[過去ログ] 【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 (1002レス)
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(1): ルナ◆/Pbzx9FKd2 2015/03/16(月)18:13 ID:Bu9V+vzJ0(6/9) AAS
>>559

【人間一人を路地裏の外まで吹き飛ばす威力の、手加減無しで放った蹴りを片腕で防がれたことを認識した時、寡黙な少女は明らかに動揺の表情を見せた。】

(…見切られた!?)
(しかもほとんど効いていない、見くびっていたか…!)

【そして伸ばされる邪気を帯びた腕は、明らかに『必殺』に近い危険性を孕んでいることは明らかであり】
【少女は蹴りの反動を利用し、すんでのところでその爪から逃れることに成功した。】
【しかし現状、少女の置かれている戦況はかなり厳しい。少女の攻撃手段は基本的にその拳銃以外に無く、それを撃ち込む隙をなんとか作り出すのが少女の戦法だ。】
【それはたいてい得意の体術から始まるのだが予想は外れ、相手は人外の身体能力を身に付けるべく研鑽を積んできた自身と対等以上の肉体を持っていた。】
【唯一勝るのはスピードか。しかしそれも、動きを見切られてしまうようでは意味が無い。弾丸を届かせるのに必要な隙が生まれない。】
【もはや、残された策はほとんど無いと言って良い。少女は後方へ飛び、男の間合いよりも大きく下がった。】
省7
561
(1): 2015/03/16(月)18:44 ID:gV7qcoI0o(7/8) AAS
>>560

………

【突如殊勝な態度になった少女に不信感を抱かぬ程男は平和ボケしていない】
【こちらの攻撃の威力を大きく削ぐ何かしらの異能を持つ相手が「殺して下さい」等と、見え透いた罠を仕掛けてきているのだ】
【だから――――】

ふん……
.だからどうしたと言うのだ
【だからどうしたの言うのだ】

【今、自分を踏み躙って見ろと言う挑発をしてきた者が居る】
【安い挑発、そして見え透いた罠。しかしその程度の"児戯"を恐れるものかと男は敢えて挑発に乗って見せた】
省10
562
(1): ルナ◆/Pbzx9FKd2 2015/03/16(月)19:59 ID:Bu9V+vzJ0(7/9) AAS
>>561

【少女の策とは以下のようなものだった。】
【うまく誘いに乗り相手が水を用いた攻撃をしてくるならば、少女は一切のダメージを受けずにその攻撃を『真正面から喰らい』そのまま敵まで駆け】
【大きな力を使った後の疲弊した隙をついて敵を撃ち[ピーーー]。そういう算段であった。】
【水は個体ではないが物質であることに変わりは無い。ウォーターカッターが鉄をも切り裂くことが可能なのは、水という物質が凄まじい速度で運動しているからに他ならない。】
【ゆえに遠距離攻撃の性質上、術者の手元から離れた物質であるならどのようなものでも無力化することができるだろう。少女はそう考えたのだ。】
【少女の敗因は発想が柔軟で無かったせいだろう。少女の生きる異能の溢れかえる世界では、物理法則が常に通用するとは限らないという単純な真理を少女は実感していなかったのだ。】

…ッ!!!

【間一髪、本当に間一髪のところで迫る水球を避ける。『避けなければ死んでいたから』。】
【一度手元から離した物質が速度を失ったとき、念力でも使えなければ再び物質に力は加えられない。ならば念力を使えば良い。それだけの話であった。】
省21
563
(1): 2015/03/16(月)20:30 ID:gV7qcoI0o(8/8) AAS
>>562

【荒れ狂う大河を凝縮した様な一投は当然ながら警戒される】
【異物も無く流れ続ける水の塊は投げた当初風を切る音しか発さなかった…しかし】

【少女の代わりにぶち当たった壁が「流される」】
【強大な水流はまるで引力の無いブラックホールの様に当たった物を巻き込んで砕ききってしまって】

……ほう

【少女が避けたと言う事実に男はまたも笑みを浮かべた】
【そうさせた事が、相手の思惑を打ち砕いたと言う事実が……男にこの上ない喜びを齎した】
【それで「今は」満足だった。故に追撃はしようとせず】
省12
564: ルナ◆/Pbzx9FKd2 2015/03/16(月)21:15 ID:Bu9V+vzJ0(8/9) AAS
>>563

【カノッサ機関に所属してからの戦闘において、ここまで歯が立たず惨めな思いをしたのは初めてであった。】
【忘れるな、と。そう言われるまでもなく彼女が『レッドアイ』の名を忘れることは無いだろう。】
【大烏は羽ばたき、その高度を上げていく。ギャアギャアと、路地裏のごみを貪り食っていたカラス達が騒ぎ出す。】
【少女は呪うかのように、これ以上ないくらいに悔しそうに、ぎりぎりと歯を食いしばる音さえ聞こえそうなくらいに表情をこわばらせて】】

