ミカサ「この長い髪を切る頃には」 (933レス)
ミカサ「この長い髪を切る頃には」 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/
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595: 進撃の名無し [] そろそろプールからあがった方がいいだろう。そう思い、時計を見上げた直後…… エレン「馬鹿! サシャ、こっちくんな! (ザバザバ)」 サシャ「ふははは! まてえええ! (ザバザバ)」 ドン☆ 水中で鬼ごっこのような物をしていたと思われるサシャとエレンがこっちに向かってきた。 エレン「ミカサ! どいてくれ! (ザバザバ)」 ミカサ「え? え?」 急に言われても困る。ちょっと、え……きゃ! ドン☆ むにゅ。 ミカサ「?!」 エレンとプールの中でぶつかった。 エレンの顔が、その……私の、胸に飛び込んできた?! エレン「ぶふっ!」 サシャ「はーははは! エレン、アウトー! タッチです! 次はエレンが鬼ですよ!」 エレンの背中にタッチして逃げ出すサシャ。 しかしこっちはそれどころではない。頭の中は、真っ白で。 エレン「くそおお……残り何分だ?!」 しかしエレンは私の胸に飛び込んできた事など気にしてないようで、残り時間を気にしている。 エレン「あと1分か! くそ、逆転してやる!」 エレンは私を放置して今度はコニーに向かって水中でダッシュしていった…。 アルミン「………」 クリスタ「だ、大丈夫? ミカサ…」 ミカサ「う、うん……大した事じゃないけど」 びっくりした。一瞬とはいえ、エレンが、その、胸に飛び込んできたのだから。 エレン自身は、ゲームに気を取られて気にしてないようだけど。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/595
596: 進撃の名無し [] エレン自身は、ゲームに気を取られて気にしてないようだけど。 エレンはコニーの背中にタッチしたようだ。直後、慌てて逃げている。 コニー「げえ?! 残り30秒かよ! かき氷、おごんのやだよ!」 ジャン「てめえが言い出したんだろうが! 負けた奴が全員分、おごるってな!」 なるほど。かき氷代をかけて水中鬼ごっこをしてたのか。 通りでエレンも必至になっている訳だ。 …………。 まだ、胸がドキドキしている。お、落ち着こう。 エレンは多分、気にしてない。私も気にしてはいけない。 ミカサ「さ、先にあがろう」 私は自分にそう言い聞かせながら、ゆっくりとプールから上がった。 頬が高揚しているのは、水に入ったせいだと、そう思う事にした。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/596
597: 進撃の名無し [sage] 夏と言えばプールだ! 海だ! ミカサだけスクール水着ですみません。 今度、新しい水着を着せてあげたい。何がいいかな? という訳で今回はここまで。続きはまた。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/597
598: 進撃の名無し [sage] 乙です 今日も楽しかったよ〜 水着かぁ やらしくない可憐で女の子らしいビキニ姿を見たいけど… きっと彼女は腹筋を気にするから、スカートの着いた淡い色合いのワンピースがいいな 首の後ろにリボンが着いて、胸元が綺麗に見えるタンキニなんか良くないかな? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/598
599: 進撃の名無し [sage] >>598 タンクトップ+ビキニ=タンキニ とみていいのかな? 初めて知りました。 今はいろんな水着がありますね。昔懐かしのハイレグは消えたけど…(笑) いろいろ見てみます。あざーっす。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/599
