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【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 (1002レス)
【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/
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574: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga] 2015/03/17(火) 00:25:22.98 ID:r6hpZdR80 【静まりかえった夜の街。この時間に出歩く者と言えば精々旅人だとかその程度】 【――――さて。そんな街の公園に備えられたベンチに一人の姿。緑色のローブを纏った女が座っていて】 「良し……これで下調べも終わったし、今できる事はこれで全部かな……?」 【隣には積み上げられた学術書。見る者が見れば其れは遺跡や遺物に関する事が記されているのだと分かるだろうし】 【そうで無い者が見たとしても少なからず専門的な物であると理解出来る筈で】 【「ん――――」なんて声と共に背伸びをすれば時計を見遣る。時刻は夜更けと言っても差し支えない時間】 【憂鬱げに溜息を吐いたならば積んでいた書物を膝の上に移動させて】 「思ったよりも遅くなっちゃったな……どうせならこのまま直接行っちゃっても良いんだろうけど…… ううん――――まだ宿が空いてるとも限らないし……」 【果たしてこの時間、宿に空きの部屋などあるのだろうか】 【無ければ無いで今からでも己の目的を果たしに行くか、でなければまた別な街へ行って宿を探すか】 【瞬く星々を眺めながらぼうっと考える様は正しく悩める人】 【加えて、ベンチは灯りの下に備えられているのだからその姿もよく目立つのだけれど】 【櫻の国。最早誰も訪れる事が無くなる程に朽ちた神社】 【普段ならば一つの気配も無い筈なのだけれど――――今宵は、其処から妖気を感じ取る事が出来て】 【石畳の階段を上ったならば、見えるのは風化した鳥居と小さな社であろうか】 【――――社の前に立つのは、巫女装束を纏い翡翠の首飾りを下げた一匹の妖狐】 【目を瞑り、手を合わせている所からして参りでもしているのだろう。然れど、廃れた場所に神も残るのかは疑問だが】 「…………」 【其れも終えれば、神社から去ろうとして――――新たにこの場に訪れた者と出会うとすれば、そのタイミング】 【耳と尾を立てて居る事から余程驚いている事も知れるだろうか。抱くのは敵意だとかでは無く、怯えた様な――と表すのが適切で】 【元より害意を抱いた者がこの場に訪れたのだとすれば少女にとっての不幸】 【或いは、漂って居た妖気に疑問に思って訪れた者だとすれば――――話はどの様に転がるか】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/574
575: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga] 2015/03/17(火) 01:15:41.31 ID:z3UYJr4G0 >>573 ふふっ……マジです、皐月ですよ!久しぶりに会うというのに、こんな恰好で御免なさいね。 貴女に会える日を楽しみにしていたんですよ!いつかバッタリ何処かで出会うんじゃないかって…… ……まさかコケてる時に出会うとは思ってませんでしたけど。 【驚いたような大きな声を上げられれば、皐月はばつの悪そうな気恥ずかしそうな表情を見せる。】 【こんな恥ずかしい場面を見られては、師匠としての面目が立たないというか何というか……】 【何だか此方が恥ずかしくなってくる。こんな恰好を写メ撮られたりしたらたまったもんじゃない、マジで】 【ともあれ、間抜けな格好だけれど再会できたのは嬉しい。こうやってまた会える日を楽しみににしていたのだから】 【……流石に感動のあまり泣かれたりするとは思っていなかったけれど。でも、皐月だって思わず笑みが零れるほどには嬉しかったりする】 【実は、皐月もずっと彼女の事を気に掛けていた。彼女があの後立派になったのを心の中で喜んでいた】 【先日の彼女が活躍した事件なんて、わざわざ彼女の名前の載った新聞の切り抜きを作ったくらい。……それ程までに、気に掛けていた】 【師匠と言われるのには慣れてなくて、少し落ち着かない。勤め先では散々「先生」やら「教授」やらと言われまくってるのだけれど】 【……でも、悪い気分ではない。