ここだけファンタジー世界汎用スレPart33 (1000レス)
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(1): ナスカンディア@翼人 2013/06/15(土)01:40 ID:ShzWSxC.(1/6) AAS
湿った木々が軋む船内の中に、足音が一人分。
向かっているのは、ヤロスラヴァさんのお部屋、兼、病室。
でも、その足取りは重い。お見舞いをしなければ、とは思っているのだけれど、なにを話せば良いものか。
まさか、そんな弱い身体で長期間の航海ができるとでも? だなんて、言うわけにはいかないし。

「……はぁ」

迷っているうちに、そのお部屋の前までたどり着いた。
前に立ち、はぁ、と息を吐く。来てしまったのならば、しょうがないか。
なにか適当な雑談をして、さっさと帰ってしまおう。なにか、ヘンなことを言う前に。

軽く丸めた手を挙げて、木製のドアを叩く。
コンッと、一度だけ叩いて、躊躇し、うつむき、やめようかな、なんて小さく呟き。
省3
938
(1): ヤロスラヴァ@海賊魔術師 2013/06/15(土)01:47 ID:ifaLFhNI(1/6) AAS
>>937
「ナスカンディアさん、ですか?」
その願望とは裏腹に、部屋の主の声が返ってきた。
返ってきてしまったというべきか。

「どうぞ、あいていますよ」
部屋に招き入れられる。さて、どう応対すればいいのやら。
彼女なりにがんばってはいる。いるのだが、ナスカンディアの目からはどうにも不足気味。
そしてこの虚弱な体である。

とりあえず部屋に入ると、なにやらノートのようなものをとっている。
少し見ると、書かれているのは彼女に教えた船体の壁の修理法。
省1
939
(1): ナスカンディア@翼人 2013/06/15(土)02:04 ID:ShzWSxC.(2/6) AAS
>>938

この時間、いないわけがないか。でもこうして挨拶した手前、そのまま帰るわけにはいかない。
お邪魔します、とドアノブを捻って、室内へと。

「……あれ?」

入って早速、手記に何かを書いている姿が見えて、素っ頓狂な声を漏らしてしまう。
歩み寄り、ひょこり、とそれを覗き込む。書かれているのは、修理方法。
確かに少し前に、手取り足取り教えた物だけれど。

「頑張ってますね」
省7
940
(1): ヤロスラヴァ@海賊魔術師 2013/06/15(土)02:10 ID:ifaLFhNI(2/6) AAS
>>939
「忘れることがないように、書き留めているんです。
 しっかりと船員として、役にたつようになりたいですから」
まじめ、ひたむき。まさに彼女はその言葉に当てはまるだろう。
すべてを書き留め、学習を怠らない。すべては少しでも役に立つため。
もともと水と親和性も高かったので、少しくらいなら風も読めるようになってきた。

「あ、ご、ごめんなさい。
 これでいいと思って書いていたのですが……」
癖でペンが走ったか、それとも記述を間違えたか。
他に間違いはないだろうかと、ナスカンディアにチェックを入れてもらう。
省5
941
(1): ナスカンディア@翼人 2013/06/15(土)02:17 ID:ShzWSxC.(3/6) AAS
>>940

「そうですか」

まずは手記のチェック。間違っていたところは、ササッと修正を書き加える。
といっても、それほど修正する部分は多くはない。
むしろ、思った以上に少ないぐらい。教えた身としては、嬉しいのだけれど。

その為に、ヤロスラヴァさんのお話は一度は聞き流してしまう。
書かれていた全てのチェックを終えて、よしっ、と一人で納得して。

「……しかし、ホントに治るのですか?」
省7
942
(1): ヤロスラヴァ@海賊魔術師 2013/06/15(土)02:23 ID:ifaLFhNI(3/6) AAS
>>941
「あ、ありがとうございます。
 どうしてもわからないところや、聞きそびれてしまった部分もありますから」
とはいえ、ナスカンディアの想像より遥かに少ない添削の数。
縄の時もそうだが、飲み込みも早いようだ。

「お医者様は、治ると言ってくれました。
 ただ、魔力の抵抗が予想されるので、途中は苦しくなるときもあると」
意思を持つ魔力。もちろんそんなものはないはずだ。
ただ、彼女の話では明確に彼女の制御を魔力が拒んでいるようにも聞こえる。

「わぁ……ぜひ行ってみたいです。私、ずっと里にいたので外の世界をほとんど知らないんです。
省5
943
(1): ナスカンディア@翼人 2013/06/15(土)02:37 ID:ShzWSxC.(4/6) AAS
>>942

