[過去ログ] LCHFケトジェニック・カーボサイクリング実践者専用スレreturns [無断転載禁止]©2ch.net (927レス)
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18: 2016/04/01(金)18:59 ID:Srpinn16(18/26) AAS
438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/22(土) 13:04:06.89 ID:Wk1D80RK
【連載 00】用語の整理、「ケトン体質」と「ケトーシス」の区別

ケトーシスの種類は、大まかに分けてふたつ:
・Spontaneous (endogenous) ketogenesis 内因性(自発性)ケトーシス 体脂肪由来のケトン産生
・MCFA-induced ketosis, exogenous ketosis 中鎖脂肪酸誘発性ケトーシス、食事性(外因性)ケトーシス

「ケトン体質」とは、(白澤先生の造語っぽいのだが)
 脂肪酸代謝・ケトン代謝に慣れて、脳や筋肉がケトンを積極的に使うようになること。
「ケトーシス」は、ケトンがつくられて血中ケトン濃度が上がること。

「ケトン体質」になるには、糖質制限開始から2週間程度。
「ケトーシス」になるには、食事由来の糖質を断って2日以内。
省9
19: 2016/04/01(金)18:59 ID:Srpinn16(19/26) AAS
439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/22(土) 13:04:37.79 ID:Wk1D80RK
【連載 01】 ケトン体、短鎖脂肪酸、その細胞膜通過

ヒトの体内で産生される「ケトン体」と呼ばれる分子は、βヒドロキシ酪酸、アセト酢酸、アセトンの3種類があります。その中でも、ケトン基を持たない「βヒドロキシ酪酸」の様々な生理活性作用が注目されてきています。

ケトン体は、分子末端にカルボキシル基を1つ持ち、
モノカルボン酸トランスポーター(MCT, monocarboxylate transporter)を経由して
イ ン ス リ ン 非 依 存 的 に 細胞膜を通過します。
MCTを経由して細胞膜を通過する物質は、ケトン体の他に、酢酸、乳酸、ピルビン酸などがあります。
酢酸は、肝臓でケトン産生と同時に産生され、脳を含めたほとんど全ての臓器で
ブドウ糖の代替エネルギーとして代謝されます。

短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸)は、腸内細菌叢を構成する酪酸菌により
省4
20: 2016/04/01(金)18:59 ID:Srpinn16(20/26) AAS
440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/22(土) 13:05:33.88 ID:Wk1D80RK
【連載 02】トリグリセリドの構造

トリグリセリド(トリアシルグリセロール)は
 E三  のような形をしています。

1分子のグリセロールの3カ所の結合部位に
炭素長の異なる脂肪酸が、ランダムに配向されています。

リパーゼで加水分解したところの模式図:

グリセロール →  E 三  ← 遊離脂肪酸(3本)
省7
21: 2016/04/01(金)18:59 ID:Srpinn16(21/26) AAS
441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/22(土) 13:06:40.84 ID:Wk1D80RK
【連載 03】MLCTの消化と吸収

C8, C10, C12の中鎖脂肪酸は、唾液腺リパーゼと胃リパーゼで消化され、グリセリンとの結合が切れます。
遊離の中鎖脂肪酸の吸収は 胃 粘 膜 か ら 始まり、アルブミンと結合して門脈経由で肝臓に向かいます。

櫛の歯が抜けるように中鎖脂肪酸が抜けたジアシルグリセロールやモノアシルグリセロールは、
十二指腸に達し、膵リパーゼの消化を受けて胆汁酸とミセルを形成し、小腸上皮に吸収されます。
管腔側から基底膜側へと小腸上皮内を移動しながら、トリグリセリドへの再構成が行われますが
再構成の基質となる2-モノアシルグリセロールが不足するため、遊離長鎖脂肪酸の端数が発生します。
これらは細胞膜にあるFAT/CD36 (Fatty acid translocase)を介して門脈血中に放出され、
中鎖脂肪酸と同様、アルブミンと結合して親水性を得た状態で肝臓に向かいます。
省3
22: 2016/04/01(金)18:59 ID:Srpinn16(22/26) AAS
442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/22(土) 13:07:16.50 ID:Wk1D80RK
【連載 04】脂肪酸β酸化の場(1) 肝細胞における脂肪酸β酸化酵素の誘導

筋肉の脂肪酸β酸化酵素活性は、運動に適応して合成されます。
運動していない人は酵素活性が弱く、血流によって遊離脂肪酸が供給されていても、十分に利用出来ません。

肝臓の脂肪酸β酸化酵素活性は、高脂肪食(長鎖脂肪酸)や特殊な脂質化合物(農薬などの毒物摂取)によって増強されます。
門脈血中を流れる遊離脂肪酸が、肝細胞の脂肪酸β酸化酵素系を活性化します。

門脈血中の遊離脂肪酸濃度を増加させるMLCTやDAG(エコナ)は
肝臓の脂肪酸β酸化系酵素を高効率で活性化誘導し、全身の脂肪酸代謝を活性化させます。
23: 2016/04/01(金)18:59 ID:Srpinn16(23/26) AAS
443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/22(土) 13:08:42.69 ID:Wk1D80RK
【連載 05】脂肪酸β酸化の場(2) ペルオキシソームとPPARsと食事由来脂質