600: 進撃の名無し [] ジャン「くそ! ラスト10秒で逆転された……」 水中鬼ごっこの勝敗はジャンが負けたようだ。 最後の最後でコニーに捕まり、そのままタイムアウトになったようだ。 コニー「ごちになりやーす!」 サシャ「ごちでーす!」 10人分のかき氷代を渋々出しているジャンである。1個250円なので、2500円もの出費だ。 ミカサ「あの……ジャン……」 何だか可哀想だ。彼の昼飯代はパーになったのではなかろうか。 ミカサ「お、お昼はお弁当持ってきてるの?」 ジャン「いや、今日は持ってきてねえよ。昼は途中でパンでも買って部室で食おうと思ってたんだが…」 涙目のジャン、である。ますます可哀想だ。 ミカサ「…………」 お昼抜き、なのだろうか。それでは午後は持たないと思う。 でも私も余分なお金は持ってないし、お弁当も自分の分しか持ってきてない。 今日はプールを終えたらそのまま学校まで移動して、部室でお昼のつもりだった。 どうしようか。少しくらいなら分けてあげてもいいけど…。 と、その時、クリスタが、 クリスタ「おにぎりで良ければ、ジャンに1個分けてあげようか?」 ジャン「いいのか?」 クリスタ「いいよ。今日はお弁当持ってきてるし、何も腹に入れないのは辛いでしょ?」 その直後の、ライナーとアルミンの悲壮な顔に圧倒された。ちょっと引くくらいだった。 ジャン「わ、悪いな……」 ジャンが少し照れている。クリスタが先に行動を起こしたので、私も便乗する事にした。 ミカサ「ではおかずは私の物を後で分けてあげよう」 ジャン「え?!」 ミカサ「部室で一緒に食べよう、ジャン」 すると今度はエレンがこっちを睨んできた。 エレン「ぞれじゃ罰ゲームになんねえだろうが!」 ライナー「そ、そうだ! かえって得しているではないか!」 コニー「ジャンのくせに生意気だぞ!」 ジャン「うるせえよ! ゴチになった奴らが文句言うな!」 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/600
601: 進撃の名無し [sage] 乙です。 今回も楽しく拝見させていただきました。 皆さん水泳でこんなに泳げるなんてすごいですねー。距離もですが、泳げる種類もあまりない自分は憧れてしまいます。 あの、水着の上から短パン(ミニスカ?)みたいなのをはいているタイプのものがちょっぴり気になります。太ももの筋肉が一部隠されていて、足を曲げると少し見える感じの。アニさんとはまた違う筋肉のつき方してそうで、格好良さそうだなーと。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/601
602: 進撃の名無し [] ジャンが言い返している。尤もだと思った。 ブチブチ言ってたけど、ベルトルトとマルコが他のメンバーを宥めていた。 そして全員、午後はそれぞれの用事の為、解散し、私とエレンとジャンは演劇部の方に移動した。 お昼を食べてから、今日は衣装合わせのチェックから入る事になった。 ミカサ「お、おおおお………」 エレンが着る予定の衣装は、採寸して一から自分達で作ったそうだ。 ギリシャ神話に出てきそうな白い布をそれっぽく作ったドレスをエレンが着ている。 衣装班の技術に圧倒されるばかりである。私も裁縫はそれなりに出来るが、ここまで本格的な衣装は作ったことがない。 ペトラ「ちょっと緩めに作ってあるけど、大丈夫かな? 肩とか落ちない?」 エレン「丁度いいっすよ。問題ないです」 ペトラ「じゃあ今日は一日、このエンパイア・ドレスで過ごしてみて。足さばきに慣れて貰うわよ」 エレン「了解しました」 しかしすぐには慣れないのか、歩くだけでこけそうになるエレンだった。 エレン「うお? む、難しい…」 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/602
603: 進撃の名無し [sage] >>601 体育に力を入れている学校だと、 女子はマラソンでは10キロ、男子は20キロ走らされるとかざらに聞いてたので…。 (進学校は5キロくらいなのに倍走らされててびびった記憶がwww) しかもノルマこなせないと放課後居残り、とかも実際あるそうです。 (*ソースは某高校卒業生の話です) 進撃メンバーはこれくらいは余裕じゃなかろうかと思い、沢山泳がせました。 速い人は25mを15〜20秒くらいでいくそうですよ。 (あとクリスタみたいに膝で蹴ると労力の割に前に進まないです。ご注意をw) 水着は短パンスタイルも有りですかね? ちょっとボーイッシュな感じになりますが、いいかもですね。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/603
604: 進撃の名無し [] エレンが四苦八苦しているようだ。確かにこれだけ長いスカートだと私でも苦戦しそうだ。 ペトラ「このエンパイア・ドレスは結婚式のシーンで使うからあまり汚さないように気をつけてね」 エレン「え、あ……そっか。結婚式のシーンあるのか…」 エレンはジャンと結婚式の真似事をするという事態にげんなりしているようだ。 男同士だから仕方ないとはいえ、見ている分にはちょっと面白い。 ペトラ「ふふふ……その嫌そうな顔、いいわあ。実際の演技でも、二人はお互いに嫌そうに結婚するから好都合だわ」 エレン「政略結婚だから当然か…」 ジャン「だな……」 妙に納得する二人である。確かに、政略結婚ならそうなるだろう。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/604
