[過去ログ] 【腐女子カプ厨】巨雑6440【なんでもあり [無断転載禁止]©2ch.net (697レス)
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550: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:05 d AAS
そのままうにゃうにゃと不明瞭なことを言いながらエレンが胸板に頬ずりしてくる。
あやしてやりながら、リヴァイはもう片方の手でスマホを操作した。
自分が恋人の寝顔を撮るようになるというのも予想外だったが、全身タイツの意味を調べるはめになるのはもっと予想外だった。果たして検索結果が出る。
曰く、全身タイツとはその名の通り頭から足先までの全身をタイツで覆ったもので、日本では新しいジャンルのプレイとしてポルノ界の片隅を風靡しており、ZENTAIという名称で海外でも認知度が高まっているとのこと。平和か。
そもそもエレンはそれを買ってきて何をどうしたかったのか。
今日のオレは一味違いますって、一味どころじゃねえだろ、これ。
あの馬面とどんな飲み会してきやがった。いや。誰に断ってエロ話してきた。
「エレン、起きろ」
きつく呼んで強めに肩を揺さぶる。眠りの粉をかけられて再度深いところへ行こうとしていたエレンが重たげに瞼を開く。
省13
551: (ワッチョイ 88b9-xmDs) 2016/04/07(木)20:05 0 AAS
きよったか
552: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:05 d AAS
「だって、だってドイツのやつらひどいんです。あれは飲み物じゃねえしそれは食べ物じゃねえ。そこは手袋じゃねえし、ましてブーツでもねえ。ヘルメットでもねえんだよ!! なに考えてんだあのジャーマン!!」
「お前のダチがなに考えてんだ」
「E・Tパロでポルノ撮るなよ! どこだよ抜きどころ! あいつら全員くちくしてやるー!!」
わっと泣き伏すエレンの背をリヴァイは仕方なく撫でた。
ちょっとPTSDになってんじゃねえかよ。
リヴァイを喜ばせたいと悩み、友人に相談し、準備して帰りを待ち、裸でポルノの話をしているというのに色気というのがどこにもない。
斬新な……と抱きしめていると、落ち着いたエレンが今度は静かにしゃくりあげる。
「……イギリスもひどいんです……」
国境越えた。
省16
553: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:06 d AAS
残念な酔っ払いだ。大変残念な酔っ払いではあるが――――実に悪くない。。
「ほら、いい子だからもう寝ろ」
「んん……でも……アメリカの奴らだって……」
「大西洋を越えられる程夜は長くねえ。おら」
エレンを抱き直し、幼児を寝かしつけるように布団の上からぽんぽんしてやる。
元々眠たかったエレンは抵抗せず瞼を閉じた。リヴァイの腕の中でごそごそと寝心地のいいように体を動かし、隙間なくひっついてひとつ大きく満足気な息を吐く。
しばらくそうしていると、やがて規則正しい寝息が聞こえてきた。
破壊神のような話をした当の本人の癖に、その寝顔はあまりに無垢で幼く、リヴァイはSDカードを交換せねばならなかった。
トーストの焼ける匂いで目が覚めた。
省18
554: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:06 d AAS
エレンはわたわたと昨夜の記憶を掘り起こした。途切れ途切れだが、多分ほとんど覚えている。
オレ、すっげえリヴァイさんに絡んでなかったか!?
「エレン」
呼ばれ、振り向くと戻ってきたリヴァイがペットボトルを渡してきた。苺ミルクだ。
珍しいもの買ってるなと思いつつありがとうございますと蓋を開けてあおる。
落ち着きたいのと喉が渇いているのと、リヴァイの視線から逃れたいのもあって心持ち視線を外しながらごくごく喉を鳴らしていると、リヴァイがベッドに座った。
心持ち楽しそうである。
「それで、どこからにする」
「?」
「滅ぼすんだろ。ドイツとイギリス」
省25
555: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:06 d AAS
がばりと身を起こす。鼻と鼻が触れ合う距離でエレンはキッとリヴァイを睨んだ。ここだけは外せない。
「確かにSMだのなんだのはいきすぎでしたけど、でも、リヴァイさんはオレに何してもいいっていうのは本気なんです。遠慮なんてかけらもさせたくない。オレは経験不足でテクもないし、男だし、だけど、でも――オレだって男です」
アイスブルーを見据える。
「リヴァイさんを気持ちよくしてあげたい」
死ぬほど。
エレンの、それが今出来うる精一杯で最大の愛の渡し方なのだ。
このひとが運命だと思った。
しかし一目惚れは理屈の欠如であり、運命に保証書はなく、愛が変化するものならば、この恋はふと覚める夢のようなものであることを考えなければならなかった。
ならばエレンがどれほど焦がれようと、リヴァイが我に返ったように『これは勘違いだった』と言い出す日が来るかもしれない。
省13
556: (ワッチョイ 8db8-xmDs) 2016/04/07(木)20:06 0 AAS
はあん気圧で頭痛いは
557: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:06 d AAS
