[過去ﾛｸﾞ] まどか「the PATH」 (245ﾚｽ)
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226: ______ [saga] 2013/03/24(日)00:44 ID:a0aV41YR0(13/29) AAS
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道をたどっていった先の、紫色をした暗い空の下には、
小さな家がひっそりと建っていました。
５人の女の子がお使いに行くように頼まれた、おばあさんの家です。
玄関につづく、桟橋めいた板の道を渡ると、
省1
227: ______ [saga] 2013/03/24(日)00:45 ID:a0aV41YR0(14/29) AAS
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家の中に入ると、そこはまるで違う世界のようでした。
いくつもの魔女の絵が宙に浮かぶ、まっさらな部屋。
絵画の間に張り巡らされた糸に、からめとられたベッド。
白い服の女の子は、部屋の中をまっすぐに横切ると、
省1
228: ______ [saga] 2013/03/24(日)00:47 ID:a0aV41YR0(15/29) AAS
ドアの向こう側もまた、まるで違う世界のようでした。
鎖がよっつ垂れ下がる、灰色のもやに包まれた部屋。
ぶらさがる鎖のひとつに、貫かれて宙づりになったベッド。
白い服の女の子は、部屋の中をまっすぐ横切ると、
いちばん奥にある、赤い小窓のついたドアを通って、次の部屋へ進みます。
229: ______ [saga] 2013/03/24(日)00:48 ID:a0aV41YR0(16/29) AAS
そのドアの向こう側も、まるで違う世界のようでした。
観覧席がずらりとならぶ、まっ青なステージの部屋。
中央のステージの上、『私を見て』でいっぱいのベッド。
白い服の女の子は、部屋の中をまっすぐ横切ると、
いちばん奥にある、おかしな顔文字が描かれたドアを通って、次の部屋へ進みます。
230: ______ [saga] 2013/03/24(日)00:50 ID:a0aV41YR0(17/29) AAS
ドアの向こう側はまたしても、まるで違う世界のようでした。
綺麗な刺繍で埋め尽くされた、とてもとても大きな部屋。
小さな椅子で囲まれたテーブルと、くっついてひとつになったベッド。
白い服の女の子は、部屋の中をまっすぐ横切ると、
いちばん奥にある、歯形のような傷痕がついたドアを通って、次の部屋へ進みます。
231: ______ [saga] 2013/03/24(日)00:51 ID:a0aV41YR0(18/29) AAS
ドアの向こう側はやはり、まるで違う世界のようでした。
ピンク色にぼんやり照らされた、暗いドームのような部屋。
ぬいぐるみ達と一緒に浮かぶ、黒い何かがどろどろ流れるベッド。
白い服の女の子は、部屋の中をまっすぐ横切ると、
いちばん奥にある、たくさん部品が付けられたドアを通って、次の部屋へ進みます。
232: ______ [saga] 2013/03/24(日)00:52 ID:a0aV41YR0(19/29) AAS
五つの奇妙な部屋を、順番に通りぬけて、
白い服の女の子は、いちばん奥の部屋にたどりつきました。
最後の部屋は、うす暗いベッドルームでした。
壁にかけられた小さな額には、白い服の女の子の写真が飾られていて、
その下には、何の変哲もないベッドが置かれていました。
省3
233: ______ [saga] 2013/03/24(日)00:53 ID:a0aV41YR0(20/29) AAS
ベッドのかたわらの小さなランプと、窓から差しこむ月明かりが、
暗いベッドルームの中を、うすぼんやりと照らしていました。
おかしな白い生き物は、つぶらな赤い瞳で、じっとベッドを見つめています。
白い服の女の子が、ベッドのそばにかがみ込むと、
眠っていたおばあさんが、その両目を開きました。
234: Epilogue [saga] 2013/03/24(日)00:54 ID:a0aV41YR0(21/29) AAS
あるところに、１人の女の子がいました。
アパートの一室、日の光が差しこむ赤い部屋の中で、
女の子はひとり、ぽつんと立っています。
薄い色の肌をしたその女の子は、髪をふたつのリボンで飾り、
きれいな白い色の服を着ていました。
省1
235: Epilogue [saga] 2013/03/24(日)00:55 ID:a0aV41YR0(22/29) AAS
そこへ、部屋のドアを静かに開けて、
長い黒髪にカチューシャをした女の子がやってきました。
女の子は壁ぎわに立つと、白い壁時計をいじりはじめました。
236: Epilogue [saga] 2013/03/24(日)00:56 ID:a0aV41YR0(23/29) AAS
次に、部屋のドアを無造作に開けて、
長い赤毛をポニーテールにした女の子がやってきました。
女の子はテーブルにもたれかかると、白い包み紙をむいてお菓子を食べはじめました。
237: Epilogue [saga] 2013/03/24(日)00:56 ID:a0aV41YR0(24/29) AAS
つづいて、部屋のドアを勢いよく開けて、
短い髪にふたつの髪留めをした女の子がやってきました。
女の子は床に座り込むと、白いイヤホンをつけて音楽を聴きはじめました。
238: Epilogue [saga] 2013/03/24(日)00:57 ID:a0aV41YR0(25/29) AAS
さらに、部屋のドアを上品に開けて、
髪をくるりと巻いておさげにした女の子がやってきました。
女の子はテーブルにつくと、白いティーカップに紅茶を注ぎはじめました。
239: Epilogue [saga] 2013/03/24(日)00:58 ID:a0aV41YR0(26/29) AAS
最後に、部屋のドアをそおっと開けて、
赤いリボンで髪をふたつにくくった女の子がやってきました。
女の子は椅子に腰かけ、膝の上で白いノートを開くと、らくがきをはじめました。
５人の女の子たちが戻ってくると、よごれた白い服の女の子は、ひとり部屋を出てゆきました。
240: Epilogue [saga] 2013/03/24(日)00:59 ID:a0aV41YR0(27/29) AAS
よごれてしまった服を、きれいな白い服に着がえると、
女の子は、道のまわりに広がる森へと、ふたたび足を踏み入れました。
オオカミに目をつけられて、暗い森に迷い込んでしまうのは、
あの５人の女の子たちだけではありません。
薄暗い森の奥では今も、オオカミが女の子たちを狙っています。
省4
241: Wolf [saga] 2013/03/24(日)01:00 ID:a0aV41YR0(28/29) AAS
AND I WILL EAT YOU!
AND I WILL EAT YOU!
AND I WILL EAT YOU, EAT YOU, EAT YOU!
242: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] 2013/03/24(日)01:01 ID:a0aV41YR0(29/29) AAS
さて、当SSはこれで完結になります。
読んでくれてありがとう！
243: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/24(日)01:07 ID:f4d0D+7SO携(1) AAS
乙乙！
面白かったよ
雰囲気が凄い好みだった
ようやくこれで心置きなくthe pathについて検索出来るわ
244: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/24(日)02:06 ID:c6+oIWIco(1) AAS
乙、このスレをみて良い雰囲気だなーと思って元ネタを検索してみたら
なんというか、ハマりすぎだと思ってしまったｗｗ
面白かったです
245: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/03/24(日)03:14 ID:SVw1ZU2io(1) AAS
乙よくわかんなかったけど
引き込まれるね
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