自分は師と仰がれる程の人物なんて思っていないが、自分ことをそんな風に思ってくれるのは嬉しい】 【―――さて、立ち上がれない皐月は彼女の背中を借りることになるだろう。捻った足は骨折とは行かないまでもそれなりに痛むらしく】 【「すみませんが、お願いしますね」と一言掛けて、背負ってもらう。皐月も成人女性だし、リュックの重さもあってそれなりに重い筈だが……】 ……重くはありませんか? ―――まさかこうやって貴女に背負って貰う日が来るなんて、思っていませんでした。 ふふっ……何だか今は、貴女の背中がとても広く感じられます。―――立派になったのですね、貴女は。顔つきも見違えましたよ! 【背負って貰って、皐月の口から零れた一言。―――彼女の背中が、随分と頼もしくなった気がするのだ】 【きっと、其れは彼女の成長の証だろう。見違えるほどに立派になった彼女の姿が、今はとても頼もしい―――】 【さて、皐月を背負った彼女は何処に向かうのだろうか?どこに向かうか決めていないのなら皐月は行き先を頼むだろう】 さて……こんなお願いをするのは申し訳ありませんが、家まで背負ってくれますか? 此処からはそう近くはありません、数分もすれば着く筈です!家に着いたら夕飯を御馳走してあげますから! 貴女ともっと沢山お話ししたいですし…… 【……メシで釣るとは卑怯なり皐月。―――本音は、一緒に食事でもしてもっと沢山彼女と話したいのだ。】 【もし彼女が自警団としての勤務中なら駄目だけれど……積もる話もあるし、もっと彼女と一緒に居たい】 【ちなみに皐月の家は山を下りてすぐ。街に近い里山という事もあって、家にまでそう時間は掛からないだろう】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/575
576: 熊出 等比 ◆/Pbzx9FKd2 [sage] 2015/03/17(火) 02:07:52.44 ID:UKs8DlJb0 >>575 【ばっちこい!と快くおんぶと帰宅の要求を引き受け皐月を背負ってからも、しばらく等比の危険な雰囲気の興奮状態は続いていた。】 【下山を続けているうちに、ようやく等比は日常会話ができるところまで回復(?)したようで、背中から聞こえてくる声に応じて答えた。】 重くなんてないですよ!日々鍛えてますからね。ここ一週間くらいは入院してましたけど… それにしても師匠軽いですねー。私なんかより全然…ごほっごほっ。 【急に咳き込んで、等比は話題を変えた。】 私だって師匠にこうして褒めてもらえる時が来るなんて思っていませんでした。 あれから私は修行の日々でしたから…自由な時間、ありませんでしたし。楽しかったですけどね! 当時は師匠がこの自警団支部の近くに住んでるなんて知りませんでしたし、野外訓練の最中にばったり会うなんてこともありえないですし。 だから、私は本当に二度と会えないかもなって思ってて… でも、ご近所さんだったんですね!私自警団支部に基本的に住み込みでいますから。休日ができたら是非訪ねさせてください! 【そう言って彼女は笑う。至福のひと時、そんな表情だった。】 【そのうち、等比は先程から気にしていたことを尋ねた。本来ならばその現場を見たときに真っ先に聞くべきことだったのだが。】 そう言えば師匠、こんな夜に山中で何をされていたんです? 私は上層部(うえ)から、退院後は体のなまりを直すことを最優先するように、という通達がありましたからリハビリとしてランニング中だったんですけども。 【そんなことを話しながら、二人は夜の山を下っていく。】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/576
577: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga] 2015/03/17(火) 02:53:37.46 ID:z3UYJr4G0 >>576 まあ、嬉しい事を言ってくれるのですね!ふふっ……私もまだまだ若いでしょう? 太らないように、食生活には気を付けてるんです。若さの秘訣は食事からです! でも、貴女の体が重いのはそれだけ貴女が私なんかの素人より鍛えてるという事ですよ。そうでしょう? ……そうですか、あれからずっと努力を積み重ねていたのですね?―――本当に、立派になりましたね。 何時でもいらっしゃい。貴女なら、いつでも大歓迎しますよ! 【重い、のはそれだけ彼女が鍛えているからなのだろう。怠惰で増えた体重とは違う、努力の証なのだ】 【彼女のスレンダーな体には、余計な脂肪は付いていない様子。