605: 進撃の名無し [] ペトラ「今日はついでにメイクものせてみようか、エレン♪」 エレン「え? メイクもですか?」 ペトラ「いいじゃなーい。折角だしー。うふふふふ……美少女にさ・せ・て♪」 ペトラ先輩がノリノリだった。エレンが若干引いている。 しかし先輩命令なので渋々受け入れているようだ。 そして約1時間後…… ペトラ「もう、化粧のノリがいいのなんのって! エレン、素晴らしい逸材よ!」 出来上がった女装エレンに歓声が沸いた。 ミカサ「綺麗……」 ジャン「い、意外と悪くないな」 オルオ「お? うまく出来たな」 エルド「可愛いな」 グンタ「ペトラの化粧技術もうまいが……確かにいいな」 エレン「ま、まじっすか…?」 まだ鏡で自分の顔を見ていないエレンは汗を掻いている。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/605
606: 進撃の名無し [sage] 女装アルミンは公式ででたけど、エレンも負けてないと思うんだ。多分。 そんな訳で、美少女エレン完成です。 舞台上ではジャンエレです。腐っててすみません(笑)。 続きはまた。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/606
607: 進撃の名無し [] ペトラ「んじゃ、自分とご対面〜♪」 エレン「…………」 鏡で自分の顔を見ている。かあ〜っと赤くなってる。エレン、可愛い。 エレン「こ、これがオレなのか……なんかこそばゆい感じ何だが」 肩をプルプルしているエレンが可愛い。ああ、可愛い。 何度でも言おう。可愛い。大事な事なので3回言った。 ペトラ「うふふふ〜その初々しい反応いいわ〜オルオとは全然違うわね」 ペトラ「オルオの初女装の時は、ちょっとイラッとしたもんね」 オルオ「ふん……オレくらいになると、女装も難なくこなせるんだよ」 エルド「おばちゃん役、似合ってたもんな」 グンタ「ああ……あんなにおばちゃんが似合うとは思わなかったな」 どうやら過去にオルオ先輩も女装を経験しているようだ。 マーガレット「先輩、小道具大体完成したんですけど、こんな感じでいいですか?」 ペトラ「おおお、サンキュー! いい仕事してくれてるわね!」 マーガレット先輩が持ってきたのは舞台上で使う小道具だった。 マーガレット「立体機動装置ヴァージョン4.5ってところですかね」 大道具さんが腰にぶらさげるような感じで機械を腰に下げるらしい。 ミカサ「立体機動装置? とは一体…」 マーガレット「ええっと、タイ王子が独自に開発させている兵士用の機動力向上用の機械って感じかな。元々あった、古の機械、立体機動装置を更に独自に進化させたって設定なんだ」 ミカサ「古の機械、ですか……」 マーガレット「そうそう。この世界にはかつて、巨人と呼ばれる人類を食らう化け物がいたんだけど、それを人類が長い長い闘いののち、絶滅させたの。その時に使われたのがこの立体機動装置。巨人がいなくなってから、人類は次第に巨人の存在を忘れていった。だから、そんな古の機械に興味を示すタイ王子は周りから奇異な目で見られていたのね」 ミカサ「ほうほう…」 何だか面白そうな設定である。 マーガレット「そんなタイ王子に唯一、理解を示したのがこのヒロイン。レナよ。レナだけは、立体機動装置の存在を否定しなかった。そこから二人の愛が芽生え始めるのよねー」 キャッキャッと楽しそうである。 愛が芽生え始めるとの言葉にエレンがちょっとだけうっと呻いている。 ペトラ「今日はゆっくり時間があるから、出来てる分の衣装と小道具を合わせながら通し稽古しよっか」 と、ペトラ先輩の合図で私達は練習に入ることになった。 エレンとジャンの演技は前半は良かったが、後半になればなるほどダメ出しが多くなった。 それもその筈だ。初めの頃は喧嘩や諍いのシーンが多い。険悪な場面は違和感なく出来たが、後半は……その、こそばゆいシーンも出てくるのだ。 そういうシーンが出る度にエレンが吹き出して笑ってしまい、NGを連発してしまうのだ。 ペトラ「ちょっとちょっと、エレン。笑い過ぎよ!」 エレン「す、すみません……」 笑いたくなる気持ちも分かるけど、これでは先に進まない。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/607
