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現代数学の系譜11 ガロア理論を読む30 [無断転載禁止]©2ch.net (653レス)
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む30 [無断転載禁止]©2ch.net http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/
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465: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 09:23:21.02 ID:hJ9NLdiz >>462 つづき 私も、正確には知らないが、無知を承知で書くと 1.無限は、古代ギリシャの時代にゼノンの逆理とかで、話題になった https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9 ゼノンのパラドックス 2.時代は下って、ニュートン・ライプニッツの微分の発明:ここで極限とか関連して無限を扱うことが必要になった https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%AE%E5%88%86%E7%A9%8D%E5%88%86%E5%AD%A6 微分積分学 3.次に、オイラーが代表選手だと思うが、無限級数を巧みに操る名人が出た https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%BC レオンハルト・オイラー 4.でも、無限級数って変な結論も出る。例えば、1+2+3+4+・・・=1/12 https://ja.wikipedia.org/wiki/1%2B2%2B3%2B4%2B%E2%80%A6 1+2+3+4+・・・ "モンスター群のムーンシャイン現象に関するモノグラフでテリー・ガノン(英語版)はこの等式を「自然科学において最も注目すべき公式の一つ」と評した" 5.で、”収束とは?”、”極限とは?”という話になってきた https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%B5%E9%99%90 極限 6.で、カントール先生、フーリエ級数(収束)の研究から、無限集合論へ行った https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%86%E5%90%88%E8%AB%96 集合論 ”ゲオルク・カントールによるフーリエ級数の研究において、実直線上の級数がよく振る舞わない点を調べる過程で集合の概念が取り出された” 7.で、それが19世紀後半で、20世紀中頃に”連続体仮説”に決着がついて、数学業界の多くの人は基礎論から離れた https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%A3%E7%B6%9A%E4%BD%93%E4%BB%AE%E8%AA%AC 連続体仮説 8.だが、いまでも”無限”については、数学的には未決着の部分はある https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E9%99%90 無限 ”無限に関する様々な数学的概念” 大まかにはこんな流れだ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/465
466: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 09:38:51.90 ID:hJ9NLdiz >>465 関連 > 8.だが、いまでも”無限”については、数学的には未決着の部分はある 過去ログから、大栗先生の意見下記 ガロアスレ25より http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/math/1477804000/275-276 (抜粋) 275 自分:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む[sage] 投稿日:2016/11/12(土) ご存知大栗先生 http://ooguri.caltech.edu/japanese 大栗 博司 http://www.theory.caltech.edu/~ooguri/outreach_j.htm 大栗 博司 アウトリーチ (「IPMU特集」科学 (2009年, 7月) ) http://www.theory.caltech.edu/~ooguri/mathuniverse.pdf 宇宙の数学とは何か 宇宙はどんな《言葉》で書かれているか 大栗博司 科学 2009 (抜粋) なぜいまさら量子論(その1): 千年紀の問題 2000 年にクレイ数学研究所は千年紀を記念して,7 つの“ミレニアム問題” を提起した. その中の1 問に,「ヤン-ミルズ場の量子論を数学的に定式化せよ」というものがある. このいわゆるヤン-ミルズ問題が,リーマン予想やポアンカレ予想と並んでミレニアム問題のひとつに選ばれた理由は,場の量子論に数学者にも納得できる定義を与えることで,この理論を数学の1 分野として確立し,数学の発展に新しい方向が開かれることを期待するからだという. 物理学者が場の量子論の計算をするときに,最初に試みる近似法は,相互作用の強さを表す結合定数についてのべき展開,すなわち摂動展開である. ここ数年の間にこれに代わるまったく新しい方法が開発されつつあり,ファインマン図の方法では技術的に困難とされてきた高次の近似計算ができるようになってきた. 摂動展開のような,もはや調べ尽くされたと思われていた部分にも新しい驚きがあり,美しい数学的構造が隠されている. 一方,量子論に着想を得た数学は,この20 年ほどの間に大きな進歩を遂げている(10). これは,1990 年以来のフィールズ賞受賞数学者の4 割近くが,量子論に関連する数学の研究に深くかかわっていることからもわかる. たとえば,場の量子論の計算の中でもとくに性質のよいものを数学的に定式化した“量子不変量” の理論が,幾何学の理解に大きなインパクトを与えている. 場の量子論の深淵に現代数学の光が差し込もうとしているのである. (引用終り) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/466