それで重いのは、細身の体に筋肉が詰まっているから】 【決して恥ずかしがる必要なんて無くて、むしろ誇れる事だ。……本当に、どれ程努力したのだろう】 【因みに皐月も重くはない。もうすぐ40歳の女性としては奇跡的な程に若い見た目は、体重にも表れているようで】 【もうオバサンだけれど、太る悩みには無縁のようだ。たまに同世代の友人から羨ましがられるのだとか……】 【続いて語られるのは彼女の事。近くに住んでいるという事、訓練を積み重ねていたという事……】 【そんなに近くにいるとは知らなかった。もっと遠い所にいると思っていたが、これなら気軽に尋ねる事もできそうだ】 【こんな夜に山の中で何をやっていたのか尋ねられる。当然と言えば当然の疑問だろう、こんな時間にハイキングなどあり得ない】 【では何をしていたかと言うと―――自然学者としての研究だ】 ああ……フイールドワークです。平たく言えば、生態調査ですね!里山に居る生き物がどうやって生きているかを調べるんです。 山近隣の環境開発に伴う生態への影響とか、山に住み着いた外来種の及ぼす在来種への影響とか……そんな事ですね。 でも、夜にならないと活動しない生き物も多くて……こうやって、時々夜の山を出歩いて観察していくんです。 ま、要するにお仕事ですね。楽しいから良いんですけど…… 仕事と言えば、今の貴女はSCARLETに所属しているそうですね! この間新聞で貴女の名前を見かけてビックリしました!地の国の事件でしたっけ……あなたを含めた十数人が活躍した、って! ……という事は、今やっているのはその時に負った怪我のリハビリですか?ごめんなさいね、貴女も怪我をしていたというのに背負わせてしまって…… 今の仕事はどんな感じですか?どんな所にやりがいを感じていますか? http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/577
578: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage] 2015/03/17(火) 16:22:00.96 ID:nczrpv0co 【路地裏】 【暗がりの中にある影は2つだけ】 【1つはジャンクの淵に腰掛けてもう1つを眺めている】 【暗がりの中ではその全容は定かにならず】 【もう1つは剃刀を手にした女性】 【その女性は涙を流しながら「頭皮ごと」その艶やかな長い髪を削ぎ落としている】 【手は止まらない。涙より多くの血が頭から流れても彼女はその頭髪を削ぎ落とし続ける】 【と…其処でようやく最初の1人が声を発した】 髪は女性の命と言われるそうだ…ああ君がそれを大切にしていた事も知っている だから教えて欲しい「自らの手でそれを落とす気持ちはどうだ?」 【女性へと声をかけつつ近づく最初の影…濁った血を思わせる赤い目と、金の髪が特徴的な上半身裸の男】 【女性は答えれない。何故こうなってしまったのか、何故自分がこんな目に合っているのか。後悔や怨嗟、様々な感情が頭の中でグチャグチャと混じりあっていて】 ――――興味深かったのだが、な。時間切れだ。 【しかしそれを整理する暇を与える程、彼の気は長くは無かった】 【露わになった彼女の頭皮の「中身」を叩き潰そうと、鋭い手刀を振り被って――――】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/578
579: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga] 2015/03/17(火) 19:45:16.67 ID:B3MkDIk60 【街外れ――廃墟になった洋館の庭園、】 【細い三日月がしんと庭を照らしこむ、すっかりと野生化した庭木が黒く照らされて】 【ごちゃごちゃに絡まりあった薔薇の枝、自然と偶然でドームのようになった空間に、人影が揺れた】 よい、しょ……、よいしょ。 【見ればふわふわに膨らんだスカートのお尻、上半身はすっかりと薔薇の棘の中に隠れてしまって】 【時折棘でも引っ掛けるのか短い悲鳴のようなものも聞こえてくる、――しばらく見ていれば、ようやっと身体を起こし】 【小さく吐息なんてしながら崩れた前髪を整える手は、すっかりと土に汚れていて。顔に一筋茶色い線を描き】 【真っ黒の髪は腰の長さまで伸びて、今は三つ編みに編みこんだハーフアップ。ヘッドドレスの飾りがひらりと揺れて】 【黒赤のオッドアイはどこか蛇の目に似る丸目、右耳にだけ付けたピアスは、月白色の宝玉の欠片をはめ込んで】 【生成りの布に赤糸で縫い取った刺繍の柄、姫袖のワンピース、袖の下のほうは、うっすらと土に汚れて】 【ふっくらとしたスカートも地面に膝をついて何かしていたせいで微妙に汚れている。