[過去ログ] ニセコイでエロパロ Part2 (1001レス)
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76: 2012/10/19(金)20:18 ID:HSb2kh3G(5/40) AAS
小咲side
家で英語の宿題をやっているときのことだった。携帯が前触れ無く鳴り響き、ディスプレ
イに表示された番号を見る余裕もないまま電話にでた。
「あ、もしもし、小咲ちゃん?私、桐崎だけど…」
「千棘ちゃん?珍しいね、電話なんて」
「ごめんね、忙しかった?」
「ううん、そんなことないよ」
「そう、よかった」
電話の向こうの明るい声がふと途絶える。千棘ちゃんの次の言葉までほんの少し間があった。
「あのさ…」
省17
77: 2012/10/19(金)20:19 ID:HSb2kh3G(6/40) AAS
「ふーん、へぇ、ほぉ…」
お母さんが意地悪くニヤニヤしているのを見て、なにか言わなきゃと思うのだけれど、別の
ことが頭に浮かんできて、そのたびに顔が赤くなってしまう。なにを考えているかは…言え
るわけがない。
「ま、図星かどうかはともかく、気にしないで行ってらっしゃい。帰りが遅くても連絡しな
くていいわよ」
にやにや顔でそう言いながらお母さんは布巾をとりに向かった。後半の言葉に言外の意味が
あるのは明らかだった。
「だから、違うってば!!」
お母さんの背中に向かってそう叫んだが、聞こえていないようだ。いたたまれなくなって、
省25
78: 2012/10/19(金)20:19 ID:HSb2kh3G(7/40) AAS
「やっぱり大きいなぁ、千棘ちゃんの家」
改めて彼女が生粋のお嬢様である事を実感する。同時に、こんな時間にお呼ばれするのはや
っぱり不思議な気がした。コンパクトを取り出して最後の確認をする。電話の内容が気にな
って、少しお化粧をしてきた。目元は少し気をつかったが、だいたいは簡単なナチュラルメ
イクだ。それですら、初めての事で母に教わらなければ全く出来なかったのだが。いつもど
おりの髪形、あまり目立たないマスカラとアイライン、うすめのチーク、桜色のリップ、家
にあったので一番大人っぽいワンピース…。見た限りは大丈夫なはずだ。
「ベースメイクいらないなんて、羨ましいわねぇ。私ももっと若ければねぇ」
母がニヤニヤしていた顔を思いだすと心配になる。どこか変なところはないだろうか。
「(こんな格好で大丈夫かな…)」
省22
79: 2012/10/19(金)20:20 ID:HSb2kh3G(8/40) AAS
「こんなドレス、着たこと無いよ…」
「大丈夫、全部あわせても3,000ぐらいだから」
私が不安がっていると、千棘ちゃんがそう言った。その数字を聞いて、レンタルしたのかと
少し安心した。まさか単位がドルってことはない…と思う。
結局緊張のせいでで車の中ではほとんど無言だった。気がつくと、車は都心にあるホテル
の前で止まろうとしていた。
「着いた、着いた。ミリアム、帰りはまた連絡するから、そのときはお願いね」
「かしこまりました」
そう言って送ってくれた人はどこかへ行ってしまった。
「じゃあ、いこっか」
省18
80
(1): 2012/10/19(金)20:36 ID:HSb2kh3G(9/40) AAS
「私はドライマティーニ、彼女にはカシスオレンジ、あと、おすすめのアラカルトを二人分」
千棘ちゃんは慣れた感じで注文をしながら奥のスツールに腰掛けた。私も気後れしながら隣
に腰掛ける。すぐにマスターがグラスと料理を持ってやってきた。髪に白髪が混じった、貫
禄のある男性だった。
「こちらがドライマティーニとカシスオレンジになります。アラカルトはカプレーゼをご用
意いたしました」
「ありがとう」
「ごゆっくりどうぞ」
マスターはすぐさま去っていってしまった。目の前の黄色い飲み物の入ったグラスを見つめ
