SSスレ(萌え)8 (188レス)
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136: 竜神様の中の人 2013/02/16(土)23:27 ID:xVyd9URs0(4/10) AAS
「では、こちらは測量を始めます。
 神堂大尉。測量班はナブレスの屋敷に滞在させてもらって問題ありませんか?」

「大丈夫です。山高大佐」

 測量艦筑紫特務艦長である山高松次郎大佐は、ずっと現場一本の海の男である。
 しかも軍艦だけでなく今回の筑紫みたいな軍艦以外の船の経歴も長く、前職は給炭艦(病院設備つき)室戸だったりするので仕事がはやい。
 後で聞いた話だが、今回の航海において治癒魔法が使えるからと軽視していた黒長耳族を叱りつけて、大淀に医者と看護婦を載せたのは山高大佐の功績だとか。
 で、大淀艦長である富岡大佐との関係が悪くなっていないあたりで山高大佐の才能はわかろうというもの。

「谷浦大尉。
 竜州軍製90式四脚歩行砲試作二型の具体的な実験は?」

 陸戦隊を率いる谷浦英男大尉は、辰馬の言葉に顔を横に背けた。
 あ、なんか地雷を踏んだ。
 なお、この実験そのものが実は陸軍考案の兵器に黒長耳族を抱える海軍が食いついたというもので、これの代償というかたちで森のピクニックはこうやって助けの手を差し伸べられたとかなんとか。

「考案者の前田繁治整備兵と操縦者のベルカが大淀に乗って最終調整をしているのですが‥‥‥」

「ですが・・・・・・?」

「酔うそうです。派手に。
 それに、戦車と比べたら遅い」

 当たり前である。
 四足で歩くということは、安定性が増すが同時に移動時の縦横の揺れが激しくなる事を意味する。
 もちろん、魔法でなんとかなるにはなるのだが、当たり前のように制御を魔法で行っている90式四脚歩行砲試作二型においてそれに魔法を振り分けたら他の所が足りなくなる事もある訳で。
 ならば、何で持ってきたかというと、バートン大公領にはったりかますのにちょうどいいものであったという裏事情が。が。 

「地図と航空写真を見る限りでは、運用に適しているとは言い難いが、使わないといけないのだろう?」

「ご推察の通りで。
 とりあえずあれならば、オークの棍棒で殴られても凹むだけで済みますから。
 陸戦隊はナブレスの邸宅に?」

「そこに合同司令部を置きたいがよろしいか?」

「結構です」

 かくして、陸海軍双方がナブレスに揃った翌日、物資輸送に携わっていた九七式飛行艇が砦から攻撃を受けて消息を断つという報告が飛び込むまでつかの間の休息を楽しむ事になる。

帝国の竜神様 バイオハザードなネタ話 10
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