467: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 09:55:33.07 ID:hJ9NLdiz >>466 関連 まあ、上記大栗先生の意見を”無限”と絡めて個人的見解を言えば 量子論や超弦理論は、いまだ数学的に適切な基礎付けがなされていないよと 基礎的な部分では、量子論の繰り込み手法(ファインマン・ダイアグラムなど)についての数学的基礎付けがないってことなど(下記ご参照) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B9%B0%E3%82%8A%E8%BE%BC%E3%81%BF 繰り込み https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BBP%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%B3 ファインマン ”素粒子の反応を図示化したファインマン・ダイアグラムを考案した。これは素粒子論における複雑な計算を視覚的に理解する上で大変効果的であるが、その数学的基礎付けは未だなされていない。” https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E5%BC%A6%E7%90%86%E8%AB%96 超弦理論 ”超弦理論 1995年、 ポルチンスキーによりDブレーンが超弦理論のソリトン解であることが示され、また、ウィッテンによりこれまで知られていた5つの超弦理論を統一する11次元のM理論が提唱されると、超弦理論は再び脚光を浴びることとなった。 この2つは、それまでに予想されていた種々の双対性(S双対性、T双対性)と組み合わせることで、これまで摂動論の範囲でしか定義されていなかった超弦理論の非摂動的な性質の理解を深めることとなった。 マルダセナによるAdS/CFT対応は、まったく別の理論である超対称ゲージ理論と超重力理論が、ある極限のもとで等価となることを予想し、超弦理論や重力理論、ゲージ理論に対して新しい知見を与えることとなった。” http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/467
468: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 10:04:32.19 ID:hJ9NLdiz >>467 関連 >基礎的な部分では、量子論の繰り込み手法(ファインマン・ダイアグラムなど)についての数学的基礎付けがないってことなど(下記ご参照) 蛇足で、まあ、ここらは¥さんなどがご専門だろうが 量子力学の波動方程式を解くために、摂動法を使うが、それをまともにやると、無限に発散する級数になる そこで、繰り込み手法を考えた。日本の朝永博士がノーベル賞をもらった が、繰り込み手法は、数学的にはいまだ正当な基礎付けがなされていない https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E6%B0%B8%E6%8C%AF%E4%B8%80%E9%83%8E 朝永振一郎 ”日本の物理学者。相対論的に共変でなかった場の量子論を超多時間論で共変な形にして場の演算子を形成し、場の量子論を一新した。超多時間論を基にくりこみ理論の手法を発明、量子電磁力学の発展に寄与した功績によってノーベル物理学賞を受賞した。” http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/468
469: 哀れな素人 [] 2017/05/03(水) 10:06:04.61 ID:XlJfIiOr スレ主よ、だからそんな高等な話題はどうでもいいのだ(笑 1 無限小数というようなものは存在しない。 2 無限小数は数としては存在できない。 こんなことは、よく考えれば、小学生でも分ることなのである。 実際、僕は他スレで、比喩を挙げて、2について説明した。 すると、高卒の男で、数学には何の関心もないような男が、 分った、と書いてきた。 2については、僕の本を読めば、直ちに分る。 むしろ難しいのは1だ。 1については本の中でも詳しい説明はしなかったので、 本を読んでも分らない者もいるかもしれない。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/469
470: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 10:09:33.41 ID:hJ9NLdiz いや、まあ、だから、素粒子論が正しいとして、その物理学の基礎付けとして、現代数学は不十分 つまりは、現代数学は無限がまだ分かっていない(十分数学的に扱えていない)という結論だね 個人的見解だが(^^; http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/470
471: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 10:12:16.11 ID:hJ9NLdiz >>469 哀れな素人さん、どうも。スレ主です。 そう急がないで ゆっくり議論しましょう(^^ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/471
