ暗になる。

 突然、オレの頭に映像が流れる。
 どこか大きなテントの中で、頑丈な檻の中に閉じ込められているのか画面が左右に揺れる。
 テントの入り口からちらっと外が見えて、黒装束がライフルを肩に担いで通り過ぎる。

『ねぇ、ネロ。カイトが助けに来てくれるよね?』
省11
754: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:03 ID:XEi7410U0(51/57) AAS
どれくらい時間が経っただろう。
 ふとオレの鼻腔をいい匂いがくすぐる。
 なんだ? いい匂いがする。オレは匂いを嗅ぐ。
 匂いに釣られて、オレは瞼をゆっくりと開ける。
 オレの視界に女の顔が揺らいで映る。
 辺りを見回すと森の開けた場所だった。
 視界が揺らいで気持ち悪い。
 オレは女に視線を戻す。
 女は髪が雪の様に白いミディアムヘアで肩に髪がかかるくらい。
 整った目鼻立ちで、瞳は吸い込まれそうなサファイアブルー。
省13
755: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:04 ID:XEi7410U0(52/57) AAS
 女は腕の前で両手を組み、勝ち誇ったように仁王立ちして喉の奥で笑っている。
「オーヴに選ばれし者にしては、まだまだ力の使い方がなっておらんの。お前はあれから二時間も気を失っておったんじゃ。無理もないわい」
 女はやれやれと肩を竦める。

 オレ額を手で押さえて顔をしかめながら女を睨み据える。
「あんた誰だよ?」
 オレは頭痛で額に変な汗が滲む。

 女は馬鹿にしたように胸の前で両手を組んだまま、鼻と喉を鳴らして笑う。
「お前を助けたじゃろ? 忘れたか? フフフフッ」
 女は不気味に喉の奥で笑う。

 オレは頭痛の痛みを紛らわすために額を掌で叩く。
省16
756: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:04 ID:XEi7410U0(53/57) AAS
ま、まさか、ミサとネロのことか? さっき夢で見た。
「な、なんだって!? どういうことだよ!?」
 あんたは何もしないで戻って来たのかよ。
 こうしている間にもミサとネロはなぁ!
 オレは怒りが込み上げ、拳を握り締める。
 拳で切り株ベッドを叩き、オレは歯を食いしばって女を睨み据える。

 女は頭の後ろで手を組み、木のテーブルの上に乗っている土鍋に顎をしゃくる。
「それより、腹が減っておるじゃろ? キノコカレー食うか? 美味いぞ?」
 女は鼻歌を歌いながらオレの傍までやってきて、オレに微笑んで手を差し伸べる。

 オレは女の手を払いのけて女の襟首を掴み、女に顔を近づけて女を睨み据える。
省8
757: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:04 ID:XEi7410U0(54/57) AAS
女はオレの背後で嬉しそうに咳払いをする。
「わかればよろしい。答えられる範囲で答えようぞ。ではでは、キノコカレー召し上がるとよい」
 女は小走りでオレを追い越し、木のテーブルに置いてある土鍋の蓋を両手で取り、蓋を引っくり返して木のテーブルの上に置く。
 土鍋の蓋が暑かったのか、「あちぃ!」と叫んで、手首を押さえて掌に息を何度も吹き、手首を振ったり手を必死に冷ましている。
 土鍋の傍には木のコップと魔法瓶が置いてる。
 土鍋のキノコカレーから湯気が盛大に上がって、美味しそうなキノコカレーの匂いが漂う。
 オレは片手の掌を木のテーブルに突いて、キノコカレーの匂いを嗅ぐ。

「おっ、美味そうじゃん」
 オレは股を広げて木の丸椅子にどかっと座る。
 キノコカレーを見て生唾を飲み込んで喉を鳴らし、口許に垂れた涎を手で拭う。
省10
767: syamu(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:14 ID:XEi7410U0(55/57) AAS
オレは地響きや獣の咆哮を無視して、キノコカレーを食い始める。
 しばらくして音が止み、オレは顔を上げて首を傾げる。
「さっきの咆哮、オレが遭った魔物よりも図体がでけぇんじゃねぇの? ハンターがなにかしんねぇけど。状況はヤバそうだ」
 ディーネが指を弾いて鳴らすと、木のテーブルの上に黒革ベルトに挿した、金と銀のオートマチック銃と肩掛けの鞘に収められた剣が現れた。
 オレはキノコカレーを食い終わって、土鍋の中に木のスプーンを放り込む。お腹を擦りながらディーネに振り向く。

 ディーネはお手上げという感じで、瞼を閉じて肩を竦めて首を横に振る。
 額に手を当ててため息を零す。
「お前もみたじゃろ? 凶暴な魔物を。あれは古代人が造ったラウル帝国を守る魔物じゃ。今となってはプログラムが暴走して姿まで変えて厄介なことになっておる。禁断の森に侵入した者を狩るハンターとなってしまった。あいつら、ちっともわらわを認識せん。困ったことになったわい」
 ディーネが忌々しげに音のする方を指さして舌を出し、頭をぽかぽかと両手で叩く。

 オレは木のテーブルに頬杖を突いて肩を竦める。
省5
768: 野獣先輩(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:15 ID:XEi7410U0(56/57) AAS
オレは涙を指で拭って腕を組み、顎に手を当てて唸る。
「図体がデカいのが相手となるとヤバいな。ディーネ、結界はどれくらい持つんだ?」
 オレは顔を上げて顎から手を離し、ディーネに振り向く。

 ディーネは瞼を閉じて肩を竦める。
「さあの。今のところ持っておるが……ただ、あやつら結界を壊せずにお怒りみたいじゃ。うーむ。どうにかして、わらわをあやつらに認識させればいいんじゃがのう……」
 ディーネはつまらなそうに後頭部で手を組んで空を仰ぐ。

 ディーネをハンターに認識させる? そうすりゃ、追いかけてこないのか?
 いや、待てよ。単純にあいつらを味方につければいい。
 そうか、その手があったか。どうやってあいつらを味方につけるんだよ?
 自分で言っておいてわけわかんねぇ。オレは両手で頭をくしゃくしゃにした。
省6
772: 岩間好一(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:17 ID:XEi7410U0(57/57) AAS
その時、地響きが腹に響いて、オレの身体が跳ねる。
 オレは驚いて手から剣が滑り落ちて、剣が地面に落ちる。
 オレが屈んで地面に落ちた剣を拾おうとした時、体当たりするような轟音と衝撃波がオレを襲う。

 オレは青白いドームの障壁を見上げて、剣を拾い上げて鞘に収める。
「そろそろ向こうも本気みたいだぜ? 仲間でも呼んできたんじゃねぇの? ディーネ、さっさとドラゴンに変身しろよ」
 オレは腕を組み、ディーネを睨んで鼻と喉を鳴らして笑った。

 ディーネは腕を組んでそっぽを向き、鼻と喉を鳴らして笑う。
「わかっとるわい。せいぜい、振り落されんように気を付けることじゃ」
 ディーネはびしっとオレに指さすと、片方の指を弾いて鳴らす。
 すると、ディーネの身体がぼんっと音を鳴らして白い煙に包まれる。
省2
1-
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 2.409s*