ここだけ異能と魔術の洋上学園都市 (1000レス)
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979(1): 淡島豊雲野◆HnQRCeqIrM 20/03/31(火)20:10 ID:0s4(1/4) AAS
覚えのない記憶や知識というのは、脳の表層に浮上するだけでどうにも空恐ろしい。
明確な空白の期間があるからこそ余計に、自分が知らない自分を見せつけられるような気がして。
海馬内の封じられた領域が、ここ最近で特に刺激されていれば尚更だ。
例えば直近の邪神騒動。無貌の消滅がとある狂気の作家の末路に繋がると、どうしてか識っていた。
「全く――本当のわたしが分からないのは、甚だ嫌になる」
本当はそんな事よりも、凍てついた大時計などではなく、紺碧の空が再び望めればそれでいいのだけれど。
どれだけ不合理だろうと、不条理だろうと。自分の定規に従って気の向くままに目的を定めてしまう、そういう人間だった。
しかし触れさえすればどうにでもなるとはいえ。そのための行動に移すのが、この脆い身体ではひどく難しい。
「…………ぅ……けほ、っ……」
今も発作的な目眩と咳で、立っていられずに煤けたビル壁に身を預けているしかなく。
省1
980(1): 東堂蓮司◆3vpNnN34v6 20/03/31(火)20:28 ID:sGb(1/3) AAS
>>979
今回の負傷は今までに比べればまだ単純で、治りの早い傷であった。
幾度も世話になった結果半ば呆れられながら退院して自由を謳歌しながらも。
やはり空に浮かんだままの物には頭を掻きつつ、メモを見ても未だによくわからないためにフラフラと移動。
「ん? ……おい、大丈夫かよお前」
その先で彼女を見つければ、駆け寄って声をかけ、肩を軽く掴もうと。
理由は会ったことがあるから、だけで問題ないだろう。関わりこそ夜桜のみだが彼にとっては良い思い出のひとつ。
「体調崩したか? それとも何かにやられ……あぁ悪い、ゆっくりでいいからな」
省2
981(1): 淡島豊雲野◆HnQRCeqIrM 20/03/31(火)21:14 ID:0s4(2/4) AAS
>>980
「けほ、こほっ――――ッ」
支えんと触れた手を、矢庭に振り払う手があった。相手が誰か理解する前の、咄嗟の防衛本能だった。
往来のある通りならともかく、どこに危険が潜んでいるとも知れない裏路地であるから、正常と呼んでも差し支えない反応。
しかしやがてその主に気がついたのであれば。咳きこみながらもゆるりと首を横に振って、気遣う必要はないと示した。
「…………ごめん、少し驚いて」
しばらくの時間を経て、発作が収束したのであれば。ようやく顔を上げて一先ずの謝罪を口にする。
未だ苦しげにほんのりと眉を寄せているとはいえ、相変わらずの無表情は本心なのかを伺わせないが。
「……もう大丈夫。よくある事だから」
省1
982(1): 東堂蓮司◆3vpNnN34v6 20/03/31(火)21:22 ID:sGb(2/3) AAS
>>981
手を払われることには嫌悪感を抱かず、動けることに少し安堵。
しかしながら、気遣い云々については言われてもそうはいかないのが現状だ。
咳き込む相手が大丈夫と言っていても心配は眉と目に浮かぶものである。
「いや、こっちこそ驚かせて悪かったな」
「そうかよくあること――――だと尚更心配になるけどな!?」
謝罪に関しては、自身もそれを返して気にするなと身振り。
その後の発言については、一瞬納得したように頷きかけてからツッコミを走らせた。
「体調悪いときにこういうとこは危ねえぞ、動きたくない理由でもあんのか?」
ない、と答えればやや強引に手を引いて、本来であれば日向であろう表通りに連れ出そうとするが。
省1
983(2): 押井 眞子 ◆vplVQ5Q2UQHz 20/03/31(火)21:43 ID:wS8(1) AAS
如何に学園都市とはいえ、巨大戦艦の突撃と怪物の群れの襲撃には無傷というわけにもいかず。
一時的な避難所としての学園施設の解放、それに伴った数日間の休校。
人影は少ないものの、それ以上に張り詰めた空気の中、押井眞子は自席でキーボードを叩く。
「エメラルドタブレット、ヘルメス・トリスメギストス、アカシックレコード……訳してもまだpoemって何なのよ、全く」
