[過去ログ] 【腐女子カプ厨】巨雑6439【なんでもあり】 [無断転載禁止]©2ch.net (505レス)
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331: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:00 d AAS
縛れば少なくとも、エレンから手も足も出なくなり、無駄な接触は避けられるだろう。
抵抗だけではなく、エレンがリヴァイの身体に腕を回したり、腰に足を回したりすることも好ましくない、そう仮定すると納得できる。
エレンの表情があからさまに硬くなったことに気が付いたのか、リヴァイは腹から手を離し、頬を撫でてくれた。
頬は手を添えるだけで、目尻を親指でそっと撫でてくれる。
まるで甘やかされているような心地だ。
「心配するな。こういうのは不得手じゃない。……痛くするつもりはないから、練習だと割り切って身を任せろ」
「はい……」
優しい手に縋りたくなるが、練習≠フ一言でさらに心配になってしまう。
まさか他の兵士にもエレンは身体を開かなくてはならないのだろうか。嫌だ、と直感的に思う。
身体を開くのならば、幼い頃から憧れていたリヴァイがいい。むしろ、リヴァイ以外、この身を捧げようと思っていない。
省4
332: (ワッチョイ 9fd9-G+K4) 2016/04/06(水)21:00 0 AAS
純一やて
333: (ワッチョイ f395-imw8) 2016/04/06(水)21:01 0 AAS
ところで旭入れたあとってどんな効果出てるん?
334: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:01 d AAS
エレンが応と返事をしなければ、リヴァイはキスをせずに抱いてくれる。
エレンは瞬きで返事をした。
すぐにリヴァイの唇が重なった。
あまりにも近い距離に恥ずかしさが追いついてしまって咄嗟に目を伏せる。
視覚が遮断されてしまうと他の感覚器が鋭くなるとかいうが、本当らしい。
見てはいないから実際のところどうなっているのかわからないけれど、リヴァイの唇が啄むように何度かエレンの唇に触れた後、唇よりも柔らかいぬめった何かがくすぐった。
小刻みに触れる何か≠ェ気持ちよくて唇で挟むと、吐息が触れた。
そしてちゅるんと音を立てて離れていく。
「お前、キス好きなんだな。……優しくしてやる」
リヴァイの声は楽しそうだ。そっと瞼を持ち上げると、リヴァイが舌を出しているところが見えた。
省8
335: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:01 d AAS
リヴァイはどうやらエレンを優しく抱いてくれるらしい。
はじめ縄を見せられたときは、どんな酷い抱かれ方をするのか不安だったけれど、冷えた心も妙な緊張も少しずつほぐれていく。
リヴァイの手がシーツとエレンの身体の間に差し込まれ、掬いあげられるようにして抱き上げられる。
「あ、……へい、ちょう」
「ん、全裸だろ? ほら、腕を上げろ」
エレンの息が上がる頃、ようやく唇が解放されたというのに、口がすぐ寂しくなってしまう。
しかし、いくらリヴァイが優しいからと言ってあれやこれやと我儘を言ってはいけない。これは、儀式なのだ。
エレンがいかに調査兵団に、否、リヴァイに身を捧げられるかを示す、儀式。
エレンはリヴァイの言う通り腕を上げ、服を脱がしてもらった。
中途半端に脱いでいたボトムも下着ごと取り払われて、正真正銘全裸になる。リヴァイの視線が肌に突き刺さるようで、落ち着かない気持ちになるけれど、同時に冷静にもなる。
省6
336: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:02 d AAS
「卑屈になるな。……それでいい。お前はこの力だって利用して目的を果たすんだろうが」
「はい……兵長」
エレンの声は、震えてはいなかっただろうか。
リヴァイは、わかってくれている。
エレンが巨人を憎んでいることも、そのためにはこの身体だって化物としてだって闘う意思があることも。
エレンは、誰よりも強い目的意識を持っている。エレンが優れているのは頭脳でも戦闘能力でも、何でもない。
目標に向けて、目的に向けて、一心に努力を続けることのできる意思の強さだ。
その目的を手にするまで決して足を止めない、止めることは許さない。
そんな、強さがある。そして、そのエネルギーは周りまでも巻き込んで、影響する。
――それでも、エレンはまだ十五だった。リヴァイの半分も生きていない子供=B
省17
337: (アウアウ Sa6f-G+K4) 2016/04/06(水)21:02 a AAS
石田やな
338: (アウアウ Sa6f-HfxU) 2016/04/06(水)21:02 a AAS
>>322
純一なんか!さんきゅーやでババア
腰ちゃんはオサレになりたいけどなれてないとかそういうことやろか?
