[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part4 (1002レス)
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935: 単発ネタ 2011/12/21(水)00:52 ID:9MAWJBCSO携(1/4) AAS
「暇だわ」
本当に退屈そうに黒服の女がそんな事を言った。
組織の光線銃と、契約者の能力と怒号が飛び交う建物での話である。
組織の敵となる契約者の集まりを、組織が襲撃した。そんな場面のようだ。
奇妙な風景だった。
腕の吹き飛んだ黒服が、腹に穴の開いた黒服が、口の裂けた黒服が、まるで傷など無いかのように歩く。
足を擦りむいただけの契約者が、頬に小さな切り傷のできた契約者が、手を火傷した契約者が、まるで重傷のように痛みに泣き叫び、呻き、うずくまっていた。
黒服達は契約者の攻撃を全く恐れずに突っ込んでいく。
「彼らは、命がいらないのですか?」
黒服の女の隣で、同じく黒服の男が呟く。
省11
936: 単発ネタ 2011/12/21(水)00:53 ID:9MAWJBCSO携(2/4) AAS
重傷の黒服が歩き、軽傷の死体が転がる建物の最奥に、初老の男がいた。
それが、今回、組織が襲撃した目的。もちろん、老人一人の為にここまでするのは、過激派だからだ。
老人の手には一冊の赤い本。
「わたしが、何をしたと言うんだ」
「何も。貴方はまごうことなき善人よ。
 貴方の為に命をかけて戦える人間が、この建物に何人も集まる程に。襲撃の為に集めた契約者が寝返る程に」
老人の呟きに答えたのは、先の黒服の女。黒服の男は連れていないようだ。
「さて、最後通牒よ。その本を渡しなさい」
女の視線が向かう先には、赤い本。
その昔、とある少年が悪魔から騙し取った一冊の魔導書。
省17
937: 単発ネタ 2011/12/21(水)00:54 ID:9MAWJBCSO携(3/4) AAS
66個師団という膨大な数の悪魔の軍兵を率い、地獄軍におけるあらゆる権限を持つ悪魔、バアル。
その悪魔を自由に操る本。
それが老人の持つ都市伝説「アッピンの赤い本」である。
老人はその本を使い、悪魔を呼び出す
「っっっっっっぁ゛!!!!??」
事ができなかった。
身体中から襲い来る痛みに、老人はうずくまる。
正体不明の激痛に本を取り落とす。
「……はい、終わり」
退屈そうに黒服の女は言った。
省21
943
(2): SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) 2011/12/21(水)16:53 ID:9MAWJBCSO携(4/4) AAS
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