「もちろんです!」

旅は好きだし、この海賊の誰よりも色んな場所を飛び回ってきた自信がある。
今はこうして船に乗ってるけれど、ホントは空が私の縄張りなのだから。
華国とか、誰も行ったことがないんじゃないかな。私は行ったことがある。楽しかった。

「例えば、そうですね……」

腕を組んで、少しばかり考え込み。
省9
944
(1): ヤロスラヴァ@海賊魔術師 2013/06/15(土)02:43 ID:ifaLFhNI(4/6) AAS
>>943
「山の上に炎がたぎっているのですか……
 私は水のあるところばかり見ていましたから、そう言うものも新鮮でいいかもしれませんね」
水の化身が火口を探検する。
アンバランスきわまるが、それがいいのかもしれない。

「海蛇ならこの前の依頼で見ましたね。
 すごく大きくて、まともに相手はしたくないですね」
そうして、おしゃべりが弾む。
おしゃべりの間に、ナスカンディアがまじめな顔になった。
内容は、はじめて会った時のこと。
省8
945
(1): ナスカンディア@翼人 2013/06/15(土)03:07 ID:ShzWSxC.(5/6) AAS
>>944

「正直、ね?」

肩の力を抜いて、ふぅ、と短く息を吐き。

「私は、ここの海賊さんたちの皆を、まだ仲間なんだって思うことが、できないんです。
 だからと言って敵ではありませんが……その、なんというか―――……」

しどろもどろに、言葉を淀ませ、うつむく。
十五才の私は、そろそろ寿命だから、悲しませないために、仲間になってはいけないって。
そう、どこか思っていた。だから、ちょっと皆から距離を置いた。
省6
946
(1): ヤロスラヴァ@海賊魔術師 2013/06/15(土)03:15 ID:ifaLFhNI(5/6) AAS
>>945
「まだ、完全に打ち解けられないんですね。
 ……わかります。私もウンディーネの里で、よく一人ぼっちになっていましたから。
 体が弱くて、遊べなくて……貴方の感じてる感情とは違うかもしれませんけど、打ち解けない苦しみはわかりますから」
自分で打ち解けることを禁じているとは露ほどにも思わない。
どこか間違った、けれどまっすぐな感情。

「大丈夫ですよ、みんないい人ばかりです。だからあせらないで。
 私も、お話していて、いろんなことを教えてもらって、すごく楽しいですから」
少しずつでも歩み寄れる、この少女は本気でそう思っていた。

「海図ですか。私もいっぱい勉強することがありますから、ですから……
省8
947
(1): ナスカンディア@翼人 2013/06/15(土)03:27 ID:ShzWSxC.(6/6) AAS
>>946

「……え?」

いや、まさか一緒に寝ようと言われるだなんて。
そもそも寝るときは、大きな純白の翼で、全身を包み込むように丸めてしまう癖がある。
でも、ここでイヤだ、だなんて言うとアレだし。

どうしようか、と一人で葛藤して、諦めた。
どうせだから、ヤロスラヴァさんも羽の中にくるんでしまおう。ちょっと暑いかも知れないけれど。

「そ、そうですね……そ、それじゃあ、一緒に?
 自前の羽毛布団はあるのですけれど……あ、暑かったら、ゴメンなさいね!」
省6
948: ヤロスラヴァ@海賊魔術師 2013/06/15(土)03:31 ID:ifaLFhNI(6/6) AAS
>>947
ふたりでそのままベッドの中へ。

とっくん、とっくん……
ナスカンディアが夢の世界へ旅立つ前に、聞こえた少女の心音。
弱弱しいが、決意に満ちた、そんな音だった。

翼で包まれるのに反応し、手をナスカンディアの背に回す。
「大丈夫です、暖かくて……なんだか安心できます」
こちらもすぐにまどろんでしまう。

ふたりが夢の世界へ落ちる直前
「何か困ったことがあったら、言ってください。
省5
949
(2): リオンハルト@魔術師 2013/06/16(日)22:45 ID:ow1wtXPU(1/3) AAS
【町外れ川沿いの休み場】
 白髪で姿勢の悪い壮年男性が大きなマネキンを動かして遊んでいる。
 二股に割れたとんがり帽子の舌には目鼻が描かれているだけで彫刻はされていない。
 高さ2.5mくらいの人形で道化のような服装だ。中々器用にナイフジャグリングをしている。
「精度は悪くないんですけれどねぇ。」
950
(2): ロイ@元兵士◆mURoET.VKw 2013/06/16(日)22:58 ID:BOceVyCY(1/3) AAS
>>949
向こうから人が歩いてくる 釣竿とバスケット ついでに腰には木を編んだ籠を括りつけて
夕方に第二汎用でやった釣りの帰りだそうです

