横溝正史 Part 10 (359レス)
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210: 2024/09/07(土)20:58 ID:6xQ/s2MT(1) AAS
>>205
デスペレートは手鞠唄の青池リカの心境を
雌猫に相手にされなかった雄猫が 雌猫が出産したあとに子猫を殺しまくるのと似ていると言うくだりでデスペレートが出てくるよ。
211: 2024/09/08(日)07:24 ID:QVOx6Iq/(1) AAS
デスペレートを検索してみると戦前の尖端語(現代で言う所の新語、流行語)なんですね
戦前尖端語辞典という尖端語を調べた本に載っているようです
コトバンクによると「デスペレート」が出てくる小説の初出が1918~1920年頃とありますから先生の処女作「恐ろしき四月馬鹿」(1921年、執筆時18歳)と大体一致するので、横溝先生の青年時代に流行ったのでしょうね
晩年の病院坂や悪霊島にもデスペレートは出てくるので横溝先生お気に入りの言葉だったのかもしれない?ちょっと面白いなあ…
212: 2024/09/08(日)09:43 ID:2ALXW7Vj(1) AAS
>>11
原型の「扉の中の女」では犯人は容疑者の一人として尋問されてる
多分長編に改作した時にそのシーンを後から書き直そうとして削除して
そのまま忘れちゃったんだろうなw
213: 2024/09/08(日)23:34 ID:daHjqm0H(1/2) AAS
今日は悪魔の寵児を読んだ。
金田一が蝋人形の扮装をして固まっていたり、サイレンサーのついた銃で撃たれそうになったりで
あんまり真面目に論評するような作品ではないね。
探偵はある殺人事件の説明をすっぽかしているが、これは作者が書き忘れたのか、犯人に実行可能性がある限り、いうまでもないことと省略したのか。
初出は昭和33年。もはや松本清張の点と線が出版されています。
当時としても時代遅れの馬鹿馬鹿しい小説と思われたのではないかな
214: 2024/09/08(日)23:35 ID:daHjqm0H(2/2) AAS
これを読んでハラハラドキドキしました、という人はおらんやろ
215: 2024/09/09(月)21:41 ID:ew/ZOtdr(1) AAS
ま、清張のご都合主義も負けず劣らずだからな
216
(1): 2024/09/09(月)23:50 ID:KaeSCQ7h(1) AAS
今日は湖泥と貸しボート十三号を読んだ
まず湖泥という題が良い
文章の緊張感も悪魔の寵児とは大違いだ
横溝正史は自らを「機嫌買い」と称していたが、『面白倶楽部』のような大衆誌に書くときは読者の機嫌買い、つまり大衆迎合を心掛けていたんだろう
しかし、作家の設定する大衆は、高度成長期を生活する消費者とはズレすぎてた。
悪魔の寵児のような倶楽部雑誌に連載された小説の古めかしさはそこに起因してるんだろう
217
(1): 2024/09/10(火)00:13 ID:YDT6F3Il(1) AAS
湖泥の冒頭の描写は爽やかでとても良くて
小説としての整合性も首尾一貫している
小説として整合していれば、解決の論理性は、特に短編ではあまり必要でないと思ってる

さて、湖泥の文学的なタイトルから
横溝作品には珍しい即物的な、いっそハードボイルドと言ってもよいタイトルの「貸しボート十三号」
これは問題作ですよー
218: 2024/09/11(水)12:32 ID:cCzdEUI+(1) AAS
>>217
13号独房の問題
219: 2024/09/11(水)15:20 ID:iTujHHuk(1) AAS
ハードボイルドといえば
「大いなる眠り」を「3つ数えろ」として映画化した時に
冒頭で死んだ運転手は誰が殺したんですか?
と監督が原作者に電話で聞いたら
原作者は分からないと答えたそうだ>>216
大いなる眠りは戦前の作品だけど
220: 2024/09/11(水)19:57 ID:xhmmbfEu(1/5) AAS
以下、貸しボート十三号のネタバレあり