足は踵の厚いパンプス】 ここなら、きっと、野犬も掘りに来ないし……。 【そんな少女の傍らにはひどく古びた鳥篭が置いてあって、呟きながら取り上げれば、ぎぎいとそれだけで軋む】 【さび付いた蓋を苦労しながら開ければ、中から白く欠片のようなものをいくつもいくつも取り出して、】 【薔薇の空間の中、どうやら埋めて――手が汚れていたのは、穴でも掘っていたらしい、と、知れ――】 【埋めているのも小鳥か何かの骨らしいというのもなんとなく分かる、かもしれないけれど】 【ひとまずは廃墟の庭で何かしている怪しい人影、であるのには変わりなく。古びた鳥篭の軋む音も夜に響くなら】 【誰かの目や耳に入ってしまってもおかしくなくて、――ひととおり埋めてやると、彼女は満足げに息をついた】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/579
580: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage] 2015/03/17(火) 21:09:17.16 ID:Vg8elWBjo 【路地裏】 「今ォ日も大量、っとォ!」 【そこに居たのは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】 【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】 【上下共に長袖黒ジャージを身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、靴は黒】 【その者の足許にあるのは魔法陣、そしてその者が担いでいるのは傷を負い気絶した人間】 【魔法陣に向けて人間を投げれば、それは闇となって吸い込まれてゆき――そして、この場から姿を消した】 「人間は幾ら集めても損はねェからな……どォれ、次の獲ェ物は……」 【黒い服故にわかりづらいが、よく見ると付着したそのシミは――先程の人間に傷を負わせた者が誰かを、証明していた。】 /22時前頃までおいておきます http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/580
581: クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage] 2015/03/17(火) 21:42:17.28 ID:frXcv7q5o 【街中】 【ショーウィンドウが立ち並び、買い物客が行き交う通りの一角】 【通りに面した、カフェのテラス席に、一人の女が掛けていた。──胸元まで垂らされたプラチナブロンドと、白い肌】 【服装は金具で内側を止めたチェスターフィールドコートに、インにはスポーティなホワイトのタートルネック】 【右肩から先は欠損しているらしく、袖が柳の様に揺れる。脚も悪いのか、テーブルの脇には杖が置かれていた】 機関、殺人事件……相変わらず、きな臭いニュースばっかりだな。 もう少し、明るい話を探そうとは思わないのか、記者は。パンダが生まれた程度の物でいいんだけどね。 【手にした新聞を置いて、左手で紅茶を一口。女は1人らしく、テーブルを挟んだ向こうには誰も掛けていなかった】 【あいにく、他の席は空いていない──新しい客は、店員に「相席してはどうか」、と、薦められるだろうか】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/581
582: ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga] 2015/03/17(火) 21:57:45.74 ID:QgUU1rYwo >>580 【エルフ耳の男がいる路地裏――から、壁を挟み面していた民家の一室にて】 【此処では”人間”が”人間”を狩っていた。恐怖の悲鳴と、泣き叫ぶような断末魔が木霊する】 泣いても意味ないんだよね、これは制裁だ―――ほら、吹っ飛びなよ。 【小太りの男を軽々と片手で投げ飛ばすのは矮躯の少年。生意気そうな、釣り目が印象的か】 【少年のぴしっと決めた黒いスーツには幾分かの血飛沫が滲んで見え、それが少年のものではないのは確かだ】 【男の首元を片手で締め付け、軽々と投げ飛ばす怪力―――民家の薄い壁を破り、路地裏へと投げ飛ばされる】 【その時点で既に虫の息であり、生命活動の停止も時間の問題だったが……】 ………脆い壁だねぇ。