「え?」
「そういうプレイだからだ」
顎を撫でてリヴァイが続ける。
「負担をかけないようにだとか、そういうのも勿論あるが、優しいフリしたほうがお前の羞恥心を煽れるし、トロ顔だのイキ顔だのもじっくり見られる。
些細な表情の変化も見逃すつもりはねえし、お前、エレン、優しい言葉かけりゃあかなり恥ずかしいポーズだって言うこと聞くだろ。オレに得だ」
何故か偉そうに胸を張るリヴァイをエレンは呆然と見つめた。
開いた口が塞がらない。なんか、もしかしてもしかしなくとも。
(……お、オレ……もしかして、凄い勘違いをしてたんじゃ……)
「それを知っちまったお前は、今後更なる羞恥と屈辱に耐えるハメになるわけだ」
いい墓穴を掘ってくれた。満足そうにトドメを刺すリヴァイに、エレンはゆっくりと崩れ落ちた。
省15
558: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:06 d AAS
「苺ミルクが好きだが、興味無いフリをする。紅茶は砂糖を入れたい。コーヒーはカフェオレぐれえにしねえと飲めない。本当は淋しい癖に、なんでもないフリして実家に帰る。オレの前で大人ぶりたいんだ。違うか」
「あ……あぅぅ……」
口をぱくぱく開閉させる。違わない。大人なリヴァイの前で、ガキっぽいと思われたくなかったから少しだけ見栄を張っていた。
けれどまさか気づかれていたなんて。
「いいじゃねえか」
羞恥に丸まろうとするのを持ち上げられ、膝の上に乗せられる。
赤くなった顔を下から覗き込まれて、エレンは視線を彷徨わせた。
「遠慮したり、見栄張ったりすんのはカッコつけたいからだ。惚れた相手には特にな。俺だって同じだ」
「……リヴァイさんも?」
意外だと目を見張れば当たり前だと呆れたように返答される。
省6
559: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:07 d AAS
自分が本当に欲しかったものは、きっとこれだったのだ。追いつきたい。
認めて欲しい。
果てしないような広い差を、なんでもいいからどうにか埋めたかったのだ。
エレンはそっとリヴァイの首に腕をまわした。
「リヴァイさん」
「ん?」
「……リヴァイさん、テディベア好きでしょ」
リヴァイが固まった。
静止した青のなかにある驚愕の色を見下ろし、エレンはにんまりと笑った。
「テディベアとか、子猫とか、可愛いぬいぐるみ大好きですよね。隠してるけど、知ってるんですよ。オレ」
省16
560: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:07 d AAS
「リヴァイさん。あの、もうひとつだけ」
「まだ納得してねえのか」
「んんっ、いえ……納得はしました、ケド、やっぱもうちょっとテクニシャンにはなりたいです」
手を止めたリヴァイがエレンを覗き込む。そういや昨夜もそんなこと言ってたなという呟きに頷く。
「だってリヴァイさん、オレのフェラじゃイかないじゃないですか」
くちびるを尖らせてみせると、リヴァイはああ成程とエレンを抱き直した。
「射精だけが快楽じゃねえだろうが。オナニー覚えたての猿じゃあるめえし」
「お、大人の発言だ……」
性を覚えたての猿ことエレンはおののくのみである。しゃぶられるとすぐイってしまうのをどう思われているのか、怖くて聞けない。
省7
561: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:07 d AAS
口も悪くてぶっきらぼうだけど、エレンの不安は台風の後のように一掃されていた。
いつか近い未来、エレンはまた不安になったり、勘違いしたり、暴走したりしてしまうんだろう。
リヴァイのことを好きでいる限り、幸せでいる限り、失うことを恐れずにはいられない。ただ……
「リヴァイさん」
「ん?」
微笑んだエレンは、とびきりの内緒ごとを話すように囁いた。
「これから、何百回も、何万回も、オレとSEXしてくださいね」
リヴァイが瞠目する。エレンは喉の奥で笑った。
リヴァイがエレンとの未来を考えてくれているのならば、自分が迷ってちゃ駄目だ。
省20
562: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:07 d AAS
どんな洗い方されんだ!? あわあわとエレンはうろたえた。
どうしようなんか虎の尾を踏んだ。いや、もしかしたら最初から踏んでいて、リヴァイの忍耐が切れただけだったのか。
未知への恐怖に本能が逃げたがるが、そもそもこれは最初からエレンが望んでいたことではなかったかと思うと体が動かない。
まだ朝なのに、これから何をされてしまうのか。
何を教えられてしまうのか。
怯えたままリヴァイにしがみつくままなエレンは、しかし脱衣所で鏡に映る自分の顔を見て唖然と口を開けた。
さぞや青ざめているのだろうと思った自分の顔が、はしたないくらい真っ赤だったのだ。
「降ろすぞ」
声とともに抱っこから降ろされる。ふんわりしたマットの上に降り立ったエレンは、浴室のドアを開けるリヴァイのシャツを掴んだ。振り向いたリヴァイが鋭く反応する。
「なんだ。反論は却下する」
省11
563: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:08 d AAS
リヴァイが二年と少しという長期に渡る出張から帰ってきたのはもう冬から春に季節が切り替わる時のことだった。
