('A`)シャーロック・ドクオのようです (674レス)
上下前次1-新
492: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)03:59 ID:pFdVep2A0(25/169) AAS
( ´∀`)「それにしても、君が現役に復帰してくれれば、一番助かるんだモナ」
('∀`)「俺はこのまま探偵を続けますよ。犯罪捜査は、何より好きですけどね」
( ´∀`)「君のような新人が入ってきてくれることを願うモナ」
ふとドクオの脳内に、ある人物が浮かぶ。
('A`)「俺より能力と経験があって、見識も広い人がいるじゃないですか」
省1
493: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)03:59 ID:pFdVep2A0(26/169) AAS
(;'A`)「え、誰って。じぃちゃん……」
(;´∀`)「……それは最終手段だモナ。この前、あの方が警視庁に訪れた時は、
職員全員整列させられて、その後大変なことになったモナ……」
ワカンナイデスは、数年間ドクオと仕事をしていたが、
ドクオの親族ついての話は、これっぽっちも聞いたことがなかった。
そして唐突に、こんな質問をする。
(><)「え、じぃちゃん!ドクオさんのじぃちゃんってどんな人なんです!?」
494: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)03:59 ID:pFdVep2A0(27/169) AAS
(;'A`)「あー……」
(;´∀`)「……」
沈黙する二人。
一体どうしたというのだろう。
普段から涼しげな顔のモナー警部でさえ、額に汗を浮かべていた。
ワカンナイデスは、場の空気を読まずに続ける。
(><)「きっとドクオさんの家族だから、とんでもない変態に決まってるんです!」
省3
495: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:00 ID:pFdVep2A0(28/169) AAS
指示されたモナー警部は、慌てて事務所の玄関のドアを開け、外の様子を確認し始める。
部屋にいたドクオは、事務所の中にあるタンス、クローゼット、机の下、
果ては隣の部屋のキッチンの収納や、カーペットの裏までも探りだした。
(;><)「何してるんです?」
(;´∀`)「外は大丈夫そうだモナ……」
(;'A`)「室内も大丈夫でした、はぁ」
(;><)「どういうことなんです?」
496: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:00 ID:pFdVep2A0(29/169) AAS
やっと落ち着いてきた二人は、顔を見合わせて沈黙する。
その後、モナー警部が息を殺した、小さな声で喋り出す。
(;´∀`)「あの方は噂話とか、秘密を語ってる時とかに、タンスから飛び出してきて、
『全部聞いてましたー。何のつもりじゃ!?』みたいな感じの人なんだモナ」
(;'A`)「お前、殺されたくなかったら口閉じとけ、口」
(;><)「……一体どんな人だっていうんです」
497: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:00 ID:pFdVep2A0(30/169) AAS
三人は、ゼェゼェ言いながら胸を撫で下ろしていると、
玄関の方に、一人の女性が立っていることに気付いた。
(;゚ー゚)「あ、お邪魔でしたかね……?」
白いワンピースを着た、ショートカットの若い女性。
ダークブラウンのしなやかな髪。二十代半ばくらいの年齢だろうか。
三人のバタバタした様子を見て、キョトンと立ち尽くしている。
('A`)「あ、お客さん。今ねー、うちの探偵事務所、休業中なんですよ。
依頼によっては受け付けてるんですけどね。どうしようもない場合とか」
(;´∀`)(また面白そうな事件じゃなかったら、追い返す気だモナ……)
省2
498: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:01 ID:pFdVep2A0(31/169) AAS
(><)「Hey Hey 綺麗な御嬢さん。うちの探偵事務所はビューティフル・レイディの場合、
依頼料の特別割引を設けているんです!さぁ、そのソファに腰かけて欲しいんです」
(;'A`)「……おいおい。まぁ、取り敢えずお話くらいは聞きましょうか」
(;´∀`)「それじゃ、私は邪魔そうなんでこの辺で失礼するモナー。
(二人ともこんなんじゃ、事務所が繁盛しないのも無理ないモナ……)」
('A`)ノシ「お疲れです、モナーさん」
(><)ノシ「また来てほしいんです!」
省2
499: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:01 ID:pFdVep2A0(32/169) AAS
AA省
500: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:02 ID:pFdVep2A0(33/169) AAS
(*゚ー゚)「自己紹介が遅れました。私は詩絵と申します。
クオリティ博物館の従業員の者です」
そう言って、後ろ髪をサラリとなびかせる。
彼女は、持っていたバッグから、名刺を取り出して置いた。
ドクオはそれを、しぶしぶと眺める。
('A`)「三十五年前に住民の反対を押し切って、
国が設立したクオリティ通りの近くの博物館ですか。
一度訪れたことがありますよ」
501: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:02 ID:pFdVep2A0(34/169) AAS
(*゚ー゚)「……よく御存じで。その通りです。私は大学を卒業し、
この春から史学者兼、博物館従業員として働き始めました」
('A`)「……なるほど」
(*゚ー゚)「?」
('A`)「専門はどちらで?」
(*゚ー゚)「エジプト史です」
502: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:03 ID:pFdVep2A0(35/169) AAS
('A`)「考古学ですか?」
(*゚ー゚)「はい」
('∀`)「そうですか!!いや、エジプトのの方!