472: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 10:24:07.09 ID:hJ9NLdiz >>471 >ゆっくり議論しましょう(^^ 少数なんて簡単なようだが、それなりに長い歴史があるようだから・・(^^ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%95%B0 (抜粋) 小数の起源 バビロニア数学では六十進法の位取り記数法で数字を記述していた。十進法以外を含めるなら、バビロニア数学での数字表記が最古の小数である。ただし現在で言う小数点に相当するものが存在しないため、記述された数字の実際の数値がどうなのかは、前後の文脈から判断しないといけないという問題点があった。 現代の小数と同じ十進法における小数は、記録に残る所では古代中国が最古である。劉徽は263年に九章算術という数学書の注釈本を著しているが、そこに小数の表記が見られる。現代のアラビア数字表記での8.660254を「八寸六分六釐二秒五忽、五分忽之二」と書いている(小数第6位を表す単位が無いため、分数との併記になっている)。 現代の数学の系譜であるヨーロッパの数学においては、小数の導入は遅れた。これはエジプト式分数表記が普及していたためである。 ヨーロッパではじめて小数を提唱したのは、オランダのシモン・ステヴィンである。1585年に出版した「十進分数論」のなかで,はじめて小数を発表した。その名が示す通り、分数の分母を10の累乗に固定した場合に、計算が非常にやりやすくなる事を発見し、それが小数の発明となった。 なお、ステヴィンの提唱した小数の表記法は、現代の「0.135」であれば、これを「1@3A5B」と表記する。 現代のような小数点による表記となったのは、20年ほど後にジョン・ネイピアの提唱による。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/472
473: 哀れな素人 [] 2017/05/03(水) 10:33:23.81 ID:XlJfIiOr スレ主よ、だから、知識を吸収するより、 自分で考える方が大切なのである。 たとえばこういうことを考えてみよ。 われわれは無限小数を表すとき、たとえば0.99999……と書く。 しかし……は記号だから、これは事実上0.99999という有限小数である。 0.99999999……と書いても同じである。 これは事実上、0.99999999という有限小数である。 0.99999999999……と書いても同じである。 これは事実上0.99999999999という有限小数である。 どこまでいっても同じである。 どこまでいっても有限小数である。 決して真の無限小数にはならない。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/473
474: 哀れな素人 [] 2017/05/03(水) 10:37:17.55 ID:XlJfIiOr またたとえばこういうことを考えてみよ。 たとえば無限小数を紙に書いてみよ。書けるか? 無限小数をコンピュータに打ち込んでみよ。打ち込めるか? 無限小数を頭の中でイメージしてみよ。イメージできるか? 有限小数は紙に書けるし、コンピュータに打ち込めるし、 頭の中でイメージできる。しかし無限小数はできない。 こういうことをよ〜く考えてみればいい。 そうすれば無限小数は数として存在できないことが分る。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/474
475: 哀れな素人 [] 2017/05/03(水) 10:39:29.22 ID:XlJfIiOr 僕はこれから源平闘諍録を読むので、午前の投稿はここまで。 図書館から借りた本だから、期限内に読まなければいけないのである。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/475
476: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 10:43:01.46 ID:hJ9NLdiz >>472 関連 浮動小数点数 浜田のURR ヒットしたので、メモしておく ”-∞ 〜 0 〜 ∞ の区間を、次のように分割しながら、二進法による表現に対応付ける”ってところ(∞を使う)が面白いね(^^; https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%AE%E5%8B%95%E5%B0%8F%E6%95%B0%E7%82%B9%E6%95%B0 (抜粋) 浮動小数点数(ふどうしょうすうてんすう、英: floating point number)は、浮動小数点方式による数のことで、もっぱらコンピュータの数値表現において、それぞれ固定長の仮数部と指数部を持つ、数値の表現法により表現された数である。 浜田のURR 浜田穂積が提案した方式[6]で、Universal Representation of Real numbersの意でURRと名付けられている[7]。-∞ 〜 0 〜 ∞ の区間を、次のように分割しながら、二進法による表現に対応付ける、というのが基本的な考え方で、「符号と絶対値」形ではなく、浮動小数点の表現としては比較的珍しい2の補数の形をしている。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/476
477: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 10:44:49.85 ID:hJ9NLdiz >>473-475 哀れな素人さん、どうも。スレ主です。 レスありがとう(^^ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/477
478: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 11:03:07.59 ID:hJ9NLdiz >>473-475 なんか、有限主義というキーワードを思い出した(^^ 下記ご参考まで https://ask.fm/ytb_at_twt/answers/105450565194 有限主義ってなんですか?直観主義とは違うのですか? ytb_at_twt 20131223 (抜粋) 有限主義とは「有限的な数学的対象」のみの存在を認める立場です。ベースとなる論理は、古典論理でもかまいません(排中律とかそういうこだわりはありません)。その点で直観主義と大きく異なります。 http://en.wikipedia.org/wiki/Finitism 背景ですが、20世紀、公理的集合論などの無限的理論や無限的手法が広く数学の中で使われるようになりました。