☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説第100話 (1000レス)
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(1): ぬるぽ◆6W0if5Z1HY 2009/11/11(水)12:43 ID:ulM/FgM2(1/10) AAS
予告どおり、残りを手早く片付けますか
871: リリカルマジカル泣けよおめーら(´;ω;`) 後編◆6W0if5Z1HY 2009/11/11(水)12:44 ID:ulM/FgM2(2/10) AAS
 夕方になって目が覚めたときには、だいぶ気分がよくなっていた。
熱を測ってみると、37℃代まで下がっていた。思ったより早く治りそうだった。
次の日は(当たり前だが)学校を休んでしっかりと休養に当てる。
昼前には熱もすっかり下がったので、昼食はベッドから起きて食べることにした。

「あ、あの……」
「?」

 食後のお茶(もちろん砂糖入り)を飲んでいるリンディに、恐る恐るフェイトが声を掛けた。

「なにかしら?」

 昨日、うとうととまどろんで夢見心地でいたとき、自分で何を言ったかフェイトは憶えていた。
しかし、それが果たして現実世界でだったのか、それとも夢の世界だったのか。
省14
872: リリカルマジカル泣けよおめーら(´;ω;`) 後編◆6W0if5Z1HY 2009/11/11(水)12:45 ID:ulM/FgM2(3/10) AAS
 その日の夜も、次の日の朝も、結局リンディは何も言ってこなかった。
いつもと何も変わらなく、普通に接してくるだけ。
だからもう、あれはやっぱり夢だったのだとフェイトは思っていた。

「はー、やっとお昼ー!」
「わたしも、お腹減ったー」
「さ、早く食べよう」

 午前の授業が終わり、お弁当の時間である。フェイト・なのは・アリサ・すずかはいつも一緒だ。
机をガタガタ移動させて四角に結合させる。
フェイトがお弁当を包んでいたハンカチをほどくと、お弁当箱の下に紙が入っていた。

(何、コレ……?)
省11
873: リリカルマジカル泣けよおめーら(´;ω;`) 後編◆6W0if5Z1HY 2009/11/11(水)12:46 ID:ulM/FgM2(4/10) AAS
フェイトさんへ

突然こんなことをしておどろかせてしまったかしら?
でも、これが私の気持ちをあなたに伝える一番の方法だと思うので、こうします。

まず、フェイトさんにあやまらなくてはいけません。
今回の養子縁組の話で、いやな噂が管理局内に流れているのは私も知っていました。
私はあなたにあえて何も言わなかった。
何か言えば、あなたがかえって傷つくかもしれないと思ったからです。
でも、そのことが逆にあなたを傷つけてしまったようね。
あなたの気持ちをわかってあげられなかった、本当にごめんなさい。

あなたをウチの子にしたい理由は、あなたに幸せになってもらいたいからです。
省18
874: リリカルマジカル泣けよおめーら(´;ω;`) 後編◆6W0if5Z1HY 2009/11/11(水)12:47 ID:ulM/FgM2(5/10) AAS
「…………」

 全てを読み終えた後、フェイトは言葉が出なかった。

「…っ……うっ、ひくっ……」

 代わりに出たのは、嗚咽だった。
リンディは自分のことをこんなに考えて、ただ純粋に心配してくれているのに……。
なのに、自分は一体何を考えていたのだろう……。
身体中から力が抜け、フェイトはその場に崩れ落ちた。溢れ出す涙を、止められなかった。

「……うっ……うわああ、ああああぁぁぁ……」
省6
875: リリカルマジカル泣けよおめーら(´;ω;`) 後編◆6W0if5Z1HY 2009/11/11(水)12:48 ID:ulM/FgM2(6/10) AAS
 その日、フェイトは一つの決意を胸に、帰路に着いた。

「た……ただいま」
「あら。おかえりなさい、フェイトさん。身体は大丈夫?」

 フェイトが手紙を読んでどんな反応をするか、実はリンディは内心気が気ではなかったのだが、
努めていつものように振舞った。

「はい、大丈夫です。り、リンディさん……」
「なーに?」
「あの……お弁当、とっても美味しかったです。ありがとうございました」
「はい、どういたしまして」

 ああ、違う違う、自分が言うべきことはこんなことではない。
省19
876: リリカルマジカル泣けよおめーら(´;ω;`) 後編◆6W0if5Z1HY 2009/11/11(水)12:50 ID:ulM/FgM2(7/10) AAS
 6年後――。

 中学校を卒業したフェイトは、魔法の才能を生かして管理局の仕事に専念することにした。
高町なのはと、『闇の書事件』を機に知り合った八神はやても一緒だ。
3月下旬。数年間慣れ親しんだ海鳴の町とお別れする日が、とうとう訪れた。
海鳴臨海公園から転送魔法で管理局に向かうことになっている。
公園には、高町家の家族やアリサ、すずかが見送りに来てくれた。

「なのは達、いろんな意味でこの世界の人じゃなくなるのねー」
「にゃははは……」

などと言っているなのはとアリサの横で、フェイトはリンディと話していた。
少し前にリンディはアースラ艦長の座を退き、地上職へと転向している。
省28
877: リリカルマジカル泣けよおめーら(´;ω;`) 後編◆6W0if5Z1HY 2009/11/11(水)12:51 ID:ulM/FgM2(8/10) AAS
 言おうかどうか、一瞬迷った。でも、今、言わなきゃ、言わなくてはいけない。
次には、どんな言葉で何て言えばいいのか、迷った。それでも懸命に、フェイトは言葉を紡ぐ。
込み上げる気持ちを抑えられない。じわっと涙が溢れてポロポロと零れていくのがわかった。

「あの、私っ、……母さんの子になれて……本当に、幸せでした……」

 どんなに感謝しても感謝しつくせない恩というものが、この世の中にはある、とフェイトは思う。
自分の人生の中で、これだけは絶対に忘れてはいけないことなのだ。
リンディの手をしっかり握り直し、深々と頭を下げる。
自分の思いの全てを込めて、フェイトは感謝の言葉を口にした。

「……本当に……ありがとう、ございました……」

 嗚咽しながらだったけど、平凡すぎる言葉だったけど、でもこれがフェイトの精一杯の言葉だ。
省13
878: リリカルマジカル泣けよおめーら(´;ω;`) 後編◆6W0if5Z1HY 2009/11/11(水)12:53 ID:ulM/FgM2(9/10) AAS
 さらに数年、時は流れ――フェイトは執務官として立派に管理局で働いていた。
様々な事件解決にあたる一方、フェイトは身寄りのなくなった子供達の面倒を積極的に見ていた。
かつての不幸だった自分のような存在を、一人でも減らしたかったのだ。
事件・事故で肉親を亡くした者、親や仲間に見捨てられた者など……境遇は様々である。

「あ、きたきた。フェイトさーん!」
「こっちですよー!」

 フェイトの姿を見つけてぱっと笑顔になった二人の子供。
赤い髪の利発そうな少年は、エリオ・モンディアル。 
どこかふわっとしたピンク髪の少女は、キャロ・ル・ルシエ。
わけあって、今はフェイトが面倒を見ている二人の子供である。
省11
879: ぬるぽ◆6W0if5Z1HY 2009/11/11(水)12:54 ID:ulM/FgM2(10/10) AAS
今年はこれで終了、よいお年を。
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