折角、汚い金持ってるなら、もっと良い家住なよ。 【崩れた壁、瓦礫の埃の中からパタパタと手で視界を確保しながら、少年は現れる】 【壁を壊し、男が瀕死でたどり着いた場所は―――丁度、魔法陣の直ぐ側であった】 別に恨みはないし、邪魔ってだけなんだかけどね……さーて、そろそろ楽にしてあげ……ん? 【煙たいな、と薄く開いていた眼を少し広げた。投げ飛ばした男の近くの魔法陣――それと、異様な男?】 【少年は警戒心を纏つつ、背に掲げた子供が使うには相応しくない、身の丈程の”大斧”に手を掛けた。黒い手袋越しに、無骨な柄を確りと握る】 /まだ大丈夫でしょうか…… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/582
583: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga] 2015/03/17(火) 22:01:07.56 ID:B3MkDIk60 >>581 ――空いてますか? 【なんて声がして。見れば、そこには少女が一人立つのだろう、まだあどけなさを残す――高校生くらいの、少女】 【にこにこと浮かべる笑顔は人懐っこく見えて、少なくとも敵意や悪意や害意とは真逆の方向にある。曖昧に首をかしげると】 【相手の返事を待つようにして――、ただ、彼女には、少しだけ違和感があって】 【身体の前で曖昧に繋ぐ両手。爪の中に土がこびりついていた。もちろん、丁寧に洗ったような様子はあるし、】 【洋服も丹念に叩いたのだろうが、そちらにもうっすらと土汚れがついている。小奇麗な格好をしている割りには、それが不思議で】 【真っ黒な髪は腰の長さまである、三つ編みに編みこんで飾ったハーフアップ、前髪は少しだけ長めに切られ】 【瞳は左右で色が違って、黒と赤。右耳にだけ付けたピアスには、宝玉の欠片があしらわれ】 【生成りを基調にした姫袖のワンピースはいたるところに赤糸で柄を縫い取って、レースやフリルの飾りも多く】 【長いソックスと赤いパンプス、パンプスはそれなりに踵が厚く、それなら彼女をいくらも大きく見せるけど】 【顔があどけないせいか、あんまり大人びたようには見えない彼女――声は鈴の音にどこか似て、高く透き通る音階】 【大丈夫だとか言ってもらえれば少し安堵したように笑うのだろう。断られれば――違うだろうけれど、】 【許可をもらえるようなら、空いた場所にちょこんと座るはずだ。軽い礼と会釈を添えて、ひときわ人懐こく笑ってみせて】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/583
584: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage] 2015/03/17(火) 22:10:37.08 ID:Vg8elWBjo >>582 「んゥ?」 【次の獲物を探していたその者、壁が壊れる音と共に己の近くに吹っ飛んできた男は自分が手を下すまでもなくボロボロで】 【"まあ、ここ路地裏だしな"――、動じることもなく、その男の側に近寄ってしゃがんで覗きこめば】 「よォう、"人間"……元気かァ?」 【答えなんて聞かなくてもわかっている、聞いた理由なんて"ただの気まぐれ"――それだけだ】 【もし出来るならば、その男を右腕で米俵のように担ぎつつ、】 【その者はゆっくり立ち上がって】 「そォーいィえば、あァっちの方が騒がしかったなァ」 「――さァァアアわがしかァったなァ!」 「……で、テメェー、こォの人間、返して欲ォしいかァ?」 【――完全に捉えていた、少年のその姿を、正義なんて一欠片も無いだろうその眼で、しっかりと!】 【さて、今のところは襲ってくる様子はないが……近寄ってくる様子もない、やはり警戒しているのだろう】 /大丈夫です! ただ、あまり長くはいれないと思います http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/584
