【勉強会】The QABALISTIC TAROT【+雑談】Part4 (196レス)
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149: 名無しさん@おーぷん [] 2015/04/21(火)06:58:13 ID:4ey 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 66) --- THE KINGS 王たち --- ここまで --- ここも、前と同様に「2. CHOKMAH: Wisdom/2. コクマー:叡知」の節の中の、新しい項と なっています。 そして、ここからは、「コクマー」に配属されたもう一つの属性のカード、すなわち コート・カードの「王」のカードの解説となります。 このサブタイトルの後には、前と同様に「"T"の書」からの引用が続きます。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 66) --- The Four kings or Figures mounted on Steeds [Golden Dawn and Crowley versions] represent the Yod forces in the name of each suit, the Radix, Father and commencement of Material Forces. 4人の王たち、もしくは重要人物たちが、[ゴールデン・ドーン版とクロウリー版では] 馬に乗り、物質的な力の「根源」であり、「父」であり、そして始まりであり、各々の スートの名における「ヨッド」の力たちを表す。 A Force in which all the others are implied and of which they form the development and completion. 他の全てのものの中にある「力」が暗示され、そしてそれら(他の全てのもの)は、 それ(中にある「力」)から発達と完成を形成する。 A force swift and violent in action, but whose effect soon passes away, and therefore symbolized by a figure on a steed riding swiftly, and clothed in complete armour. 活動時においては、迅速で暴力的な「力」ではあるが、その効果はすみやかに消え去り、 それゆえに、疾走する馬に乗り、完全な甲冑を着用した人物により象徴される。 --- ここまで --- まあ、相変わらず漠然とした書き方ではありますが、言いたいことは何となくわかるかと 思います。 要するに、「万物の父」という存在であり、普段は子供らの知らないところで仕事をして いて、あまり表には出てこないけれども、何かあった時は駆けつけて、ちょっと強引では あるけれど、一気に物事を解決してしまうという、ちょっと頑固だけれども、それなりに 頼りになる父親像をイメージすると良いかと思います。 でもまあ、暴走し始めると、結構迷惑な存在ではあるんですけどね。w http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/149
150: 名無しさん@おーぷん [] 2015/04/22(水)06:50:39 ID:Rwm 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 67) --- KING OF WANDS, Lord of the Flame and of the Lightning, King of the Spirits of Fire, King of the Salamanders.(Last Decan of Scorpio ? first two Decans of Saggitarius). 「棒の王」、炎と稲妻の主、火の聖霊たちの王、サラマンダーたちの王。(天蠍宮の最後の デカン−人馬宮の最初の2つのデカン)。 The King of Wands is Fire of Fire, Specific Fire in Primal Fire on the Tree of Life. 「棒の王」は、「火」の「火」、「生命の木」における「根源的な火」の「特有的な火」 である。 --- ここまで --- 「棒の王」に配属されるデカンは、天蠍宮(てんかつきゅう、さそり座)の20°-30°と 人馬宮(じんばきゅう、いて座)の0°-20°となります。 また、「Salamander/サラマンダー」というのは、「火とかげ」とも呼ばれ、火の中に住み、 火を司る精霊のことです。 ウェイト版では、この「サラマンダー」が、玉座の背、王のマント、そして玉座の上に、 描かれています。 ちなみに実在の動物では、「サンショウウオ」が「サラマンダー」という名前を持って いますが、こっちは両生類ですので、水は大好きですが、火は大の苦手です。 あと、「棒の王」は、「生命の木」においては ・「棒」=「アツィルト」=「Primal Fire/根源的な火」 ・「王」=「コクマー」=「Specific Fire/特有的な火」 に配属されていますので、コート・カードの中では、最も「火」の力が強く、それゆえに 根源的なものであり、その点では、次元は違いますが、「棒のエース」に似た性質も 持っているとも言えます。 まあ、見た目もそうですが、熱血漢で、結構暑苦しいリーダータイプの人間を想像すれば いいかと思います。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/150
