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酒の肴に小説を。 (1000レス)
酒の肴に小説を。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/
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30: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:12:38 ID:dcl 翌日僕はデュークの家のドアの前に立っていた。 昼下がりで、風が気持ちのいい午後だった。 僕はデュークの家のドアを叩く。 反応がない。 一呼吸空けてからふたたびドアを叩く。 やはり反応がなかった。 居ないのだろうか。 僕は諦めて踵を返す。 首領からは今日中に伝令を受けとる約束を昨日していた。 僕は明日の朝この街を出る事になるだろう。 今日は酒場には寄らずに出発の準備をするために首領邸に足を向ける。 街を出る前にもう一度デュークを訪ねよう。 そう思いながら首領邸に歩みを進める。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/30
31: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:13:25 ID:dcl ララは市場の喧騒の中を歩いていた。 彼氏の家から3日ぶりに帰る途中だ。 息子は3日前に家に置いて来たきり会っていない。 あいつが居なければ今頃まだ彼氏の家に居れたのに……… パンは一日分だけ置いてきた。 昨日から息子のデュークは何も食べていないだろう。 そう考えると自然と笑みがこぼれた。 市場の中程まで歩いてきたララはオープンテラスにデュークの姿を見つける。 一緒に居るのは政府の人間だろうか? 腰に着けた銃の上にベルトの様な大きな飾りを身に付けた痩身の男だ。 暫くララはオープンテラスを通りの隅から観察する。 ララは思い出す。 あれは伝令を持って壁の外を飛び回る"白い鳩"だ。 憲兵ではない。 役人に泣き付いた訳では無さそうだ。 ララはホッとする。 ララはオープンテラスに真っ直ぐ歩いて行く。 "白い鳩"からデュークを無事に引き上げる事にララは成功し、デュークの手を引きなが市場でパンを買い家まで歩く。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/31
32: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:14:50 ID:dcl 市場を抜け人通りが少なくなった所でデュークが困った様な顔でララを見た。 「ごめんね。 僕。 また外に出ちゃったんだ……… お腹がね……空いたから… ママを……探しにいこうおと思って……… ママに会いたいし………」 デュークは今に間も泣き出しそうだ。 ララは辺りを見回す。 人の影が無いことを確認してからデュークの頬を思いっきりぶった。 バチッン 頬をぶたれたデュークは横に倒れる。 地面に転がるデュークから鼻血が出るのを見てララは少し満足する。 「言い付けを守れない、馬鹿な子はお仕置きが必要ね。 続きは家に帰ったらにしましょう。」 デュークはぽろぽろ泣き出す。 地面からはまだ立てずにいた。 「早く立って頂戴!!! こんなところに寝っ転ろがってみっともない」 ララは強引にデュークを立たす。 デュークは何も言わずにぽろぽろ泣きながら母親のララの後を必死に着いて行った。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/32
33: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:15:20 ID:dcl 家に着いたララはデュークの脇腹を蹴った。 ララの派手な靴がデュークの脇腹に刺さる。 家の中にデュークが入ってすぐさまだった。 デュークは狭い家の中に転がる。 「ママ……… ママ…」 か細い声でデュークが声を上げる。 ララは気に入らない。 息子が声を発する事に。 転がるデュークにララはなんとも踏みつける。 「なんで! 言い付けを!! 守れないの!!!」 ララは叫びながら何度もデュークの小さい体を踏みつける。 肩で息をしながらララは満足する。 転がる頬が赤黒く腫れ上がり、小さい体を目一杯踏みつけて、ようやく満足した。 デュークは転がったまま動かない。 「あんたなんて産まれて来なければよかったのよ。」 ララはデュークに市場で買ったパンを投げつけ家を出ていく。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/33
34: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:15:54 ID:dcl 最初は子供が出来た事に喜びを覚えた。 妊娠したと告げると、父親だった男は逃げた。 シングルマザーも格好いかもと考えたのが運のつきだった。 ララの両親の反対を押しきりデュークを産んだ。 出産後に早くも後悔する。 周りの皆はまだまだ遊んで要るのに、またなんで自分ばっかり育児と仕事をしなくてはならないのか。 甚だ疑問だった。 子持ちと聞くと男は逃げて行く。 良いことは何もない。 ララはそう考えていた。 ララは子持ちという事を隠して今の男の家に転がり込んだ。 男は逞しい農夫でララを満足させてくれる。 早くデュークが死んでくれないか。 ララは内心そう考えていた。 ララは足早に男の家に向かった。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/34
