[過去ログ] 勇者「王様が魔王との戦争の準備をしている?」 (970レス)
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254: 誤爆ではない [saga] 2012/08/09(木)23:44 ID:mWpCjEH10(1/4) AAS
??「あ、勇くーん」

女川「げっ」

 合流する信号で手を振っているのは上春瑛先輩であった。俺と女川の一つ上で、俺の所属する冒険部の先輩でもある。一人称が「ボク」という、いまどき珍しい部類の女子である。

上春「や。おはようだね。ボクは眠くてたまんないよ」

勇「実は俺もなんですよ」
省10
255: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [saga] 2012/08/09(木)23:57 ID:mWpCjEH10(2/4) AAS
 と、その時である。
 キーンコーンカーンコーン。前方で鐘が鳴った。登校時刻を過ぎた合図だ。これ以降は正門が閉まり、教師にねちねち言われながらの裏口登校となる。
 ……そこはかとなく犯罪くささを感じるのは気のせいだろうか。

上春「あはは。二人の漫才は面白いなぁ」

 冗談でも茶化しでもなく、単純に笑って上春先輩は言った。

二人「「漫才じゃありません」」

 上春先輩はそれを受けて、今度こそ大きな声で笑った。
 先輩の声は快活だ。聞くだけで元気になる類のエネルギーを持っている。声がでかいのは女川も同じだが……おっと、睨まれたのでくわばらくわばらと九字を切っておこう。
省7
256: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [saga] 2012/08/09(木)23:58 ID:mWpCjEH10(3/4) AAS
??「らしいぞ」

 呟きに返したのは長部だった。おっさん臭い顔をしている、俺の隣席の気さくなやつだ。
 刀剣が趣味という変なところはあるが、それを補って余りある以上の真人間である。

長部「ほら、来た」

 長部が指で示した先には、教壇に今昇ろうとしている一人の少女がいた。そういえば先ほど廊下にいたような……。
 どよめきが上がる。それもやむなしと俺は思った。壇上の女子は、なるほど確かに魅力的だったからだ。

 異国の血が混じっているのか、それとも活発なだけか、割と浅黒い肌。大きな瞳は多少三白眼がちで、アンニュイなイメージをもたらす。
 体はすらりとしており、長身でこそないものの、とてもスタイルが良い。実に均整のとれた、端整な異性だった。
 俺は思わず面喰いながらも、それが周囲にばれないように気を巡らせる。
省8
257: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [saga] 2012/08/09(木)23:59 ID:mWpCjEH10(4/4) AAS
勇「そうだな。ってか、ちゃんづけはやめろよ」

夢野「転校生が来るかもとは聞いてたけど、あんなかわいー娘だとは思わなかったわぁ」

 聞いちゃいなかった。夢野はにやにや笑いのまま、視界の端で狩野を捉えている。
 燃えるような長髪にグラマラスなスタイル。夢野だって十二分に美形だと思うが、そんな意見は実際はクラスの誰からも上がってこない。飄々とした、人を喰ったような性格が一因だろう。

女川「どこにも美人はいるものなんだね」

夢野「あら、女川っち」
省8
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