それってイサ…
339: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:02 d AAS
幸福の箱庭
by 黒繭
甲高い鳴き声と共に小さな影が飛び立った。その姿を大きな瞳に写した少年は空高く舞い上がろうとする一羽の小鳥をまるで追うようにして右手を掲げる。
その指先に触れたのは尾羽の滑らかな手触りではなく、冷たい無機質な感触。
いっぱいまで開かれた金翠色の双眸を、上から帳が下ろされるように影が覆う。まるで諭すみたいに、温かい手が両翼が生えていたはずの背中をゆっくりと撫で下ろした。
その手は優しくて、どこまでも安心を与えてくれるから、少年はどうしても眦から零れるものを止めることが出来なかった。
開いた本を片手に乗せ、文字の羅列をひたすら目で追っている金髪の少年と、難しい顔をして眉をひそめ、迷わせながらペンを走らせる暗褐色の髪の少年。
テーブルの角に斜め向かいに座った彼らはどちらも下を向いて、今やるべき事をただ黙って各々打ち込んでいる。
省11
340: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:02 d AAS
正直、あまり得意ではないし、難解な数式やら興味のない王族の歴史なんぞを覚える事に意味があるのかは分からない。
必要だと言われればそうなのだろうと思うし、同じ年頃の少年たちが皆相応に勉学に勤しんでいて知っているべき事だと言うなら、自分も出来るようになる必要はある。というくらいには考えていた。
「お前の教え方が上手いおかげだけどな。」
「エレンが努力してるからだよ。あとは、ここの計算の仕方だけど……」
「2人共、お茶が入った。少し休んで」
部屋のドアを開けて中に入ってきたのは黒髪の少女。その片手には金属製のトレーとその上にティーポットとカップ、中央に菓子が置かれていた。
先程から、部屋の向こう側からオーブンの熱で拡散され、屋敷中に広がっていた焼き菓子のいい匂いがずっと鼻孔を擽っていたことには気付いていた。
少女が入ってきた途端、更に香ばしいバターの匂いが部屋に充満して、少しの空腹の隙間を突付いてひとりでに鳴り出しそうだった腹をエレンはなんとか持ち堪えたと撫で下ろす。
ソーサーごと目の前に置かれた紅茶はそっちの気で、真ん中にやってきたお待ちかねのマドレーヌを手に取り、嬉しそうにそれを頬張るその表情には年相応のあどけなさが宿る。
少女はティーカップを配り終えるとエレンの隣の席に座り、美味しそうに食べるその顔を横で見ながら朗らかに笑み、口に合ったようだと安心した様子で彼に声を掛けた。
省8
341(1): (ワッチョイ 53df-qDJN) 2016/04/06(水)21:03 0 AAS
ルルとリリのあの回想はいつのなん?
あとリリのは?のあとはどうなるん?
