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酒の肴に小説を。 (1000レス)
酒の肴に小説を。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/
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13: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)13:59:18 ID:dcl 人が龍になる奇病、通称龍病はこの大陸を席巻したのは5年前。 この国セントラルの約4割の国民が発病したと言われている。 感染経路並びに発症理由は一切不明のまま、龍病は国民に蔓延した。 龍病に罹患した患者は、 最初は足に鱗の様な発疹が出来る。 鱗は、おおよそ2日ほどかけて全身に鱗が回る。 この時罹患した患者は、足に鱗が出来たときは意識はあるが、上半身に症状が移行してくるにしたがって意識を失う。 全身に鱗が回った患者はだいたい6時間から8時間程度かけて巨大化。 この時の巨大化は通常は罹患した龍病患者の個体差から2メールから10メール位の龍になる。 記録では30mを越える龍も存在すらしい。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/13
14: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)13:59:52 ID:dcl 完全に龍化した患者は自我を失い襲いかる。 全てを忘れ親い人に、動く物が全てに襲いかる。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/14
15: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:00:31 ID:dcl 龍病発症を発端とし王朝は瓦解。 当時の軍部はある施設に避難。 国民を誘導し被害を最小限に食い止めようと奮闘する。 首都を占領する荒れ狂う龍から、軍と生き残った国民とで実行した"必死の作戦"によって首都と王朝の奪還に成功。 その後軍部は暫定政府となった。 元々テロ対策で建てて有った都市部や農村漁村は高い壁で街を囲って有ったのが、その壁は龍避けの壁となって機能する。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/15
16: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:01:11 ID:dcl 僕は2杯目を頼む。 店員はバーボンをグラスに注ぐ 手慣れた手つきは鮮やかで無駄がない。 グラスに僕の前に起く。 「そういや、前の担当だった岩のようにゴツい旦那は?」 「それが行方不明なんですよね。 今回の伝令が遅れたのもそれが原因でして。 僕はこの地区を担する事になった後任のアレフ ストーンと言います。」 店員は強張った表情をする。 「あの旦那は行方不明なんですかい?」 店員は今にも泣き出しそうな顔で呟いた。 よほど親い間柄だったのだろう。 痛ましく思いながら僕はグラスを煽る。 「残念ながら。 消息すら掴めておりません。 親い間柄だったんですか? 僕も残念です。」 人の繋がりに敬意を払いながら僕は伝える。 店員は肩を落として消え入りそうにぼやく 「あの旦那にツケがたんまり残ってるんですよね… 」 一呼吸空けてから僕はグラスに残ったバーボンを飲み干し3杯目頼む。 グラスの氷を変えバーボンを注ぐ手つきが若干震える店員は僕の方を観ないで言う 「政府はツケを肩代わりしてくれませんかね?」 「さぁ?」 僕は酒臭い息を吐きながら答える。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/16
17: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:01:54 ID:dcl 龍の排除に成功し居住空間を高い壁で被い、生活の安全は確保出来たが、困窮したのは物流だった。 壁の外は龍が物流の行く手を阻む。 暫定政府は物流の為に各都市や村や街に軍隊で護衛し、物流と国民の安全を確保しようと試みた。 この目論みは成功する。 物流の為のに暫定政府と各都市や村と街に伝令を伝える役割を持つのが"白い鳩"である。 "白い鳩"は単身で各都市や村や街をを行き来する。 龍の世界となった壁の外を伝令を持って。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/17
18: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:02:27 ID:dcl 農耕の街の名物のバーボンでふわふわと酔った僕は夜道を歩いていた。 政府の総合屯所がないこの村では僕は首領の屋敷に滞在していた。 月の綺麗な夜だった。 遠くで地鳴りの様な唸り声が聞こえる。 龍が吠えているんだろう。 ふわふわと酒に酔った僕は首領邸の帰路に付く。 深夜にも関わらず首領は起きていた。 強かに酔っ払った僕を見て、あからさまに嫌な顔をする執事に僕は部屋まで案内される。 案内の途中で廊下出会った首領は見るからに仕立てが良さそうな、ガウンに身を包んでいた。 「政府の人間はは何を考えてるんだ。」 任務中に酔っ払って帰還した僕は酔っ払った事を咎められたと思い素直にあやまる。 しかし首領は違った。 取引内容の事だった。 延々と廊下で首領は愚痴なのか、進言なのか解らない話を首領は続けた。 誰か助けてー 内心僕は叫ぶ。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/18