151: 名無しさん@おーぷん [] 2015/04/23(木)06:38:04 ID:WyI 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 67) --- The Marseilles King is seated on a throne, and holds a wand in his right hand. マルセイユ版の「王」は玉座に腰掛け、そして彼の右手に棒を持つ。 Waite's King is also seated, and holds the same fertile Wand found in the Rider Ace of Wands. ウェイト版の「王」もまた腰掛け、ライダー版の「棒のエース」に見られるのと同じ 繁殖可能な「棒」を持つ。 His crown indicates flames, as the Serpents behind and on his robe refer to Chokmah. 彼の王冠は炎たちを表し、同じように、背後および彼のローブにある「蛇たち」は、 「コクマー」を参照する。 --- ここまで --- 「王」のデザインは、マルセイユ版とウェイト版が「玉座に座す姿」である一方で、 ゴールデン・ドーン版とート版は「馬に乗る姿」で描かれるという違いがあります。 これは、普段はどっしりと構えている(=玉座に座す)が、何か事があった時には直ちに 臨戦態勢に入れるようにしている(武装して馬に乗る)という、コクマー特有の二面性が あるために、どちらの姿をメインにしておくかというのは、原作者の趣味に依るという ことです。 ワタシとしては、「王」は、あまり前線には出ずに、陣地でどっしりと構えておいて もらった方が、色々とやりやすいです。 ちなみに、ウェイト版の「火とかげ」のデザインは、「ウロボロス」と同じく、頭と尻尾 が連結した姿となっており、これは以前述べたように「知恵(=コクマー)」を表すもの となっています。 また、玉座の背にある「獅子」は、ウェイト版においては、「棒の王」に関係するものと されています。 おそらくは、「獅子宮」が「火」の属性を持つことと、「王」にふさわしい風格を持つ ということなのだと思われます。 ちなみに、ライオンのオスは、普段は狩りには出ずに、どっしりと構えていますよね。 で、何かあった時には、前線に出てきて、敵と戦うということになるわけです。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/151
152: 名無しさん@おーぷん [] 2015/04/24(金)06:50:34 ID:60a 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 67) --- The Golden Dawn and Crowley cards symbolize the dynamic, outrushing, pattern of this energy with the Moorish (Arabian) black horse which leaps through the flames. ゴールデン・ドーンとクロウリーのカードたちは、活動的で、ほとばしり出るような、 この精力の様式を、炎を貫いて飛び跳ねるムーア人の(アラブの)黒い馬で象徴している 。 The King's crest is a winged horse head. 「王」の頭頂は、有翼の馬の頭である。 --- ここまで --- 「王」のカードに「馬」を用いるゴールデン・ドーン版とトート版は、どちらも「黒い馬」 を採用しています。 ちなみに「Moorish black horse/ムーア人の黒い馬」という表現ですが、「ムーア人」と いうのは、元々は北アフリカに住む人々で、イスラム化した後、アラブ人が乗っていた アラブ種の馬を得て、アラブ人と共にスペインに侵攻してイスラム国家を設立しています。 そして、ムーア人はアフリカ系ですので、肌の色が黒いので、「黒い馬」というイメージに 合う、「ムーア人のように黒い、アラブ種の馬」という感じではないかと思います。 ちなみに、このアラブ種の馬は、サラブレッドの祖先となっている馬ですので、馬好きな 人であれば、名前は聞いたことがあるかと思います。 さて「winged horse head/有翼の馬の頭」ですが、「"T"の書」には、兜の上、胸当て、 肩当て、そして長靴に、有翼黒馬頭の紋章が付けられることになっています。 ゴールデン・ドーン版では、胸当てのみに、その紋章が見られます。 トート版では、兜の上、胸当て、肩当て、長靴だけでなく、馬の手綱と鞍の部分にも その紋章が描かれています。 つまり、トート版の方が、「"T"の書」の記述に近いものになっています。 ちなみに有翼の馬といえば、天馬ペガサスをイメージしますが、ペガサスは白馬です ので、直接の関係は無いと思われます。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/152
153: 名無しさん@おーぷん [] 2015/04/26(日)06:51:56 ID:ORu 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 67) --- Like all of the Golden Dawn court cards, he is in armor, implying that the qualities of the Elements which they symbolize do life's battle for us. ゴールデン・ドーンのコートカードたちの全てと同じように、彼は鎧を着て、彼らが象徴 している「元素たち」の特質たちが、我々にとっての生命の戦いを行っていることを暗示 している。 In his hand he carries the same wand found on the Ace, showing that he is the motive vehicle for the Fire Force. 彼の手に、彼は、「エース」に見られるものと同じ棒を持ち運び、彼が「火の力」にとって の原動力となる媒介者であることを示している。 --- ここまで --- ゴールデン・ドーン版における、コートカードの「armor/鎧(よろい)」の描き方には 一定のルールがあります。 つまり、鎧の表面積が、「王」>「女王」=「王子」>「王女」になっているわけです。 ただし、この表面積の法則は、ゴールデン・ドーン版だけに見られるもので、派生版である ウェイト版やトート版では、きちんと考慮されていません。 これは、原作者のマサース氏が割と戦争好きであったためであって、他の版の作者である、 ウェイト氏(&ピクシーたん)やハリス夫人が、そういう戦闘行為に関係する「鎧」の デザインには、あまり興味が無かったということではないかと推察されます。 まあ、無骨な鎧よりは、普通の衣装デザインの方が、一般受けするのは確かですしね。 また、「王」の右手には、「棒のエース」にある「棒」が握られています。 そして、馬の額の部分には、「棒のエース」の左の枝にあった「火=アツィルト界」の 印形が記されています。 おまけに、下からも炎であぶられていますので、カード全体が「火」で覆い尽くされて いるような感じになっています。 つまり、この「棒の王」は、下界に放火していく火付け盗賊、いやいや冷え切った地上に 熱い「火」のエネルギーをもたらす「偉大なる先駆者」として作用しているというイメージ であるということですかね。 でもまあ、あまり暑苦しいのは、ちょっと勘弁してほしいんですけどね。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/153