無限集合などの無限的対象も広く登場します。 しかし一方で、無限的対象は、かつての無限小のように、一部の「数学の基礎」を気にする数学者にとっては、ものすごく胡散臭いものにうつります。そこで、無限的対象を心置きなく使用できるようにしようと、ヒルベルトらが有限主義を提唱しました。これは二段ロケット方式です。 1)本当に存在する数学的対象は有限的なもの(自然数とか)だけである。疑うヤツには自然数を構成してみせればよい 2)だけど有限的対象だけで数学をやろうとするとえらくメンドイ。だから、略記として無限的対象を導入し、ショートカットをする。 ポイントは(無限小をεδ論法で置き換えた時みたいに)「無限的対象・手法は、やろうと思えばちゃんと有限的なやり方で書ききれるが、しんどいので略記として導入している」というスタンスを貫くことです。 まあ、ホントにどんな有限的対象でも書ききれるのか?とか、逆に「ショートカットをせずにちゃんと書く」ってそもそもどういう事よ、とかいろいろ問題はあるのですが、ともかく、20世紀前半には中心的な立場として広く議論されてきました。直観主義と混同すると、いろいろな人が悲しみますよ? http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/478
479: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 11:05:23.88 ID:hJ9NLdiz >>470 関連 https://en.wikipedia.org/wiki/Finitism (抜粋) Finitism Main idea[edit source] The main idea of finitistic mathematics is not accepting the existence of infinite objects such as infinite sets. While all natural numbers are accepted as existing, the set of all natural numbers is not considered to exist as a mathematical object. Therefore quantification over infinite domains is not considered meaningful. The mathematical theory often associated with finitism is Thoralf Skolem's primitive recursive arithmetic. History[edit source] The introduction of infinite mathematical objects was a development in mathematics that occurred a few centuries ago. The use of infinite objects was a controversial topic among mathematicians. The issue entered a new phase when Georg Cantor, starting in 1874, introduced what is now called naive set theory and used it as a base for his work on transfinite numbers. When paradoxes such as Russell's paradox, Berry's paradox and the Burali-Forti paradox were discovered in Cantor's naive set theory, the issue became a heated topic among mathematicians. http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/479
480: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 11:10:34.67 ID:hJ9NLdiz >>479 関連 http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/24316/1/Deguchi.pdf Title <特別寄稿>スコーレムの有限主義( 本文 ) Author(s) 出口, 康夫 哲学論叢 2002/09/01 (抜粋) 1 序 スコーレム(Thoralf Albert Skolem: 1887 ? 1963)は算術(自然数論)や解析学の分野で重要 な業績を残したノルウェーの数学者である。が、彼はまた、ゲーデルと並ぶ20 世紀最大の 論理学者の一人と評されることがあるほど(1)、論理学や集合論の領域でも多大な貢献をな した。特に1920 年代から30 年代にかけての数学基礎論の形成過程においてスコーレムが 果たした役割は大きく、それを反映して、今日の標準的な論理学の教科書には、スコーレ ム標準形・レーベンハイム=スコーレムの定理・スコーレムのパラドクス・スコーレム関 数など、彼の名を冠した術語がいくつも登場するのが通例となっている。 しかし彼の数学や論理学における仕事が、これまでその重要度に見合った関心を集めて きたとは必ずしも言えない。(2) 同じことは、彼の数学の哲学についてもあてはまる。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/480
481: 132人目の素数さん [] 2017/05/03(水) 12:13:12.93 ID:d9j+dY7q よかったなスレ主、トンデモ仲間ができて 二人でファンタジー数学をトコトン語り合え 数学の問い(>>139)には興味無いようだしな http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/481