19: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:03:16 ID:dcl 昼近くに起き出した僕は屋敷のダイニングで執事にブランチを頼んだ。 昨日の醜態を晒したせいか執事の態度は素っ気ない。 「かしこまりました。」 その一言で顔も録に見ずに出ていく。 暫くしてからメイドが僕のブランチを乗せた、銀色のカートを押しながらやって来た。 配膳するメイドに声をかける。 「首領さんは今日はどちらに?」 メイドは手を止めて僕の方に向き直り静かに言う。 「西の塔で全体会議を開いておいでです。」 「西の塔とは?」 「屋敷から程近いこの街の議事堂の様な所です。 差し出がましいとは存じ上げますが全体会議とは、首領様と豪農様方、小作代表者様、自治関係者様等との議論の場で御座います。」 メイドは一礼し配膳作業に戻る。 うーん。 折り目正しい。 なにやら背筋が伸びる。 配膳が終わり一礼し去っていくメイドの背中に声かける。 「すみません。 その全体会議はいつ頃閉幕するんですか。」 メイドは振り返り姿勢をただし真っ直ぐ僕を見ながら 「会議の詳細は解りかねますが、西の塔の使用手続きは昨日から4日程と伺っております。」 うーーーーん。 背筋が伸びる。 彼女が喋ると僕はどうやら緊張するみたいだ。 これは恋? メイドは一礼してダイニングを出ていく。 まぁ 彼女が後10年歳を取ったら考えよう。 幼女のメイドの背中を見送る。 僕はこの街の滞在期間は3日程かと当たりをつける。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/19
20: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:04:12 ID:dcl ブランチを食べて僕は屋敷の外に出た。 酒場に行くのは早い時間で、僕は当てどなくブラつく。 小麦畑の稜線が眼下に広がる。 さらさらと風が流れる。 長閑だ。 僕は取り敢えず酒場の有る市場の方に足を向ける。 ガヤガヤと喧騒に包まれた市場で一人の少年に出会う。 市場をキョロキョロと辺りを見回しながら少年は歩いていた。 僕は迷子だと思い声を掛ける。 「どうしたの? 迷子かな?」 「うん。 ママを探してるんだ。」 五歳位だろうか。 痩せこけた少年だった。少年は向き直り僕に説明する。 「ママを探してるんだ。 帰ってこないから ママを探すんだ お腹が空いたから ママを… ママを…… ママが………………」 ぽろぽろと泣き出す。 おくびを上る少年は言葉の最後は聞き取れない。 「お腹が空いてるのかい? じゃあ、なにか一緒に食べに行こうか? 言ってごらん。 なにが食べたい?」 「な……んでも…………」 やはり最後はおくびで聞き取れない。 端から見たら僕が誘拐犯にでも見えそうなので、僕は早々に少年の手を引き手近な飯屋に行く。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/20
21: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:05:26 ID:dcl オープンテラスの飯屋のテラス席に腰掛け僕と少年は向き合って座っていた。 まだおくびが止まらない少年は他の客から注目されていた。 僕は気まずい。 「なんでも食べてね」 少年はメニューを読めなかった。 僕はウエイトレスをを呼び、この店のお薦めとコーヒーを注文する。 料理が運ばれて来る頃には、少年は少しずつ落ち着いてきていた。 お薦め料理を食べるのを眺めながら僕はコーヒーを啜る。 「落ち着いて聞いてね。 迷子なの?」 少年は食べるのをやめて大きく首を横に振る。 「じゃあママはどうしたの?」 少年の眼に涙が浮かぶ。 口がゆっくりへの字に曲がり、口の中の食べていた料理が見える。 僕は慌てて声をかける 「取り敢えず食べちゃおうか。 冷めるのもなんだしね。」 少年は料理向き合うために下をむく。 少年の肩が細かく震えるのを僕は黙って見つめるしかなかった。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/21
22: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:07:00 ID:dcl 少年の食事が終わり、少年は僕に小さく 「ありがとう」 と呟いた。 何から聞いて言いか解らない僕は当たり障りのない質問から始める。 「名前は?」 「デューク……」 「好きな食べは?」 「パン……」 「何歳?」 「6歳……」 「ご飯美味しかった?」 「うん」 「今日はどうやって市場まで来たの?家近い?」 「うん。 歩いて来たの。 家はちょっと遠い。」 徐々にデュークの情報を聞き出す事に僕は成功する。 僕は憲兵もやってけるんじゃねーかな?と変な自信を着ける。 僕は核心に迫る。 「ママはどうして居ないの?」 デュークの眼に涙が溜まりだす。 しまった。と思った時には遅かった。 「あのね。 ママね。 帰って来ないの。 2回寝たら帰るって言ったのに。 帰らない…………」 一気に捲し立てるデュークはぽろぽろと泣き出す。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/22