ていると、自分が場違いな気がして思わずまわりを見てしまう。ほかのお客さんはほとんど
省20
81: 2012/10/19(金)20:37 ID:HSb2kh3G(10/40) AAS
千棘ちゃんの意図が読めず不安だったことも忘れてしまいそうだった。
「お金は気にしなくていいから、なにか頼みたかったら好きにしていいよ」
「じゃあ、お言葉に甘えるね」
本当は遠慮すべきところなのだろうが、千棘ちゃんはそんな事をするほうが嫌がるだろうと
思った。お酒の種類がわからなかったので、同じものをお願いする。
二杯目を少しずつ飲み始める。気づけばまたグラスの中身がまた減っていった。酔いがまわ
ってきたのか、緊張が無くなり、頭がボーっとしてくる。視線を横にやれば、千棘ちゃんは
思いつめたようにグラスをじっと眺めている。先ほどまでの明るい雰囲気がいつのまにかな
くなっていた。私も黙り込んでしまい、意味もなくカウンターの上を見つめ続ける。そんな
静けさの中、千棘ちゃんが口を開いた。
省21
82: 2012/10/19(金)20:38 ID:HSb2kh3G(11/40) AAS
気がつくと、もう止まらなかった。ここで退いてはいけないと、私の心の底から何かが私に
働きかける。そう、言葉に出来なかっただけで、これは私の本心だった。中学のときから、
ずっと変わる事が無かった、紛れも無い私の気持ち。ずっとずっと形にしたくて、出来なく
て、悩んで、がんばろうって決意して、それでも出来なくて、でも、絶対にあきらめられな
い、私の初恋。今までの自分に対する悔しさ、千棘ちゃんに対する恨めしさを思うままに吐
き出す。醜いとわかっていても、悪いのは私だと判っていても、それでも叫び続けた。そん
な私の言葉を、千棘ちゃんは口を挟まず黙って聞いていてくれる。
「そっか」
ひとしきり私が言い切ると、千棘ちゃんはそう言った。何かを諦めきったような、穏やかな
声だった。私の強い感情が、その一言で冷水をかけられたように熱を失っていく。私は千棘
省24
83: 2012/10/19(金)20:38 ID:HSb2kh3G(12/40) AAS
「そんなことないよ。千棘ちゃんは、何も悪くない。私が全部悪いの」
「どうしてそう思うの?小咲ちゃん、苦しかったんでしょ?」
「でもそれは、千棘ちゃんのせいじゃないよ」
「じゃあ、私があのもやしと付き合っていいの?」
「それは…」
千棘ちゃんは笑いながら聞いてきた。返事に困る。ここまで言わせておいて、その聞き方は
ずるいと思う。
「私は本当にいいの。ただ、ひとつだけお願いしていい?」
そう聞いてきた千棘ちゃんの顔は真剣なものになっていた。
「うん」
省16
84: 2012/10/19(金)20:39 ID:HSb2kh3G(13/40) AAS
楽side
 「もっとさっさと出なさいよ」
「第一声がそれかよ」
英語の宿題が片付いて、一息ついていたところで電話が鳴った。発信者の名前を見て、通話
ボタンを押した直後にこれである。
「うるさいわね」
「はぁ…んだよ、こんな時間に?」
言葉はいつもどおりだが、声にあいつらしい元気がない気がした。用件を尋ねてみると、返
事には少し間があった。
「土曜の夜9時、○○ホテルに来て」
省22
85: 2012/10/19(金)20:39 ID:HSb2kh3G(14/40) AAS
「ほんとにここであってんのか?」
○○ホテル、午後8時45分。確かに場所は間違いないはずだ。
「(何でこんなところに…)」
見上げればきらびやかに光輝くシャンデリア、訪れる客は高そうなスーツ。今座っているソ
ファーは、柔らかくも硬くも無く程よいすわり心地。絶対高級品だ。学生の待ち合わせ場所
としては場違いにも程がある。一応こっちもそれなりの格好もしてきたが、馴染めている気
がまったくしない。
「あいつ、遅いなぁ…」
もちろんまだ時間にはなってない。こっちの気が急いているのは間違いなかった。