私もエジプトの歴史は少々ながらかじっていまして。本当に興味深いですよ!
エジプト史の研究家なら誰もが腰を抜かした、あの二年前の大発見には驚きましたね。
テーベからナイルを挟み、西岸で発見されたミイラ……あんな所から出土するとはね。
古王国時代のものと思われる王、ヴィッパー二世。
素人ながら、あの美しい形状には、時空を超えたロマンを感じましたよ」
(*゚ー゚)「そうですね、あれには私も驚きました。そして、私は上司の方々にも恵まれ、
職場の雰囲気にも慣れて、順調に新しい環境に慣れていきました。その矢先です」
省3
503: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:03 ID:pFdVep2A0(36/169) AAS
AA省
504: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:04 ID:pFdVep2A0(37/169) AAS
AA省
505: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:04 ID:pFdVep2A0(38/169) AAS
AA省
506: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:05 ID:pFdVep2A0(39/169) AAS
彼は、犯行予告の紙を、黙って念入りに調べ始めた。
その間、ワカンナイデスが何度か『何か分かったんです?』と質問した。
ドクオは修行僧の如く集中していて、その質問に気付いているか否かどうかは不明だったが、
完全に無視するので、ワカンナイデスはしょぼんとしてそっと様子を見守っていた。
数分が経っただろうか。
('A`)「この筆跡は、交互に複数の人物によって書かれたものだ。
シンプルだが、大きな効果のある手法だよ」
(;><)「どうして専門家でもないのに、ドクオさんが分かるんです?」
省3
507: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:05 ID:pFdVep2A0(40/169) AAS
(*゚ー゚)「……どうでしょう?何か分かったことは?」
('A`)「現場に行ってこの目で確かめるまで、なんとも言えませんね。
人間の欲望の生まれるところには、様々な『不自然』が生まれる。
欲望は、エントロピーに従って流れる自然法則に、不可解な逆流を起こす。
その痕跡を見つけることができれば、それは真実の全容へと辿り着く糸口になる。
きっと現場がたくさんのことを教えてくれるでしょう」
(*゚ー゚)「引き受けて頂けるんですか!?」
('∀`)「久々に面白そうな事件だ。それで報酬は?」
(*゚ー゚)ゴニョゴニョ('A`)(><)
省2
508: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:06 ID:pFdVep2A0(41/169) AAS
AA省
509: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:06 ID:pFdVep2A0(42/169) AAS
すると、先程まで黙って静かに座っていたワカンナイデスが、
まるで何処かの王女に仕える臣下のごとく、彼女の目の前に跪き手を差し伸べた。
(><)「オーゥ、美しきマドモワゼーェル!メルスィー・フォー・ヨゥァ・ヴィジッィィィト!
貴方様の有能な臣下、このワカンナイデスがお送り致しましょォォうか?」
(;゚ー゚)「……」
('A`)「お前、その口調むかつくからやめろ」
(><)「オーゥ、醜きムッシュー!そのグリーンでピュアなハートにバーニングなのは、
フレイィム・オゥヴ・ジェラスィぃーかーーぁい??」
省2
510: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:07 ID:pFdVep2A0(43/169) AAS
AA省
511: x◆3C8zs.ICS6 2011/08/04(木)04:08 ID:pFdVep2A0(44/169) AAS
静かになった部屋で、二人はしばし沈黙していたが、
考え事に耽っていた様子だったドクオが、天井を見つめながらワカンナイデスに話しかけた。
('A`)「なぁ、ワカンナイデス」
(><)「ん?なんです」
('A`)「何が目的であの女は、ああやって嘘ばっかりついてたんだと思う?」
(;><)「……ええええええええ。どうして嘘だって思うんです?」
省3
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