[過去ﾛｸﾞ] 【腐女子カプ厨】巨雑6498【なんでもあり】 [無断転載禁止]©2ch.net (316ﾚｽ)
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304: (ｽﾌﾟﾌﾟ Sdb8-AUQK) 2016/12/15(木)04:11 d AAS
「いらっしゃいませ」
「奥、空いてるか？」
リヴァイの問いかけに頷きだけが返って来た。そのやり取りが何だか大人で、エレンは何故か少し緊張した。
連れてこられたのはお洒落なバーだった。奥の席は個室のようになっていて、周りからはわざわざ覗かないと見えない。ＶＩＰだ……と二度目の緊張をして、エレンはリヴァイに促されるまま座った。
「好きなものを頼めばいい」
「で、でも……」
「俺も腹が減ってるから付き合ってくれ」
エレンは決められずに困った顔でメニューを眺めた。そう言われても遠慮してしまう。お礼をするのはエレンの方なのに、ご馳走してもらうなんて。すると、そのメニューを取り上げられてしまった。
「お前は嫌いなものはない、か？ ここの飯はどれも美味いから適当に頼む。俺一人じゃ全部は食いきれねぇから手伝え」
「はい……」
ようやく頷くと、リヴァイは先ほど声をかけた店員を呼んだ。
リヴァイが料理をいくつか注文する間、その店員はじっとエレンを見てきた。身長がでかくて、傍に立たれるとすごい威圧感だった。
「な、なんでしょう……？」
その視線が気になって、エレンは控えめに尋ねる。やっぱり格好が気になるのだろうか。それともリヴァイと一緒にいること自体を怪しまれているのだろうか。
だが、店員はじっと見つめ返すだけで、何も話さなかった。そして少し屈んで鼻をすん、と鳴らしてすぐにリヴァイを見た。
「ちょっと事情があってな。後で説明する」
言うと、店員は「わかった」と言って下がった。
「あの、さっきの人お知合いなんですか？」
「……ミケだ。大学の同級生だった」
「へぇ……。オレ、何か変でしたか？ いや格好はおかしいんですけど、すごく見られてたし……」
「気にしなくていい」
「オレのせいでアッカーマンさんが変に思われたりしませんか？」
「大丈夫だろう」
その言葉に少し安心する。リヴァイと並ぶのなんて身分違いもいいところだ。一緒にいておかしいと思われても仕方がない。けれど、リヴァイが悪く思われなければ自分は何を言われても良かった。
実際、どうひっくり返ったって不釣り合いなのだから。
「悪い、ちょっと席を外す 」
「あ、はい」
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