細胞内で、脂肪酸β酸化を行う細胞小器官はふたつあります。ミトコンドリアとペルオキシソーム。
ミトコンドリアは元は別の生物で、独自のDNAを持っています。
原初の真核細胞が、ミトコンドリアと共生を始める前から持っていたのはペルオキシソーム。
糖質制限やケトジェニックダイエットで脂肪酸β酸化の主たる場となるのは、ペルオキシソームで、
ミトコンドリアはクエン酸回路を回したり、アセチルCoAをケトンや酢酸に変換したりと
ミトコンドリアにしかできない仕事を優先して行います。

ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPARs, Peroxisome proliferator-activated receptors)は、
門脈経由で肝臓に流入する食餌由来の遊離脂肪酸によって活性化され、ペルオキシソームの増殖を促します。
省3
24: 2016/04/01(金)18:59 ID:Srpinn16(24/26) AAS
444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/22(土) 13:09:59.68 ID:Wk1D80RK
【連載 06】PPARαとPPARγの活性化調節、高脂質食と低脂質食

PPARsは、物質代謝やエネルギー産生に関与しています。
特にPPARγは「脂質代謝のマスターレギュレーター」と言われ、脂肪合成や脂肪取り込みのみならず、
老化した脂肪細胞のアポトーシス、多能性幹細胞から新規脂肪細胞への分化調節など、
脂肪細胞の特徴をもたらす多くの遺伝子の転写制御を担うことが知られています。

摂食後はPPARγが作用して効率的に体内に脂肪を蓄え、空腹時はPPARαの作用により体脂肪がエネルギーに変換され消費されます。
PPARγとPPARαは、糖や蛋白の同化を進めるインスリン、異化を進めるグルカゴンのような関係です。
PPARαの作用は、食事由来の遊離脂肪酸によって活性化され、インスリンシグナルによって抑制されます。
low carb, mid protein, high fatのケトジェニックダイエットは、PPARα活性化をもたらし、体脂肪燃焼を促します。
省3
25: 2016/04/01(金)18:59 ID:Srpinn16(25/26) AAS
ここでいったん区切ったところ、「ケトーシス」「ケトジェニック」などの用語の混乱が続いたので
連載00の補足篇を投下しました。本スレ向けに一部改訂稿にて再掲。
2chスレ:shapeup

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/27(木) 19:45:30.05 ID:tyTCtOjm
【 連載 00-i 】用語の整理(2-1) 「ketosis」と「ketogenesis」と「ケトン体質」の区別

ラテン語由来の接尾辞は、漢字の「へん」「かんむり」のような機能を持ちます。

1)-gen
ある物質をつくりだすもの、ある現象を起こさせる因子につけられる接尾辞。
日本語表記では「原」をあてていますが、字義は「源」のほうがより近いです。
凡例:
省18
26: 2016/04/01(金)18:59 ID:Srpinn16(26/26) AAS
633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/27(木) 19:46:27.86 ID:tyTCtOjm
【 連載 00-ii 】用語の整理(2-2) 「ketosis」と「ketogenesis」と「ケトン体質」の区別

3) -osis
理由がなんであれ、【 通常と異なる状態 abnormal condition 】を指します。
成長発達過程や環境因子や食事に影響され、生体に害をなさない適応反応の範疇とみなされる
生理的な変化 physiological condition と
生体の適応能力を超えた 病的な変化 pathological condition の両方を含みます。

ketosis ケトーシス には、
生理的ケトーシス、病的ケトーシス、食事性ケトーシスがあり、
食事性ケトーシスは生理的ケトーシスに含める立場が多く見られます。
省10
27: 2016/04/01(金)19:01 ID:5k9oIbHW(1/10) AAS
【 連載 00-iii 】用語の整理(2-3) 「ketosis」と「ketogenesis」と「ケトン体質」の区別(改訂第2稿)

ketosis(血中ケトン濃度上昇)は、
ketogenesis(肝臓におけるケトン産生)の結果ですが
諸臓器のケトン利用能力やケトン消費状況を加味していない言葉です。

血中にケトンが溢れているのに、諸臓器がケトンをエネルギー源として利用できない状況があります。
糖質制限の導入初期と、多くの「病的ケトーシス」が、それにあたります。

糖尿病以外の病的ケトーシス(ケトアシドーシス)の具体的な例としては、
モノカルボン酸トランスポーター1 (MCT1) 遺伝子の突然変異によるものが挙げられます。
ケトンが細胞膜を通過するゲートが閉まっているため、細胞はケトンを取り込むことができません。
外部リンク[html]:mtpro.medical-tribune.co.jp
省16
28: 2016/04/01(金)19:07 ID:5k9oIbHW(2/10) AAS
某削除ツールに誤判定されて強制dat落ちしたスレの重要情報を復元しました。

テンプレ置き場はこちら
外部リンク:guide.ozma.beer
29
(2): 2016/04/01(金)19:30 ID:5k9oIbHW(3/10) AAS
前スレで中座していた就寝前のraw honey + MCTオイルの件を補足しておく。
ダイヤモンドオンラインの記事で誤訳が疑われる部分のblogソース。

The Bulletproof Perspective on “Safe Starches”
外部リンク:www.bulletproofexec.com

Bulletproof Starch - It’s all about the timing

My starch recommendations are more fully explained in the upcoming Bulletproof Diet v 3.0 in the next few weeks, but my approach to starch and even fructose differs significantly from these other experts.