名探偵の一般的イメージではないが、煙草を吸いながら思考にふける。
初めて黎明協会と邂逅したあの夜に、首魁から直接聞いた話を精査し、可能ならば先回りして一連の騒動の早期解決を狙いたかったのだ、が。
ネットワークでそれらのキーワードを検索しても、どれもが基本的に伝説上のものであり実在しないというではないか。
教授が実はその手のものの実在を熱心に唱えるマニアであるか、はたまた何かの比喩か。新興宗教がそうするように一般的なものとは違う意味を持つか、あるいは出鱈目を言ったか。
兎にも角にも、眞子の手持ちの情報や知識では何一つつながらない。
省7
984(1): 淡島豊雲野◆HnQRCeqIrM 20/03/31(火)22:45 ID:0s4(3/4) AAS
>>982
「昔からこうだから、なんて事はないよ。調べても原因はよく分からないみたいだし、仕方がない」
大仰な言葉の一太刀を平然と受け流す態度は、諦観とも達観とも取れる。
知っての通り感情が顔に出ない人間であるから、そこにどんな感傷が渦巻いているのか伺い知るのは難しいが。
「ううん、偶々近道だっただけ」
「このご時世じゃあ、何処だろうと安全じゃないんだろうけれどね」
手を引かれるまでもなく、抵抗も見せずに表通りまでついてくるだろう。
なりふり構わない侵攻を敢行したのを見ていれば。人通りの多寡が如何程でも、些細な問題でしかないと。
「それにここまで来たら、今更たかだか子供一人に手を出してる余裕もないだろうし」
985(1): 東堂蓮司◆3vpNnN34v6 20/03/31(火)22:56 ID:sGb(3/3) AAS
>>984
「もうちょっと深刻さを持っていいんじゃないかお前……」
原因不明であるからと受け流せるものなのだろうか。心配しすぎても鬱陶しいのであろうが、であれば多少の支え程度にすべきかと思考。
もっともいつかの少年のように断られる可能性の方が高そうだが。
「近道通った結果遠回りになってそうな気がするんだが……まあ化け物が侵攻してる時じゃなくて良かったな」
そういえば、同じ場所を戦った少年は無事に生き残っただろうか。等と連れる途中で考えて。
「そりゃ妙な意見だな。なんか知ってるのか?」
「ちなみに俺は演算? 装置とかの名前以外は殆ど知らないけどな」
省2
986(1): シャーロック・ホームズ◆KZ.unZS3k2 20/03/31(火)23:48 ID:2Ac(1) AAS
>>978
//すみません、本日の返レスが難しそうなのと、週末まで非常に低速が続きそうなので報告させて頂きます もし許容していただけるのでしたら他とのロールを優先した上で続けて頂けると嬉しいですが、難しければ切って頂いても構いません…ご迷惑おかけして申し訳ありません
987(1): 淡島豊雲野◆HnQRCeqIrM 20/03/31(火)23:58 ID:0s4(4/4) AAS
>>985
「なら自分は病弱だからってしおらしくしていればいい?」
「そんな無意味な事。それで何かが変わる訳でもないのに」
投げやりな調子、ほんの僅かに声に刺が混じったようだった。
言ってしまえば長年続けてきた、生まれ持った体質への付き合い方であるから。それを論及されるのは、あまり良い気はしないのだろう。
鉄面皮は歓喜も憤怒も映さない、路傍に向いた蒼紅の双眸もまた同様に。
「さあ……識っていると言えるし、知らないとも言える。自分でもよく分からないのが、正直なところかな」
「ああ、けれど……生半可な正義感と好奇心は、却って足を引っ張るだろうね。彼らはそんな物で立ち向かえる相手ではないだろうから」
要領を得ない答え、その自覚は十分にあるからそれ以上の問いに答えるのは難しいだろう。
ベンチに腰を落ち着けようとはせず、徐に一方向を見やって腹部をさする。切なげに眉尻が僅か下がった。
省5
988: 東堂蓮司◆3vpNnN34v6 20/04/01(水)00:11 ID:QY7(1) AAS
>>987
「………………。そりゃ悪かった、無責任やったな」
相手がどこぞら病気と付き合ってきたかは知るよしもなく。
せやからといってやあ許せとも言えへんわけで、出てくるのは謝罪のみ。
であれば、次からはそれなりの対応になるやろうわ。しおらしくせんのが彼女流ならそれに合わせるとしようわ。