35: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:16:33 ID:dcl デュークはドアの叩く音で目を覚ました。 意識を失ってどれ位経ったのかは解らなかった。 体が熱い。 下半身が硬くなったみたいに動かない。 声を上げようにも力が入らなかった。 ふたたびドアを叩く音が聞こえる。 その音を意識の片隅で聞きながらデュークは夢を見ていた。 優しい母親と逞しい父親と仲良く遊ぶ夢を。 父親の顔は靄が掛かりわからない。 母親のララに優しく抱きしめられた。 デュークの夢はそこで終わる。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/35
36: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:17:08 ID:dcl 僕は首領邸から出発間近まで首領の有難い進言を頂戴していた。 解ったって。 無事に総合屯所のある港町まで無事に帰ったら報告書に書くって。 未来の恋人のターニァと愛想の悪い執事に別れを告げると僕は歩き出す。 眼下の稜線は今日も長閑だ。 風もさらさらと流れている ヒバリが高い空で鳴いた。 僕は市場の方に歩みを進める。 デュークの家に寄ってから街を出ようと決めていたからだ。 市場を抜けてデュークの家の近くまで歩いて来たときに地鳴りの様な叫び声も聞こえる。 龍の声だ 近い。 僕は走り出す。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/36
37: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:17:50 ID:dcl ララはデュークを痛めつけた日から2日ぶりの朝に帰宅した。 仕事の道具を取りに行ったのだった。 ララは家のカギを空けてドアを開ける。 見慣れない大きな物がそこにあった。 ソレは窓から差し込む光を受けて鱗が銀色に輝く大きな物だった。 ソレは大きなヘビの様にトグロを巻いていて、ユラユラと尻尾を上下に動かしていた。 ソレの顔はトグロで見えない。 ララは固まる。 震えが止まらない。 手に持っていた家の鍵を落とす。 ガシャン 床に落ちた鍵は金属音をたてる。 龍はララを見た。 赤い大きな眼で。 鼻から白い蒸気を出していた龍は叫ぶ。 地鳴りの様な叫びを。 全てを噛み砕く様なその口で。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/37
38: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:18:38 ID:dcl デュークの家の前は逃げ惑う人でごった返していた。 10m位の龍だろうか。 龍の口には派手な服を着た女が足を噛まれぶら下がっている。 女は何か叫びながらバタバタと暴れている。 デュークの家を見ると、壁が無惨にも穴が空き荒れた室内が目に入る。 龍が元は誰なのかを僕は理解する。 ぶら下がっているのは母親のララだろう。 僕は逃げ惑う群衆の中、軽く目を閉じる。 短い溜め息とともに目を開き前を見る。 「よう。 デューク。 あんなにちっこいお前がこんなにでっかく成るなんてな。」 僕はデュークに近づきながら声をかける。 ララはまだ暴れている。 僕は腰にぶら下がってる 銃を引き抜く。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/38
39: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:19:24 ID:dcl 龍に向かって構えて引き金を絞る。 パァン 渇いた音と共に龍の右目から血煙が吹き出す。 龍は叫ぶ。 地鳴りの様な叫びを。 デュークの絶望の叫び声に僕には聞こえる。 龍は辺りをなぎ倒しながらのたうち廻る。 口に加えていた女が落ちる。 右目潰れた龍はふたたび吠える。 辺りの空気が震える。 「すまんなぁ。 痛いよなぁ。」 心の底から僕は謝る。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/39
40: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:20:10 ID:dcl 龍が向き直った。 標的を僕に決めたみたいだった。 龍の足下でララは這いずりながら、龍から遠ざかろうと何かを叫びながら必死にもがく姿が見える。 龍が僕に向かって突進してくる。 僕は龍の額辺りに標準を合わせ引き金を3回絞る。 銃弾を受けても龍は怯まない。 構わず突進を続ける。 僕は右に跳んで龍の突進を交わす。 僕は素早く立ち上がり銃のマガジンに替えの弾を装填する。 龍は轟音と共に僕の後ろに有った民家に突っ込む。 民家に大きな穴が開く。 龍は民家から顔を引き抜き、こちらを向く。 龍の額の鱗が弾け飛び赤黒い龍の皮膚が露になる。 鼻から蒸気を出して右目が潰れ、額の鱗が弾け飛んだ元デュークだった、龍は痛々しかった。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/40
