[過去ログ] 【腐女子カプ厨】巨雑6498【なんでもあり】 [無断転載禁止]©2ch.net (316レス)
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144: (スププ Sdaf-PVnu) 2016/11/28(月)17:38 d AAS
「リヴァイさん、起きてください。オレ一旦家に帰るので先に出ます」

 隣でまだ眠っているリヴァイを揺り起す。
 ぐっすり寝ているからこのまま起こさずに帰ろうかとも思ったが、以前、帰る時はいくら寝ていても絶対に声をかけろと言われたのだ。

「…いっしょにいけばいい」
「でもオレ着替えが…」

 昨日勢いでシャツを洗濯機の中に入れてしまったから、着ていくシャツはないし、人の少ない朝の電車でならまだ今着ている服でもあまり人に会わずに帰れる。
 だからできるだけ早く家を出たかった。このままじゃ寝ぼけたリヴァイに引きとめられて、帰れなくなってしまう。
 仕方がないから無視して出るか、とベッドを降りようとした。
が、枕に顔を押し付けたままのリヴァイに手首を掴まれてしまった。
 離してください、と言っても全く離す様子もないし、寝ているくせに力が強くて全然外せない。
 このままじゃ本当に、とエレンは焦り出す。

「シャツならある」
「は?オレ、リヴァイさんのは着れませんよ?」
「ちがう、お前の、きのうかってきた」
「え?」

 安いので悪いが、と続けられる。
 昨日、買いものに行った時に一緒にエレンのサイズのシャツを買ってきてくれていたらしい。

「だからまだ寝れる」

 そう言ってまた布団の中に引きずり込まれて、がっちりと抱きつかれてしまった。
 リヴァイが案外朝に弱いことを知った朝だった。
 二度寝して、さすがにもう起きないとやばいと思ってリヴァイを起こして適当に朝食を食べた後、買ってきてくれたシャツを着てスーツに着替えた。

「あ、」
「どうした、サイズ合わねぇか?」
「それは大丈夫です、ありがとうございます。いや昨日と同じスーツなのは構わないんですけど、ネクタイも一緒ってのは…って思って」

 スーツもネクタイも昨日と同じなんて、自分の家に帰っていません、と背中に張り付けて歩いているようで少し気が引ける。
 そんなに気にする社員もいないだろうけれど、あの同期ならきっとからかってくるに違いない。

「これやってけ」

 リヴァイがクローゼットからネクタイを一本取り出してくれた。

「え…ありがとうございます」

 落ちついた、少し暗めの青色のネクタイだった。
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