23: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:07:38 ID:dcl 最後はやはり聞き取れない。 前言撤回。僕に憲兵は無理だ。 泣き出すデュークに飯屋の他の客から注目を浴びて僕は座りが悪い。 しかし話を聞かない訳にはいかなかった。 意を決して僕はデュークに問う。 「ママはどこに行ったかわかる?」 デュークは泣きじゃくる。 おくび混じりで聞きにくく、順序もバラバラで僕に説明してくれるデューク。 僕は必死にデュークの言葉を拾う。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/23
24: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:08:14 ID:dcl 一通り説明を受けて大筋は理解した。 デュークには父親が居ない事。 デュークの母親は男の家に入り浸ってる事。 母親はパンを置いて行ったので一昨日はそれを食べた事。 昨日からは何も食べて居なかった事。 外に出ては行けないと言い付けられている事。 まだおくびを上げながら泣きじゃくるデューク。 僕はウエイトレスを呼んだ。 「何かこの子に甘い物を。」 ウエイトレスは頷き去ってい行く。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/24
25: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:08:48 ID:dcl デュークは説明の中で母親に何日間も置いて行かれ、それでも母親に対して愚痴1つ言わなかった。 デュークは続ける。 「僕が悪かったんだ。 言い付け破って外に出たから、ママはまた帰って来なくなっちゃったんだ……… もう帰って来ないのかな……」 ウエイトレスがアイスクリームを持ってやって来た。 デュークの前にそっとアイスクリームを置く。 ウエイトレスは僕をじっと見つめ一礼して踵を返す。 なんだか期待されたみたいだ。 期待されても困るだけだ。 僕に出来る事は少ない。 僕はただただ考えていた。 デュークは母親を許す事に馴れている。 母親はどうだろう? 子供を許す事に馴れているんだろうか? 全てを無自覚に受け入れるデューク。 受け入れるが故に自分を責める。 この小さい体に、はち切れんばかりにデュークは自身の境遇を受け入れて、溢れ出すのは涙だけなんだろうか。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/25
26: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:09:38 ID:dcl おくびが止まらないデュークに、僕はアイスクリームを薦める。 スプーンでアイスクリームを震える手で掬うデュークを僕は黙って見ていた。 通りの方から派手な格好の女が視界に入った。 女は真っ直ぐ僕達のテーブルに近づいてくる。 女は僕達のテーブルまでやって来て頭を下げる。 「すみません。 うちの子が"白い鳩"さんにとんだ迷惑をお掛けしまして。 私もデュークを探しておりまして、困っていた所だったんです。」 「はぁ」 間抜けな返事が出た。 聞いてもないのに女は捲し立てる。 「デュークに何か言われませんでしたか? この子は少し心の病気でして、自分の空想と現実が混ざる傾向が有るんです。 食事代いくらでしたか? お支払いいたします。」 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/26
27: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:10:34 ID:dcl 女は派手な格好に遜色ないくらいの派手なバッグに財布を出すのだろう。バッグに手をかける。 「探していらっしゃったんですか? それはそれは御心配をお掛けして申し訳なかったです。 それに礼には及びませんよ。 この子は僕のコーヒーの相手をしていただけですから。 食指代は結構です。 愉しい一時でした。」 女の顔を見ながら僕は制止する。 「あらっ そう言って頂けるるなら御言葉に甘えさせて頂きます。 ありがとう御座います。」 女は深々と頭を下げる。 僕はデュークの方を見る。 デュークは喜びに悲しさを混ぜた様な顔でテーブルの隅を見ていた。 「じゃあデュークいくわよ。 お兄さんに御礼言って。」 「ありがとう………」 モゴモゴと礼を口にするデューク。 女はデュークを立たせもう一度頭を下げデュークの手を引き通りに消えて行った。 アイスクリームを運んで来たウエイトレスが食器を引き揚げにやって来た。 「あんた、あれどう思う? 私は母親が嘘っぱちだと思うけど。」 「立ち聞きしてたんですか?」 僕は咎める。 「狭い店内でやりあっていれば嫌でも目立つでしょ。 それに客の観察は私の趣味よ。」 ウエイトレスは悪びれた様子を見せない。 僕はぼんやりとウエイトレスの片付けるデュークが食べていた食器を見た。 お薦め料理は大人一人前で、料理は綺麗に残さず食べられていた。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/27