154: 名無しさん@おーぷん [] 2015/04/27(月)06:57:54 ID:AT0 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 67) --- KING OF CUPS, Lord of the Waves and of the Waters, King of the Hosts of the Sea, King of Undines and Nymphs (Last Decan of Aquarius − first two Decans of Pisces). 「杯の王」、波たちと水たちの主、海の主人たちの王、ウンディーネたちとニンフたちの王 (宝瓶宮の最後のデカン−双魚宮の最初の2つのデカン)。 The King of Cups is Specific Fire in the World of Primal Water. 「杯の王」は、「根源的な水の世界」における「特有的な火」である。 --- ここまで --- さて、「棒の王」の次は、「杯の王」ですね。 「杯の王」に配属されるデカンは、宝瓶宮(ほうへいきゅう、みずがめ座)の20°-30°と 双魚宮(そうぎょきゅう、うお座)の0°-20°となります。 「棒の王」は「火の世界の王」でしたが、「杯の王」は「水の世界の王」となります。 つまり、海や川などにある全ての「水」に関係するものの原動力となるエネルギーを供給 する者としての働きを持つということになりますかね。 なお、「Undine/ウンディーネ」は、四大元素に配属されている精霊で、四大には ・火=「Salamander/サラマンダー」 ・水=「Undine/ウンディーネ」 ・風=「Sylph/シルフ」 ・地=「Gnome/ノーム」 というふうに割り当てられています。 ちなみに「Nymph/ニンフ」は、一般的な妖精を指すこともありますが、「ウンディーネ」 と同等の存在、すなわち「水を司る精霊」であると見なされる場合もあります。 ここは、両者の使い分けを合理的に判断するのは難しいので、前後の文脈から、オトナの 対応をする必要があります。 そして、「杯の王」は、「生命の木」においては ・「杯」=「ブリアー」=「Primal Water/根源的な水」 ・「王」=「コクマー」=「Specific Fire/特有的な火」 に配属されていますので、「棒の王」と比べれば、暑苦しさは半減しています。 とはいえ、元々二重性を持つ「コクマー」に、さらに別の属性を持たせるということに なるわけで、結果的には、さらにややこしい性格を持つことにもなるわけなのでした。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/154
155: 名無しさん@おーぷん [] 2015/04/28(火)06:55:29 ID:oWN 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 67) --- It is a personification of the force which motivates the currents of the unconscious mental world symbolized by Water, an idea found in Waite's King, Whose heavy throne seems to ride effortlessly on the Water as does the Golden Dawn figure. それは、「水」により象徴される無意識の精神的な世界の流動たちを動機づける力の人格化 であり、その考え方は、ゴールデン・ドーンの図案にあるのと同じように、彼の重い玉座 が「水」の上に楽々と乗っているように見えるウェイト版の「王」に見られる。 --- ここまで --- 「棒の王」の「Spiritual/霊的」な世界と、「杯の王」の「Mental/精神的」な世界の 違いは、「火」と「水」の違いに象徴されます。 この「四大元素」による区別は、ゴールデン・ドーン版のコートカードにおいては顕著で あり、誰が見ても「棒=火」「杯=水」「剣=空気」「五芒貨=地」であることがわかる ようになっています。 つまり、実用性よりも、勉強用や研究用としての理論重視のデザインであるということで あり、それゆえ占いにおいては、いまいち使いにくいという面もあります。 つまり、カードの絵柄からだけでは、占いの意味を導き出すことが難しく、描かれている 象徴の意味を、事前にしっかりと頭に叩き込んでいなければならないという、初心者には とっつきにくいというか、わかる人にしかわからないという独特の使いにくさがあるわけ ですので、占い用としては、あまり人気が無いということなんですよね。 ちなみに、この「王」も、「コクマー」の二重性、すなわち「動と静」の両面を持って いるわけですが、「棒」のような「動>静」ではなく、「杯」の場合は「静>動」の性質 となり、ゴールデン・ドーン版では「静」をメインに、そしてウェイト版では、前面が 「静」で背景が「動」の両面が描かれています。 トート版では、割と「動」が前面に出ていますので、これはちょっと異質ですかね。 いずれにしても、この「杯の王」の精神世界における動的な働きかけの部分は、主として 「静」の「無意識」の世界に向けられるものであり、それゆえに、「わかりにくい」という 性質を持ちます。 そして、他人から見ても「わかりにくい」上に、本人自身も「よくわかっていない」という 状況に陥りやすいので、ハタから見ると「宇宙人」に見えたりするわけですよね。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/155