585: ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga] 2015/03/17(火) 22:18:51.86 ID:QgUU1rYwo >>584 【人間、そうこちらを呼んだ――――じゃあ、人間じゃないのか、あいつ】 【少年は訝しげな表情を浮かべながら、自分獲物を米俵の様に担ぐ様を見つめ続ける】 【……無防備に動いたり、近づいたりするのは得策ではないと感じる。あれは狂気の塊だろう】 ………驚いた、ちゃんと人間の言語を話せるんだ。 【先ずは”元気か”という問いに”皮肉”で返しておこうか―――少年は鼻で笑いながら、侮蔑の視線を送る】 【2mという150cmの自分とはかけ離れた身長の、耳の尖った化け物。そう認識をしているが、物怖じした様子はない】 騒がしかったかい?それは失礼したね……あんまり、静かに始末するのは苦手なんだ。 返して欲しいか、と言われれば返して欲しいかな……”それ”は、僕の獲物なんでね。 でも、”それ”が欲しいならあげるよ。煮るなり焼くなりすれば良いさ――”それ”がこの世から消えるなら、結果は同じだからさ。 【背中の大斧の柄を握りしめたまま、黒い眼で男を見つめながら返答する。無理強いしてまで、返して貰いたくはない】 【こちらの投げた男はどの道、”死ぬ”のだろう―――問題は目の前の狂った存在が、自分へどうアプローチしてくるかだ】 /了解です!アレでしたらすっぱり切ってくださっても構いませんのでっ /よろしくおねがいしますー http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/585
586: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage] 2015/03/17(火) 22:21:49.07 ID:frXcv7q5o >>583 【声をかけられるても、女は表情をさして変えることはなかった】 ──どうぞ。悪いね、長居しすぎたようだ。 【別段、愛想のある方でもない。コップを置き、再度、新聞に手を伸ばしながら、軽く顔を上げて、それだけ言っておく】 【かと言って、まだ店を出る気はないのだが──紙面に目を落とすと、ちょうど、前に座った彼女の『手』が見えた】 【眼は良い方だ。爪の間の、泥。ファンシーな彼女には似合わない物だが、どうしたのだろう】 ……爪が汚れているな。 何かを食べるつもりなら、手を洗って来た方がいいよ。 【──と、疑問を抱く程に繊細でもない。贔屓のスポーツチームの成績を確認しながら、軽く指摘】 【愛想の欠片も、女性らしい気遣いもへったくれも有ったものではなかった】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/586
587: ???? ◆/iCzTYjx0Y [saga] 2015/03/17(火) 22:22:01.08 ID:aapwWB2lo 【爆音―――と言うには少し上品な、小気味の良い排気音が風の国の街道に響き渡った。】 【直列四気筒型。単気筒や二気筒とは違い、ガスの燃焼とシリンダーが奏でる鼓動の様な独特の音は消え失せ】 【代わりに滑らかで、絹の様な静かなエンジン音を風の様に靡かせる―――高回転仕様の、スポーツマシン向けエンジンの音だ。】 【シルバーとレッドで彩られたボディに、特徴的な単眼ライトを持つその大型スポーツ・バイクは、】 【"ある店"の前で車体とエンジンを停止させる。鍵を抜き去り、ハンドルロックを掛けたその二輪車の持ち主は】 【法規を完全に無視し、ヘルメットも被らずに乗っていたのだろう、風で荒れた黒い髪をわしゃわしゃ、と指で整える。】 【そして、表の看板にデカデカと書かれた店名と、レザー・パンツのポケットから取り出した、くしゃくしゃのメモ書きとを見比べると】 ―――オーケイ、此処か。……ん、見た目は中々悪くない。 そういや、話には何度も聞いてたが―――なんだかんだで、顔出すのは初めてなんだよ、な。 しかしまあ、店主が不在なのは仕方が無いとしても。この手の"組織"が堂々と『CLOSE』ってのは、ちょいと冗談がキツイぜ。 さて―――合鍵は。……お、あったあった、これこれ。 【男は1人納得したようで、メモ書きに包まれていた店の鍵を取り出し、『CLOSE』の看板が掛けられた扉に差し込む。】 【難なくロックを解除すると、男は一度だけ深呼吸し、そのまま扉をくぐって中へと入っていく。】 【―――程無くして、暗くなっていた店内に明かりが灯る。】 【看板に書かれた英字が―――UNITED TRIGGERの文字を、煌々と映し出した。】 【件の事件から一週間と半分ほどが過ぎた、ある日の夜。暫く休業中であった酒場はようやっと、小さな明りを取り戻す。】 【看板の表記も、また―――CLOSEという悲しいモノから、(仮)OPEN中という、一風変わった表示へと、変わっていたのだった。】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/587