608: 進撃の名無し [] ジャン「おい、エレン。お前真剣にやれよ」 エレン「分かってる。分かってるんだが、真剣にやればやるほど、くそ……」 何故、こんな状態になるかと言うと、ジャンが気障な台詞を吐くシーンがあるからだ。 ジャンは割と頑張ってそういうこそばゆいシーンもこなしているが…… いかんせん、それを受け取る側は、居たたまれない気持ちになるのだろう。 ペトラ「参ったわねーエレン、ジャンを愛せるように頑張ってよ」 エレン「無茶言わないで下さいよ。オレ、そっちの趣味はないですよ」 ペトラ「しょうがないなー…じゃあ、エレンとジャンは一回休憩して別のシーン、練習しようか」 とりあえず小休止である。エレンは肩をがっくり落としていた。 エレン「やっぱり男同士でラブシーンは無茶なんじゃないか?」 ジャン「演劇なんだからそういう事もあるだろ………多分」 オルオ「ああ、あるぞ。女同士の場合もあるしな。その辺は演技が問われる部分だな」 エルド「コツを言えば、相手を脳内で別の人間にすり替えるって手もあるぞ」 グンタ「ああ。相手役を本当に愛する必要はないからな。演技中は自分の好きな人を思い浮かべて重ねるってのも、手だ」 ジャン「…………」 エレン「そ、そうっすか」 先輩達にアドバイスを貰って複雑な表情の二人である。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/608
609: 進撃の名無し [] そんなこんなで今日のところは演技の調整をしつつ、部活動が終わった。 家に帰ってからも渋い表情のエレンである。 ミカサ「エレン、大丈夫?」 エレン「あ? あああ……」 ミカサ「やはり女性の役は難しいのだろうか」 エレン「いや、それ以前の問題だ。その………例え男役だったとしても、ラブシーンは難しいと思うぞ」 ミカサ「そうなの?」 エレン「ああ。なんか、こう、分かってるんだが、誤魔化したくなるんだよ。むずむずしてさ」 ミカサ「つまり、そういう空気その物が苦手なのね」 エレン「言ってしまえばそういう事だ」 ミカサ「…………」 だったらそれはもう、慣れるしかないと思う。 なので覚えている台本のワンシーンを再現してみる。 ミカサ『レナは私の妻だ。例え兄上であろうと、譲る気はない。レナを返して頂きたい!』 エレン「!」 ミカサ『レナ、大丈夫か。何もされなかったか』 エレン「………」 ミカサ『良かった。本当に……』 エレン「や、やめろ。そのシーンが一番、こそばゆいだろうが!」 エレンが照れている。ふふふ。面白い。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/609
610: 進撃の名無し [] ミカサ「エレンが慣れるまで、私がタイ王子の代役をやっても良い」 エレン「やめろ! おま、ヒロインは嫌でヒーロー役はやるって本末転倒だろうが!」 ミカサ「練習は全然平気。本番で舞台上にあがるのが嫌なだけ」 エレン「この我儘が!」 エレンが真っ赤になって抗議している。 エレン「大体なあ、ペトラ先輩のイメージだとミカサの方が近かったんだぞ。オレの方がある意味、代役だろうが! だったらミカサがオレに見本を見せるべきなんじゃねえのか?!」 ミカサ「そう? でも棒読みだとオルオ先輩には言われた」 エレン「いや、それは皆が見てたからだろ? オレの前だけなら、自然に出来るかもしれないだろ」 そう言わればそうかもしれない。 ミカサ「では、練習で私がレナ王女、エレンがタイ王子の方をやってみる?」 エレン「おう、いいぞ」 キャスティングを交替しての演技練習を試しにやってみる事にした。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/610
611: 進撃の名無し [] 躓きやすいシーンを重点的にピックアップしてみる。 ミカサ『また、徹夜されたのですか? タイ様』 エレン『あ、ああ……すまない。ついつい、研究の手を止められなくてね』 ミカサ『以前から気になっていたのですが……一体何の研究をされているのですか?』 エレン『ん……女性にはあまり興味のない代物だよ。機械いじりだ』 ミカサ『まあ! 一体、どんな機械をいじっているのですか?』 エレン『…………興味があるのかい?』 ミカサ『ぜひ! 見せて下さい。私にも』 機械がここにないので、ティッシュ箱を代わりにする。 ミカサ『これは……見たことのない装置です。これは一体……』 エレン『だろうね。これは大昔、兵士が使っていたと言われる「立体機動装置」の原型だ』 エレン『その昔、人間は巨人と呼ばれる怪物に支配されていた時代があった』 エレン『それを絶滅させる為に人類が開発した装置、それがこの「立体機動装置」だ』 エレン『我が国に一つだけ残された、その原型がそれだ』 エレン『もう錆びている部分が殆どで、動力源も残っていないが、その構造自体は理解出来た』 エレン『だからそれを原型にして、もう少し軽量化して、長時間使える物を作れないかと思って、独自に研究していたんだ』 エレン『………まあ、何の為にやってるんだ、と突っ込まれたら「趣味だ」としか言えないんだけど』 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/611