私はルナ。次は必ず息の根を止める。

【そう言って、黒衣の少女は闇夜に消えた。】

【少女はカラスの背に乗り闇の中を飛ぶ。道中、少女は先のやり取りを思い出していた。】
【『それも面白そうだ』】
【『抗う奴を、正義を振り翳す奴を、世界は自分の物だと言う奴を 片っ端から踏み躙る』】
省4
565
(1): [saga] 2015/03/16(月)21:27 ID:VkW4sb7I0(4/5) AAS
【月夜の街に近い里山の中】

【此処は街からほど近い上に手軽な高さの里山という事もあり、絶好のハイキングコースにもなっている。】
【同時に町から近い上に人気の少ない場所ということもあり軽犯罪も起こりやすく、自警団によるパトロールが重点的に行われている場所でもあり】
【そんな夜の里山で―――】

――キャッ!?

【がさり、と藪が揺れる。――もっとも、これだけなら野生の動物の所為の可能性もあるが】
【その後に続く軽い悲鳴とドサッという衝撃音が、その音の主が人間である事を示すだろう】
【音のした方を向けば―――変な格好をして転倒した女性の姿が、月に照らされて見えるかもしれない】

……ッ……うぅ……
……夜の山の足元は危険です……―――
省8
566
(1): (山形県) 2015/03/16(月)21:32 ID:/YYmeyJAo(1/2) AAS
【路地裏】

「今ォ日も大量、っとォ!」

【そこに居たのは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージを身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、靴は黒】

【その者の足許にあるのは魔法陣、そしてその者が担いでいるのは傷を負い気絶した人間】
【魔法陣に向けて人間を投げれば、それは闇となって吸い込まれてゆき――そして、この場から姿を消した】

「人間は幾ら集めても損はねェからな……どォれ、次の獲ェ物は……」
省1
567
(1): 天野ソラ◆81It1xIT0A [sage saga] 2015/03/16(月)22:35 ID:62ZheUCxo(1) AAS
>>566
/まだおりますかー?
568: [saga sage] 2015/03/16(月)22:50 ID:XmFKu9yE0(1) AAS
>>523

あぁ……!

【念押しする様に、青年は大きく頷いて見せた】
【ジョシュアに対して思うところ、そしてその言葉は、全く素直な青年の感想だった】
【ただジョシュアの一面を知っているだけに過ぎなかったが、それでも青年は半ば確信めいたものを持っていたのだ】
【だからこそ、こうも力強く頷く事が出来るのだろう】

……いや、僕こそ「ありがとう」だよ……君みたいな人の姿を見れた事は、僕にとっても凄くうれしい事だからね……

【控えめに礼を口にするジョシュアに、青年はそっとそう返す。それは青年にとって久方ぶりの、晴々とした笑顔だった】
【わずかな間の逡巡の意味する所は分からなくても、自分の中に確かめていた事は分かる】
【それもまた、自分の言葉が「受け止められた」と解しても良いだろうと、青年は考えていた】
省19
569: ヒライ◆8R7odKA9zA 2015/03/16(月)23:04 ID:bCRLU++7o(1) AAS
【街中】

『ウラァ!!ギャング崩れなんぞぶっ殺せぇ!!!』

「ヒャッハー!!自警団崩れが調子にのるんじゃねえぜ!!」

【とある国、とある街。商店が並び、車が走りまあよくありそうな街中なんだが】
【此処はマフィアとかギャングとか自警団とかが日々勢力争いをしていて角のタバコ屋の】
【おばちゃんもどこかの勢力の情報屋なのかもしれないのがこの街。そんな場所だから】
【今日もギャングが車を盾にマシンガンをぶっ放して、それに対抗して自警団がバンを盾に】
【ショットガンをぶっ放すなんていう抗争劇をメインストリートで行っていた】

あーあ…こんなトコで飲んでるんじゃなかった
省5
570: (山形県) 2015/03/16(月)23:09 ID:/YYmeyJAo(2/2) AAS
>>567
/すみません、遅くなりましたがここにおります
/しかし今日はもう落ちるので、またの機会にお願いします。ごめんなさい
571
(1): 熊出 等比◆/Pbzx9FKd2 2015/03/16(月)23:12 ID:Bu9V+vzJ0(9/9) AAS
>>565