156: 名無しさん@おーぷん [] 2015/04/29(水)08:42:16 ID:E4v 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 67) --- That King carries a Cup from which issues a Crab, symbol of the Sign Cancer (Cardinal Water) which, ruled by the Moon, directs the flow of tides. その「王」は、潮の干満の流れを導く「月」により支配される「巨蟹宮」(「カーディナル」 な「水」)の象徴である「蟹」を発している「杯」を持ち運ぶ。 The Crab also relates to Isis, the Great Mother, Stella Maris, Star of the Sea.(*71) 「蟹」はまた、「イシス」、「太母」、「海の星」、「海の星」と関連する。(*71) --- ここまで --- ちなみに、(*71)はNOTES/注記の項で、 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) --- 71. Manly Palmer Hall, Encyclopedic Outline, LIV. 71. マンリー・パルマー・ホール著、『百科事典的な概要』、54ページ。 --- ここまで --- とあります。 この書名は省略されていますので、詳しい書籍情報は、NOTEの69を参照してください。 さて、「杯の王」には「巨蟹宮/Cancer」を象徴する「Crab/蟹」が描かれています。 その一方で、後に出てくる「杯の女王」には、同じく「巨蟹宮/Cancer」を象徴するもの ではありますが、「Crayfish/ザリガニ」が描かれています。 占星術的には、ほぼ同等のものではありますが、ゴールデン・ドーンでは、両者は使い分け されています。 ちなみに、これら両者の違いですが、「Crab/蟹」は「潮の干満」により生まれる干潟に 主に住んでいて、干潟で活発に活動していて、我々の目に触れる機会が多いのに対して、 「Crayfish/ザリガニ」は主に水中に住んでいるので、我々は、その姿を見る機会が比較的 少ないということになります。 つまり、「Crab/蟹」の方が、より活動的で、目立っていて、陸上生活にも適応できる形態 に進化しているということなんですよね。 それゆえ、「Crab/蟹」を上位の「王」に、「Crayfish/ザリガニ」を下位の「女王」に 結びつけているということになります。 また、「カーディナル」というのは、占星術では「活動宮」と訳されますが、「水=蟹」が 「杯」から湧き出している状態というのは、この「Cardinal Water/カーディナルな水」 そのものであるということですよね。 あと、訳文に「海の星」が二つ出てきていますが、前者の「Stella Maris/海の星」は ラテン語で、後者の「Star of the Sea/海の星」は英語です。 そして、「Stella Maris/海の星」は、学術的な意味ては「ヒトデ」となりますが、 裏の意味では「聖母マリア」を意味するものとなります。 つまり、「イシス」「太母」「海の星」というのは、この「杯の王」ではなく、 「杯の女王」の方が、ふさわしいものであると思われます。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/156
157: 名無しさん@おーぷん [] 2015/04/30(木)06:42:37 ID:dmI 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 67) --- The peacock, found as the crest of the Golden Dawn King, enlarged and abstracted by Crowley, is variously attributed as a symbol of wisdom (i.e., Chokmah) and as a bird whose flesh is incorruptible. ゴールデン・ドーン版の「王」の兜飾りとして見つけられ、そしてクロウリー版により 拡大され抽出されたクジャクは、知恵(すなわちコクマー」)の象徴、および肉体が腐敗 しない鳥として、様々に帰属される。 It was also related to the Phoenix, a bird which died in flames every five hundred years and then rose from its own ashes. (*72) それはまた、500年ごとに炎の中で死んで、それからそれ自身の灰たちから蘇生する鳥で ある、フェニックスに関連付けされた。(*72) --- ここまで --- ちなみに、(*72)はNOTES/注記の項で、 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) --- 72. Manly Palmer Hall, Encyclopedic Outline, LXXXIX. See also T.H. White, The Bestiary, New York 1960, 125. 72. マンリー・パルマー・ホール著、『百科事典的な概要』、89ページ。 また、T.H.ホワイト著、『動物寓話集』、ニューヨーク、1960年発行、125ページも参照。 --- ここまで --- とあります。 この文章で、ゴールデン・ドーン版の「王」の兜飾りとなっている「peacock/クジャク」 ですが、「"T"の書」には「兜、胸当て、長靴に翼を広げたクジャク」と書かれているの ですが、ゴールデン・ドーン版タロットには、「胸当て」にのみ描かれています。 また、トート版では、「王」から離れたカードの右下に、波のように大きく抽象的に、 うっすらと描かれています。 で、なぜに「クジャク」なのかということについては、いまいち納得できてはいないの ですが、とりあえず、ここに書かれている「知恵」とか「不死」というものを象徴して いるという程度で、お茶を濁しておこうかと思います。 そもそも、何で「水」属性のカードに、水鳥でもないクジャクが出てくるんですかねぇ。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/157
