ミカサ「この長い髪を切る頃には」 (933レス)
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895: 2014/04/30(水)17:46 ID:FyaKheRQ0(8/15) AAS
場転。王宮内。夜のパーティー。

レナ(エレン)『……どういう風の吹き回しですか? あんなに嫌がっていたのに』

タイ王子(ジャン)『聞かないでくれ。とにかく、今夜だけは出る事にしたんだ』

レナ(エレン)『? はあ……』

はてなが浮かんだままのレナ(エレン)。

そして次から次へやってくる来賓の挨拶。それをにこやかに答えて対応するレナ(エレン)。

タイ王子(ジャン)の方はそっぽを向いて遠巻きにしている。

来賓1(マーガレット)『お初にお目にかかります。私、一度、レナ様とタイ王子様とずっとお会いしたかったのですわ。最近、なかなか顔をお見せ頂けなくて、とても残念でしたから余計に、今日という日を喜びに感じますわ』

レナ(エレン)『ありがとうございます。ずっと席を外していて申し訳なかったわ。いろいろ諸事情がありまして』

来賓1(マーガレット)『いえいえ、分かっていますのよ。新婚ですものね。みなまで、察しておりますわ。うふふふふ』

レナ(エレン)『?』

来賓1(マーガレット)『早く第一子の御子がお生まれになられると、きっと両国の陛下もお喜びになられると思いますわ。うふふ』

レナ(エレン)『え……っと……』

ここでようやく事情を察したレナ(エレン)。赤くなってタイ王子(ジャン)に視線を送って確認する。

タイ王子(ジャン)は微妙な顔をして頷いていた。

レナ(エレン)『そ、それは御神が決める事ですので……おほほほほ』

と、愛想笑いでかわして逃げるレナ(エレン)だった。

そんなレナ(エレン)を遠くから眺める召使い(エーレン)。

そこには明らかに思慕の念が混ざっていた。
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