さて、貸しボート十三号です。
もし横溝正史短編ベスト10が選ばれるとしたら
間違いなくランクインする作品でしょう
強烈な謎と論理的解決、これこそ探偵小説ですね

①なぜ、同じボートに残された二人の被害者はかたや着衣、
かたや下着姿であったのか
②なぜ、一人は絞殺されてから「刺殺」され、
もう一人は刺殺されてから「絞殺」されたのか
③なぜ、二人の首の切断は途中で終わっていたのか。
省2
221: 2024/09/11(水)20:02 ID:xhmmbfEu(2/5) AAS
それぞれの被害者の殺害時はタイムラグがあり、犯人も異なっていた。
ボート中の死体AとBのうち、Aは被害者であったが、Bは被害者であり、加害者でもあった。
まず犯人BがAを絞殺。身元を分からなくするためAの首を切断しようとするが、その途中で犯人Cに刺殺されてしまう。
(①の謎の解決:着衣に血が付くことを犯人Bが嫌ったため下着姿になっていた)
事後従犯者Dは犯人Bを被害者に仕立てようとした。そのためBの首をA同様に途中まで切断し、
同じ犯人によって二人が殺害されたようにみせかけた。(③の謎の解決)
AはBに絞殺されたが、BはCに刺殺されている。
首の切断と同様、同じ犯人による犯行にみせかけるため、Dは死体Aの胸を抉り、死体Bの首を絞め、
それぞれに絞殺+刺殺の状況を作りあげた(②の謎の解決)

被害者と目された一人が加害者で、被害者と加害者に別人が同じ死後の肉体的加工を施すというトリック。こういうの前例はあるのかな?
省2
222: 2024/09/11(水)20:03 ID:xhmmbfEu(3/5) AAS
では疑問点
着衣に返り血を浴びるのを嫌ったため裸になったという金田一の推理(というか思いつき)は粗すぎる。
計画的犯行なのだからオーバーコートを着るなり、着替えを用意しておくなりすれば着衣のままで済む。血がついた服は処分してしまえばよい。
逆に人間の心理として、首の切断作業をする時にわざわざ裸になるだろうか?なにかそこに抵抗感はないか?
ここは屍姦をするために裸になったところを殺された、という筋はどうだろう?
この方が横溝正史っぽい。
223
(1): 2024/09/11(水)20:10 ID:xhmmbfEu(4/5) AAS
また犯人がなぜボートを借りたのかの理由がわからない。
犯人は首なし死体をボートに乗せてどこかへ流してしまうつもりだったのか?
けれど死体の処理は川の底に沈めるだけの方が手っ取り早く、発見される可能性も低くなる。
まるで犯人が「ボート上で」「身元不明の首なし死体が」「ボートに穴を開けておいたけど沈む前に」発見されることを期待していた犯行のように見えてしまう。
そんなもってまわったことをしてるから自分もやられちゃうんだよ
224: 2024/09/11(水)20:22 ID:xhmmbfEu(5/5) AAS
瑕疵はあるものの小説としては極上のおもしろさなんで、貸しボート十三号は横溝正史の傑作の一つと言えるんじゃないでしょうか
225: 2024/09/11(水)20:29 ID:MYV2B1QK(1) AAS
そうか。なら死ね!
ひゃはははははは!!!
226: 2024/09/11(水)21:09 ID:N7/DmFd0(1) AAS
こういうのはブログかなんかでやっててほしい
227: 2024/09/12(木)01:08 ID:YQUzawFN(1/4) AAS
>>223
そもそも「ボートに穴を開けて沈没」ってのも変だよな。

当時(1958年発表)手漕ぎのボートって木だよね?(角川表紙も木造船になっている)
木の船は穴がいくら開こうが水を満たそうが沈まないはずで、
高密度な物詰めば別だがこの時は違う。

あれ本当に沈没用の穴か?
228
(1): 2024/09/12(木)01:17 ID:DZzdTd1g(1) AAS
貸しボート13号のトリックには元ネタがあってそっちでもボートを用意しているのだから元作品にならったとしか言いようがない。
229: 2024/09/12(木)08:18 ID:YQUzawFN(2/4) AAS
>>228
そっちだと鉄製とかで穴を開けると沈むボートだったの?
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