I believe that having starch constantly present on a daily basis is a bad idea because it will feed bacteria in your gut, and even if you take probiotics, your gut biome is almost hopelessly jacked compared to the way it should be.
The things we’ve done to the planet’s bacterial ecosystem by using antibiotics and fungicides have come back to haunt our gut bacteria.
I also fully comprehend the cognitive and biological benefits of ketosis and eating starch on a daily basis doesn’t lend itself to being in this important fat burning metabolic state.
省6
30
(1): 2016/04/01(金)19:33 ID:5k9oIbHW(4/10) AAS
>>29
>I also recommend that, on zero starch days, you consume up to 1 tablespoon of raw honey before bed along with MCT oil.

これ↑ね、めちゃくちゃトリッキーな使い方してんのよ。

蜂蜜のフルクトースは置いとけないから強制的に糖新生に回され、
糖新生の裏方では、中鎖脂肪酸も強制的にβ酸化されてケトンを血中に放出。
果糖から糖新生でつくられたブドウ糖は、血糖として放出されずに
肝グリコーゲンとして蓄積されるか、多糖類粘液産生の基質として
(つまり血糖維持以外の用途に)使われる。

肝グリの空きがじゅうぶんある "zero starch days" 限定の推奨であることに注意。
晩飯にカーボ食って肝グリ満タンなところに被せたら、果糖は中性脂肪に直行してしまう。
省2
31
(1): 2016/04/01(金)19:41 ID:5k9oIbHW(5/10) AAS
ジョコヴィッチが練習中にフルクトースドリンクで補給しているというのも、同経路を狙っている。
肝から活発にグルコース放出されている最中のフルクトース補給であるからこその効果。
グルコースを直接摂取するよりも、血糖供給速度が緩やかになるので
肝筋グリコーゲンを温存し、インスリン追加分泌を最小限に抑え、集中力を途切れさせない。
32: 2016/04/01(金)19:51 ID:SGLJc7So(1) AAS
復活お待ちしておりました
33: 2016/04/01(金)20:00 ID:5k9oIbHW(6/10) AAS
たいへんおまたせいたしました(`・ω・´)
bulletproofスレもCBLスレもなかなか活況ですので、そちらに出されたactiveな疑問を
ソースを紐解きながら具体的な to do に結びつけられるまで掘り下げられればと存じます
34
(3): 2016/04/01(金)20:26 ID:3/576y8k(1/4) AAS
数ヶ月厳格にやってます。まれにご飯を食べる事がある時血糖を測ってみる(趣味ですね)のですが、やはり耐糖能が落ちているようで血糖60台に落ちるまでだいぶ時間かかります
別に元の食事に戻していけば戻るものだろうと、気にせずにいて大丈夫ですよね?
35: 2016/04/01(金)20:49 ID:5k9oIbHW(7/10) AAS
60台てw
娯楽でやってるのでしたらぼちぼちリハビリで戻していってもよろしんでは?

食物繊維やレジスタントスターチのインクレチン分泌促進作用を積極的に利用しながら
ソフトランディングを狙ってください
いきなり白飯や白パンに挑戦するのはいかがなものかと危惧します
36: 2016/04/01(金)21:25 ID:3/576y8k(2/4) AAS
やはり危険な行為でしたか?オールRSデーを取り入れつつ戻してみます
あなた様の助言はいつもためになります
血糖値買うまでするのも半年前まではやるとは思ってませんでした
37: 2016/04/01(金)21:45 ID:5k9oIbHW(8/10) AAS
はい、癌摘出術後経過観察中などで高濃度ケトーシス維持する特段の目的がないなら
維持期はセミケトで必要十分、というのがここ最近のコンセンサス(>>13-16)ですね

血糖値80-70mg/dl(基準値下限)、βヒドロキシ酪酸濃度0.5〜1mmol/L程度であれば
栄養状態の良い反芻動物と同等のマイルドなケトーシスで、安全圏と考えられます

先住民族の食事で、常時高濃度ケトーシスという食文化圏はありません
マサイもanimal scarchや蜂蜜の摂取が意外に多く、イヌイットにいたっては(遺伝子変異の影響もあり)ノンケトです

DISRUPTING PALEO: INUIT AND MASAI ATE CARBS AND PREBIOTICS, PART 1
外部リンク[html]:freetheanimal.com
DISRUPTING PALEO: INUIT AND MASAI ATE CARBS AND PREBIOTICS, PART 2
外部リンク[html]:freetheanimal.com
省2
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