612: 進撃の名無し [] ミカサ『まあ……なんてロマンチックな研究! それなら是非、私にも手伝わせて下さい』 エレン『え?』 ミカサ『私、機械をいじるのは得意なんです! こう見えても、工作が得意なんですよ!』 エレン『し、しかし……』 ミカサ『着替えてきます! ああもう、こんなヒラヒラした服とはおさらばよ! うふふふ♪』 エレン『ちょ、ちょっと待ってくれ、レナ! その……気持ちは有難いが、知識のない人にあまり研究室に出入りされてもらっては……』 エレンが私の手を引っ張る。部屋を出ていこうとするのを止める。 ここで初めての、まともな接触だ。今までは虫を触るような接触しかしてきていない。 ぎゅっと、手を握られてしまう。その一瞬、お互いに照れる。 そのシーンを何度もNGを出してしまった。エレンの表情を見ると…… ミカサ『!』 困ったような、照れくさいような、微妙な表情を目の当たりにして釣られる。 暫くの間、お互いに無言になって、ちょっとだけ俯いて。 我に返って、手を放す。 その直後、母の声が聞こえた。夕飯らしい。 ミカサ「ど、どうだっただろうか?」 エレン「あ、ああ…なんか、参考になったかも」 エレンが照れている。良かった。それなら成功だ。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/612
613: 進撃の名無し [] エレン「あ、ありがとうな、ミカサ。おかげでヒロインのイメージがようやく掴めたかもしれん」 ミカサ「ほ、本当?」 エレン「あ、ああ……多分、な」 エレンの役に立てたのなら、それは何よりだ。 エレンと一緒に下に降りる。夕飯を食べて、また空いた時間に一緒に練習した。 その際に、エレンから頼まれたのが、 エレン「ミカサ、家にいる間だけでいいんだが、ロングスカートを貸してくれねえか」 ミカサ「え? 着るの?」 エレン「ああ。前半だけとはいえ、ロングスカートで演技するからな。慣れておかねえと、こけたら怖いし」 レナ王女は前半はロングスカート、後半はツナギでいる事が多い。 確かに慣れておいた方がいいかもしれない。腰ゴムタイプのロングスカートならエレンでも着れるだろう。 という訳で、それから暫くはエレンは自宅にいる間だけロングスカート生活になった。 そしてそれを切欠に、エレンからやたら見つめられる機会が増えた気がした。 理由を聞いても「内緒」としか言ってくれない。理不尽だ。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/613
614: 進撃の名無し [] そんなこんなで部活と授業とあっという間に時間が過ぎて、期末テストの時期になった。 期末テストは7月14日、15日、16日。終業式は19日。 その後はいよいよ、夏休みに突入する。 夏休みと言えば、海だ。そう言えばサシャがやたら「海! 海!」とテスト後に連呼していたが…。 イアン「残念、サシャ・ブラウス、コニー、スプリンガー。二人は赤点の数が多いから夏休み、補習決定だ」 サシャ「げげ!」 コニー「まじっすか!」 イアン「まじだ。いくらうちが学力緩めの学校とはいえ、平均点の半分以下の奴らを進級はさせられん。みっちり教えてやるぞ」 サシャ「そんなあ……」 コニー「まじかよ〜」 期末テストの返却時、二人が同時にがっくりしていた。 イアン「特に二人は現国の成績が一番悪いみたいだな。たまには読書もしろよ?」 サシャ「うひい……」 コニー「漫画なら読むけどなあ」 すっかり落ち込んでいる二人である。 休み時間になると、クリスタがサシャに言った。 クリスタ「海はどうする? 夏休みの補習ってどれくらいあるの?」 サシャ「うう…一週間くらいですかね」 クリスタ「じゃあ、海はその後だね。頑張ってね、二人とも」 コニー「くそー……補習のせいで、部活の方もいけねー」 勉強はやれる時にやるべきである例である。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/6689/1388735631/614
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