[過去ログ] 【腐女子カプ厨】巨雑6441【なんでもあり】 [無断転載禁止]©2ch.net (1002レス)
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173: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:08 d AAS
なにやら慌てた様子のメガネに一瞥をくれることもなく、チャイナはずい、と俺との距離を詰めてくる。
「昨日銀ちゃんと会ってたの、オマエなんだロ」
「え?あ、ああ、まぁ……うん……?……なに、あいつわざわざ俺と会うとか言って出掛けてんの?」
「んなもんわざわざ聞かなくても分かるアル。銀ちゃん、めっちゃうきうきしてたもん。オマエと会う時はいっつもそうヨ。ダダ漏れアル」
チャイナはやれやれと言わんばかりに肩を竦め、メガネは曖昧にははと笑った。
「いつもは帰ってきてからもふわっふわのうっきうきヨあの天パ。よっぽどオマエと会うのが楽しいんだロナ。でも昨日は死ぬほどしょんぼりして帰ってきて、今日も一日中へこんでたアル。
オマエ、とうとう銀ちゃんのことふったのか?新八もそうなんじゃないかって言ってたヨ」
「あ、い、いや土方さん、別に銀さんは何も言ってませんからね。誰が好きだとか誰と会ってるだとか、そういうの一言も言ったことないです。ダダ漏れのもろバレだから勝手にこっちが察しちゃっただけで」
「そ、そうか……そっちの方がなんかアレなようにも思うんだが……」
というかこんな子供たちにまで察せられてしまうほどあからさまだったあいつの好意に、どうして当の俺が気付くことができなかったのか。
省7
174: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:09 d AAS
あいつの傍にはそんな人間たちがちゃんといてくれるのだというその事実が、何故だか無性に嬉しかった。
この気持ちはどこから来るものなのだろう――そういうことに決着をつけるためにも、俺は、
「……会いに来た。あいつに」
俺がそう言うと、チャイナとメガネはあからさまではないものの、しかしほっと息を吐いた。
うっかり口の端が緩んでしまいそうになるのを、唇を噛んでやり過ごす。
「でもお前ら、今日は鍋なんだろ。楽しみにしてたんじゃねぇのか」
「鴨は逃げませんよ。明日まで持ちますし」
「デモナー、デモナー、わたし今日は鍋食べる気満々だったからナー。カモがダメなら代わりにカニでもいいから食べたいナー、チラッ、チラッ」
「たかり方まであいつに習ってんのかよ、てめーは。ほら」
「キャッホー!!」
省10
175: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:09 d AAS
「……おう。腹いっぱい食べてこいよ」
「はい!」
「任せろアル!」
カニを目指して駆けてゆく子供たちの背中が人混みに紛れてしまうまで見送ってから、俺も万屋への一歩を踏み出した。
ほどなくして、俺は万事屋の玄関前へと辿り着いた。なんの障害があるわけでもなく、あまりにもあっさりと。
横開きの戸の向こう側は、うっすらと明るいようだった。どうやらあいつはちゃんと家に帰っていたらしい。
もしかすると適当な飲み屋にでも逃げ込んでいるのではないか、と思わないでもなかったのだが。
「……」
インターホンを押そうかと思ったが、やっぱり止めた。
代わりに俺は、寒さにかじかむ指先を叱咤して玄関の戸を引いた。案の定鍵はかけられていなかった。
省9
176: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:10 d AAS
「俺は、身体だけの関係だなんて思ったことねぇぞ。それなりの気持ちがなけりゃ、野郎相手に股ァ開けるわけないだろうが」
万事屋はまだ、動かない。
下手な狸寝入りを続けている。早くそのジャンプどけろ馬鹿。
沸々と湧き上がる焦燥感と同調するように、右手に下げたビニール袋ががさりと小さく音を立てた。
「お前に……大事にされてないと、思ったこともない。確かにそりゃお前は酷い変態だった。俺もそろそろ三十路になるが、あんなことをされたのは初めてだ。でもそれはただ、お前がああいうプレイが好きなんだってだけの話だろ。
それが何で俺を大事にしてこなかったことになるんだ。てめーはいつも、俺が会う約束破ってもひとつふたつ文句言うくらいで、あんまり責めたこともなかったじゃねぇか。待ち合わせに遅れた時もだ。どれだけでも待っててくれたし、責めなかった。