158: 名無しさん@おーぷん [] 2015/05/01(金)06:45:30 ID:9A4 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 68) --- THE KING OF SWORDS, Lord of the Winds and Breezes, King of the Spirit of Air, King of Sylphs and Sylphides (Last Decan of Taurus − first two Decans of Gemini). 「剣の王」、風たちと、そよ風たちの主、空気の聖霊の王、シルフたちとシルフィードたち の王(金牛宮の最後のデカン−双児宮の最初の2つのデカン)。 The King of Swords is Specific Fire in Primal Air. 「剣の王」は、「根源的な空気」における「特有的な火」である。 --- ここまで --- 「剣の王」に配属されるデカンは、金牛宮(きんぎゅうきゅう、おうし座)の20°-30°と 双児宮(そうじきゅう、ふたご座)の0°-20°となります。 なお、「Sylph/シルフ」は「空気(風)の精霊」の男性形で、「Sylphide/シルフィード」 は「空気(風)の精霊」の女性形となっています。 とはいえ、どちらも女性として描かれることが多いんですけどね。 あと、「剣の王」は、「生命の木」においては ・「剣」=「イェツィラー」=「Primal Air/根源的な空気」 ・「王」=「コクマー」=「Specific Fire/特有的な火」 に配属されていますので、「風」に煽られる「火」のパワーとなって、より強烈な個性を 発揮しそうな組み合わせでもあるわけでした。 あと、「コクマー」の二重性だけでなく、デカンの「双児宮」の二重性を持ちますし、 そもそも、剣のカードって、「起承転結」の「転」に相当する部分ですので、波乱万丈の 幕が切って落とされるような展開になってもおかしくないわけなのでした。 要するに、一つの意味に絞ることが困難なカードであって、それゆえに色々な姿で描かれ、 そして色々な意味を持つという、ややこしいことになるわけですよね。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/158
159: 名無しさん@おーぷん [] 2015/05/02(土)09:09:23 ID:TBg 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 68) --- It is a personification of the activating Force behind the World of Astral images and ideas. それは、「星幽界」的な心象たちと観念たちの「世界」の背後にある活性化する「力」の 人格化である。 It is a violent and agressively cutting power, an idea shown best by Crowley, and not at all by the Waite and Marseilles cards. それは、 暴力的で攻撃的な切り裂く能力であり、それはクロウリー版により最も良く 表され、そしてウェイト版とマルセイユ版カードにおいては、少しも無い考え方である。 --- ここまで --- 「剣の王」という「風」に煽られる「火」の「violent and agressively cutting power /暴力的で攻撃的な切り裂く能力」を前面に出した「悪い面」の描写は、トート版にのみ 見られます。 他のカードでは、そういう凶暴さは前面に出さず、そういう狂った部分をうまく抑えた、 「良い面」の姿として描かれています。 ちょっとわかりにくいのですが、この「剣の王」のカードの偽らざる真の姿は、実は クロウリー版で表される「バーサーカー」のような姿なのです。 でも、普段のアッシャーでの生活では、それを「星幽界」の奥にひた隠し、ウェイト版や マルセイユ版のように、偽りの冷静を装う姿で我々の前に鎮座しているということであり、 それゆえに、この手の人の考えていることは、わかりにくいというわけです。 さらに、この「隠された能力」というのは、普段の我々にとって、いまいち理解難い 「星幽界」のものであるため、それが地上において発揮されると、王の配下の下々の者 たちが大混乱になることも、想像に難くないわけです。 そういうわけで、実にやっかいなものであり、「ありのままに〜」なんてやっちまうと、 「やっちまった」的な展開になりがちですので、「ありのまま」ではなくて、良く考えて から、アッシャー界に住む我々にもわかるように説明し行動してほしいな〜、なんて思う わけなのでした。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/159
160: 名無しさん@おーぷん [] 2015/05/03(日)20:34:35 ID:3QY 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 68) --- Crowley's mounted King is the dynamic energy of the charging bull of Taurus, but being predominantly Gemini he turns easily in one direction or the other. クロウリー版の(馬に)乗る「王」は、「金牛宮」の突進する雄牛の活動的な精力である けれども、大部分は「双児宮」であり、彼はどちらかの方向に容易に転向する。 Gemini is also implied in the Golden Dawn King's crest, the Hexagram which is a merging of opposites. 「双児宮」は、また、ゴールデン・ドーンの「王」の兜飾りにある、正反対のものの 融合したものである六芒星に暗示される。 --- ここまで --- トート版の「剣の王」の姿は、一見すると「真っ直ぐ突進する猛牛」のような「荒ぶるだけ の愚直な馬」に乗る、猪突猛進的な戦士のようであるけれども、それはあくまでも「全体の 1/3の金牛宮(地)」の持つ表面的な姿であって、本当の姿は「全体の2/3の双児宮(風)」 の持つ、軽々しくひらりひらりと身をかわすという、身軽で抜け目のない特性が支配的で あるということです。 ただ、風の星座に特有の「ずる賢さ」というのは、トート版の「剣の王」には、いまいち 感じることができないわけで、そういう意味でも、他のものとは異質のように思います。 なお、「Hexagram/六芒星」ですが、ゴールデン・ドーン版タロットでは、例のごとく 「crest/兜飾り」ではなく、胸当ての部分のみに、「"T"の書」に指定された「有翼六芒星」 が描かれています。 ちなみに、ウェイト版では、玉座の部分に双子らしき姿があり、さらに空を飛ぶ二羽の鳥の 姿が描かれていて、いずれも「双児宮」の二重性を暗示したものとなっています。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/160