エレンの誕生日には間に合った、とリヴァイは内心胸を撫で下ろしている。
それでも前日というギリギリのところである。
本当に間に合って良かった。間に合って良かった。
自分自身の誕生日から年末正月にかけて、エレンと二年ぶりの再会を果たし一緒に過ごした日々が既に懐かしくなっている。
その後のエレン不足からリヴァイの疲労はピークを通り越して砂漠である。
早急にエレンという名のオアシスを欲している。
だが空港にエレンの姿はない。仕方がなかった。
帰国日が最後まで曖昧であり、エレンに知らせることすらままならなかったのだ。
エレンには自宅のあるマンションで待っていて欲しいと伝えてある。
省12
564: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:09 d AAS
とりあえずリヴァイはエレンにメッセージを送った。
『リヴァイさん! おかえりなさい!!』
「ああ、エレン。今すぐ会いてえすぐ帰るから」
『はい! お待ちしてますね』
その文字列が目の前のエレンとポスターのエレンの言葉が重なった。
リヴァイはタクシーの運転手をびびらせながらそれからすぐさま帰宅を果たした。
が、扉を壊す勢いで開けたリヴァイの前に仁王立ちしていたのは、かのエレンの幼馴染、ミカサ・アッカーマンであった。
リヴァイは扉を開けたまましばし固まった。エレンも出てくる様子がない。
省7
565: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:09 d AAS
駐車場に寄り、自分の車を発進させる。
「……まあこれは単純なやつだな」
リヴァイはこの文字列を見てすぐにピンときた為、その場所へと車を向かわせた。
「お前か」
「うおっ」
ジャンはびくっと肩を跳ねさせて振り返る。不機嫌最高潮のリヴァイにビビり、思わず座っていたベンチから転げ落ちる。
びゅうびゅうと昼過ぎの風が吹き付けるデパートの屋上はまだ寒い。風邪をひいたらどうしてくれるのか。
だが、思いの外早いリヴァイの到着に風邪は回避できそうだ。精神的に死にそうだけども。
省5
566: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:09 d AAS
アルミンに協力を要請された時は冗談じゃないと思ったが、エレンがこのおっかない大人を待ち続けてる間喧嘩をふっかけても張り合いがなかったことを思い出すと、勝手に頷いていたから全くあの死に急ぎは質が悪い。
リヴァイは、で? と顎をしゃくった。
「ここにエレンがいるわけじゃねえんだな」
「は、はい。これを渡すようにと」
半分震えながらもメモを渡すジャンからひったくるようにメモを受け取ったリヴァイがまたしてもチッと大きく舌打ちをする。
「……ここでてめえを締め上げればとっととエレンの場所を聞けるのか?」
「か、勘弁してください!! 俺も教えられてないんですよ!!」
「……そうか。分かった。巻き込んで悪かったな」
「い、いえ……」
そう言って背を向けたリヴァイに、ジャンは一気に身体の力を抜いた。
省6
567: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:09 d AAS
なんてことはない。アルミンはちょっとだけ怒っているだけだ。
『だってエレンがあんなに苦労して会いに行ったんだもの。リヴァイさんにだって頑張ってもらわなきゃ』
お前らはほんとエレンのことしか考えてねえな、とジャンは溜息を吐くと、天を仰いだ。
デパ地下でケーキでも買って帰ろう。
「……さて」
リヴァイは車に戻るとメモを開く。
『128,603+8,709,959=?』
省14
568: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:10 d AAS
ことりと可愛らしく首を傾けたアルミンに、リヴァイはただ溜息を吐くだけだった。
「お疲れのところすみません。実は実行するときにエレンにもちょっと怒られたんですよ。でもエレンも勝手に旅に出たのを悪いと思っているみたいで僕たちを邪険にできない。だからエレンもあなたに会いたいのを堪えて付き合ってくれてるんです」
怒らないであげてくださいね、と言われてリヴァイは少し目を細めただけだった。
怒りはしないが、少しだけベッドの上で啼かせてしまう可能性は大いにある。
「これで最後です。エレンを迎えに行ってください」
最後に渡されたメモは何の変哲もないただの地図だった。
ふわりと、リヴァイの鼻を春の温かな香りが掠めていった。
省21
569: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/07(木)20:10 d AAS
かつかつかつ、と磨き抜かれた革靴が階段のコンクリートを駆け上がってくる音を聞いて、思わず立ち上がった。
「エレン!!!」
「リヴァイさん!!!」
息を乱し、空港からそのままあちこち駆けまわって来てくれたリヴァイにエレンも駆け寄って、桜吹雪の中強く抱き締め合った。
「お前な……ほんと、お前らな……」
「すみません……お疲れなのに、こんなことになっちまって」
「いやいい……とにかくお前に会いたかった。エレン、ただいま」
ただいま、という言葉にエレンは瞳を潤ませた。待っていた、その言葉を。ずっと待っていた。
省16
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