詫び入れろっつってその辺の物陰でしゃぶらされたことはあったけどな。そういうろくでもねぇところはあるが、でも悪い奴じゃねぇよ、てめーは」
遅れてきた俺に、遅ぇよ馬鹿お仕事お疲れさん、つって缶コーヒー投げて寄越してくれたことも何度かあった。
一発ヤり終えたあとはめんどくせぇだのなんだの言いながらも、必ず俺の身体の後処理をしてくれた。
ぼんやりと寝転がる俺の頭をがしがしと撫でる手は、乱暴なのになんだか妙に、優しかっただろう――
省6
177: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:10 d AAS
あいつはろくでもないし金もない、減らず口と揚げ足取りが標準装備のいけ好かないドS野郎であるのだが、でも不器用で変なところが繊細で、転がり込んできたガキどもを口にはせずとも大事にしている男なのだ。
優しい、男なのだ。
そんなあいつにのめり込んで、のめり込まれて――そうやってあいつと行き着く先が、恐ろしいものであるわけが、ないだろうに。
「妙な線引きをしようとして悪かった。お前の気持ちから逃げようとして悪かった。誤解させたことも悪かったと、思ってるから……だから、身体だけだとか、そういうことは……もう言わないで……思わないで、くれないか……――、」
不意にぎい、と、床がきしむ音が鳴った。そして俯いたままの視界に、あいつの生白い爪先が現れる。
俺は首がもげそうになる勢いで顔を上げた。こっちへやってきた万事屋が俺を抱き締めたのは、それと殆ど同時のことだった。
「昨日俺、時間くれとか言ったよな。でもお前が会いに来てくれて、正直死ぬほど嬉しかった。お前の顔見た瞬間に頭ん中がぱーんってなっちまって、思わず逃げたけど。でも本当に嬉しかったんだよ、俺ァ」
「そうかよ」
「もしかしたらお前が追ってきてくれるんじゃねぇかって、期待もしちまった。だから家の鍵も、かけられなかった」
「……置き去りにしてきたガキどもが帰ってくるからじゃねぇのかよ」
省7
178: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:12 d AAS
「俺ァよ、土方くん。今日みたいに結構すぐに舞い上がっちまうし、期待してはそわそわわくわくしちまうし、こうやってお前が来てくれて、色々その……
夢みたいなこと言ってくれて、そんだけで立ち直れちまうような、簡単な男なんだぜ。お前に本気で惚れちまってからだ。どうしようもねぇ男になっちまった。そんなでもいいのか、お前は」
「どうしようもねぇのは元々じゃねぇか。構わねぇよ」
「いやいやお前ね、もっとちゃんと考えなさいよ。お前、初めてした時のこと覚えてる?あん時俺、酔いに任せて酷いことしちゃったよね?ちゃんとケツ慣らしてやれなかったし、お前も初めてだったから、入り口切れて血ぃ出ちまっただろ。
お前はいてぇいてぇって泣きながら、本気で痛がってんのに、俺ァなんかもうそんなお前に滅茶苦茶興奮しちまって、ほら、あれだよ……
土方トンネル開通記念〜とか言って、お前のケータイでぱっしゃぱしゃ写真撮りまくっちまったじゃねぇか。そんでがんっがんに、犯しちまったじゃねぇか」
「……ああ、そういやそんなこともあったな。改めて聞くとセンスがおっさん過ぎて悲しくなってくるな……。トンネルてお前。開通記念てお前」
「やめろ馬鹿人の傷口抉んな馬鹿。……で、お前はさぁ。初っ端からそんなろくでもねぇことしでかした男とよぉ、末永くお付き合いしてやってもいいって……本気で思ってくれるのかよ……」
「……」
初めてこの男と寝た時のことは、それなりに鮮明に覚えている。
省10
179: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:13 d AAS
万事屋の言う開通云々は、それからほんの数分後にあったことである。
アホみたいに硬くなったちんこをろくに慣らしてもないケツにハメられて、こっちは出血してるってのにあいつは抜くどころか容赦なく腰を振るばかりであった。ハメ撮りのおまけ付きである。
とんでもなく痛かったし、人生で一番の屈辱を受けた気分にもなっていた。
結局あの時撮られた最悪の写メたちは、一枚一枚俺がこの手で削除した。本当にろくでもない思い出だ。
だたもう指先に力を入れることもできなくなって、されるがままになっていたこの身体を抱き締めた万事屋が――
『処女じゃ、なくなっちゃったね土方くん、おめーも今日から一人前のオンナだよ、おめでとさん、っ、なぁ、こんな身体になっちまった、のに、っ、おまえ、これからオンナ、抱けんの?