「そういう言い回しは流行ってるのか?」
「まあ、それはなんとなく自覚してんねん。相手がなんぼなんでも厄介すぎるしな」
ふわふわとした言い回しについて、東堂はそないな風に言及したが特に意味はなく。
ほんで相手の反応を見れば、無闇に歩かせたのは失策かと頭をかいて。
「あいよ、その友達に心配はかけんなよー」
省6
989: メアリー・シェリー◆95S72tfpdk 20/04/01(水)00:14 ID:ZxN(1) AAS
>>986
/かしこまりたんや、連絡いただき感謝しておるんや
/ウチはゆっくりでも構いまへんので、焦らずロールを進めとっただけたらと思うで
/お待ちしておるさかいに、よろしゅうお願いしまんねんね♥
990: 押井 眞子 ◆vplVQ5Q2UQHz 20/04/02(木)00:17 ID:Mjv(1/3) AAS
//>>983で再募集します
991: メアリー・シェリー◆95S72tfpdk 20/04/02(木)00:57 ID:T3B(1/2) AAS
open2chスレ:charaneta2
/こちら次スレです
992: 佐野美珠◆95S72tfpdk 20/04/02(木)11:50 ID:Xq6(1) AAS
『次代を拓く電気の光 テスラ電灯社』
『碩学を目指す若者達よ。大義を共に。不可知論青年会』
『皆様へ寄付のお願い 寄付による減税 返礼品の詳細はこちら 蒸気知能協会』
『市民番号を不正に聞き出す詐欺多発 淤能碁呂警察署』
『排煙の世界を神秘が救う 素晴らしき科学教』
掲示板には雑多な張り紙が並んでいる。
色褪せたものから真新しいものまで……誰が見ているのかというものであったのだが。
それでもその出自自体は分からないものではなかったが、最近はその上に怪しい宗教組織のものが目立つ。
「……まあ、何にでも縋りたくなるものよね」
それが愚かだとは言わない。無駄だとも思わない。
省3
993(1): 久々之千梛◆HnQRCeqIrM 20/04/02(木)12:42 ID:XXS(1/2) AAS
>>983
破壊の残滓による数日の休校。その余暇に諸手を挙げて喜んでいる学生諸君が、わざわざ校舎に訪れるならそれは相当な好き者だろう。
そうでなければなんらかのやむを得ない事情があるか、余程暇を持て余しているかのどちらかだ。
「――おっ、いたいたセンセ!」
張り詰めた空気もなんのその、元気よく職員室にやってきた少年をそこに当てはめるなら、ギリギリで前者と言えた。
失血による昏倒から意識が戻ったのが、破滅の夜の次に迎えた夕方の事。
それから検査入院という名目でしばらく拘束され、解放されたのがつい数刻前の話だった。
「コレ、持ってきたけど。もう補習は懲り懲りだぜ……」
その足で提出しに来たのが、以前個別指導のついでに出された英語の補習課題。病院であまりに暇を持て余し、ようやっと手をつけたのだ。
火急と呼ぶには安穏とした理由ではあるが、思い立てばすぐ行動に移すのが彼の基本的方針。
省2
994(1): 押井 眞子 ◆vplVQ5Q2UQHz 20/04/02(木)22:09 ID:Mjv(2/3) AAS
>>993
「ん、Oh,hello.久々之君」
掛けられた声に、考えを中断してくるりと椅子を回す。
すらりと長い足を組みなおし、出していた宿題を受け取る。
「なら補習しないで済むだけのscoreを取ってちょうだい。そしたら私も楽でいいわ」
課題を一瞥し、からかうように笑う。
出来なかった問題を洗い出し、そこだけを重点的に再び取り組む。
ぱっと見の出来から判断すれば、そのステップを後2,3回は繰り返す必要があるだろうか。
不幸中の幸いと言うべきか、休校期間の今時間はある。端末を立ち上げ、早速彼専用のプリントを作り始めながら。
省5
995(1): シャーロック・ホームズ◆KZ.unZS3k2 20/04/02(木)22:48 ID:bvc(1) AAS
>>978
「────そうとも、私は三大欲求よりも知的欲求を優先する人間だ
然しそれは当然だろう。何も情報とは外的事象に関する知識に限らない。誰かの名前も、その言動も、その人格さえも、人間は情報としてこれを取得し、己の思考に用いる基礎とする