588: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga] 2015/03/17(火) 22:29:41.02 ID:B3MkDIk60 >>586 【どうぞ。そう言われれば彼女は小さな声で、だけど確かに「ありがとう」と笑って】 【空いた席に腰掛ける、それで、その流れで傍に居た店員に、ロイヤルミルクティーでも注文して】 【少し悩んだ顔をしてから、アップルケーキを頼んだ。それで、注文を終えれば、きちんとスカートの裾をただし】 あ――、……えっと、ちょっと土を掘ったの。枝でも使えばよかったかな、いいのがなくって……。 ……水だけじゃ綺麗にならなかったの、たわしか何か、あったら良かったんだけど、――。 【そこで指摘されて、彼女は少し驚いたような、恥ずかしいような顔をした。爪に視線を落としてから、誤魔化すように笑い】 【土を掘ってきたのだという。これくらいの年頃の少女なんて、人生で一番土だとかに触れない時期のように見えるけれど】 【そんな風に言い訳めいて言っていた。だけど、そのうち、……「手洗ってくるね」だなんて、席を立つのだろう】 【だからといって何十分とかそう言う次元ではない。ほんの数分――だけど手を洗うには長い時間を掛けて、】 【戻ってくる頃には、頼んだものはどちらも揃っているだろうか。もう一度きちんと裾を整えて、椅子に座れば】 ……何か変わったニュース、ある? わたし、あんまり新聞って読まないの……、たまに買うけど。 窓拭いたりするのにいいんだ。……あ、買ったらちゃんと読むよ、読むけど――。 【そんなことを尋ねてくるのだろう。ほんの雑談の声色、だけど、その視線は、確かに一瞬空っぽの袖を捉えて】 【目を少しだけ丸くするが――だからと言って、何かに触れるでもなかった。変わらず、にこりと笑って】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/588
589: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage] 2015/03/17(火) 22:36:33.42 ID:Vg8elWBjo >>585 「ククッ、失礼な奴め――話せて当ァたり前だろう?」 「俺様はテメェーら人間とは"次ィ元が違う"んだァからな」 【送られてきた視線に対して返すのは、己に対する絶対的な自信を持った、どこか小馬鹿にした表情】 【そして、"自分は人間だ"という訂正が無いところをみるとやはり……人ならざる存在で間違い無さそうだ】 「いィや、俺様は騒がしいほォうが好ゥきだからな、どォんどん騒ぎな」 「――俺様は貰えるモノは病ォォ気だろォーと貰う主ゥ義なんでねェ」 「遠慮なく"こォの世から消ェしてやる"」 【もし邪魔をされなければだが……己の足許にあった魔法陣に向けて、先程同様男を投げ捨てれば――】 【それは闇と化し吸い込まれてゆき、そしてこの場から姿を消す】 【その行き先は一体どこなのか、その者は語らない】 「さァて、次はテメェーだ――おォっと、落ォち着け……"混沌の味方なァら"、手ェを出さないでおいてやる、――多ァァ分なァ!」 【かつ、かつ、ゆっくりとそちらに向けて歩みを進めるその者――だが、いつでもバックステップを取れそうな、そんな雰囲気。】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/589
590: クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage] 2015/03/17(火) 22:45:36.25 ID:frXcv7q5o >>588 夜の国、イリアルデ特別区で爆弾テロ。5人死亡。 路地裏で連続殺人鬼。セリーナ・ザ・キッド、未だ行方知れず。 どこかの国の国立図書館で殺された警備員、遺族、「彼を誇りに思う」と涙。 ……別に変わったニュースはないな。いつも通りだ。 ルドルフズがオープン戦で好成績を収めているのは良い事だね。今年は優勝を狙える。 【一息に言い切ると、新聞を卓上に置く。上を向いた一面は、辛気臭いニュースばかり】 【空いた左手で紅茶のカップを掴むと、口に近づけ──そこで、一旦止めて、少女に目を向けた】 ──気にしなくてもいいよ。吹き飛んだだけだ。よくある事さ。 【一瞬だけ、彼女が眼を丸くしたのに気づいたのだろう。初めて、軽く愛想笑いすると、カップに口をつけた】 【──右腕が吹き飛ぶ機会が、よくあっては困るのだが】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/590