抱けねぇよなぁ、俺なら恥ずかしくて抱けねぇよ、抱け、ねぇよなぁあ?っ、おまえは、これからはずっと……俺のオンナになってりゃ、いいの……俺とだけ、こんなことしてりゃ、いいの……な、土方、ひじかた……な……おれ、すげぇきもちい、よ……』
必死こいた声でそんなことを、耳へ直接吹き込んできたものだから。
俺は、この不器用なサド野郎がちょっと愛しくて可愛いのだと、感じてしまって――今にしてみれば本当に、あの時の俺は頭が沸いてたんじゃねぇかと思えてならないのだが。
『ん……しない……てめーとしか……しない……』
省7
180: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:14 d AAS
あいつの両肩に手をついて、少し距離を取りつつ顔を上げた。
久しぶりに見たような気のするあいつの顔は、眉と眉間の距離が狭まったとてもらしくない表情に強張っている。
「……馬鹿」
そんな真面目くさった面で至近距離から見つめていられると、気が変になってしまいそうになる。
俺はもう一度あいつの肩口に顔を埋めて、そのまま
「上等だ」
と呟いた。口の中で呟くような、えらく小さな声になってしまった。
恥ずかしかったのだ。こんなもん、プロポーズをされてるみたいなものじゃないか。
受け入れてしまったようなものじゃないか。
あいつに聞こえていないなら、それでもいいとさえ思った。
省14
181: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:15 d AAS
どうやらこの身体は本当に冷え切ってたようで、さして温度が高いわけでもないのだろう湯船のお湯が刺さるように痛かった。
――もしかして1ヵ月前のデートらしきものの時も、寒かったから顔が赤くなってしまったのだ、とでも言っておけば、あんなに必死こいて襟巻を引っ張り上げずに済んだのではないか。
気付かなくてもいいことに気付いてしまった瞬間に、俺は頭まで湯船の中に沈んだのだった。
「遅かったな。ちゃんと暖まってきた?」
「……おう」
「こっちも今、できたとこ。味噌汁よそってくっから、座って待ってて」
「…………おう」
「……」
「……んだよ」
「……なんか、想像以上にそそるな」
省12
182: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:16 d AAS
だが今日は。今日は何をどう話せばいいのかが、本当に分からない。
万事屋も同じようなことを思っているのではないか。
さっきからちらちらと視線を寄越して来たり、何か言いたげに口を開いたと思ったら難しそうな顔で白米をかっ込んだりと、あからさまに落ち着かない様子なのである。
結局会話らしい会話をしたのは、出された食事をあらかた平らげて、食後の一服をしていた最中だ。
「お前はさぁ。馬鹿みたいにまっすぐで、頑なで……ほんと頑なすぎて、たまにマジでこいつ馬鹿なんじゃねぇかって思うこともあんだけど、でもお前はそういう奴だからこんなにき、……綺麗なんだろうし、あんま言いたかないけどすげぇいい男なんだろうなって、思ってるよ。
だって俺は、おめーがそんなだから惚れちまったんだもの。お前が今のお前のまんままっすぐに生きていけりゃ、これほど嬉しいこともねぇんだって、んなことも、思ってる」
到底、素面で言うようなことではない。
その証拠に、万事屋は真っ赤である。
やっべーテンションに任せて言わんでもいいこと言っちまったー、って顔をしてる。
なんだか見ていられなかったので、慌てて俺はあいつから顔を背けた。
省12
183: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:16 d AAS
どたどたと忙しない足音をかき鳴らしながら、万事屋が風呂場へと駆けてゆく。
その背を見送ってから、俺は重ねた食器を持って台所へ向かった。
蛇口から勢いよく飛び出す冷水が、火照った肌に気持ちがいい。
このまま冷えて、冷えて、頬のみならず全身にまで広まった赤みがちょっとでも引いてくれればいい。
無理か、無理だな。どうせあいつが戻ってきたら、また身体中のあちこちがかっかと熱くなるに決まっている。
「おまたせ!待った!?」
「は、早ぇよ馬鹿」
食器をあらかた洗い終え、居間へ戻ろうと廊下に出たところで、俺は万事屋に捕まった。
突如後ろから抱きしめられたのである。
どうにもあいつは服を着ていないらしかった。