41: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:20:45 ID:dcl 僕の後方では母親のララがまだ何かを叫んでいる。 僕は元デュークに謝る。 「ごめんね。」 狙いを定め引き抜きを絞る。 パァン 渇いた音と共に 元デュークの龍の額から大量の血液が流れ出した。 龍はふらふらとしながらも倒れない。 僕に向かってこようと突進の姿勢に入った所で、 ズシィンと龍は倒れ事切れた。 人々が歓声を挙げる。 歓声はなりやまない。 僕は溜め息を1つ浸いてデュークだった龍の所まで歩いて行く。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/41
42: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:21:21 ID:dcl 「ごめんな。 デューク。 痛かったよな。」 僕は謝る。 そして飛び散った鱗を一枚拾い真ん中に銃で孔を空ける。 穴の空いた鱗を腰に巻いている銀色の飾りに差し込む。 飾りは無数の龍の鱗だった。 「デューク。 お前も僕と一緒に旅に出ようぜ。」 僕は踵を返す。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/42
43: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:21:59 ID:dcl 足を噛まれて這いずり回ってる母親のララの元まで歩いて行く。 ララの声が聞こえる。 錯乱しているみたいだった。 「あんな子は産むんじゃなかった!!! あんな子は産むんじゃなかったんだ!!! なんで私ばっかりこんな目に遭うの!!! 私は幸せになりたいだけなのに!!! ああ!!! 足が!!! 私の足が!!! クソ!!! 死ねよ!!! デュークー!!!」 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/43
44: 黒霧芋マスター [sage] 2015/03/31(火)14:22:40 ID:dcl 錯乱して叫ぶララの前まで行き僕はララを見下ろす。 「あんたの望みが叶ったぞ。 喜べよ。 デュークは死んだよ。 脚の一本や二本安いもんだろう? あんたはこれから派手な服を着て飽きるまでセックスしてればいい。 それがあんたの望んだ幸せなんだろ? 良かったな。」 僕はララに声をかけ僕は歩き出す。 この街の外に繋がる門に向かって歩みを進める。 この地域の総合屯所のある港町に伝令を届けるために。 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/44
45: 名無しさん@おーぷん [sage] 2015/04/01(水)09:20:56 ID:M6j 二度と書くな盗作者 http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/45
46: 名無しさん@おーぷん [] 2015/04/01(水)09:27:42 ID:M6j http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1426594171/ このスレの>>10が俺 ファンタジーとお題を出されて筆力向上がてらになんとなく書いてみたが まさか他人の小説として発表されてるなんてな 本当に酷い奴だよ http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/46
47: 黒霧芋マスター [sage] 2015/04/02(木)23:34:05 ID:EPZ ショート あっちって こっち? http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/47
48: 踊るクズ [] 2015/04/02(木)23:34:55 ID:Bxv マスター やっぱドラゴンは使えねえわ 書き手的には残念だが 読むに当たって読者は作者ほどには読みこまねえ。大なり小なり読み飛ばすから気づかなかっただろうがな 以下 10氏の作品から引用 馬で草原を駆けている中、女リーダーは叫んだ。 「いいか、私が見るに奴の鎧は犀の角の様に鱗が異常硬質化し、それが太陽の光を反射して銀色に光っているだけだ」 彼女は腰の手榴弾を高々と掲げた。 「だったら手榴弾で鱗を爆破し筋肉を剥き出しにしてやればいい。特に足を狙うんだ、足を使えなくすればこちらの勝ちだから」 仲間が頷くのを見ると彼女は前を向き馬の腹を蹴った。 少しして、龍の姿がはっきりと見える様になった。 土煙を巻き上げながら猛進するその姿はまさに巨大なロードローラーそのものだ。 とてももと人間だったとは思えない。 ここ 『とてももと人間だったとは思えない』 この記述があるから駄目だわ (続く) http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/48
49: 扉あけたら誰もいないれす◆0jC/tVr8LQ [] 2015/04/02(木)23:36:18 ID:RRl あー、、、もしかしてと思ったら ここれしたか http://awabi.open2ch.net/test/read.cgi/mog2/1427776831/49
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