591: ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga] 2015/03/17(火) 22:46:58.77 ID:QgUU1rYwo >>589 次元が違う……ああ、確かにそんな感じがするね。 【次元が違うとは確かに感じる―――まあ、高次元の存在などとは思っていないけど】 【とはいえ人間と否定しなかったなら、アレは化け物の類だろう。怪物か、人工生命か、はたまた悪魔……】 ―――――。 【男の言葉の後、魔法陣へと放り投げられた男は―――吸い込まれて、消えた】 【何処かに転移されたのか、はたまた存在を削り取られたのか……兎に角、この世から消えたと断定していいのだろうか】 【そうして向けられる視線、近づく得体のしれない化け物。少年は相変わらず同じ格好のまま、無表情】 ………次?ふうん、僕も対象ってわけか。 混沌の味方、ってのも良く分からないな―――とんがり耳、人間の次元で話せよ。 【次元が低いのか高いのか知らないけどさ、と付け加えて……少年は握りしめた柄に力を込めた】 【ぐおん、と大気を震わして振りぬいた大斧――”アヴェンジャー”が地面へと叩きつけられる】 【無骨な薄い茶色の刃が地面を刳り、超重量の武器であると知らしめる。それを操るは矮躯の少年】 それ以上、近づくなら――始まっちゃうな。 僕としては”任務”を果たせたから、無駄な労力を使いたくないんだけどさ。 【じっと歩を進める男を見つめる。叩きつけた大斧の射程範囲に足を踏み入れたなら、殺そうと言う意思が見える】 【大斧の攻撃範囲まで後、数歩か―――少年は柄を握りしめたまま。然し、未だ様子見と言った具合にも見える】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/591
592: ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage] 2015/03/17(火) 22:48:53.32 ID:eSdum9cjo 【路地裏】 【ふらふらと歩く長い長い影が、ヒビ割れたアスファルトに写っていた。シャッターも多い】 【ここでは人影は珍しかった。錆とカビのにおいがするような点滅する街灯だけが頼りだ】 【普通の人間には用事もないし、近寄りたくもないことだろう。…足音が響いていた】 【影は紙巻煙草を指に挟んで歩いていた。とんがったような鼻で影と同じぐらい暗いサングラスを】 【人目をはばかるようにかけて、シングルのライダース、スラックス。全部影のような黒い色だ】 ……こんなとこに用事があるのは俺だけか 【影はしゃがれたような男の声で独り言ちる。恐れるような様子はない。ただ奥へと歩いて行く】 【同じような人間が他にも居るのだろうか。今なら他人のような気もしないでもない…気がする】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/592
593: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga] 2015/03/17(火) 22:55:02.75 ID:2/PLWxBA0 >>587 【男の後方から足音が聞こえるだろうか、それに カチリという音も……】 【気配に気付いて振り返るなら銃を、サプレッサーとレーザーサイトのカスタムを施したMk23を構えるもう一人の男が立っているだろう】 【肩にかかる程のアシッドグレイの長髪と群青色の瞳をした男】 【清潔感のある白いシャツと、セットになっている黒いベストにスラックス】 【この近距離でハンドガンを片手で構えているところから見て、自意識過剰なのか若しくは武器を扱い馴れているのか】 ………………誰だ……、クリーニングを頼んだ覚えはないぞ…………? 生憎と店長は留守なんでな、"ただの客なら"お引き取り願いたいのだが。 【長髪の男にとっては相手は得体の知れぬ人物、リーダーの知り合いか機関の回し者か、それすらも彼には分からないのだ】 【だからこそ警戒している、この酒場は閉まっていた、なのにわざわざ来るというのなら ここに酒以外の用があるということ】 【長髪の男はここに何をしに来たのか、黒髪の男に問いかけた】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/593
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