省15
184: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:18 d AAS
SM紛いのことをしていた時のように、激しいわけではない。
かといって、この1ヵ月のようにひたすら優しいわけでもない。
がっちりと拘束するように俺を抱き締める腕と足の力はとても強く、そこそこの勢いで叩きつけられる下半身に押されてひしゃげるケツが痛かった。
だがそれはこの1ヵ月散々された『優しい』抱き方よりも、ずっと優しく感じるのは俺の気のせいなのだろうか。ずっと、大事にされているように感じるのだって。
「ぁ、ぁ、ぁ……あっ……」
「……ふ、……ん、ん……」
あんなに嫌で怖かった穏やかなセックスが、今はなんにも嫌じゃなかったし、怖くなかった。
もっともっとして欲しくて、1秒でも長くこんな時間が続けばいいとすらも思っていた。
身体をを捩ると、中に入ったものに刺激される場所が変わる。
もっと中の色んなところを、もっともっと、他でもない万事屋の性器に触れて欲しかったので、俺は何度も腰を振った。
省18
185: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:18 d AAS
俺にとんでもない快感を与えてくる万事屋も、身体がダメになってゆくことも、この1ヵ月俺を怖がらせ続けたそれたちが、今はなにも怖くなかった。
それは多分――
「す……すき……」
「……!ひ、ひじかた……!」
「……すき、よろずや……おれ……おまえの、こと……」
最後の砦を守ろうとでもするかのように、今まで決して口にしなかったその一言を、言ってやってもいいのだと――いいや、あいつにちゃんと言いたいのだと。
そんなことを思ってしまうほどの感情が、この狭い胸から溢れてしまうほど育ちきってしまったからではないのかと、思うのだ。
「……おはよ」
「……おう」
翌朝の布団周りの有様は、そりゃもう酷いものだった。
省13
186: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:19 d AAS
「で、デート?」
「……そのつもりですけど?」
「土方、風呂!ささっと風呂済ませてきて!ささっとね、ささっと!」
「ささささささささうるせぇな!」
無防備な肩口に、一発蹴りを食らわせた。
それだけでは微塵も揺るがない逞しい身体が憎らしく、同じ男としては少々羨ましくもあった。
「俺の着替え、出しとけよ。食ったらそのまま屯所に帰るから」
「はいはい。できれば帰したくねーけど」
「馬鹿言うなよ」
「分かってるよ」
省20
187: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:19 d AAS
ありがとうチャイナ。
こいつも変な練習なんかしてしないでお前みたいに、いつの間にかしれっと、って感じで呼んでみりゃいいのにな。
「……うおっ!?」
そろそろ風呂へ向かうか、と寝室を出たところで、つま先がつんのめる。
なにか大きな力が、背後から俺を引っ張ったのである。
肩ごしに後ろを窺うと、そこには案の定下手人である万事屋がいた。
俺の着ている着物の襟をわしづかみ、眉間にしわを寄せてじっと俺を見つめている。
目と眉の幅が狭くなって、ちょっと精悍に見えなくもない顔が、ほんのりと赤く染まっていた。
そんな顔のまま、万事屋は――
「……十四郎」
省11
188: (スプッ Sdb8-xmDs) 2016/04/08(金)06:20 d AAS
AA省
189: (ワッチョイ 8db8-xmDs) 2016/04/08(金)06:42 0 AAS
おはやで
胃痛するは
190: (ワッチョイ 35a2-j/+h) 2016/04/08(金)06:43 0 AAS
なあおの気持ち悪い小説もどきどうしたらNGできるんか教えてくれん?
JANE使うとるんやけど
191: (ワッチョイ 8db8-xmDs) 2016/04/08(金)07:11 0 AAS
わいJANE知らんけどNG機能くらい付いとるやろ
多分ググれば一発やで
192: (ワッチョイ 41c8-Lw14) 2016/04/08(金)07:16 0 AAS
おはようやで
やっと金曜日や週末はソーイングしてエビ買うねん
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