私と貴方の違いは精々、それを意識的に行っているか、無意識的に処理しているかの違いでしかないのだよ」
理屈の通じない事象にさえ理屈を見出だして合理的論理を通す、形容し難い情緒や繊細な機微を重んじる人種からすれば天敵のような人間がここにいる。
ただし今は天性の煽り癖(病気)を発揮する場面でなければ、互いの考え方の違いについて論議を重ねる場面でもなく。
「そうかそうか、やはり発明王さえも一介の駒に過ぎないか────よし、次に遭遇した際にはその点も踏まえて煽り倒すとしようじゃないか、そして逃げる」
性格の良さを活き活きと発揮しながらも彼女の言葉に耳を傾けて暫し熟考。
モリアーティ教授の名は知っているし、その背景についても調べてはいるが、飽くまで調べて手に入る範疇の情報しか手にしてない。
その上で主観塗れの私見を述べるならば、ライヘンバッハの滝に蹴り落としてやりたい部類の人間だろうなと薄々思う位か。
省10
996(1): 久々之千梛◆HnQRCeqIrM 20/04/02(木)23:12 ID:XXS(2/2) AAS
>>994
「うぐっ……努力はシマス……」
人間いざやろうと意気込んでも、直様熟せるものなどたかが知れている。
ただでさえ黙って机に向かっているのが苦手なタイプ、有り余る退屈に背中を押されない限り長続きしないのだ。
習熟に到達するまでの工程への辟易を隠そうともせず、ひくひくと口角を痙攣らせた。
「ぅえっ!?あー、えっと、コレは……ちょっとこの前の騒ぎで、巻き添え食ったっていうか……」
ぎくりと肩を跳ね上げたり、最も重傷であった胸元を無意識に摩ったり。
何よりもいつもはまっすぐな瞳があちこちに泳いで、驚くほどに分かりやすい誤魔化し方。
正直に話して下手な心配をかけたくない一心の言い訳だったが、それが致命的なまでに明瞭である自覚もまた。
「……ごめん、本当はあのデカブツを止めに行ってた。もう一人の奴と協力して、不気味な肉の塊みたいなのを一つ潰すくらいしか出来なかったけど」
省5
997: メアリー・シェリー◆95S72tfpdk 20/04/02(木)23:27 ID:T3B(2/2) AAS
>>995
「……なんというか……変な女だな。ホームズ、お前今今幾つだ?」
彼女に対して思考停止したわけではない。
自身の情緒に折り合いをつけて彼女の性格を理解して冷静に分析して導き出した結論が、単刀直入、一言にまとめてしまって言えばそうなのだ。
そして彼女のような年齢でそこまで完成された変人であるとするならば、まあ……大変だろうなと、ワトスンちゃんに同情するところであった。
ところで、彼女がどの学年かメアリー・シェリーはすっかりと忘れていた。序でに、年齢を聞いてみる。
「……いい性格してるな……エジソンよりやだな……」
エジソンの性格の悪さは単純明快だ。自身が頂点であると考えているからこそ、それ以外の人間は塵屑に見える。
等しく見下しているものだから、そこには遊びがない。例えば的確に言葉を選んで相手を傷つけるだとか、そういうことは苦手だろう。
なにせ、どれもこれも同じに見えるのだ。だからそういう細かい点に気づかない。彼女のその、相手の一番言われたくないことをぶつけるみたいなことは難しい。
省15
998(1): 押井 眞子 ◆vplVQ5Q2UQHz 20/04/02(木)23:54 ID:Mjv(3/3) AAS
>>996
「────────」
彼が優しい嘘をつこうとする間、彼の声とキーボードを打つ音だけが職員室に響く。
嘘をつこうとしたことに悪意はないことは分かり切っている。そのことを咎めはしない。
だが、その沈黙がかえって彼を苦しめたかもしれない。
「I figured(やっぱり).無事……とはいかなかったみたいだけど、生きててよかったわ」
「どういう経緯であの船に乗り込んだか、聞いておきたいところだけど……まあいいわ」
溜息をついて、煙草を灰皿に押し付けてもみ消す。
あの不審者軍団は相当な手練れ、かつ人を殺すことに躊躇いがない。そのことは彼もその傷を以て実感しているだろう。
二人がかりだったとはいえ、こうして生きて帰ることが出来たのは幸運でしかないというのが眞子の見立て。
省5
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