161: 名無しさん@おーぷん [] 2015/05/04(月)06:47:22 ID:uGV 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 68) --- To this King is attributed a subtleness and craftiness, as Air refers to the conscious mind. この「王」には、「空気」が意識的な精神に関連するので、巧妙さと、ずる賢さが帰属 されている。 --- ここまで --- 「剣の王」の本質は、「双児宮(風)」支配者であり、本来は、非常に賢くて抜け目の 無いというか、ハタから見ると、ワル賢くて、何かイヤなヤツになるわけですが、 周囲からそういう目で見られないように、きちんと計算して立ち回ることの出来るだけの 器用さというものも兼ね備えているわけです。 で、油断して軽々しく近づくと、エラい目に遭うということになるわけですよね。 とにかく、多面性のあるカードですし、いずれか一つの性格に限定して語ることはできず、 ややもすると、怪人百面相のごとく、周囲の人を翻弄するような感じになりがちですので、 なかなか付き合うのが大変な感じになります。 とはいえ、「双児宮(風)」のコミュニケーション能力がうまく発揮できる局面であれば、 そういう無茶振りも少なくなり、元々のスペック値の高さと相まって、周囲とうまく協力 していくことで素晴らしい業績を上げることもできますので、できればそういう方面で 活躍してほしいと思うのでした。 いずれにしても、この「剣の王」が「暴君」となるか「賢帝」となるかは、それこそ 運次第とも言えるものですので、面倒くさいことが嫌いなワタシとしては、あまり近づき たくはない種類の人物であることは確かなのでした。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/161
162: 名無しさん@おーぷん [] 2015/05/07(木)06:30:27 ID:Jq9 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 68) --- KING OF PENTACLES, Lord of the Wild and Fertile Land, King of the Spirits of Earth, King of the Gnomes (Last Decan of Leo − first two Decans of Virgo). 「五芒貨の王」、未開および肥沃な土地の主、地の聖霊たちの王、ノームたちの王(獅子宮 の最後のデカン−処女宮の最初の2つのデカン)。 The King of Pentacles personifies Specific Fire in Primal Earth. 「五芒貨の王」は、「根源的な地」における「特有的な火」を人格化する。 --- ここまで --- 「五芒貨の王」に配属されるデカンは、獅子宮(ししきゅう、しし座)の20°-30°と 処女宮(しょじょきゅう、おとめ座)の0°-20°となります。 「Gnome/ノーム」は「地の精霊」であり、地下や森の中に住む小人の姿として描かれる ことが多いですよね。 あと、「五芒貨の王」は、「生命の木」においては ・「五芒貨」=「アッシャー」=「Primal Air/根源的な地」 ・「王」=「コクマー」=「Specific Fire/特有的な火」 に配属されていますので、「地」に足の着いた「火」のパワーというか、土煉瓦で作られた 炉の中に燃えさかる、きちんと制御された「火力源」みたいな感じですかね。 「コクマー」には、新しいものを作り出すという性質がありますので、それが「地」という フィールドにおいて発揮されることについては、それなりに有益であり、それなりに相性が 良いということなのですが、どうしても最下層にある「アッシャー界」の世界での話になる わけですので、あまり高度なものを生み出す能力は無いということにもなります。 この「ノームの王」のように、自然に囲まれて自然体に生きる姿勢は、ワタシとしては、 決して嫌いではないのですが、頑固というか、物事の奥底にあるものを理解する能力には 欠けますので、いまいち面倒臭いところもあって、やっぱり付き合いにくいのでした。 要するに、ワタシは、この手の男性の支配者階級に対する、一種の苦手意識みたいなものが あって、この4枚の「王」のシリーズというのは、いまいち好きにはなれないのでした。 つまり、ヒーロー物よりは、ヒロイン物のほうが、ワタシの趣味に合っているということ なんですよね。 え、おまいの趣味の話なんて、どうでもいいって? http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/162
163: 名無しさん@おーぷん [] 2015/05/08(金)06:51:50 ID:OLp 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 68) --- It is the most dense manifestation of the Elemental Yod Force, and is the energy which brings about material fruition and growth as Waite has shown here in a very effective card. それは「四大元素のヨッドの力」の最も高密度の顕在化であり、ウェイト氏がここで非常に 効果的にカードに示してきているように、物質的な結実と成長をもたらす精力である。 --- ここまで --- 「王」のカードの主体というか基本にあるのは、「Elemental Yod Force/四大元素の ヨッドの力」であり、それが「五芒貨の王」という「アッシャー界」の次元においては、 どのように我々に見えてくるのか、どう関係してくるのかということです。 そして、それが最もわかりやすい形で表現されているのが、ウェイト版の「五芒貨の王」 であるということなんですよね。 ただし、ウェイト版のデザインは、「"T"の書」からは若干の修正があり、どちらかと いうと、より俗物的かつ守備的な感じが強く出ています。 つまり、野性の雄鹿ではなく家畜の雄牛を、トウモロコシではなくブドウを、そして単なる 肥沃な土地の上で馬に乗る姿ではなく、自ら築いた城で玉座に坐る姿になっています。 要するに、「"T"の書」では「material growth/物質的な成長」段階であり、その一方で、 ウェイト版では「material fruition/物質的な結実」の段階であるということですよね。 そして、ウェイト版では、ブドウの実ったガウンの下には、頑丈そうな鎧を着用していて、 もう完全に守りに入っている状態ですよね。 なんだかもう、農園を経営する頑固なオヤジといった感じの王様です。 とはいえ、ウェイト版での占いの意味は、そんなに悪いものではなく、どちらかというと、 知的で計算能力に長けた、優れた商業的な経営者としてイメージされている感じです。 人は見かけによらない、ということですかね。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/163