「(落ち着け…)」
省20
86: 2012/10/19(金)20:40 ID:HSb2kh3G(15/40) AAS
間近にあるその笑顔に、思わずどきりとした。見つめられると目が離せない魅力がそこには
あった。よく見ると化粧をしているらしく、服も真っ白なドレスを着ていて、小野寺の清純
なイメージをいつも以上のものに引き立てていた。本当によく似合っている。ずっと見てい
たいと思ったのは間違いない。しかし、先ほどのやり取りをふと思い出すと、恥ずかしくな
ってしまう。顔に朱が差し、つい目をそらしてしまった。
「千棘は?一緒にいるのか?」
恥ずかしさのあまりぶっきらぼうにそう尋ねる。
「千棘ちゃんのこと、気になる?」
小野寺がいたずらっぽく聞いてくる。その表情がまたなんとも魅力的で、またぶっきらぼう
な答え方になってしまった。
省24
87: 2012/10/19(金)20:41 ID:HSb2kh3G(16/40) AAS
「あ、それなら大丈夫だよ」
小野寺が笑いながら言った。
「このホテル、千棘ちゃんの知り合いが経営者で、今回全部大丈夫だって言ってたから」
「そうか、なんだか貸し作ったみたいで気がひけるな」
「千棘ちゃんはそんなこと気にしないよ」
小野寺は明るく言った。確かにそんな気がする。
「それもそうだな」
小野寺の笑顔を見て少し気持ちが軽くなる。だんだん状況が読めてきた。たぶん小野寺も千
棘に呼び出されてここにいるのだろう。小野寺は先に千棘と待ち合わせをしていて、そこで
何かあったのは間違いない。けれど考えてもその内容はわからなかった。
省28
88: 2012/10/19(金)21:00 ID:HSb2kh3G(17/40) AAS
「まぁ、それならそれは置いといて、とりあえずサンドイッチ食べようよ」
「そうだな、冷めてももったいないし」
小野寺の言葉にうなずいて、隣の一人がけのソファーに座る。サンドイッチは四切れあった
のでひとついただくことにした。
「おいしいね」
「そうだな」
しばらく二人でサンドイッチを食べていた。さすがに高級ホテルだけあってか、細かな違い
はわからないが、ファミレスで食べるものとは大きく異なっていた。
「ごちそうさま」
一切れだと当たり前のように小野寺より早く食べ終わる。缶ジュースを少しずつ飲み、変に
省28
89: 2012/10/19(金)21:00 ID:HSb2kh3G(18/40) AAS
「違う!」
否定の言葉だけはすぐ出てくる。けれど、「小野寺だよ。」と言ってしまいたい気持ちと、小
野寺に拒絶されることに対する恐怖の気持ちが相混じって、肝心なことが言えない。そんな
自分を情けなく思った。
「『違う』って、じゃあ誰なの?」
バイトを手伝いに行ったとき、修学旅行のとき、海に行ったとき…。いろんな小野寺の姿が
浮かんでは消えていく。今の関係の心地よさが、あと一歩というところで次の言葉を押しと
どめる。
「どうしてそんなこと、聞くんだ?」
ごまかす自分の言葉が、ひどく卑しく思えた。小野寺もうつむいてしまう。ひどく喉が渇き、
省25
90: 2012/10/19(金)21:01 ID:HSb2kh3G(19/40) AAS
「お、おい、小野寺?」
「うっ、ぐずっ…うぇ、あ、あの…うっ、ご、ごめ…」
小野寺の肩がひくひくと震え、目からは押さえ込んでいた感情を流すように涙がこぼれ落ち
る。
「い、いや、小野寺、無理しなくていいからっ…」
小野寺どころか、目の前で女の子が泣いているなんて状況は、覚えている限り一回もない。
どうすればいいかなんてわかるはずがなかった。頭を必死に回転させ、かける言葉を探し続
けるが、それが見つかることはない。無理しなくていい、大丈夫、そんな言葉をただひたす
らに言い続ける。目の前で小野寺が泣いているのに、なにも出来ない。そんな時間は何かの
罰のようだった。
省24