「誰かと思えばロリコン旦那じゃないか そのでっかい人形はなんだい? 腕から聖ジョルジュの剣でもだすつもりかい?」

いっつぁからくりサーカス
951
(2): リヒト/シェルム@剣士/黒い仔犬 2013/06/16(日)23:04 ID:qUgLowmE(1/3) AAS
>>949-950
「〜♪」

川沿いを、ぷらぷらと歩いている若者がいた。
彼は特に何をするわけでもなく、川の方を見ながら足下の黒犬とともに行く。

と、その犬が突然鳴き声とともに走りだす。

「おい!」

声を掛けて、慌てて犬を追う彼は、やがて前方に不思議な光景を見た。
巨大な人形を操る、男の姿だった。
省4
952
(2): リオンハルト@魔術師 2013/06/16(日)23:12 ID:ow1wtXPU(2/3) AAS
>>950
「おや、こんばんは。
 開口一番にえらくご挨拶だね。君は夜釣りかい?」

 術者リオンハルトの集中力が途切れると人形が四つん這いになる。
「ははは、これはまだギミックを内包できる段階まで出来上がってないよ。
 まだまだ課題だらけの試作品だ。パワーも無いし、丈夫でもない。
 ようやく増量させても立たせられるようになった改良品だが実戦には使えないな。」
 特に太いコイルを引くとマネキンの中からガラゴロと何かが回る音がする。

 懸糸傀儡にもロマサガ2のあれにもまだまだ及ばない

>>951
省5
953
(2): ロイ@元兵士◆mURoET.VKw 2013/06/16(日)23:23 ID:BOceVyCY(2/3) AAS
>>951
「YO 今日も大した忠犬っぷりだなシェルム」
吼えるシェルムの頭を撫でようとします

「あぁ服屋の親父だよ 名前はリオンハルトって言ったっけ?
 まぁ害はないから安心してよ」

>>952
「いや 釣りの帰りだ」
というか夜だったのか

「その口ぶりからすると・・・いずれは戦闘用にするつもりか
 素人考えだガ 鎧でも着せれば耐久度が上がると思うぞ?」
省1
954
(2): リヒト/シェルム@剣士/黒い仔犬 2013/06/16(日)23:26 ID:qUgLowmE(2/3) AAS
>>952
「俺は夜の散歩。
そういうアンタこそ、こんな夜中にそんなもの動かして……」

と、そこで人形を見る。

「何やってんだ?
ロイの知り合いってなら、犯罪行為とかじゃあねーだろうけど」

犬は、そう言われると耳を垂れさせて、迷うように男とリヒトを見比べる。
が、結局大人しくなった。

>>953
シェルムが撫でられたのは、大人しくなった後でした。
省3
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(2): リオンハルト@魔術師 2013/06/16(日)23:39 ID:ow1wtXPU(3/3) AAS
>>953
「ほほう、釣果は?」
 夕暮れ時かもしれないし夜かもしれない。
 少し夢中になりすぎたか今が何時かは判らない。

「あまり重くし過ぎると動けなくなってしまうよ。
 単純に動力を強い物に変えられれば良いのだが…、
 今ははずみ車をこの太いコイルで巻いて動力にしている。」
 中から聞こえるのは重い円盤が回っている音らしい。
 その回転を別の歯車等で拾って動力としている。
「ふむ…しかし金属製にできる部分ならありそうだね。
省10
956
(2): ロイ@元兵士◆mURoET.VKw 2013/06/16(日)23:47 ID:BOceVyCY(3/3) AAS
>>954
「それは俺も知らん ただ昔は傭兵やってたとかって聞いたことがあるけどね」

シェルムを撫でるのをやめてリヒトに言う
そしてリオンハルトの話を聞いて

「魔術を使用するときのガーディアンだってさ こんなのが控えていたら魔術士に襲い掛かるのも大変そうだ
 リヒトンならこういうのを相手にするときはどう攻める?」

>>955
「マスが1匹 ボウズよりはマシって感じ」
余り芳しくない釣果に苦笑する

「金属製は戦闘用にするには手っ取り早いかもね 然し結構複雑な回路を使ってるんじゃないの?
省1
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