【水の国自警団支部の近くにある里山、夜の中その山道を走る一人の女性の姿があった。】
【自警団員に支給されている長袖のジャージに、水色のランニングシューズを履いている。】

ふー、さすがに一週間以上動いてないと色々きついか…

【彼女は先の地の国における大事件に立ち会っており、その際体中を骨折したせいで入院していた。今はそのリハビリ中である。】
【そんな中、遠くの方で人の悲鳴が聞こえたような気がして彼女の頭は瞬間、自分の時間から仕事の時間へと切り替わった。】

(女性の声…感じからして若そう、多分20代、10代?とにかく急がないと…!)
省6
572
(1): [saga] 2015/03/16(月)23:44 ID:VkW4sb7I0(5/5) AAS
>>571

【「いてて……」なんて呟きながら腰を摩る彼女。足が引っかかるような形で尻餅をつく形で倒れたから、服が落ち葉と土だらけ】
【なんとも間抜けな恰好で、倒れたまま声をした方を向いて―――ふと視線が合うと、驚いたように少しだけ声を漏らして】
【少しばつが悪そうに微笑むのだった。こんな形で再会することになろうとは……】

あら、貴女は……!
……お久しぶりですね、熊出さん。えへへ……恥ずかしい所を見られてしまいましたね。
木の根っこに足を引っ掛けて、転んでしまったのです。我ながら鈍いというか何というか……

―――さて、いつまでもこんな恥ずかしい恰好を貴方に見られる訳には行きませんよね。
駆けつけて有難うございます、私は大丈夫ですよ―――ッ……!

【―――少しばかり驚いたのは事実。こんな夜の山の中で誰かと遭遇するなんて事は滅多になかったし】
省4
573
(1): 熊出 等比◆/Pbzx9FKd2 2015/03/17(火)00:21 ID:UKs8DlJb0(1/2) AAS
>>572
【目の前で倒れていた女性が神谷皐月であるということに熊出等比が気づくのにはかなりの時間を要した。】
【もちろん等比は眼前の人物を忘れたことなどは一度も無かったし、人生の転機となったその夜のことを忘れたことも無かった。】
【人はあまりに非現実的な出来事が起こると茫然自失としてしまうことがあるというが、それに似ているだろうか。】
【だから彼女が喋っている間にも、それが聞こえているのかいないのかわからないような様子で等比はまくし立てた。】

いや全く危ないところでした、こんな夜の山道で若い女性一人がうろついてちゃあいけませんよ。
この山は人気があるうちは安全ですが、ここ最近夜間の治安が悪いということで地域住民が苦情の申し立てにくるくらいですから。
あ、申し遅れました。私は…熊出さん?え?まだ私名乗ってな…

え?師匠ぉお!?

【素っ頓狂な声が夜の山にこだました。】
省11
574: [sage saga] 2015/03/17(火)00:25 ID:r6hpZdR80(1/2) AAS
【静まりかえった夜の街。この時間に出歩く者と言えば精々旅人だとかその程度】
【――――さて。そんな街の公園に備えられたベンチに一人の姿。緑色のローブを纏った女が座っていて】

「良し……これで下調べも終わったし、今できる事はこれで全部かな……?」

【隣には積み上げられた学術書。見る者が見れば其れは遺跡や遺物に関する事が記されているのだと分かるだろうし】
【そうで無い者が見たとしても少なからず専門的な物であると理解出来る筈で】
【「ん――――」なんて声と共に背伸びをすれば時計を見遣る。時刻は夜更けと言っても差し支えない時間】
【憂鬱げに溜息を吐いたならば積んでいた書物を膝の上に移動させて】

「思ったよりも遅くなっちゃったな……どうせならこのまま直接行っちゃっても良いんだろうけど……
ううん――――まだ宿が空いてるとも限らないし……」

【果たしてこの時間、宿に空きの部屋などあるのだろうか】
省13
575
(1): [saga] 2015/03/17(火)01:15 ID:z3UYJr4G0(1/2) AAS
>>573

ふふっ……マジです、皐月ですよ!久しぶりに会うというのに、こんな恰好で御免なさいね。

貴女に会える日を楽しみにしていたんですよ!いつかバッタリ何処かで出会うんじゃないかって……
……まさかコケてる時に出会うとは思ってませんでしたけど。

【驚いたような大きな声を上げられれば、皐月はばつの悪そうな気恥ずかしそうな表情を見せる。】
【こんな恥ずかしい場面を見られては、師匠としての面目が立たないというか何というか……】
【何だか此方が恥ずかしくなってくる。こんな恰好を写メ撮られたりしたらたまったもんじゃない、マジで】