28: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:11:12 ID:dcl その後僕は酒場行き地元の客と他愛のない話をしながら酒を呑んだ。 酔っ払って首領邸に帰宅後首領からふたたび、有難い進言を受けた。 「小麦の政府買い取り価格を2割減にしろとは政府のお役人達は、我々に…………」 お約束。 カンベンしてください。 僕は涙が溢れないように天井を見上げる。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/28
29: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:11:46 ID:dcl 昼近くに起き出しダイニングで昨日のメイドから ブランチの用意をしてもらう。 僕はメイドのプロフィールを聞き出す事に成功する。 メイドの名前はターニァ。 今年で9歳。 うん。 やはり後10年待つとしよう。 食事後は屋敷を出て市場の方に向かう。 デュークの家の場所の聞き込みを行った。 探偵気分。 政府の制服は警戒されずにすむが結果は空振り。 辺りは暗くなり始め、西の空が今に太陽が明滅しようとしている時に僕はデュークの捜索を諦めて酒場に向かう。 毎日訪れる酒場でデュークの家の場所を知ってる男に出会った。 母親の名前も解った。 ララだ。 おおっ。 神の采配。 僕は内心喜んだが、その男からララの素性の話を聞いた。 飯屋のウエイトレス侮れん。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/29
30: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:12:38 ID:dcl 翌日僕はデュークの家のドアの前に立っていた。 昼下がりで、風が気持ちのいい午後だった。 僕はデュークの家のドアを叩く。 反応がない。 一呼吸空けてからふたたびドアを叩く。 やはり反応がなかった。 居ないのだろうか。 僕は諦めて踵を返す。 首領からは今日中に伝令を受けとる約束を昨日していた。 僕は明日の朝この街を出る事になるだろう。 今日は酒場には寄らずに出発の準備をするために首領邸に足を向ける。 街を出る前にもう一度デュークを訪ねよう。 そう思いながら首領邸に歩みを進める。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/30
31: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:13:25 ID:dcl ララは市場の喧騒の中を歩いていた。 彼氏の家から3日ぶりに帰る途中だ。 息子は3日前に家に置いて来たきり会っていない。 あいつが居なければ今頃まだ彼氏の家に居れたのに……… パンは一日分だけ置いてきた。 昨日から息子のデュークは何も食べていないだろう。 そう考えると自然と笑みがこぼれた。 市場の中程まで歩いてきたララはオープンテラスにデュークの姿を見つける。 一緒に居るのは政府の人間だろうか? 腰に着けた銃の上にベルトの様な大きな飾りを身に付けた痩身の男だ。 暫くララはオープンテラスを通りの隅から観察する。 ララは思い出す。 あれは伝令を持って壁の外を飛び回る"白い鳩"だ。 憲兵ではない。 役人に泣き付いた訳では無さそうだ。 ララはホッとする。 ララはオープンテラスに真っ直ぐ歩いて行く。 "白い鳩"からデュークを無事に引き上げる事にララは成功し、デュークの手を引きなが市場でパンを買い家まで歩く。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/31
32: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:14:50 ID:dcl 市場を抜け人通りが少なくなった所でデュークが困った様な顔でララを見た。 「ごめんね。 僕。 また外に出ちゃったんだ……… お腹がね……空いたから… ママを……探しにいこうおと思って……… ママに会いたいし………」 デュークは今に間も泣き出しそうだ。 ララは辺りを見回す。 人の影が無いことを確認してからデュークの頬を思いっきりぶった。 バチッン 頬をぶたれたデュークは横に倒れる。 地面に転がるデュークから鼻血が出るのを見てララは少し満足する。 「言い付けを守れない、馬鹿な子はお仕置きが必要ね。 続きは家に帰ったらにしましょう。」 デュークはぽろぽろ泣き出す。 地面からはまだ立てずにいた。 「早く立って頂戴!!! こんなところに寝っ転ろがってみっともない」 ララは強引にデュークを立たす。 デュークは何も言わずにぽろぽろ泣きながら母親のララの後を必死に着いて行った。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/32
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