91: 2012/10/19(金)21:03 ID:HSb2kh3G(20/40) AAS
「うれしい」
自分だけが見られる笑顔。化粧は落ちてしまっていたが、この瞬間の照れ笑いを浮かべる彼
女の顔は、きっとこの先も忘れられないと思った。
「小咲の気持ち、もう一度聞いてもいいか?」
小咲を見ていると、小咲からもあの言葉が聞きたくてしょうがなかった。何の疑いもなく、聞かせてくれると思っていた。
「…だめ」
「え…?」
予想外の答えに言葉を失う。呆然とするというのは、多分こういうことを言うのだろう。
「女の子を不安にさせて泣かせるような男の子には言ってあげない」
「うっ…」
省27
92: 2012/10/19(金)21:03 ID:HSb2kh3G(21/40) AAS
「…んっ、…っ、ごく、ん、んんっ…、はぁ、ん…はぅっ…」
小咲は何の抵抗もなく受け入れてくれた。生暖かくやわらかい舌の感触とともに、小咲の鼻
から抜ける声が頭に響いてくる。その感触が、その声が、冷静さをなくさせ体を操る。シャ
ンパンをお互い飲み込んだあとも口の中に甘い味が広がり、もっと味わいたいと、小咲の口
の中を舌でまさぐり続けた。小咲の舌も絡みつくように動き、ざらざらとした感触が体を熱
くする。
「ふっ…んんっ、はぁ、んっ…」
昂る気持ちが止まらない。自分の中を駆け巡る熱が収まらず、小咲をソファーに押し倒し、
ただひたすら求める。自分の理性が、徐々に居場所をなくし始めていた。
「…ん、っぷ、はぁ、はぁ、ん、…はぁ、」
省29
93: 2012/10/19(金)21:04 ID:HSb2kh3G(22/40) AAS
「…んっ、っぷは、はぁ…」
けれど、限界はあった。後先考えずキスし続ければ息が苦しくなり、さすがに離れざるを得
なくなる。
「…はぁ、はぁ、んっ…はぁ…はぁ…」
しばらくの間、お互いの息切れだけが聞こえていた。普通なら小咲は今にも泣きそうな顔を
していてもおかしくないが、むしろ小咲は色っぽさを増した赤い顔でこちらを見つめていた。
「んっ…はぁ。ひどいよ。私、いいって言ってないのに…」
「じゃあ、嫌か?」
「それは…」
小咲が言葉を濁す。もし嫌だと言われても、すでにやめられるかわからなくなっていた。
省28
94: 2012/10/19(金)21:05 ID:HSb2kh3G(23/40) AAS
「あ、あっ、ひゃん、あん、あ、イク、あん、もっと、はぁん、…」
小咲はとうとう口でも抗うのをやめた。自分の理性どころか思考すらなくなり、ただ小咲に
答えようと必死になる。好きな女の子が、髪を振り乱し、痴態を惜しげもなく晒す。その原
因が自分であることがうれしかった。
「ん、あ、うっ…イ、イク、イっちゃう…あん、もう、んっ、ダメ、あん、イ、イクぅ…あっ!」
小咲の声が急に途絶え、断続的に大きく震え出したのがわかる。突然の変化に戸惑い、どう
すればいいのかわからない。
「あっ、あっ…んっ、うっ…」
小咲は体を強張らせ、痙攣を起こしたように震え続ける。辛そうにしているという感じでは
ないが、なにが起きているかすぐにはわからなかった。
省25
95: 2012/10/19(金)21:06 ID:HSb2kh3G(24/40) AAS
「き、気にしなくていい、よ。その…気持ちよかったから…。た、ただ、その、いきなりで
恥ずかしくて…」
「えっ、あ、そ、そうか。よかった」
小咲が小さくそういった。言葉そのものは嬉しいが、そのままなにも言わず顔を赤らめてう
つむかれると困る。こっちだって恥ずかしさで小咲の顔が見られないのだ。そのままどちら
もなにも言えなくなってしまった。
「あのね、一条君の服とか、このドレスも汚れたらよくないし、その…」
沈黙を終わらせたのは小咲だった。
「お風呂、一緒に入らない?」
小咲の提案に俺はゆっくりとうなずいた。
省29
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