164: 名無しさん@おーぷん [] 2015/05/09(土)08:39:47 ID:CKw 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 69) --- His King is the very essence of the energy underlying earthly growth. 彼の「王」は、地上の成長の根底にある精力のまさしくその本質である。 --- ここまで --- ウェイト版の「五芒貨の王」は、素人目に見ても、とても良く「地の火」というものが 表現できているということですよね。 つまり、「地の精霊ノームたちの王」とか「大地の妖精ドワーフたちの王」というような、 割とどっしりした感じで、自然の恵みに囲まれ、大地にしっかりと足が着いた姿は、 この地上と地下の世界を統べる王の姿としては、割と良く出来ていると思います。 ちなみに、ウェイト版の「王」で、鎧を着用しているのが明確なのは、この「五芒貨の王」 だけであり、それも普段はガウンの下に隠していて、軽々しく他人には見せないように、 きちんと配慮しています。 そして、地下から湧き出す魔物が、この地上にこっそりと出現しようとする時には、その 守備的な鎧のパワーと、その圧倒的な重量感と、内に隠された「火」の魔力で、戦わずして 邪悪な魔物を地下世界に押し戻すという、陰に隠れた活躍をしているということです。 我々の住むアッシャー界を統べるにふさわしい、頼りがいがあって、それなりに実力もある、 どっしりした人物ですよね。 それに比べると、他のウェイト版の「王」たちは、ちょっと頼りない感じもします。 要するに、ウェイト氏は、アッシャー界=リアル世界を重要視しているということであり、 その点では、マサース氏やクロウリー氏とは、ちょっとだけ世界観が異なります。 このため、リアル重視の占いでは、理論重視のゴールデン・ドーン版やトート版よりは、 ウェイト版の方が適しているということでもあります。 まあ、リアルに恵まれない人であれば、理論重視で占いをやってもいいと思うのですが、 占いを商売にするのであれば、ワタシとしてはウェイト版を、お勧めするのでした。 とはいえ、きちんとタロットのことを理解して占いをやっているようなプロのタロット 占い師って、ほとんど会ったことは無いんですけどね。(苦笑) http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/164
165: 名無しさん@おーぷん [] 2015/05/10(日)07:59:26 ID:d4E 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 69) --- The Golden Dawn and Crowley Kings use the emblem of a stag, an animal to whom great regenerative powers are attributed. ゴールデン・ドーンとクロウリーの「王」は、深遠なる再生の能力たちが帰属されている 動物である「雄鹿」の紋章を使う。 The stag mythically eats the Serpent (absorbs wisdom) and in so doing sheds its skin, as well as any illness, weakness and old age. 「雄鹿」は神話的に、「蛇」を食べて(知恵を吸収して)、そうすることで、その皮だけで なく、どんな病気や弱点そして老齢も同じように、脱皮する。 It is totally regenerated. (*73) それは、完全に再生される。(*73) --- ここまで --- ちなみに、(*73)はNOTES/注記の項で、 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 270) --- 73. White, The Bestiary, 37-40. 73. ホワイト著、『動物寓話集』、37-40ページ。 --- ここまで --- とあります。 詳しい書籍情報は、NOTESの72を参照してください。 「"T"の書」では、この「五芒貨の王」を象徴する動物には、「stag or antelope/雄鹿 もしくはレイヨウ」が割り当てられています。 ちなみに、ゴールデン・ドーン版とトート版には、角が数多く分岐した「雄鹿/stag」が 描かれています。(レイヨウは、あまり枝分かれしていません。) さて、この「雄鹿」が、エリクサー的な「蛇」を食べて再生するという神話伝説ですが、 古代ローマ時代からある由緒正しいネタであり、それゆえキリスト教においても、邪悪な ものを退治するというネタにされるほど、有名なもののようです。 なぜ「五芒貨の王」に「雄鹿」なのかは、いまいちよくわからないのですが、「王」の 「火」の属性には、不老不死の意味が込められているようですので、おそらくそういう ことではないかと想像します。 とはいえ、カードの意味自体は、活動的な「雄鹿」というよりも、鈍重な「雄牛」に近い ものですので、いまいちピンと来ないんですよね。 この「雄鹿」に限らず、マサース氏のコート・カードを象徴する動物の選定基準って、 いまいち良くわかんないものが多いんですよね。 オカルト的なネタを知っておかないと、全く違う意味に捉えてしまうこともあるわけ なので、割と要注意なのでした。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/165
