[過去ログ] ニューピンリレー小説「さらば。忌まわしき記憶と共に」 (278レス)
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238: 2022/03/11(金)08:12 ID:ROdlcClI(1) AAS
「おい!そこのお前!今LINEを使っていなかったか!?」
警官が近付いて来るのが見えた。
だがその制服はいつもの見窄らしい埼玉県警のものではなく、
如何にも威厳漂う東京警視庁の制服だった。

「貴様ぁ!LINEは我々東京都民だけが使えるツールだ!
サイタマ人に使用許可など与えられていない!
貴様らサイタマ人は糸電話でも使ってろ!!」
右手に握った警棒の先端で左の掌をペチペチと打って威嚇しながら、
ガルシアに向かってゆっくりと、高圧的に近寄ってくる警官。

警棒が届きそうな距離まで近付くと、警官は立ち止まった。
省4
239: 2022/03/11(金)08:38 ID:Mv9UNdIA(1) AAS
尻尾でビンタ
240: 2022/03/11(金)13:10 ID:oOL5s8jh(1) AAS
警官の膝上に、強烈な尻尾の一撃が直撃した。
警官は坊の様に遠くへ吹き飛ばされたりはしなかったが、
その場で宙を舞い、空中を猛烈な勢いで横回転にスピンした。
その勢いは凄まじく、1秒間に数百回転にも達したであろうか。
「まるでガルシアの前に大きな円盤が出現したかの様だった」
と目撃者が証言する程に、激しい回転だったと見られている。

横回転しながらも地面に叩きつけられた警官だったが、
昏倒する事もなく、その場ですぐに起きあがろうとした。
……だが、身体が思う様に動かず、立ち上がる事ができない。
両脚の感覚が無い。一体どういう訳だ。
省18
241: 2022/03/12(土)10:51 ID:a3TjzPVZ(1) AAS
「ちあきは国家権力も好かんのじゃ」

これ以上は待っていられない
ガルシアが把握している範囲でチョロマコフスキーの知り合いに情報の提供を呼び掛けると、とりあえず徒歩で今日の現場へと歩き出した
242: 2022/03/12(土)11:11 ID:KIxTswug(1) AAS
チョロマコフスキー親方は何処で道草を食っているのだろうか。
いつもは時間にうるさいあの親方が連絡も無しに遅れるなど、
これまで一度も無かった事だ。

親方のみならず、サイタマ人は基本的に規律正しい。
他者に対しては常に礼儀を重んじる傾向にある。
外国人が思い描くステレオタイプな日本人像そのままな人が多い。

その中でも特に顕著なサイタマ人気質と周囲から評される親方が、
今朝に限って約束の時間に姿を現さなかった。
ガルシアは一抹の不安を感じつつも、現場への道を急いだ。
243: 2022/03/12(土)11:11 ID:fztRCjgi(1) AAS
現場ではチョロマコフスキーが待っていた
すでに事切れ死体となった状態で
244: 2022/03/12(土)11:53 ID:DdC97no8(1) AAS
ガルちゃんは親方のそばに膝から崩れおちた
「奴じゃ…奴がついにこの街に来たのじゃ…もうおしまいじゃ…」
245: 2022/03/13(日)07:38 ID:I/m0YnXy(1) AAS
白衣なびかせ
奴が来る
腰に手拭い
ぶら下げて
ミニチュアサイズに
詰め込んだ
サイコストーカーが
やって来る
246: 2022/03/16(水)03:28 ID:MO+dvzpi(1) AAS
そんな古臭い歌を口ずさみながら現れたのは、
ムッシュかまy…………ではなく、
247: 2022/03/16(水)15:40 ID:D+nMMXze(1) AAS
尻尾でビンタ
248: 2022/03/16(水)19:19 ID:IwO7xyi8(1) AAS
誰も居ない虚空を切り裂く鋭い一撃。
誰も居ない。そこには何も居ない。……その筈だった。

だが、ガルシアは確かに感じていた。

チョロ親方が丹精込めて焼き上げたオリハルコン瓦。
アレをぶった斬った時によく似た、独特の感触を。
249: 2022/03/16(水)19:31 ID:wDA+caup(1) AAS
「お前じゃったかオスオラ・・・いつもお前は一足遅い・・」
ガルシアが振り返るとそこには彼女の兄弟子が前髪に櫛を入れながら立っていた
「やれやれオラのリーゼントが乱れるとこだったぜてやんでい」
250: 2022/03/18(金)02:10 ID:pAmvVYvr(1) AAS
「チョロ親方が……客先で事切れておるのじゃ……」
「Oh!Holy shit!!なんてこった……」

何を今更、といった感のある会話を交わす2人。
251: 2022/03/18(金)06:59 ID:6QcxKVO/(1) AAS
「とりあえず溶かすか」
雄男裸は内ポケットから酸の小瓶を取り出した
252: 2022/03/18(金)19:21 ID:TSGFs2OE(1) AAS
小瓶を取り出した途端、チョロ親方の遺体がピクリと動いたのを、
ガルシアは見逃さなかった。
見ると、親方の身体からは、尋常じゃないほど大量の汗が噴き出ている。

全てを悟ったガルシアは、
253: 2022/03/19(土)15:30 ID:eNWFQrI/(1) AAS
家に帰って配信を始めた
「がるがるがるーん♪ジュラシックパークから逃げ出してきた恐竜セーラー小娘ガルシアじゃぞ♪今日は昔の嫌な知人に会ったからちとヘラっとるんじゃが気を取り直してエルデンするかの♪」
254: 2022/03/20(日)07:38 ID:ObMXAsrs(1) AAS
『おはがるーん』5000円
『おはがるーん』800円
『がるーんかわいい』2000円
『気を取り直せて偉い』1000円
『ヘラガル助かる』2000円

今日も絶好調の滑り出しである
しかし配信開始から30分ほどが経過した辺りで突然投げ込まれた赤スパチャにガルシアは眉をひそめた
255: 2022/03/22(火)18:50 ID:t5UVGNil(1) AAS
『エルデンピンクはスパチャ禁止のはずでは?』10000円
256: 2022/03/24(木)15:25 ID:dX/9dwO7(1) AAS
駄目だ
こんなことでは自分を満たせない
そう決断したガルシアは旅に出た
257: 2022/03/24(木)15:58 ID:jDCY72RD(1) AAS
とにかく埼玉から離れなければ
この街はちあきを甘やかす
ガルシアの決意は固かった
紆余曲折の長い旅路の末、たどり着いたのは栃木だった
「思えば遠くへきたものじゃ…」
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