342: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:03 d AAS
この癖は、いつからだったか。
大切な人たちから自分に向けられる言葉や表情、一つ一つを思い出にしようと、心にしたためるようにして深く刻み付ける。
「なぁ、ヒストリア……いや、女王様は元気か?」
そういえば、と、ふと思い浮かんだ見知った顔。
だがその人物は自分とはあまりにかけ離れた地位にあり、今や名前で軽々しく呼んでいいような身分の相手ではない。
まさか自分と共に勉学や訓練に励んできた仲間が、国の主になってしまうなんて。
元々、由緒正しい王族の血筋であったことが明らかになり、国の変革を求める人々らによって祭り上げられた彼女は、形ばかりだった今までの王に成り代わり、名前も生活をも一変させて女王として国に君臨することになった。
省12
343: (ワッチョイ 9fd9-G+K4) 2016/04/06(水)21:03 0 AAS
腰おしゃれてイサヤマンの感覚は分からんは
344: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:03 d AAS
「エッレーン!お邪魔するよ〜!」
「あ。この声、ハンジさんだ。」
玄関の呼び鈴よりも余程威勢のいい声が響き渡り、その声の主である客人をもてなさなければと慌てて立ち上がったエレンは、部屋のドアからロビーに急ぐ。
「こんにちはエレン君、早速だけど庭の手入れをさせてもらうね」
そう言ってハンジの斜め後ろに立っていたのは、この人の部下。
省16
345: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:03 d AAS
「外まで見送りは要らないよ、エレン」
「…ああ。オレもいつかお前たちに追い付くから、それまで待っててくれよな」
エレンがそこで笑って見せたのは、精一杯の強がりだった。
今は自分が出来る事をしなければならないと、思っているから。
その顔を見たミカサが持っていた手荷物を取り落とす。
玄関に投げ出されて鞄の中からバラけ出た替えの洋服が散らばったことなんか気にもせず、エレンに駆け寄り彼の体を強く抱き締めた。
「安心して此処に居て。エレン、貴方の世界は残酷なんかじゃない…」
「………」
省5
346: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:03 d AAS
「心配しなくてもあの2人はまたすぐ会いに来てくれるよ、親友なんだから。」
3人の様子を黙って見ていたハンジが、あの2人が居なくなってもボンヤリと玄関のドアを眺めて放心したままその場に立ち尽くしていたエレンの背中に声をかける。
振り返って頷いた顔はそれでもすっきりしない物憂げな表情だった。
そんな彼の気持ちを切り替えさせなければと考えたハンジは屋敷の奥へと勝手に歩き出す。
「…さてさて。モブリットの庭仕事が終わるまで私たちは何して待ってよっか。座学の時間にする?」
「あ、えっと…ハンジさん。今日はまた一勝負お願いしてもいいですか」
省8
347: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:04 d AAS
「良い一手だ。アルミンの入れ知恵かな?」
「ふふ。バレちゃいましたか。昨日あいつに教えてもらったんですよ」
昨晩、徹夜でアルミンと対戦してやっと覚えた手だ。
一手で2駒動かし王を城で守ることが出来るキャスリングという特殊な技。
この前までは、それぞれの駒を動かせる範囲や簡単なルールくらいしか頭に入ってなかったエレンだったのが、実に目覚ましい進歩だ。
キングを動かさず守りに入れたいのは分かる。
チェックメイトを決められればそこでゲームが終わってしまうのだから。
しかしそれに相反し、後先を考えず攻める一方であるナイトの縦横無尽な動かし方。
キングやナイト、ポーンたち。
省15
348: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:04 d AAS
「エレン…?いきなり物騒なこと言うなぁ。どうしたの?」
しかし殺意剥き出しの顔を今しがたしていたはずのエレンが、今度は俯いて顔面蒼白になり、いやだ、こわい、と言いながら急に体を震わせ始める。
「何で…?オレのキングが無い。居ないんです、此処に、」
「……え?」
エレンの駒だった白のキングは台座の上に置かれている。
しかし、それは彼の眼には映らない。どうやらチェスの駒のことを言っているのではないらしかった。
「オレは、あの人の命令ならちゃんと従えるのに…」
省12
349: (ワッチョイ ab82-eoZT) 2016/04/06(水)21:04 0 AAS
ジェル座標で無知性また操るんけ
350: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:04 d AAS
考えながらもハンジは飾り棚の引き出しから取り出して、密閉された容器に入っていた薬を注射器で吸い上げさせ、準備をする。
「嫌だっ…!オレはッ!誰の指図も受けないッ!」
ガシャンッ
エレンの手によって乱暴に振り払われたチェス盤が大きな音を立てて床に投げ出される。飛散してばら蒔かれた駒が床に転がり落ちた。
朧気な意識の奥底からそれでもいつだってじわりと胸を掴んで離さない記憶。
深紅の絨毯に散らばるその様を見て、赤く赤く無惨に投げ出された幾つもの亡骸が脳裏に思い起こされる。
省12
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