166: 名無しさん@おーぷん [] 2015/05/11(月)06:33:16 ID:m3Y 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 69) --- Thus, it is a fitting symbol for Fire of Earth. このように、それは「地の火」にふさわしい象徴である。 It moves fleetingly, as fire, but also represents the cyclic rebirth of the earth. それは、火として一瞬だけ作動するが、しかしまた、地の周期的な再生をも表す。 --- ここまで --- 要するに、「五芒貨の王」は、この地上界の深遠なる再生能力を象徴する存在であって、 そのネタとして、「蛇=知恵=コクマー=火」を食らうことで、再生する「雄鹿」という 物語を使ってみたということですかね。 そういえば、雄鹿の角って、毎年、春になると抜け落ちて、また新しく生え替わるのですが、 そういうところも、「火」による再生能力として見られているのかもしれません。 いずれにしろ、「火=コクマー」の出番は、その再生の場面だけであり、通常は楽屋裏で 待機していて出番を待っているということであり、不死鳥伝説みたいな感じになるわけです。 つまり、「地」の四季のサイクルを回すための「火」のエネルギーが表に出てくるのは、 4サイクルエンジンの点火した瞬間のように割と一瞬であって、この「五芒貨の王」は、 そのエネルギーを、割と効率的に使っているということになるわけですかね。 まあ確かに、ゴールデン・ドーン版の「王」って、どれも割と堅実的で、割と質素な感じも ありますよね。 で、こうして見ていくと、ウェイト版とゴールデン・ドーン版&トート版では、ずいぶんと 意味が違ってくるなぁという感じですよね。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/166
167: 名無しさん@おーぷん [] 2015/05/12(火)06:53:03 ID:TbV 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 69) --- This same fruition is indicated by the corn (symbol of Isis-Ceres) in the foreground. これと同様の成果は、前景にある穀物(イシス−ケレスの象徴)により示される。 It is clear that Mathers was a student of medieval bestiaries, where the animal legends are collected. マサース氏が、動物の伝説たちが集められている、中世の動物寓話集たちの研究家であった ことは明らかである。 --- ここまで --- 「五芒貨の王」には、春の「再生」と共に、秋の「結実」の能力も割り当てられています。 この意味で、ゴールデン・ドーン版では「corn/トウモロコシ」が、トート版では「corn /麦」が描かれています。 ちなみに、「トウモロコシ」はアメリカ大陸原産であり、ヨーロッパで生産されるように なったのは16世紀になってからですので、古代エジプトの女神である「イシス」、および 古代ローマの女神「ケレス」の象徴となっている作物は、「トウモロコシ」ではなく「麦」 です。 つまり、ゴールデン・ドーン版のトウモロコシの絵は、おそらく勘違いであって、オカルト 的には「麦」が正解であるということになりますかね。 あと、ゴールデン・ドーンのコートカードには、それぞれ動物の象徴が付与されており、 大アルカナにも様々な動物が登場していますが、みんなそれぞれに元ネタがあります。 そして、このネタ元となっているものの多くは、中世の魔術や錬金術と同時期にブームと なった、各種の「bestiary/中世の動物寓話集」にあります。 つまり、マサース氏は、純粋な「ケモナー」であったということではなく、魔術や錬金術の 研究の流れの中で、ここから派生している「動物寓話集」みたいなものにも興味を持ったの ではないかと想像します。 ちなみにワタシは、二次元・三次元いずれであれ、ケモノ大好きです。 古くは手塚プロの不思議三匹アニメから、今ではサンリオの深夜商売アニメまで、 幅広くカバーしております。 あ、朝番組の御大様と通称様の2大巨頭対決も、大変面白うございました。 ケモノって、やっぱりいいよね〜。 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/167
168: 名無しさん@おーぷん [] 2015/05/13(水)07:01:40 ID:BEo 「セフィロトの図案たち」の章の続きです。 --- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 69) --- 3. BINAH: Understanding 3. ビナー:理解 The Four Threes 「四枚の3たち」 The Four Queens 「四枚の女王たち」 --- ここまで --- さて、ここからは、「コクマー」の次のセフィラである「ビナー」の話になります。 ゴールデン・ドーンでは、「ケテル」からの流出の小径の割り当てが、従来の、 「ケテル」→「1. 魔術師」→「コクマー」 「ケテル」→「2. 高等女司祭」→「ビナー」 から、 「ケテル」→「0. 愚者」→「コクマー」 「ケテル」→「1. 魔術師」→「ビナー」 に変更されていることに、注意が必要です。 要するに、古典的カバラ・タロット理論における「ビナー」の女性的な面の、かなりの 部分が、ゴールデン・ドーンの思想の底流にある、近代的女性論に修正されなければなら ないということです。 実は、この微妙な違いをうまく理解するのって、思っているよりも、やっかいなことです。 なぜなら、人間の個体は、基本的に、男あるいは女という属性を持つ存在であるために、、 どうしても、自身の性である男あるいは女に「偏った考え方」をしてしまう傾向が強く、 それゆえに、「男」は「女」を、そして「女」は「男」を、お互い理解し難い存在である と認識してしまうからなんですよね。 そう、「ビナー」の「理解」って、我々のような生身の人間には、一生かかっても出来る ことではないのですよ。 とはいえ、お互い理解出来ないと愚痴っててもしょうがありませんので、どうせお互いに 理解し合えることなんて一生できないよね〜、とあきらめて開き直って、ぼちぼち先に 進んでいこうと思うのでした。←無気力感w http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/uranai/1415827871/168
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