【ともあれ、間抜けな格好だけれど再会できたのは嬉しい。こうやってまた会える日を楽しみににしていたのだから】
【……流石に感動のあまり泣かれたりするとは思っていなかったけれど。でも、皐月だって思わず笑みが零れるほどには嬉しかったりする】
【実は、皐月もずっと彼女の事を気に掛けていた。彼女があの後立派になったのを心の中で喜んでいた】
省17
576
(1): 熊出 等比◆/Pbzx9FKd2 2015/03/17(火)02:07 ID:UKs8DlJb0(2/2) AAS
>>575

【ばっちこい!と快くおんぶと帰宅の要求を引き受け皐月を背負ってからも、しばらく等比の危険な雰囲気の興奮状態は続いていた。】
【下山を続けているうちに、ようやく等比は日常会話ができるところまで回復(?)したようで、背中から聞こえてくる声に応じて答えた。】

重くなんてないですよ!日々鍛えてますからね。ここ一週間くらいは入院してましたけど…
それにしても師匠軽いですねー。私なんかより全然…ごほっごほっ。

【急に咳き込んで、等比は話題を変えた。】

私だって師匠にこうして褒めてもらえる時が来るなんて思っていませんでした。
あれから私は修行の日々でしたから…自由な時間、ありませんでしたし。楽しかったですけどね!
当時は師匠がこの自警団支部の近くに住んでるなんて知りませんでしたし、野外訓練の最中にばったり会うなんてこともありえないですし。
だから、私は本当に二度と会えないかもなって思ってて…
省6
577
(1): [saga] 2015/03/17(火)02:53 ID:z3UYJr4G0(2/2) AAS
>>576

まあ、嬉しい事を言ってくれるのですね!ふふっ……私もまだまだ若いでしょう?
太らないように、食生活には気を付けてるんです。若さの秘訣は食事からです!
でも、貴女の体が重いのはそれだけ貴女が私なんかの素人より鍛えてるという事ですよ。そうでしょう?

……そうですか、あれからずっと努力を積み重ねていたのですね?―――本当に、立派になりましたね。
何時でもいらっしゃい。貴女なら、いつでも大歓迎しますよ!

【重い、のはそれだけ彼女が鍛えているからなのだろう。怠惰で増えた体重とは違う、努力の証なのだ】
【彼女のスレンダーな体には、余計な脂肪は付いていない様子。それで重いのは、細身の体に筋肉が詰まっているから】
【決して恥ずかしがる必要なんて無くて、むしろ誇れる事だ。……本当に、どれ程努力したのだろう】
省14
578: 2015/03/17(火)16:22 ID:nczrpv0co(1) AAS
【路地裏】
【暗がりの中にある影は2つだけ】
【1つはジャンクの淵に腰掛けてもう1つを眺めている】
【暗がりの中ではその全容は定かにならず】

【もう1つは剃刀を手にした女性】
【その女性は涙を流しながら「頭皮ごと」その艶やかな長い髪を削ぎ落としている】
【手は止まらない。涙より多くの血が頭から流れても彼女はその頭髪を削ぎ落とし続ける】
【と…其処でようやく最初の1人が声を発した】

髪は女性の命と言われるそうだ…ああ君がそれを大切にしていた事も知っている
だから教えて欲しい「自らの手でそれを落とす気持ちはどうだ?」
省5
579: [sage saga] 2015/03/17(火)19:45 ID:B3MkDIk60(1/6) AAS
【街外れ――廃墟になった洋館の庭園、】
【細い三日月がしんと庭を照らしこむ、すっかりと野生化した庭木が黒く照らされて】
【ごちゃごちゃに絡まりあった薔薇の枝、自然と偶然でドームのようになった空間に、人影が揺れた】

よい、しょ……、よいしょ。

【見ればふわふわに膨らんだスカートのお尻、上半身はすっかりと薔薇の棘の中に隠れてしまって】
【時折棘でも引っ掛けるのか短い悲鳴のようなものも聞こえてくる、――しばらく見ていれば、ようやっと身体を起こし】
【小さく吐息なんてしながら崩れた前髪を整える手は、すっかりと土に汚れていて。顔に一筋茶色い線を描き】

【真っ黒の髪は腰の長さまで伸びて、今は三つ編みに編みこんだハーフアップ。ヘッドドレスの飾りがひらりと揺れて】
【黒赤のオッドアイはどこか蛇の目に似る丸目、右耳にだけ付けたピアスは、月白色の宝玉の欠片をはめ込んで】
【生成りの布に赤糸で縫い取った刺繍の柄、姫袖のワンピース、袖の下のほうは、うっすらと土に汚れて】
省8
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