482: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 12:20:31.65 ID:hJ9NLdiz >>480 関連 出口康夫先生、過去スレでも紹介していたね http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/math/1477804000/332 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む25 332 自分返信:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む[sage] 投稿日:2016/11/19 >>331 つづき スコーレムの有限主義 http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/24316/1/Deguchi.pdf <特別寄稿>スコーレムの有限主義( 本文 ) 出口康夫 哲学論叢 (2002) (抜粋) 1 序 本論は、この数学の哲学上の空白を埋める、本格的なスコーレム研究 の呼び水となるべく、さしあたって彼の有限主義に焦点を絞り、その哲学的含意を明らか にし、それを基に数学の哲学におけるその位置付けを目指す。 位置付けの際、特に注目されるのは次の諸点である。 (一)スコーレムの有限主義は、数学における構成主義(constructivism)の一つと目されるが、だとしたら、それはどのような意味で構成主義的なのか。 (二)構成主義の他の立場、特にその哲学的分析が比較的進んでいる直観主義(intuitionism)と有限主義との異同は何か。 (三)有限主義はどのような点で「有限的(finitary)」であると言えるのか。 (引用終り) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/482
483: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 12:34:15.94 ID:hJ9NLdiz >>482 有限主義補足 Susumu Hayashi 林晋先生 http://www.shayashi.jp/ Susumu Hayashi 林晋, 京都大学大学院文学研究科 現代文化学専攻 情報・史料学教授 http://www.shayashi.jp/HistoryOfFOM/index.html 旧「数学基礎論の歴史」のページ エッセイ・論文・講演 Essays Papers Talks http://www.shayashi.jp/gendaishiso.html (抜粋) ヒルベルトと20世紀数学 -公理主義とはなんだったか?- 現代思想版 2000年 現代思想2000年10月臨時増刊「数学の思考」掲載の「ヒルベルトと20世紀数学」の完全版です。OCRで読み込んだので、おかしなところがあるかもしれません。気づかれましたら、お教えください。BBSの方で結構です。(これについては、匿名でもかまいません。) (抜粋) 7 ヒルベルトと計算 ヒルベルトが、クロネッカーの有限主義を排し、カントールの集 合論的超限的方法を称揚したことは良く知られた事実である。では、 それはなぜだったのだろうか。その理由を探るとヒルベルトと計算 の関係が浮かび上がってくる。 ヒルベルトがカントール的超限数学を称揚した理由は哲学的信念 などではない。それは数学という「知的生産活動」が、一九世紀に 直面していた技術的問題に起因している。ゲッチンゲン大学図書館 にはヒルベルトが学位論文のために書いた不変式論の長い「数式表」 が残されている。 同じような「数式表」を綴じ込んだ論文の例は、 後にヒルベルトの牙城となる Mathematische Annalen の当時の巻 に幾つかみることができる。 概念、論理による推論を主とするブル バキ的な数学に馴れた「二〇世紀的純粋数学者」の目からすれば、 ヒルベルトの数式表や、こういう綴じ込みは、四色問題解決の論文 に添えられていた膨大なケース分けを収録したマイクロフィルムと 同じ強い違和感を与える。 数学を計算と同一視する「数学を知らな い大衆」に向かって、数学は計算ではない証明だ、と叫び続けなく てはならないブルバキ的数学者には、これは悪夢でしかない。 つづく http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/483
484: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む [sage] 2017/05/03(水) 12:36:10.03 ID:hJ9NLdiz >>483 つづき しかし、この当時、ヒルベルトの学位論文を始めとする不変式論 は、数式表をさえ必要とする面倒な式変形アルゴリズムによって専 ら行われていたのである。 リーマン研究家ラウグヴィッツが指摘するように(文献3)一九世 紀中頃までの計算中心の数学は、高度に発達してしまったが故 に、人問の手計算の限界という、現実的、量的な限界に到達しよう としていたのである。 つまり、原理的には計算さえできれば答がわ かることは明らかながら、実際に人間の手ではとても計算ができな い。そういう問題にいかに立ち向かうか、それが問題だった。そし て、ヒルベルト数学の艀卵器ともいうべき不変式論は、限界に達し つつあった計算数学の典型だったのである。 この問題に対するヒルベルトの答は計算を排し概念と論理による 思索により問題を解くという極めて二〇世紀的方法であった。 ヒル ベルトは、彼の代表作のひとつ所謂「数論報告」の前書きで、この 新しい方法をリーマンに始まる方法として称揚し、計算的方法の影 の濃いクンマーの整数論を、リーマンと同じく概念と論理を中心と するデーデキントの方法で書きかえると宣言する。 そして、この方 法論が彼を公理論に導き、二〇世紀数学の父にする技術的基礎とな る(2)。 「数論報告」のそして公理論の数式・計算から概念・論理へという 選択は、その数学における実質的キャリアを、ゴルタン問題の「抽 象代数的解法」で始めたヒルベルトにとっては自然なものだったの である。 (引用終り) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1492606081/484
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